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足立区、仮想デスクトップインフラにNutanixを採用

Nutanixの仮想デスクトップ・ソリューションが、大幅なコスト削減と実装期間の短縮を実現

Webスケールなコンバージド・インフラストラクチャーを提供するNutanix Inc.(本社:米国カリフォルニア州、創業者兼CEO:Dheeraj Pandey 以下、Nutanix)は、足立区(区長: 近藤やよい、人口: 68万人)が、17カ所の区民事務所、30カ所の福祉事務所および健康保健センターなどに設置された、約1,200台のPCをゼロ・クライアントに置き換え、Nutanixの仮想デスクトップ基盤(VDI)を導入したことを発表しました。Nutanixの仮想コンピューティング・プラットフォームにより、大幅なTCO (総保有コスト) のVDI構築費用の削減と一元管理のセキュリティおよび業務運用の自動化を実現しました。足立区では、2012年から取り組んでいた内部業務基盤および学校ICT基盤のクラウド基盤化を終え、システム無停止で安定稼働しています。2015年以降、基幹業務のアプリケーションの移行により、基幹業務基盤のクラウド基盤が本格稼働します。これで区のほぼすべての業務アプリケーションがプライベート・クラウドで稼働する予定です。

Nutanix NX-3000シリーズ・アプライアンス導入の背景
足立区では、学校ICT基盤と、内部業務基盤 (内部情報系) および基幹業務基盤 (住民サービス系) のシステム調達におけるコスト削減と調達仕様書などの「みえる化・統合化・標準化」を行い、調達先には「品質・コスト・納期」の徹底を条件に実施計画を推進してきました。2009年の「電子自治体推進計計画」のもと、足立区の全システム (大型汎用コンピュータとC/Sシステム群) の刷新を目指してきました。本計画は、足立区立小学校のVDI化によるPCの再活用 (PC調達コストの4億円の引き下げ) と、証明書ベースの無線LAN化および校務支援システムの「学校ICT基盤」、グループウェア、文書管理システム、財務会計、職員ポータルなど職員が業務で使用する「内部業務基盤」、住民情報系システム (戸籍、住民記録、税) および社会保障系システム (介護、福祉、医療、衛生、国保、年金、後期高齢、児童手当など) の「基幹業務基盤」の3つを構成するオン・プレミスのプライベート・クラウド (クラウド基盤) を構築し、平成26年度までに総所有コスト (TCO) を10億円引き下げるとともに、従来からのシステム構築ベンダーの呪縛から離脱することに成功しました。


導入の経緯
業務基盤のクラウド化にあたり、まず「公開鍵暗号基盤 (PKI)」と「学校ICT基盤」から着手しました。足立区にある108校の小中学校 (2014年度現在では107校) のPC教室と教職員PCに配布された8,000台のPCがWindows XPサポートの期限切れを迎えており、PCの入れ替えが求められていました。5年間使用したPCの再活用による調達コストの大幅な削減と、夏休み期間中の構築のために足立区が導入したのが、ブレードサーバーでの仮想デスクトップ基盤 (VDI) でした。教職員のPCをすべて仮想デスクトップに移行し、XPパソコンをシンPC化にすることで古いPCを廃棄せずに3,800台のPCの再活用を可能にしました。2012年1月よりハードウェアやソフトウェアの調達を開始し、同年3月までに基本設計を終え、4月より詳細設計、8月の夏休み期間中に「実装と構築」を行いました。8月後半までには、各校のPCのキッティングを並行で行い、翌月には全教職員が仮想デスクトップを利用できるようにしました。

「内部業務基盤」は、学校ICT基盤サービスの開始をみて、同時並行で「実装と構築」を進めました。翌2013年には、業務アプリケーションの物理サーバーから仮想サーバーへの移行を開始し、すべての内部業務アプリケーションの仮想化と移行を終えました。

2014年からは「基幹業務基盤」の「実装と構築」を実施しました。当初からNutanix社のアプライアンス機による基本設計で区の住民サービスとして、本庁舎、区民事務所および出先機関を含め業務端末数1,200台に仮想デスクトップ化を計画しました。また、計画停電 (2011年東京電力実施) にも対応できるPoEスイッチとゼロ・クライアント機を配置しました。基幹業務基盤のVDIは、ミッション・クリティカルな業務に備え、Nutanix社のアプライアンス機を綿密に検証してVDIを実装しました。これにより、足立区民 約70万人の住民サービスを支える安定した大規模なプライベート・クラウドの構築に成功しました。


足立区最高情報統括責任者 (CIO) 補佐監 浦山 清治氏からのエンドースメント
足立区が要求する特定仕様と、VDIとして5年以上の使用に耐えられるかを検証した結果、4台のNutanixアプライアンス機で1,200台の業務端末に仮想デスクトップ環境を構築できることが報告されたため、Nutanixを採択しました。また、ブレードサーバーでの構築に比べ、短期間・低コストでVDI基盤を構築できることも検討する上での重要な要素でした。NutanixのVDIソリューションは、仮想デスクトップとして採用したCitrix社の XenDesktopの実装設計とNutanixアプライアンス機の接続性の良さから、構築期間の短縮だけでなく、構築コストの大幅なコスト削減も実現しました。さらには、アプライアンス機ならではのシンプルなラッキング構成により省電力化を実現することができました。自治体のクラウド・サービス・モデルのDaaS (Desktop as a Service) の可用性が一挙に向上し、かつシステム管理センターでのセキュリティとサービス監視の一元的な管理は、業務の運用コストも軽減されました。足立区では、2014年10月から基幹業務基盤の「実装と構築」を開始してきました。現在、衛生システム、福祉システムをはじめ、住民記録、戸籍、税および社会保障系の各システムをシステム更改時期に合わせて移行中です。

電子自治体推進計計画では、区の情報システムで使用していた大型汎用コンピュータの撤去と、C/Sシステムで構成する約400台を超える物理サーバーをプライベート・クラウド化 (クラウド基盤) し、現用の業務アプリケーションを更改時期に合わせて順次移行していきます。2015年以降、区のほぼ全ての業務アプリケーションがプライベート・クラウドで稼働する予定です。足立区の「クラウド基盤」は、マルチテナント管理になっています。マルチテナント方式は、業務主管課の業務アプリケーションの自動化と、テナント利用者のセルフ・サービス、アカウント管理、利用者の本人認証およびクラウド・セキュリティの強化が特長です。業務の運用性を高めるため、区民事務所の業務端末機をすべてゼロ・クライアント機に置き換え、PoEスイッチによりネットワークから電力を供給しました。また、災害時の対応を強化するため27年度計画では、ミラー・サイトの設置を行う予定です。

足立区は、Nutanix社の仮想デスクトップ・アプライアンスで、TCOの大幅削減に成功しました。これは根本計画 (みえる化・統合化・標準化) と、設計 (コンセプト設計・基本設計・構造設計) によるオン・プレミスで踏み切ったことがクラウド基盤で最も効果が出たことでした。これにより従来の構築ベンダーに頼らない標準化ができ、今後は、必然的にコストが下がり続ける効果と、担当職員の士気を高める効果が出たことは、設計者として冥利に尽きるところです。今後、足立区は、クラウド基盤、VDI構築のノウハウを全国の自治体の同志の皆様に提供し、オンプレミスによるクラウド基盤の「実装と構築」が起爆剤となるよう努めていきます。


本事例の詳細は、以下でご覧いただけます。
http://go.nutanix.com/rs/nutanix/images/Adachi-City_JP.pdf

Nutanix Inc.について
Nutanix Inc.は、中規模企業や大企業向けに、ソフトウェア・ドリブンなバーチャルコンピューティングプラットフォームとして、Webスケール対応のITインフラストラクチャーを提供しています。Nutanix バーチャルコンピューティング プラットフォームは、単一のアプライアンスでサーバーとストレージの統合をシームレスに実現する機能を内蔵し、業界で高い評価を得ています。また、Nutanixクラスターは、数台のサーバーからスタートし、数千台規模のサーバー構成にまで拡張することができるなど、優れたパフォーマンスを経済的に提供します。さらに、特許を有する柔軟なデータ・ファブリックや、誰もが容易に使える管理ツールを備えていることで、Nutanixは、あらゆる仮想化アプリケーションに最適化されたインフラストラクチャーを構築する際の、設計基盤となります。Nutanix Inc. の詳細については、www.nutanix.co.jpをご覧ください。また、ツイッターは、@nutanixでフォローいただけます。
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