陸上養殖プラント「杜(もり)のサーモンプラント・東神楽」が稼働開始
[23/05/30]
提供元:PRTIMES
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〜 陸上養殖プラットフォーム提供事業に参入し、食料自給率向上に貢献 〜
当社およびエア・ウォーター北海道(株)が陸上養殖事業への参入に向け、北海道東神楽町に建設を進めていました陸上養殖プラント「杜のサーモンプラント・東神楽」がこのたび完成し、本日、オープニングセレモニーを行い、稼働開始しましたので、お知らせいたします。
漁業においては、地球温暖化や赤潮被害等による天然魚の漁獲量減少に加え、漁業従事者の減少・高齢化が課題となっています。一方で、人口増加に伴う世界的なタンパク質需要の高まりを背景に、輸入魚の価格高騰や供給不安定化も進んでおり、食料安全保障の観点からも養殖ニーズが高まっています。中でも、海水温の上昇といった自然状況に左右されにくく環境負荷の低い安定的な漁業モデルである陸上養殖が広がり始めていますが、商業規模で採算を取るには大型設備が必要とされています。
こうした状況において、当社グループは養殖時に不可欠な酸素、エネルギー、人工海水などに加え、遠隔監視・鮮度保持・食品分析などの技術を抱えており、これらを組み合わせ、養殖プラントの設計から設備の運転、メンテナンスまで一貫したパッケージで展開する「陸上養殖プラットフォーム」提供事業に参入します。本プラントを建物の総面積が1000平方メートル 程度で初期投資が抑えられる中小型設備でも採算の取れる実証の場として、高品質で美味しいサーモンを作るための生産技術やノウハウを確立していきます。1年後を目途に、各自治体や漁協、外食チェーン店、食品商社などに陸上養殖プラットフォームの提供を開始し、特に需要の高いサーモンの安定供給を通じて、食料自給率の向上に貢献していきます。2030年度には当社グループとして、陸上養殖関連ビジネスで年間売上100億円を目指してまいります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/114852/25/resize/d114852-25-7abf4127b99a4f05d1e6-0.jpg ]
1.「杜のサーモンプラント・東神楽」の概要
飼育水をフィルターでろ過して水をリサイクルし水槽の20〜30%を換水する「半閉鎖循環式」を採用。飼育する水に酸素を溶かすことで成長を促進し、自然界では出荷まで3〜5年かかるものが約2年で出荷可能となります。
飼育する魚は全雌三倍体(卵を持たず、成熟しない魚)のニジマスで、旨味を出すため出荷前数週間のみ人工海水を用い飼育します。その際に活用した人工海水を用い、ウニなどとの複合飼育の研究も進めていきます。併せて、養殖排水を植物が栄養として吸収するアクアポニックス(水耕栽培)も行うことで、サステナブルなフード事業に取り組みます。
(1)所在地 :北海道上川郡東神楽町字志比内73-3
(2)敷地面積:4,290平方メートル
(3)排水方式:半閉鎖循環システム
(4)水槽数 :飼育水槽(直径7m)4台、仕上げ水槽(直径4m)4台
(5)魚 種 :ニジマス、ウニ
(6)出荷量 :30トン/年 (12,000尾 相当)
2.「杜のサーモンプラント・東神楽」における実証に関して
高品質で美味しいサーモンを作るための生産技術やノウハウを確立。近年の海水温の上昇に伴い、養殖の北上化が進んでおり、今後、陸上養殖が盛んに行われると予想される冷涼な北海道に適した陸上養殖を開発するとともに、飼育環境をIoTによりデータ管理・遠隔監視することで、中小規模でも採算が取れるよう低コスト化、省力化等の技術開発を目指します。また、淡水、海水の排水利用、処理技術の開発も進めてまいります。
3.東神楽町との連携について
当社グループの地域事業は、多様な事業領域を活かし、自治体・大学・地域産業を担う企業などと連携し、地域の社会課題解決に貢献する新事業の創出に取り組んでいます。
東神楽町とは、地域活性化ならびに養殖事業を基軸とした農商工振興を図るため、2022年8月に包括連携協定を締結しました。本プラントは指定緊急避難場所の認定を受けており、万一災害が起きた際には、近隣にお住まいの地域の皆さまに避難所としてご利用いただきます。また、本プラントで生産されたサーモンは、東神楽町においてブランド化し、周辺の飲食店やふるさと納税の返礼品などで活用いただく予定です。地域の教育・研究機関とも連携し、放流や食育学習などを通じて、環境保全やフードロス等のSDGsの達成に向けた取り組みを進めていきます。
4.エア・ウォーターグループが建設を進めている他の陸上養殖施設
長野県松本市に建設中で2024年夏完成予定の「地球の恵みファーム・松本」では、井戸水を利用した半閉鎖型のスマート陸上養殖プラントにて、サーモンやバナメイエビの養殖を行います。人工海水を用いて陸上で海水環境を再現しつつ、病原菌の侵入を防ぐことで、高効率の養殖を実現します。加えて、地域で発生する未利用バイオマス資源を有効活用して発電を行い、発電時に発生する熱を養殖設備に利用します。養殖の廃棄物を発電原料に使用するなど、それぞれの排出物を施設内で循環させるとともに、生産した魚や肥料など様々な形で地域に還元。未利用資源からエネルギーを獲得し、排出される廃棄物を最小化することで、エネルギーの地産地消と資源循環モデルを実現します。
「杜のサーモンプラント・東神楽」では、サーモンの種苗から成魚まで寒冷地での飼育実証をメインに行う一方、「地球の恵みファーム・松本」では、様々な魚種に適応した複合プラントや養殖消耗品、付帯設備の開発をメインに行ってまいります。
(陸上養殖事業 エア・ウォーターグループ関連商材の一例)
・酸素供給および発生装置や付帯設備の設計・施工
・LPガスや天然ガスなどのエネルギーや人工海水などの消耗品の安定供給体制
・農業・食品部門で培った栽培管理・鮮度保持・分析技術の活用
・全道各地に拠点を有する営業・物流ネットワーク機能
・水処理プラント設備の開発・設計、資源循環型のエネルギー供給装置の開発 など
[画像2: https://prtimes.jp/i/114852/25/resize/d114852-25-100f482f7b8cc1201881-1.jpg ]
詳細はニュースリリースをご覧ください。
https://www.awi.co.jp/ja/business/news/news-4936322864658902894.html
当社およびエア・ウォーター北海道(株)が陸上養殖事業への参入に向け、北海道東神楽町に建設を進めていました陸上養殖プラント「杜のサーモンプラント・東神楽」がこのたび完成し、本日、オープニングセレモニーを行い、稼働開始しましたので、お知らせいたします。
漁業においては、地球温暖化や赤潮被害等による天然魚の漁獲量減少に加え、漁業従事者の減少・高齢化が課題となっています。一方で、人口増加に伴う世界的なタンパク質需要の高まりを背景に、輸入魚の価格高騰や供給不安定化も進んでおり、食料安全保障の観点からも養殖ニーズが高まっています。中でも、海水温の上昇といった自然状況に左右されにくく環境負荷の低い安定的な漁業モデルである陸上養殖が広がり始めていますが、商業規模で採算を取るには大型設備が必要とされています。
こうした状況において、当社グループは養殖時に不可欠な酸素、エネルギー、人工海水などに加え、遠隔監視・鮮度保持・食品分析などの技術を抱えており、これらを組み合わせ、養殖プラントの設計から設備の運転、メンテナンスまで一貫したパッケージで展開する「陸上養殖プラットフォーム」提供事業に参入します。本プラントを建物の総面積が1000平方メートル 程度で初期投資が抑えられる中小型設備でも採算の取れる実証の場として、高品質で美味しいサーモンを作るための生産技術やノウハウを確立していきます。1年後を目途に、各自治体や漁協、外食チェーン店、食品商社などに陸上養殖プラットフォームの提供を開始し、特に需要の高いサーモンの安定供給を通じて、食料自給率の向上に貢献していきます。2030年度には当社グループとして、陸上養殖関連ビジネスで年間売上100億円を目指してまいります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/114852/25/resize/d114852-25-7abf4127b99a4f05d1e6-0.jpg ]
1.「杜のサーモンプラント・東神楽」の概要
飼育水をフィルターでろ過して水をリサイクルし水槽の20〜30%を換水する「半閉鎖循環式」を採用。飼育する水に酸素を溶かすことで成長を促進し、自然界では出荷まで3〜5年かかるものが約2年で出荷可能となります。
飼育する魚は全雌三倍体(卵を持たず、成熟しない魚)のニジマスで、旨味を出すため出荷前数週間のみ人工海水を用い飼育します。その際に活用した人工海水を用い、ウニなどとの複合飼育の研究も進めていきます。併せて、養殖排水を植物が栄養として吸収するアクアポニックス(水耕栽培)も行うことで、サステナブルなフード事業に取り組みます。
(1)所在地 :北海道上川郡東神楽町字志比内73-3
(2)敷地面積:4,290平方メートル
(3)排水方式:半閉鎖循環システム
(4)水槽数 :飼育水槽(直径7m)4台、仕上げ水槽(直径4m)4台
(5)魚 種 :ニジマス、ウニ
(6)出荷量 :30トン/年 (12,000尾 相当)
2.「杜のサーモンプラント・東神楽」における実証に関して
高品質で美味しいサーモンを作るための生産技術やノウハウを確立。近年の海水温の上昇に伴い、養殖の北上化が進んでおり、今後、陸上養殖が盛んに行われると予想される冷涼な北海道に適した陸上養殖を開発するとともに、飼育環境をIoTによりデータ管理・遠隔監視することで、中小規模でも採算が取れるよう低コスト化、省力化等の技術開発を目指します。また、淡水、海水の排水利用、処理技術の開発も進めてまいります。
3.東神楽町との連携について
当社グループの地域事業は、多様な事業領域を活かし、自治体・大学・地域産業を担う企業などと連携し、地域の社会課題解決に貢献する新事業の創出に取り組んでいます。
東神楽町とは、地域活性化ならびに養殖事業を基軸とした農商工振興を図るため、2022年8月に包括連携協定を締結しました。本プラントは指定緊急避難場所の認定を受けており、万一災害が起きた際には、近隣にお住まいの地域の皆さまに避難所としてご利用いただきます。また、本プラントで生産されたサーモンは、東神楽町においてブランド化し、周辺の飲食店やふるさと納税の返礼品などで活用いただく予定です。地域の教育・研究機関とも連携し、放流や食育学習などを通じて、環境保全やフードロス等のSDGsの達成に向けた取り組みを進めていきます。
4.エア・ウォーターグループが建設を進めている他の陸上養殖施設
長野県松本市に建設中で2024年夏完成予定の「地球の恵みファーム・松本」では、井戸水を利用した半閉鎖型のスマート陸上養殖プラントにて、サーモンやバナメイエビの養殖を行います。人工海水を用いて陸上で海水環境を再現しつつ、病原菌の侵入を防ぐことで、高効率の養殖を実現します。加えて、地域で発生する未利用バイオマス資源を有効活用して発電を行い、発電時に発生する熱を養殖設備に利用します。養殖の廃棄物を発電原料に使用するなど、それぞれの排出物を施設内で循環させるとともに、生産した魚や肥料など様々な形で地域に還元。未利用資源からエネルギーを獲得し、排出される廃棄物を最小化することで、エネルギーの地産地消と資源循環モデルを実現します。
「杜のサーモンプラント・東神楽」では、サーモンの種苗から成魚まで寒冷地での飼育実証をメインに行う一方、「地球の恵みファーム・松本」では、様々な魚種に適応した複合プラントや養殖消耗品、付帯設備の開発をメインに行ってまいります。
(陸上養殖事業 エア・ウォーターグループ関連商材の一例)
・酸素供給および発生装置や付帯設備の設計・施工
・LPガスや天然ガスなどのエネルギーや人工海水などの消耗品の安定供給体制
・農業・食品部門で培った栽培管理・鮮度保持・分析技術の活用
・全道各地に拠点を有する営業・物流ネットワーク機能
・水処理プラント設備の開発・設計、資源循環型のエネルギー供給装置の開発 など
[画像2: https://prtimes.jp/i/114852/25/resize/d114852-25-100f482f7b8cc1201881-1.jpg ]
詳細はニュースリリースをご覧ください。
https://www.awi.co.jp/ja/business/news/news-4936322864658902894.html