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生産情報の見える化をYellowfinで実現

原価への意識を高め、利益を生み出す生産活動につなげる

 BI/分析ソフトウェアのグローバルベンダーであるYellowfin Japan株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 CEO:グレン・ラビー、以下Yellowfin Japan)は、航空機産業をはじめとし、自動車、エネルギー、医療、ロボットなど様々な産業への発展を目指すものづくり企業であるAeroEdge株式会社(本社:栃木県足利市、代表取締役社長:森西 淳、以下AeroEdge)への導入事例を発表します。





AeroEdge(エアロエッジ)は、フランスの大手航空機エンジンメーカー、SAFRAN AIRCRAFT ENGINES社との間で、中型機向け航空機エンジン向けタービンブレードの長期供給契約を日本企業として初めて締結し、直接取引を成し遂げたベンチャーである。製造業が海外の一流顧客を相手により高い収益性を確保しながら品質を確保したモノづくりをするためには、現場への原価意識の浸透は不可欠。そこで同社では生産情報の見える化をするため、Yellowfinを導入。材料となるチタンアルミ合金から製品であるタービンブレードとして出荷されるまでの各生産工程にどのくらいの時間がかかっているのかなどを見える化し、リードタイムの短縮を実現すると同時に、現場で働く従業員に原価への意識を高め、品質の向上につなげつつある。同社が目指すのは、自らが自律してものごとを考え、さらに組織力を身につけた組織である。
[画像1: https://prtimes.jp/i/18889/22/resize/d18889-22-909345-2.jpg ]

AeroEdge株式会社
栃木県足利市寺岡町482-6
https://aeroedge.co.jp/

AeroEdge(エアロエッジ)は、世界の航空業界でナンバーワンを追求する技術集団です。栃木県足利市に本拠を置く2016年創業の小さな企業が、航空機エンジン製造大手のフランス企業(SAFRAN AIRCRAFT ENGINES社)から次世代航空機用エンジン「LEAP」に搭載されるタービンブレードの国内初の長期量産サプライヤーに選定され、現在その生産体制の構築を加速しています。AeroEdgeは製造業に軸足を置きながら環境の変化に迅速に対応し、常にリーディングエッジであり続けること、一人ひとりが自主性・創造性を発揮し、他人がやっていない新しいことに果敢に取り組み、新しい価値を創出すること、社会と人々の幸せに寄与することを使命に「ゼロからイチを創る」活動を推進しています。


■生産情報を見える化したい

グローバル時代の欠かせない移動手段、航空機。航空機産業では高い安全性を確保するため、国際的な品質管理基準や長期間におけるトレーサビリティの確保など、厳しい規律が存在します。そのため、中小企業が大手航空機メーカーと直接取引をするのは非常に難しいと言われています。従業員数約100名の栃木県足利市にある中小企業ながら、フランスの航空機エンジンの大手メーカーであるSAFRAN AIRCRAFT ENGINES社(以下、サフラン社)と契約、直接取引を行っているのが、2015年に設立されたAeroEdgeです。「大手航空機エンジンOEMと契約して直取引を成し遂げた中小企業は弊社が国内初です」と執行役員 IT戦略統括の山本真吾氏は語ります。AeroEdgeが手掛けているのは、中型機向け次世代航空機エンジン「LEAP」向けチタンアルミ製低圧タービンブレードの量産。「現在、私たちは毎月平均6000〜7000枚、今後は10,000枚のタービンブレードを生産していきます。各タービンブレードに求められる精度は1000分の1ミリ単位。この品質を担保しながら量産を継続しなければならないのです」(山本氏)


[画像2: https://prtimes.jp/i/18889/22/resize/d18889-22-781017-7.jpg ]

AeroEdge株式会社 執行役員 IT戦略統括
山本真吾

タービンブレードは材料となるチタンアルミの仕入れから、加工や検査など、約30もの工程を経て出荷されていきます。「材料入荷から製品出荷までの全体の平均リードタイムについては、かつては生産管理の担当者が毎月Excelで管理・計算していました。しかし各工程単位でどのくらい時間がかかっているかについては把握できていませんでした。そのためリードタイムを短縮する工夫をしたくてもできない状況だったのです」と山本氏は明かします。

先述したとおり、航空機の部品には高い精度が求められます。投入した材料がすべてタービンブレードとなって出荷されればよいのですが、中には途中の検査工程で不適合品と判定されるものも出てきます。そういった不適合品は、ボンドルームと呼ぶ滞留品置き場にとどめ置かれ、修正ができそうなものについては工程戻しが行われます。「不適合率が大きくなると、当然全体の平均リードタイムが長くなってしまいます。いったい、一度も滞留することなくストレートに良品ができる割合はどれだけなのか。すなわち直行率についても把握したいと思っていました」(山本氏)

というのも、サフラン社に製品出荷をする際、各タービンブレードの加工オペレーション、デリバリ、品質に関わる様々なKPI(Key Performance Indicator)を報告する義務があるからです。「例えば通常2週前後のリードタイムが、ボンドルームの滞留時間の長かったものが混ざったために倍の4週となったとしましょう。これまではどこにどう時間がかかったのかすぐに把握できなかったため、サフラン社に定量的かつ適切な説明ができませんでした」と山本氏は振り返ります。「そこで生産情報をリアルタイムに見られる仕組みを作ることにしました」とIT戦略部係長の内山祐太氏も続けます。


■使いやすさからYellowfinを選択

生産情報を見える化するツールの選定でこだわったのは、「使いやすさでした」と内山氏は答えます。いくつかのツールを比較検討した後、選択したのがYellowfinでした。その理由について内山氏は「グラフの種類が多く、設定も簡単だったからです。開発の時間が短くてすみますからね。他のツールは自分がイメージしたグラフを出すために、使いこなすための時間がそれなりに必要でした」と話します。山本氏も「先ほどは開発者の視点からですが、Yellowfinを使うのは最終的には一般ユーザーです。最初は我々が作った出来合いのものを見ることから始まるとは思いますが、いずれ、従業員各々が考え、自分の業務に活用できる情報を効率よく見るためのツールとして活用してほしいと考えています。だからこそ、一般ユーザーでも簡単に活用できるテンプレートの多さや使い勝手の良さを評価しました。Yellowfinなら、PC操作にあまり慣れていない現場の社員でも直感的に触ったり、見ることができる、使ってもらえるツールだと判断しました」と付け加えます。


■数字が常に見えることで、現場に原価意識が浸透

2018年9月にYellowfinを導入。各工程におけるリアルタイムな生産情報や、リードタイム削減につながるようなレポート画面を優先順位を付けて作成。すでに約20種類ぐらい作成し、生産現場に複数設置されたモニターで、生産に関するさまざまな情報が閲覧できるようになっています。Yellowfinは生産情報の見える化を実現することでサフラン社へのレポート、社内経営会議の資料づくりなどにも活用されており、「数字を出す業務の工数は約10分の1に削減できたと思います」と山本氏。

「生産現場では計画値に対してどのくらい達成しているか、リアルタイムの状況が把握できるようになっています。弊社の工場はほぼ24時間稼働なのですが、例えば日勤の作業に遅れが生じたとすれば、夜勤の作業でどのくらい挽回すれば計画どおり達成できるか、現場の担当者自らが考えることができるようになりました。これまでは自分たちが計画値に対して遅れているのかどうかというのは、リアルタイムに把握することができませんでしたから。Yellowfinを導入したことで現場に原価意識が浸透し、より利益を生み出す活動が増えるなど、非常に良い方向へと変わりつつあります」(山本氏)

Yellowfin導入によって、課題だった長期滞留品の分析についても、より詳細な切り口でのボンドルームの滞留状況が見えるようになりました。「これまでは長期滞留品に対しても廃棄した方がよいのか、もしくは廃棄せず、生産工程に戻した方がよいのかなどの迅速な決定はできていませんでした。Yellowfinの導入によって、どの工程で不適合となりボンドルームにどれだけの期間滞留しているのかが、一目でわかるようになり、サフラン社が求める廃棄率がクリアできるなら、あまりにも滞留時間の長いものや工程戻しに手間のかかるものは、廃棄するという決定をすることもできます。意思決定のスピード化にも貢献していると思います」(山本氏)

もちろん、サフラン社や経営会議のための資料作成の時間も大幅に削減されたと言います。それよりも何より、Yellowfin導入の最大の効果は「現場の意識改革ができたことだ」と山本氏は言い切ります。
[画像3: https://prtimes.jp/i/18889/22/resize/d18889-22-340613-11.jpg ]



■Yellowfin 8のシグナルで不適合の予知を分析

AeroEdgeが導入したYellowfinのバージョンは7.4ですが、現在同社では最新バージョンYellowfin 8も同時にトライアルで活用しています。8には分析を自動化する「Yellowfinシグナル」という画期的な機能が搭載されているからです。

実際に試したのは、作業者や設備機械、不適合品の測定ポイント、材料の入荷日等のデータをもとにした生産時の不適合の原因を探るための分析です。ダッシュボードから課題があるであろう箇所を見つけるにはドリルダウンしたり、フィルターをかけて情報を絞り込み、特定をするのが今までの流れです。Yellowfinシグナルを使うと、確認すべきリストが自動で通知され、膨大なデータの中から課題が発生した変化点を確認できます。その変化点をベースに原因を分析することで、分析の効率を上げることができることがわかりました。実際に、ある特定の入荷日の材料で不適合数が増えていることが分析できました。


[画像4: https://prtimes.jp/i/18889/22/resize/d18889-22-107456-10.jpg ]


「このシグナルを不適合発生の予知に使えないかと検討しているところです」と内山氏は語ります。例えばAという工程で不適合が多く発生したとします。A工程を構成する設備機械のひとつに不具合が発生して不適合が発生したのであれば、設備機械の情報を取得し同じ様な傾向が見られたら、設備機械の点検をすれば、不適合を減らすことができるようになるかもしれません。「そういう不適合になりそうな原因の傾向分析を自動で行われるようになれば、不適合を未然に防止することが可能となります。そのための仕組みづくりに活用できるのではと期待しています」(内山氏)

また山本氏も「顧客との交渉にはなりますが、過去に不適合が多く発生した素材と同じ様な組成比率の材料が届いたら、受入れしないということもできるようになるかもしれません。材料となるチタンアルミは、チタンベースではあるものの、アルミニウムや酸素の含有量の僅かな違いによって、加工性能が変化するからです。すでにこれまでの材料のミルシート(材質証明書)の情報も蓄積されているので、それを元に傾向を分析すれば、今後の不適合率改善に活かせるかもしれません。このようなことはほんの一例ですが、今はまだ不適合を生み出しても、原因究明を全てのケースにおいてできている状況ではありません。Yellowfinシグナルでそれをサポートできれば、さらなるリードタイムの短縮、品質の向上につなげることができるのではと考えています」と続けます。

Yellowfinを導入してまだ数カ月。タイムリーな数字を現場が把握できるようになったことで、改善のアクションをその時々で取れるようになったAeroEdge。「現場の数字への意識は大きく変わった」と山本氏は満足そうにその成果を語ります。生産情報の見える化の目的は利益を生み出す活動を促すこと。「1円まで原価にこだわる」。そういう風土のさらなる醸成を目指し、Yellowfinの活用を進めていくことでしょう。

[画像5: https://prtimes.jp/i/18889/22/resize/d18889-22-593691-9.jpg ]



“Yellowfinを導入したことで現場に原価意識が浸透し、より利益を生み出す活動が増えるなど、
目に見える形で良い方向へ変わりつつある”

AeroEdge株式会社
執行役員 IT戦略統括
山本真吾氏


“Yellowfin8の新機能であるシグナルを不適合発生の予知の仕組みづくりに活用できるのではと
期待しています”

AeroEdge株式会社
IT戦略部 係長
内山裕太氏


社名:AeroEdge株式会社
本社:栃木県足利市寺岡町482-6
代表者:代表取締役社長 森西 淳
設立:平成27年9月
https://aeroedge.co.jp/

社名:Yellowfin Japan株式会社
本社:東京都中央区日本橋小網町11-8
代表者:代表取締役 CEO Glen Rabie (グレン・ラビー)
設立:平成26年10月
https://yellowfin.co.jp/
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