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国連WFP事務局長がイラク北部の支援需要を調査

アルビル(イラク)発 - 国連WFPのアーサリン・カズン事務局長は24-25日、イラクを訪れました。モースルの戦闘から逃れて来た避難民と会って状況を確認し、クルド自治政府の高官などと会談しました。




「またしても、戦争で崩壊したイラクを人道危機が襲っています。この数年間、最も貧しく、弱い立場の人々は、既に十分、悲惨な経験をしてきました。そこに追い討ちをかけるような状況です」とカズン事務局長は述べました。「多くの避難民が大変厳しい環境に置かれています。サービス、支援が届かず、治安も悪いため、彼らは方々を逃げ回らざるを得なくなっています。それにより、また、支援を届けるのも難しくなっています。」

カズン事務局長はモースルとアルビルの間に位置するカラク避難民キャンプを訪れ、モースルでの最近の戦闘から避難してきた人たちに会いました。このキャンプは一時的に身を寄せるための場所です。外気温45度という暑さの中、新たに設置されたテントや仮設シェルターの中に座った避難民は、数枚の洋服以外、全て家に置いて逃げてきた、とカズン事務局長に話しました。それでも、このキャンプにたどりつけたのは、焼けるような日差しの下、長時間歩く体力のある人や、車で移動できた一部の人です。水、電気、他の生活物資が不足する中、これから始まる神聖なラマダン月(断食月)に、断食をできないのではないかと懸念する声も聞かれます。

「国連や人道支援機関は、戦闘の被災者を支援し、拡大する支援需要に対応するため、人員を増強し、資金を充当し、備蓄を可能な限り全てイラクの支援に回しています」カズン事務局長は説明しました。

国連WFPはイラクの戦闘被災者50万人以上に食糧支援をするため、治安と資金上の問題を抱えながら、緊急支援活動を始めました。今回のモースルでの戦闘発生前から、国連WFPは既に、イラクのアンバールで起きた紛争の避難民約24万人と、イラクに逃れてきた18万人以上のシリア難民も支援してきました。

国連WFPの活動資金は、各国政府からの任意拠出金と、民間企業や団体、個人からの寄付でまかなわれており、2014年7月から12月までのイラクでの支援活動には8800万米ドルを必要としています。
(写真=Copyright: WFP Video Unit)
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