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非小細胞肺がん患者の94%が新たな治療の可能性を求め遺伝子検査の受診を希望

~進行・再発非小細胞肺がん患者への組織採取や遺伝子検査に関する意識調査~

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:デイヴィド・フレドリクソン、以下、アストラゼネカ)、認定NPO 法人キャンサーネットジャパン(以下、CNJ)、がん情報サイト オンコロ(運営会社:株式会社クリニカル・トライアル、以下、オンコロ)は、11月の肺がん啓発月間にあわせ、肺がん患者さんの薬剤へのアクセスにおける課題を検討するため、「進行・再発非小細胞肺がん患者への組織採取や遺伝子検査に関する意識調査」を実施しました。




連名で出しているため重複して配信される場合がございます。あらかじめご了承ください
[画像1: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-225682-0.jpg ]

本調査は、肺がんの中でも個々の遺伝子の状態によって治療薬の選択が可能となりつつある非小細胞肺がんの患者さんが、適切な治療を決定する際に必須となる遺伝子検査をどのようにとらえ、何が受診の障害となっているかを明らかにすることを目的に行いました。実施にあたっては、肺がん分子標的薬のリーディングカンパニーであるアストラゼネカと、がん患者さんへ治験情報を含む様々な有用な情報をタイムリーに提供するオンコロ、ならびに科学的根拠のあるがん医療情報の発信に取り組みアカデミアと患者さんの連携を支援するCNJの三社が共同で行い、本格的なプレシジョン・メディシン(高精度医療)時代到来に向けて、その結果を発表するものです。

【調査結果のポイント】
●確定診断時に気管支鏡検査または経皮的肺生検を受けた進行・再発非小細胞肺がん患者さん132名のうち、102名(77.3%)が気管支鏡検査または経皮的肺生検が辛かったと回答しました。
●進行・再発非小細胞肺がん患者さん167名のうち、遺伝子変異の種類によって効果の異なる薬剤がある場合、157名(94.0%)が遺伝子変異を調べる検査を受けたいと回答しました。
●遺伝子変異を調べる検査方法としては、「受けたい」と回答した157名のうち123名(78.3%)が「血液検査」を選択すると回答しました。肺がん確定診断時の検査に、辛い思いをされた患者さんは「血液検査」を選択し、辛い思いをされていない患者さんは「どちらでも問題ない」を選択する傾向がありました。
●遺伝子変異を調べる検査方法として、「血液検査」/「どちらでも問題ない」と回答した148名の患者さんのうち、血液検査で遺伝子変異が特定できなかったが、気管支鏡検査(または経皮的肺生検)で遺伝子変異が特定できる可能性がある場合に、血液検査後に「気管支鏡検査(または経皮的肺生検)を受けたい」と回答したのは130名(87.8%)でした。
●確定診断の検査時にて辛い思いをされた92名の方においても、82名(89.2%)が再度その辛い思いをした検査を受けると回答しました。

【本調査監修者 佐々木治一郎教授のコメント(北里大学医学部附属新世紀医療開発センター教授/北里大学病院集学的がん診療センター長)】
「EGFR遺伝子の変異状況に基づく治療薬の選定は、昨今注目を浴びているPrecision Medicine(プレシジョン・メディシン)の先駆けと言えます。本調査結果は、例え苦痛を伴う検査であっても、その結果が最適な治療に結びつくならば、患者さんはその検査を選択することを明確に示しており、エビデンス(科学的根拠)と患者さんの価値観が一致した好例と言えます。医師は、独自の判断だけで患者さんの次の治療選択の機会を狭めてはいけないと考えます」。

【監修 佐々木 治一郎教授プロフィール】

[画像2: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-577037-1.jpg ]

1991年熊本大学医学部卒業、1998年同大学院医学博士取得。2000年から3年間米国MDアンダーソンがんセンターで肺癌基礎研究に従事。 2004年より熊本大学医学部附属病院にて肺癌の診療に加えがん診療地域連携やがんサロンの普及活動に従事し、2011年4月北里大学医学部へ異動。 2014年2月より現職。がん細胞の基礎研究からがん患者さんの社会支援に至るまで幅広く診療・研究の対象にしている。

【調査実施の背景】
がんの確定診断に用いられる腫瘍組織や腫瘍細胞は、近年、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異などに代表されるがん化のトリガーとなる遺伝子変異(ドライバー遺伝子変異)の検出にも用いられています。

肺がんの中でも、非小細胞肺がんはドライバー遺伝子変異が多いことが知られています。近年、EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、BRAF V600遺伝子変異またはRET融合遺伝子などをターゲットとした分子標的薬が続々と上市されていることから、非小細胞肺がんは、患者さん個々人のドライバー遺伝子変異に応じた治療を可能にするプレシジョン・メディシン(高精度医療)が特に進むがん種といえます。

EGFR遺伝子変異は欧米人に比べアジア人に多く、その発現率は非小細胞患者さん全体の30-40%1にのぼります。このため、2000年代以降、EGFR遺伝子変異を標的とした複数のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)が開発され、肺がん領域における個別化医療を進展させました。一方で、これら既存のEGFR-TKIに対する薬剤耐性が課題として認識されており、耐性患者のおよそ60%2に発生する二次変異であるEGFR T790M変異を標的とする新薬の開発が待ち望まれていました。2016年、この二次変異にも著効する「タグリッソ(R)40mgおよび80mg錠」(一般名:オシメルチニブメシル酸塩:アストラゼネカ)が上市されましたが、同剤の処方にあたっては、既存のEGFR-TKI耐性後に腫瘍組織を採取(再生検)して、T790M変異陽性を確認する必要があります。

T790M変異検査は組織検体を用いて行われますが、癌組織を採取する気管支鏡検査や経皮的針生検などは侵襲性が高く、採取できる検体量も限られます。現在、血液を用いた遺伝子検査が開発されていますが、本邦では未だ承認されていません。


■調査結果概要
1.肺がん確定診断時の気管支鏡検査または経皮的肺生検を受けた約8割が辛いと感じた。
確定診断時に気管支鏡検査または経皮的肺生検を実施した患者さんにおいて、77.3%の方が「辛かった」と感じ、19.7%の方は「辛くはなかった(鎮静剤の使用者含む)」と感じたと回答しました。
[画像3: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-250179-2.jpg ]


2.9割以上の進行・再発非小細胞肺がん患者さんが、遺伝子変異の種類によって効果の異なる薬剤がある場合、検査を受けたい。
アンケートに回答した全167名の進行・再発非小細胞肺がん患者のうち、157名(94.0%)の患者さんが「是非受けたい」または「受けてみたい」と回答しました。「わからない」は9名(5.4%)、「受けたいと思わない」は1名(0.6%)でした。また、確定診断時の検査の辛さの有無やEGFR遺伝子変異の有無による回答の差異はありませんでした。

[画像4: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-875418-3.jpg ]

3.多くの患者さんが、侵襲性が少ない血液検査を選ぶ一方、確定診断時に辛い思いをされていない患者さんは検査手法を問わない傾向。
検査手法について、遺伝子変異を調べる検査を受けたいと回答した157名のうち123名(78.3%)が「血液検査」を選択しました。「どちらでも問題ない」と回答した患者さんは25名(15.9%)、「気管支鏡検査または経皮的肺生検」を選択した患者さんは8名(5.1%)となりました。
一方、確定診断時に辛い思いをされていない場合、「どちらでもよい」と回答した患者さんは12名(46.2%)となりました。

[画像5: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-558559-4.jpg ]

4.血液検査結果にて遺伝子変異が特定できなくとも、気管支鏡検査(または経皮的肺生検)で遺伝子変異が特定できる可能性がある場合、約9割が気管支鏡検査(または経皮的肺生検)を受けたい。

遺伝子変異を調べる検査方法として「血液検査」、「どちらでも問題ない」と回答した148名のうち130名(87.8%)が「是非受けたい」または「受けてみたい」と回答しました。
確定診断時の検査にて辛い思いをされた方においても、82名(89.2%)が再度その辛い思いをした検査を受けると回答し、治療選択肢が増える場合、検査での辛い経験は再度検査を受けたいかどうかに大きな影響はありませんでした。

[画像6: http://prtimes.jp/i/13827/27/resize/d13827-27-997436-5.jpg ]

■調査概要
調査内容:進行・再発非小細胞肺がん患者への組織採取や遺伝子検査に関する意識調査
調査対象:進行・再発非小細胞肺がんと診断された方(ステージlllB、ステージlV、再発あり)
1年以内に肺がんの治療を実施している方
実施時期:平成28年11月9日〜2016年11月25日
調査手法:インターネット上のアンケートシステムを利用したウェブ調査
有効回答数:167名
監修:佐々木 治一郎 先生(北里大学医学部附属新世紀医療開発センター教授/北里大学病院集学的がん診療センター長)
調査依頼元:アストラゼネカ株式会社
調査実施:株式会社クリニカル・トライアル(がん情報サイト「オンコロ」)
広報協力:認定NPO 法人キャンサーネットジャパン

レポートは下記URLよりご覧いただけます。
https://www.astrazeneca.co.jp/content/dam/az-jp/press-releases/pdf/20161214.pdf
http://www.cancernet.jp/biomarker 
https://oncolo.jp/reserch/20161214

1. Ellison G, et al. J Clin Pathol. 2013;66:79-89.
2. Yu HA. et al. Clin. Cancer Res. 19(8), 2240, 2013

以上


*****
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する最低6つの新薬および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当て、New Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核的な能力に加え、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるように、当社は戦略を加速する革新的な提携および投資を積極的に追求していきます。がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤の力を強化し、個別化された併用療法の開発を支持することで、がん治療のパラダイムを再定義し将来的にはがんによる死亡をなくすことがアストラゼネカのビジョンです。


アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA)、 循環器・代謝疾患(CVMD)、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。

認定NPO法人キャンサーネットジャパンについて
1991年に、二人の医師により米国における乳がん患者向け冊子を翻訳・出版・無償配布したことに始まり、以来、FAX、Eメールによるセカンドオピニオンサービス、NCI PDQの翻訳Web公開(現在は終了)等で標準治療の普及に貢献してきました。2001年のNPO法人化以降がん医療の啓発イベントの開催、教育事業等を通し、一貫して「科学的根拠に基づくがん医療の普及啓発」に取り組んでいます。2016年8月には認定NPO法人格を取得しました。詳しくはhttp://www.cancernet.jp をご覧ください。

株式会社クリニカル・トライアルについて
72万人の会員を有する治験特化型ヘルスケアサイト「生活向上 Web」を運営。このサイトを通じて日本の治験のスピードを向上すべく、被験者募集を支援してきました。さらに、2015年5月からがん情報サイト「オンコロ(https://oncolo.jp/)」を開設。がん分野の医療へ、情報分野から一石を投じるべく、治験情報公開をはじめとした様々な課題にチャレンジしております。グループ会社として、被験者募集特化型のCROである株式会社クロエがあります。詳しくは、https://www.clinical-trial.co.jp/をご覧ください
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