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キアゲン、EBウイルスに対する細胞性免疫応答を検出する研究用試薬を発売

効果的な薬が開発されていないEBウイルス感染症をはじめ、様々な疾患の治療法や薬の開発に貢献

株式会社キアゲン(東京都中央区、代表取締役社長サカシタ・ショーン、以下キアゲン)では、細胞性免疫反応試薬QuantiFERONシリーズにおける新製品QuantiFERON-EBV RUOを研究用に発売します。グローバル(QIAGEN N.V.)で発売を開始したことを受け、日本でも準備が整い次第、速やかに上市します。




現在、コロナ禍における感染症対策が緩和されたことで多くの感染症が流行しています。その中で、成人で初感染すると重症化するヘルペスウイルス群が警戒されており、効果的な薬が開発されていないEVウイルス感染症を引き起こすEpstein-Barrウイルス(EBV、ヒトヘルペスウイルス4型)などが含まれます。

QuantiFERON-EBV RUOは、Epstein-Barrウイルスの感染により刺激された細胞性免疫応答を高度に特異的なEBV抗原を利用して検出するための研究用試薬です。ウイルスに対する宿主の動的な免疫関与を検出することができ、EVウイルス感染症を始めとする多様な疾患の治療法や薬の開発に貢献することが期待されます。

■EBVの脅威
 EBVは伝染性単核球症からEBV関連腫瘍、腫瘍様病変に至る疾患に関与しています。また、臓器移植レシピエントにおいては、EBVは固形臓器移植後の合併症である移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)と関連しています。欧州と米国のPTLD例の80%以上がEBV関連*1であると推定されます。
 さらにEBVに関して、世界中で280万人以上が罹患すると推定される多発性硬化症(中枢神経系の慢性疾患の一種)と潜在的に関連性があることが示唆されています。

■EBVの研究方法
 EBVを研究する上での鍵はT細胞です。T細胞はウイルスの制御と排除にきわめて重要な役割を果たしており、効果的なT細胞応答がEBV感染の経過と重症度の判定に役立ちます。また、EBVに対するT細胞の反応を測定することで、ウイルスに対する免疫応答を知ることができます。これにより、移植患者において免疫抑制治療の個別化、EBV誘発性疾患におけるリスクの層別化、免疫応答の測定とモニタリングのタイミングの決定といったことが可能で、将来的にはEBVワクチン接種後の効率と耐久性を評価するのに役立ちます。
 例えば、多発性硬化症におけるEBV T細胞測定は、病勢進行の把握、治療の監視、個別化治療法の開発に潜在的に役立つ可能性が示唆されています*2。

脚注
*1 Parker A、Bowles K、Bradley JA、他固形臓器移植レシピエントにおける移植後リンパ増殖性疾患の診断-BCSHおよびBTSガイドラインBr J Haematol.2010;149:675-692. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2141.2010.08161.x
*2 Bar-Or,Amitら「多発性硬化症におけるEpstein-Barrウイルス:理論と新たな免疫療法」、分子医学の動向、2020年3月、2019年12月発表;https://doi.org/10.1016/j.molmed.2019.11.003

QuantiFERON技術
QIAGENのQuantiFERON技術は、全血検体から細胞性免疫反応を検出する独自の手法です。感染因子に曝露した個人の特異的T細胞を抗原刺激することで作用します。感染特異的抗原が血液と結合すると、抗原特異的T細胞の急速な再刺激が起こり、免疫応答のマーカーとして測定できるインターフェロンγ(IFN-γ)が分泌されます。QuantiFERON-EBV RUOは、EBV特異タンパク抗原によって、ヘパリン加全血中のCD4+およびCD8+リンパ球を刺激しその細胞性免疫反応を見ることを目的としています。本試薬とアッセイには、独自の刺激原理を備えたQuantiFERON採血管と、得られたインターフェロンγを測定するQuantiFERON ELISA Kitが必要です。

株式会社キアゲンについて


QIAGENグループの日本法人である株式会社キアゲンは、QIAGEN本社の企業戦略および経営方針との連携を通して、日本国内の幅広いライフサイエンス研究、分子診断分野においてSample to Insightソリューションを提供しています。1997年設立で、120名の社員が所属しています。(2022年12月31日時点)
詳細はこちら http://www.qiagen.com/jp/ 

デジタルPCRについて詳細はこちら https://go.qiagen.com/QIAcuity_Portal_JP

QIAGENについて


[画像: https://prtimes.jp/i/94351/21/resize/d94351-21-05669db80e753f3496b3-0.png ]

QIAGEN N.V(本社:オランダ)は、Sample to Insight ソリューションを提供するリーディング・グローバル・プロバイダーとして、研究者のみなさまが生体試料サンプル(Sample)から価値ある生物学的知見(Insight)を得ることに貢献しています。
QIAGENのサンプル調製テクノロジーは、血液、組織その他の物質からDNA、RNAやタンパク質を単離処理し、バイオ分子を可視化、分析可能な状態で検出します。そのサンプルを、バイオインフォマティクスソフトウェアやその知識ベースを用いて分析することで、関連したデータを実用可能な価値ある知見として解釈することができます。また、QIAGENの持つ自動化ソリューションにより、一貫したワークフローとして効率的かつ効果的な研究プロセスを実現します。
QIAGENは分子診断(ヒューマン・ヘルスケア)やライフサイエンス(アカデミア、創薬研究開発、産業アプリケーション、法医学など)に従事されている世界中500,000名以上の顧客のみなさまにこれらのソリューションを提供しています。
売上高は約21億4千万ドルでフランクフルト証券取引所およびニューヨーク証券取引所に上場。35ヵ国、6,200名以上の社員が所属しています。(2023年3月31日の時点)
詳細はこちら http://www.qiagen.com
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