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株式会社シンク・ネイチャー、「プラネタリーヘルス」の推進に向け千葉大学と共同研究契約を締結

地域の生物多様性と人の健康やウェルビーイングに関する研究を支援




[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/100724/26/100724-26-f300a1b93c197707afba254f3e89819f-1968x1340.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 株式会社シンク・ネイチャー(本社:沖縄県浦添市、代表取締役CEO:久保田 康裕、取締役社長:舛田陽介、以下「当社」)と、国立大学法人千葉大学(所在地:千葉県千葉市、学長:横手幸太郎)は、この度、生物多様性と人の健康やウェルビーイングの関連を明らかにすることにより、地球環境の保全と人の健康増進を同時に目指す「プラネタリーヘルス」の推進を目的として共同研究契約を締結しました。

 生物多様性の確保は喫緊の課題であり、国際的な枠組みや国家レベルで対策が推進されています。しかし、生物多様性が人の健康に与える影響や便益についての科学的エビデンスは乏しく、大規模調査で、かつ複数時点のデータを用いた研究はありません。
 本研究では、J-BMPに収録されている高解像度の生物多様性データと千葉大学予防医学センターが活用する健康・ヘルスケア分野のデータを組み合わせることで、全国23市町村の地域を対象として、地域の生物多様性(植物・動物数等)や人の健康・ウェルビーイングと関連する自然・都市環境を明らかにします。この研究で明らかにされた知見により、生物多様性と人の健康の双方に寄与するまちづくりが推進されることを目指しています。主要な分析は千葉大学(研究担当:検討都市・空間デザインラボ 花里真道准教授、吉田紘明特任助教)が担当し、当社はデータの提供及び処理等の分析支援を行います。
プラネタリーヘルス(Planetary Health)とは
 「地球全体の健康が人間の健康と密接に関わっている」という考えを基にした比較的新しい概念で、2015年にロックフェラー財団と国際的な学術誌『ランセット』が提唱し、世界に広がりました。「地球の健康を守ることが人間の健康を守ることにつながる」という前提のもと、人間の政治・経済・社会のあり方を見つめ、最良の健康と公正さを実現することを目指しています。
 たとえば、気候変動が進むと気温が上昇し、熱中症や感染症のリスクが増加します。また、自然環境が破壊されると、その地域で生産される食料の質や量に影響が出て、栄養不足や食料危機が発生します。
このように、プラネタリーヘルスでは地球環境と人間の健康を一体のものとして捉え、環境問題の解決が人類の未来を守ることにつながるという視点で、さまざまな分野の課題を解決しようとしています。学際的な研究に基づいた実践的な行動を促す、新しい科学領域として発展しています。
株式会社シンク・ネイチャー
 生物多様性科学において卓越した実績を有する研究者で構成されている琉球大学発スタートアップ企業です(https://think-nature.jp)。世界の陸・海を網羅した野生生物や生態系の時空間分布を、自然史の研究論文や標本情報、リモートセンシング(人工衛星・ドローンによる観測)、環境DNA調査、野生生物の行動記録(バイオロギング)、植物・動物愛好者の研究などで収集された生物関連データ(地理分布、遺伝子、機能特性、生態特性など)を元にビッグデータ化し、AI等の最先端技術を用いたネイチャーの可視化や予測やシナリオ分析技術を有しています 。TNFDのデータカタリストイニシアティブに参画し、自然資本ビッグデータを活用した自然の持続的利用に関する分析、評価、ソリューション(TN LEAD *1)で、金融機関・機関投資家・企業の生物多様性対応を支援しています。さらに、「生物多様性ネットゲイン」を可視化し、ネイチャーポジティブ事業を推進するためのサービス(TN GAIN *2)を提供しています。また、生物多様性の記載に尽力している研究者を表彰する「日本生態学会自然史研究振興賞(*3)」を提唱し、賞金を提供して基礎科学の裾野を支える活動を行い、さらには一般向けに、生き物の豊かさを、地図で見える化したスマートフォンアプリ「ジュゴンズアイβ版(*4)」(無料)をリリースし、生物多様性の主流化(教育普及)を推進しています。
J-BMP(Japan Biodiversity Mapping Project)とは
 J-BMP(Japan Biodiversity Mapping Project)とは、2020年に運用開始した、当社が保有する生物多様性ビッグデータを活用・解析し、生き物分布を可視化したWebアプリケーションです。あらゆる場所について、生物多様性の価値を数値的に評価した多数の指標の地図情報が閲覧できます。特に、日本全国の土地区画ごとの保全利用情報は、1km x 1kmスケールの空間解像度と高精度で可視化しており、元となっている生物多様性データの質と量、分析テクニックにおいて、世界的に見ても最先端な内容となっています。2024年3月には、NHKサイエンスZERO「地図で見える!?生物多様性」としてJ-BMPの内容が放映され、同年6月には、日本地図学会から「生物多様性に関するビッグデータの整備、そしてそれらの情報内容を分かりやすく表現する地図インターフェースの構築により、地図による一覧性・網羅性・重層性及びそれらを通した発見や気づきを促す刺激的な極めて優れた作品となっている。」との評価を受け、「学会賞」を受賞しました。

【関連URL】日本の生物多様性地図化プロジェクト J-BMP
*1 TN LEAD:全産業セクター&グローバルな事業拠点に対応した TNFD対応支援サービス https://think-nature.jp/service03
*2TN GAIN:住宅の庭づくり、都市再開発における不動産物件の緑化計画 、企業緑地や社有林の森づくり、ビオトープの計画など、ネイチャーポジティブ関連事業の効果量をビフォー・アフターの比較を基に算定し、生物多様性ネットゲインを可視化するサービス https://services.think-nature.jp/gain/
*3 日本生態学会自然史研究振興賞:日本生態学会の新賞、生物多様性に関する記載研究を推進している会員を表彰する新たな賞 https://note.com/thinknature/n/n885ba7f11009
*4 ジュゴンズアイ(DugongsAI)β版:生物種毎の生物の豊かさが地図上で可視化された個人向けスマホアプリ
https://services.think-nature.jp/dugongsai/
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