中国スマートフォン市場、実売の減少が続くも、2019年第1四半期には明るい兆しに
[19/05/23]
提供元:PRTIMES
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2019年第1四半期も、再びスマートフォン販売台数は1億台を下回り、Huawei、OPPO、 Vivoは前年同期比で成長し、新機種の投入でSamsungとXiaomiは前期比でリバウンド成長を遂げた。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2019年第1四半期も、中国のスマートフォン市場は販売台数の下落が続き、対同年比及び対前期比が共に下落し、対前年比7%、対前期比12%の減少となるが、2018年と比較して、減少幅は小さくなったという調査結果を含む自社のMarket Pulseサービスによる最新調査を発表致しました。
トップ5社を合わせた販売台数は全体の87%を記録しました。トップ数社だけが伸び、他のメーカーは縮小する傾向が続いています。
中国スマートフォン市場全体の状況について、リサーチディレクターのJames Yan氏は以下の通りコメントしています。
「世界最大のスマートフォン市場である中国市場の2019年は、2018年下期の市場の低迷を引きずって始まった。下落傾向が続く大きな要因は、中国全体の景気低迷と、それによる消費者のスマートフォン買い替えサイクルの長期化にある。スマートフォンの様な一般的である電気製品では、経済に陰りがある中で消費者の購買意欲を掻き立てることは難しい。」
さらにYan氏は以下の通り付け加えています。
「消費者の需要は二分化したままである。スマートフォンのアップグレードを先延ばしする消費者がいる一方で、他の電気製品に手を出して満足する消費者もいる。2019年第1四半期に新機種の投入がなかったことも販売数量に響いた。ほとんどの新機種は3月以降の発売の為、2019年第1四半期の売上には貢献しなかった。」
図1:中国スマートフォン実売のシェア 2019年第1四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/28/resize/d33140-28-156027-0.png ]
出典:Counterpoint Research Market Pulse 2019年第1四半期
Huawei(HONORブランドも含む)は、中国スマートフォン市場のリーダー的存在です。シェアは29%に伸び、出荷台数も約3千万台に達しました。Huaweiの業績について、Yan氏は、「HuaweiとHONORは引き続き中国で好調だろう。HONORの売上はほとんどがネット販売であるが、実店舗網も拡充してきた。Huaweiは、中国の春節に全販売チャネルを通じて販促を行い、これが成功に終わった」と述べています。
一方、OPPOとVivoは、Huaweiと比べて異なる作戦をとっており、1,500人民元(約220米ドル)の価格帯にあるスマートフォンに軸足を置いています。それには、OPPOのA5及びA7X、VivoのY93が該当し、いずれも四半期ごとに平均200万台以上を販売する人気機種です。現在、中国市場ではVivoが20%のシェアで第2位、OPPOは19%のシェアで第3位に位置しており、2社の業績について、Yan氏は「VivoはOPPOを抜いて第1四半期に第2位となった。その理由は、ポップアップカメラを搭載した新機種X27にある。同社のサブブランドであるiQOOの成績も好材料となった」と付け加えました。
Xiaomiのシェアは、昨年の13%から11%に低下しましたが、今期の成績で前期比で成長できた企業はトップ5社ではXiaomiのみとなりました。カウンターポイント社のアナリストMengmeng Zhang氏は、この一連の動きについて、Xiaomiは2018年第4四半期に組織再編を行っていた為、新機種を投入できず、2019年2月のMi9と、3月のRedmi Note 7まで新機種が出なかったからであると指摘しています。
AppleのiPhoneにとって第1四半期は、シェアが昨年からほぼ半減という、散々な結果となりました。1月以降、新型iPhoneの価格は10%ほど下がっているものの、依然として消費者が二の足を踏むレベルの高価格であり、特に新機種iPhone XSではこれが顕著となり、販売台数は100万台を割り込みました。
カウンターポイント社のデータによると、Samsungの販売台数は、前年同期比では大きな変化はないものの、前期比では40%も増えた。Samsungの業績についてYan氏は「Samsungは値ごろな商品の提供へと明確に中国戦略の舵をきった。新しいフラグシップ機種のGalaxy S10とS10 Plusに加え、エントリーレベルのGalaxy Aシリーズも強力な販売プロモーションを行った結果、2019年第1四半期は前期比でリバウンド成長を遂げた。」と述べた。
包括的かつ詳細な2019年第1四半期版Market Pulseは、購読者の皆様に提供中です。詳細かつ最新の調査、分析、プレスリリースに関するお問い合わせは、press@counterpointresearch.comまでお気軽にお寄せください。
弊社のMarket Pulseは、各社のIR情報から推定した出荷数、各社へのヒアリング内容を販売側から裏付けしたデータ、流通段階でのチェック、その他副次的調査の結果に基づいています。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均15年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2019年第1四半期も、中国のスマートフォン市場は販売台数の下落が続き、対同年比及び対前期比が共に下落し、対前年比7%、対前期比12%の減少となるが、2018年と比較して、減少幅は小さくなったという調査結果を含む自社のMarket Pulseサービスによる最新調査を発表致しました。
トップ5社を合わせた販売台数は全体の87%を記録しました。トップ数社だけが伸び、他のメーカーは縮小する傾向が続いています。
中国スマートフォン市場全体の状況について、リサーチディレクターのJames Yan氏は以下の通りコメントしています。
「世界最大のスマートフォン市場である中国市場の2019年は、2018年下期の市場の低迷を引きずって始まった。下落傾向が続く大きな要因は、中国全体の景気低迷と、それによる消費者のスマートフォン買い替えサイクルの長期化にある。スマートフォンの様な一般的である電気製品では、経済に陰りがある中で消費者の購買意欲を掻き立てることは難しい。」
さらにYan氏は以下の通り付け加えています。
「消費者の需要は二分化したままである。スマートフォンのアップグレードを先延ばしする消費者がいる一方で、他の電気製品に手を出して満足する消費者もいる。2019年第1四半期に新機種の投入がなかったことも販売数量に響いた。ほとんどの新機種は3月以降の発売の為、2019年第1四半期の売上には貢献しなかった。」
図1:中国スマートフォン実売のシェア 2019年第1四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/28/resize/d33140-28-156027-0.png ]
出典:Counterpoint Research Market Pulse 2019年第1四半期
Huawei(HONORブランドも含む)は、中国スマートフォン市場のリーダー的存在です。シェアは29%に伸び、出荷台数も約3千万台に達しました。Huaweiの業績について、Yan氏は、「HuaweiとHONORは引き続き中国で好調だろう。HONORの売上はほとんどがネット販売であるが、実店舗網も拡充してきた。Huaweiは、中国の春節に全販売チャネルを通じて販促を行い、これが成功に終わった」と述べています。
一方、OPPOとVivoは、Huaweiと比べて異なる作戦をとっており、1,500人民元(約220米ドル)の価格帯にあるスマートフォンに軸足を置いています。それには、OPPOのA5及びA7X、VivoのY93が該当し、いずれも四半期ごとに平均200万台以上を販売する人気機種です。現在、中国市場ではVivoが20%のシェアで第2位、OPPOは19%のシェアで第3位に位置しており、2社の業績について、Yan氏は「VivoはOPPOを抜いて第1四半期に第2位となった。その理由は、ポップアップカメラを搭載した新機種X27にある。同社のサブブランドであるiQOOの成績も好材料となった」と付け加えました。
Xiaomiのシェアは、昨年の13%から11%に低下しましたが、今期の成績で前期比で成長できた企業はトップ5社ではXiaomiのみとなりました。カウンターポイント社のアナリストMengmeng Zhang氏は、この一連の動きについて、Xiaomiは2018年第4四半期に組織再編を行っていた為、新機種を投入できず、2019年2月のMi9と、3月のRedmi Note 7まで新機種が出なかったからであると指摘しています。
AppleのiPhoneにとって第1四半期は、シェアが昨年からほぼ半減という、散々な結果となりました。1月以降、新型iPhoneの価格は10%ほど下がっているものの、依然として消費者が二の足を踏むレベルの高価格であり、特に新機種iPhone XSではこれが顕著となり、販売台数は100万台を割り込みました。
カウンターポイント社のデータによると、Samsungの販売台数は、前年同期比では大きな変化はないものの、前期比では40%も増えた。Samsungの業績についてYan氏は「Samsungは値ごろな商品の提供へと明確に中国戦略の舵をきった。新しいフラグシップ機種のGalaxy S10とS10 Plusに加え、エントリーレベルのGalaxy Aシリーズも強力な販売プロモーションを行った結果、2019年第1四半期は前期比でリバウンド成長を遂げた。」と述べた。
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弊社のMarket Pulseは、各社のIR情報から推定した出荷数、各社へのヒアリング内容を販売側から裏付けしたデータ、流通段階でのチェック、その他副次的調査の結果に基づいています。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均15年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/