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ひとはなぜ ひとがたをつくるのか

──人形(にんぎょう/ひとがた)は人間の心のかたちと身体のかたちが独特に織り合わされている




[画像1: https://prtimes.jp/i/80188/22/resize/d80188-22-59c161f15cbb040c1fc2-1.jpg ]

日 時/2024年4月6日(土)〜6月30日(日) 9:30〜17:00  *最終受付16:30
会 場/横浜人形の家 3階企画展示室
観覧料/大人(高校生以上)1000円・小中学生500円 *入館料(大人400円・小中学生200円)含む、未就学児は入館及び観覧料無料
休館日/毎週月曜日 *月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日に振替休館

──人形(にんぎょう/ひとがた)は人間の心のかたちと身体のかたちが独特に織り合わされている。
人形という漢字にあてられた「ひとがた」という読みを補助線に、本展では人のフォルム(かたち・かた)そのものの多様性に着目し、それらを生み出した心と、精神性の多彩さ、身体のかたちの異質さゆえに生まれる表現の豊かさにふれることを試みます。古くは土偶、埴輪、当館収蔵の民族人形およびこけしなどの郷土玩具、近代以降の創作人形、現代アート、昨今のアクリルスタンド、また立体だけでなく平面的な画の中に描かれる「ひとのかたち」など幅広く展示いたします。

1.各時代のひとがた
世界最古の「ひとがた」は一説ではドイツで出土されたおよそ35000年前のホーレ・フェルスのヴィーナスとよばれる小像であると言われます。その後、現在に至るまで「ひとのかたち」はどのような変遷を辿ったのでしょうか。オリジナルやレプリカの展示と解説を元に、各時代のトピックとなる「ひとがた」についてご紹介します。
○旧石器時代の女性小像たち / 石倉敏明
○横浜人形の家の“ひとがた”と“にんぎょう”の収集について / 伊井さえこ
○縄文時代〜心の道具としての土偶 / 草刈朋子(縄と矢じり)
○古墳時代のひとがた―埴輪 / 若狭 徹
○平安〜江戸〜昭和―ひとがたから郷土玩具へ / 佐々木一澄
○大正〜昭和から現在につながる創作人形 / 羽関チエコ
○いま・ここのひとがた / 菊地浩平

2.身体を縫う/欠損と違和
ストッキングタイツや化粧品などの素材を使い、伯母をはじめとした母方の女性親族をモチーフに人形を制作する工藤千尋の新作とこれまでの作品をご紹介します。血族の特徴である下肢の遺伝疾患を作家自身の持つ心身の違和や欠落の感覚になぞらえ、魂の依り代としての”ひとがた”へ手術的行為として糸を縫い込んで制作される人形。その作品を通じて、普遍的な祈りについても思いを巡らせます。

3.ふくよかな身体・あるいは身体からの逸脱
土井典・高橋操・大森記詩
身体の多様な在り方についても、現在ではファッションや人形玩具などを通じて様々な試みが見られるようになりました。創作人形の世界でいち早くふくよかな女性の美しさや反抗的な姿を制作した土井典や、豊満な身体でありながら重力を感じさせない高橋操の表現について展示します。また、1体の「ひとがた」でありながら、身体の内部や外部にもまた別の世界を感じさせる表現についても展示します。

4.それぞれのかたち
滋賀県にある障がい者施設「やまなみ工房」と神奈川県にある「嬉々!!CREATIVE」所属の制作者がつくるそれぞれの「ひとがた」を展示。それぞれのペースで、その日したいことをするという心地よい環境の元につくられる「ひとがた」には、どのような思いが込められているのでしょうか。
「やまなみ工房」 (井上優、大路裕也、大原菜穂子、鎌江一美、神山美智子、川邊紘子、栗田淳一、酒井美穂子、清水千秋、森田郷士、山崎菜那)
「嬉々!!CREATIVE」(青木南海、岩本義夫、筧 純爾、)その他
[画像2: https://prtimes.jp/i/80188/22/resize/d80188-22-4b984ce695fff8e4e8a1-0.jpg ]


【関連イベント】

企画展特別イベント「ひとがたをつくるひとたち」 
展覧会でご紹介しきれないけれど、もっと「ひとがた」の在り方について広く知りたい! というご要望にお応えし、日本のアウトサイダーアートを発掘紹介し続けている櫛野展正さんにお越しいただき、櫛野さんのこれまで見てきた「ひとがた」 に関わる人々をご紹介いただきます 。また 、本展に展示の「やまなみ工房」と「嬉々 !! CREATIVE」の2施設の代表として山下完和さんと北澤桃子さん、アーティストの工藤千尋さんをお迎えし、それぞれの見る「ひととひとがた」について語り合います。
日 時/2024年4月13日? 13:00〜16:30
・講演「櫛野展正が見る ひとがた」13:00~14:00 (60分)
・上映会「地蔵とリビドー」14:10~15:20 (70分)
・トークショー「それぞれのひとがた」15:30〜16:30(60分)
会 場/横浜人形の家4階 あかいくつ劇場
登壇者/櫛野展正(クシノテラス)・山下完和(やまなみ工房 施設長)・工藤千尋(アーティスト)・北澤桃子(キキ・クリエイティブ代表)
定 員/100名
参加費/500円 *別途本展チケットが必要
申 込/事前予約制 *横浜人形の家ホームページから3月17日(日)10時より予約開始

スペシャル パフォーマンスデイ
「白鳥兄弟による土偶マイム&ミニトーク」×「嬉々!!パフォーマンスラボ2公演」
日 時/2024年6月8日? 13:00〜14:45
・白鳥兄弟による「土偶マイム&ミニトーク」13:00〜13:40(約40分)
土偶マイムとは、自らの身体で土偶を表現する、世界で唯一のパフォーマンスです。土偶についてのミニトークとあわせてお楽しみください。
・嬉々!! パフォーマンスラボ 公演『ドクターツー ロボット博士の野望』 14:00~14:15(15分)
お姫様や探偵、雪だるまの妖精など総勢15名程が登場するハチャメチャなストーリー!?
・『スナック仁美』14:30~14:45(15分)
スナックを舞台にしたミュージカルコント。仁美ママが歌う懐かしの昭和歌謡に合わせて、常連客達が踊り出します。
会 場/横浜人形の家4階 あかいくつ劇場
参加費/無料 *別途本展チケットが必要
定 員/100名
申 込/事前予約制 *横浜人形の家ホームページから4月28日(日)10時より予約開始

土井典追悼 トークショー&舞踏公演
“人形を語る─『夜想』と『DOLL FORUM JAPAN』”
国内外の人形作品、人形文化について貴重な情報を発信してきた雑誌『夜想』と『DOLL FORUM JAPAN』。両誌の発行や編集を行ってきた、ミルキィ・イソベさんと羽関チエコさんのお二人と、20世紀以降の「人形」表現及び「美術と人形」の関係に詳しい芸術批評家の榊山裕子さんをお招きし20世紀から今日に至るまでの創作人形文化について語り合います。また本展にて展示の土井典についてもその功績を振り返ると共に、当時土井氏と交流のあった舞踏家、小林嵯峨さんによる舞踏公演も併せてお楽しみいただきます。
日 時/2024年6月22日? 13:00〜15:30
登壇者/ミルキィ・イソベ・羽関チエコ・榊山裕子
舞踏公演/小林嵯峨 Saga Kobayashi 
1969年より75年まで土方巽に師事。1975年独立〈彗星倶楽部〉を結成。1985年には小林嵯峨+鵟NOSURIを結成し、無意識の世界に参入する「アウラシリーズ」を行う。2019年からはソロおよびグループにて「無題シリーズ」を行い舞踏の原点へと朔行、そこから再度新たな視線や可能性を探る作業を行っている。ヨーロッパをはじめ海外での活動も多い。70年代には土井典氏制作のオブジェで舞踏を踊る。
会 場/横浜人形の家4階 あかいくつ劇場
参加費/1000円 (オリジナルノベルティ付き)* 別途本展チケットが必要
定 員/100名
申 込/事前予約制 *横浜人形の家ホームページから5月12日(日)10時より予約開始

その他イベント
「ミラー&缶バッジづくり」「嬉々!!CREATIVE所属作家による公開制作」を開催予定。詳細は決定次第、横浜人形の家ホームページにてお知らせいたします。
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