マーサー「2019年 世界生計費調査 - 都市ランキング」を発表
[19/06/27]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
海外駐在員にとって物価が高い都市のトップは香港、最下位はチュニス(チュニジア)
活況な住宅市場によりアジア8都市がトップ10にランクイン
各国通貨に対する米ドルの上昇により、米国都市の順位が上昇
多国籍企業は人材戦略としてのモビリティに注力することがキャリアの成長とグローバルな競争力の支えとなる
世界最大級の組織・人事コンサルティング会社、マーサーは、「2019年世界生計費調査(Cost of Living Survey) – 都市ランキング」の結果を発表した。
急速に変化する世界で、モビリティプログラムは、多国籍企業のグローバル人材戦略の中核的要素となっている。企業は成功のためには変化を受け入れ、新しい技術に適応すること、また、人材を呼び込み、そのやる気を引き出し、能力を高めるための新たなスキルを構築しなければならないことを理解している。マーサーの 『2019年グローバル人材動向調査(Global Talent Trends Study)』(https://www.mercer.co.jp/our-thinking/career-consulting/global-talent-hr-trends.html)によると、グローバルの全産業において、65%の企業が、人材戦略強化のためにモビリティプログラムを活用しているという結果であった。その結果、多国籍企業は海外赴任者の報酬パッケージのコストを慎重に評価している。今年で25年目となるマーサーの世界生計費調査によると、為替変動や物価上昇、住居市場の不安定性などの様々な要素が、海外赴任者の報酬パッケージのコスト全体に影響を及ぼす要因となっている。
「デジタル・ディスラプション(デジタル時代の創造的破壊)や、労働力が国の壁を越えて世界でつながる必要性によって進行するスキル重視の経済において、グローバル企業のビジネス戦略上、競争力を有するためにも、海外赴任者の配置は、ますます重要な側面となっています。」とマーサーのキャリア部門のプレジデントであるイリヤ・ボニックは話す。「キャリア開発、国際経験、新たな知識や技能の習得、人材の再配置など、従業員を海外に派遣することには個人的にも組織的にも多くの利点があります。公正で競争力のある報酬パッケージを提供することで、企業は業績を上げる動きを促進することもできます。」
マーサーの2019年世界生計費調査では、駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10のうち8つがアジアの都市となった。これは駐在員向けの消費財の物価や、活発な住宅市場のコストが高いことに起因する。ランキングの上位には東京 (2位)、シンガポール (3位)、ソウル (4位) が入ったが、世界で最も物価が高い都市は2年連続で香港 (1位)となった。トップ10に入ったその他の都市は、チューリッヒ (5位)、上海 (6位)、アシガバット (7位)、北京 (8位)、ニューヨーク (9位)、深セン (10位) だった。駐在員にとって最も物価が低い都市は、チュニス (209位)、タシケント (208位)、カラチ (207位)となった。
マーサーの「世界生計費調査」は世界で最も包括的な生計費調査の一つであり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されている。今回発表のランキングはニューヨークをベースとし、ニューヨークを100とした場合の各都市の指数を比較している。基軸通貨は米ドルとしている。この調査は世界500 都市以上で実施しており、そのうち209都市の住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較している。
「ビジネスを行う上で、生計費はその都市の魅力のひとつとなる重要な要素です。」とマーサーのグローバルモビリティプロダクトソリューションズのリーダーであるイヴォンヌ・トレバーは話す。「グローバル化によって、これからの都市は人と投資の両方を呼び込めるよう情報を提供し、革新を行い、ニーズを満たしていくような競争力が必要になっており、それが都市の将来の鍵を握っているということを企業の意思決定者は認識しつつあります。」
【地域別分析】
南北アメリカ
他の主要通貨に対する米ドルの価値が上がったことや、他の地域の都市の順位が大きく下落したことにより、米国の都市は全体的にランキングの順位が上がっている。ニューヨークは、4つ順位が上がって9位となり、南北アメリカ地域で最も順位が高い都市となった。サンフランシスコ (16位)は12、ロサンゼルス (18位)は17順位が上がり、シカゴ (37位)は14順位が上がっている。その他の米国の主要都市の中では、ワシントンD.C. (42位)が14、マイアミ (44位)が16、ボストン (49位)は21順位が上がった。ポートランド (107位)とノースカロライナ州のウィンストンセーレム (138位)は、引き続き、米国の調査都市の中では駐在者にとって最も物価が低い都市となった。
南アメリカの中では、ウルグアイのモンテビデオ (70位)が最も物価が高い都市となり、23順位が上がったサンフアン (72位)が続いた。ランキングで順位が上がった南アメリカの都市は、他にもパナマのパナマシティ (93位)、コスタリカのサンホセ (131位)、キューバ のハバナ(133位)があり、それぞれ21、10、32順位が上がっている。ブラジルとアルゼンチンの都市は、物価と住居費が増加したにもかかわらず順位が下がっている。特に、サンパウロ (86位)は28順位が下がった。リオデジャネイロ (121位)は22、ブエノスアイレス (133位)は57順位が下がった。マナグア (200位)は南アメリカの中で最も物価の低い都市となった。
カナダではほとんどの都市においてランキングの順位は安定していたが、この国で最もランキングの順位が高いバンクーバー (112位)は3つ順位が下がった。トロント (115位)は6つ順位が下がった一方で、モントリオール (139位)は8つ順位が上がった。カルガリー (153位)とオタワ (161位)の順位はほぼ変わらなかった。
ヨーロッパ・中東・アフリカ
ヨーロッパの都市のうち、駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10に入ったのは5位のチューリッヒ1都市のみとなり、次点はベルン (12位)となった。ジュネーブ (13位)は2つ順位が下がった。東ヨーロッパと中央ヨーロッパの都市では、モスクワ (27位)、サンクトペテルブルク (75位)、プラハ (97位)、ワルシャワ (173位)の順位が、それぞれ10、26、14、19下がっている。
西ヨーロッパの都市でも、ミラノ (45位)、パリ (47位)、オスロ (61位)、マドリード (82位)が、それぞれランキングの順位が12、13、14、18下がった。ドイツの都市ではシュトゥットガルト (126位)が、ベルリン (81位)、デュッセルドルフ (92位)と共に大幅に順位が下がっている。イギリスの都市は、7つ順位が下がったバーミンガム (135位)、6つ順位が下がったベルファスト (158位)、4つ順位が下がったロンドン (23位)など、順位の下落幅は小さかった。
「ヨーロッパの都市の大半では、穏やかに物価が上昇しているにもかかわらず、米ドルに対して現地通貨安に推移したため、大部分の都市はランキングで順位が下がりました。」とトレバーは説明している。「さらに、最近の治安の問題や、経済情勢への不安といった他の要因もヨーロッパ地域に影響を与えています。」
中東では、駐在員にとって最も物価の高い都市は引き続きテルアビブ (15位)となり、これにドバイ (21位)、アブダビ (33位)、リヤド (35位)が続いた。カイロ (166位)は依然として、中東地域の中で最も物価が低い都市となった。トレバーは、「中東においては、米ドルに対して為替レートが固定されている通貨が多いため、駐在員向けの住宅賃料が急増したことと併せて、ランキングの順位を押し上げています。」と話す。
駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10からは外れたものの、アフリカではンジャメナ(11位)が最も高い順位を維持した。ビクトリア (14位)は7つ、キンシャサ (22位)は15順位が上がり、リーブルビル (24位)は6つ順位が下がった。チュニジアのチュニス (209位)は1つ順位が下がり、アフリカ地域および全体の中で最下位となった
アジア・太平洋
好調な住宅市場により、今年のランキングのトップ10の都市のうち、8つはアジアの都市となった。アジア地域および全体の中でも駐在員にとって最も物価の高い都市となったのは、引き続き香港 (1位)で、住宅市場の上昇と通貨の為替レートが米ドルに対して固定されている影響により、生計費が上昇した。国際的な金融センターである香港の後に、東京 (2位)、シンガポール (3位)、ソウル (4位)、上海 (6位)、トルクメニスタンのアシガバット (7位)が続いた。
インドでは、ムンバイ (67位) が最も物価が高い都市となり、これにニューデリー (118位)とチェンナイ (154位)が続いた。ベンガルール (179位)とコルカタ (189位)は、ランキング内のインドの都市の中では最も低い順位となった。アジアのその他の都市では、バンコク (40位)が昨年より12順位が上がり、ハノイ (112位)とジャカルタ (105位)もそれぞれ25、12と順位が上がった。ビシュケク (206位)とタシケント (208位)は、依然としてアジア・太平洋地域において最も物価が低い都市となった。
オーストラリアの都市は、米ドルに対して現地通貨である豪ドルが下落したことにより、引き続きランキングの順位が下がることとなった。オーストラリアの中で駐在員にとって最も物価が高い都市であるシドニー (50位)は21順位が下がっている。メルボルン (79位)とパース (87位)は、それぞれ21、26順位が下がった。
マーサーでは、調査対象となったそれぞれの都市について、個別の生計費および住居費のレポートを提供しています。都市ランキングの詳細や個別都市のレポートのご購入に関しては、マーサーのホームページ(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions.html)をご覧いただくか、プロダクト・ソリューションズまでご連絡ください。(TEL:03-6775-6521、Email: mobility.japan@mercer.com)
•マーサー:日本人世界生計費レポートについて
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions/cost-of-living/question-and-answer.html)
•よくある質問集:世界生計費レポート
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions/cost-of-living.html)
•サービス概要:プロダクト・ソリューションズ
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions.html)
付記:2019年マーサー世界生計費調査について
マーサーの世界生計費調査は、世界で最も包括的な生計費調査の一つであり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されています。一般的な物価指数を測るものではありません。今回発表のランキングは、プレスリリース用にニューヨークをベースとし、ニューヨークを100とした場合の、各都市の指数を比較し、基軸通貨は、米ドルとしています。
掲載されている生計費および住居費の数値は、すべて2019年3月にマーサーが実施した世界生計費調査に基づくものです。為替は2019年2月の平均レートを使用しており、品目はマーサーの国際人用バスケットをベースとしています。
このデータは、政府機関や多国籍な企業が従業員を海外に派遣する際に、海外駐在員の購買力を補償するために利用されています。また、住居費に関するデータは、海外駐在員の現地における住居手当を決定する際に利用されています。調査対象都市は、企業や政府機関からの要望により選択されたものです。
調査対象都市の個別レポートは、マーサーよりお求めいただけます。派遣元の都市および派遣先の都市を選択いただいた上で、派遣元の生計費を100 とする現地生計費の指数をご提供いたします。通常駐在員の給与を算出する際には、「海外赴任することで発生するエキストラなコストは別途支給する」という考えから、住居費は別途手当で支給すべきと判断し、生計費の指数の算出対象品目の中には、住居費は含まれません。住居費は別途住居費の情報をご提供しております。ただし、今回発表のランキングは、外国人駐在員が一般的に利用する住宅の家賃を含めたランキングとなっていますので、ご注意ください。
また、このデータはマーサーでは「国際人用」と呼び、国籍を問わない一般的な海外駐在員モデルの購買パターンを予想し、それに沿った生計費を調査した上で、指数を算出しているものです。このデータをベースに、日本人独特の品目(米、味噌、日本語の新聞など)を追加し、特に日本人用にカスタマイズした「日本人用」世界生計費レポートもございます。
都市ランキングリストはプレスリリース用に作成したものであり、全文掲載は禁じます。上位、下位のそれぞれ10都市については表形式で複製可能ですが、出来るだけ事前にマーサー広報へのご連絡をお願いいたします。
全ランキング(英語)のダウンロードはこちらから。
(https://info.mercer.com/jp-2019-pr-cost-of-living-ranking.html)
[画像1: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-578991-0.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-616321-1.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-861396-2.png ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-899516-3.png ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-421718-4.png ]
マーサーについて
マーサー (英語社名:Mercer、本社: ニューヨーク、社長兼CEO:Martine Ferland) は、組織・人事、福利厚生、年金、資産運用分野におけるサービスを提供するグローバル・コンサルティング・ファームです。
全世界約23,000名のスタッフが44ヵ国、約180都市の拠点をベースに、130ヵ国以上でクライアント企業のパートナーとして多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供して
日本においては、40年以上の豊富な実績とグローバル・ネットワークを活かし、あらゆる業種の企業・公共団体に対するサービス提供を行っています。組織変革、人事制度構築、福利厚生・退職給付制度構築、M&Aアドバイザリー・サービス、グローバル人材マネジメント基盤構築、給与データサービス、年金数理、資産運用に関するサポートなど、「人・組織」を基盤とした幅広いコンサルティング・サービスを提供しています。
マーサーは、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン証券取引所に上場している、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(証券コード: MMC)グループの一員です。 マーサーについての詳細は、以下をご参照ください:
マーサー ジャパン www.mercer.co.jp
Mercer(Global) www.mercer.com
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズについて
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(ニューヨーク証券取引所コード: MMC)は、グローバルプロフェッショナルサービスを提供する企業グループとして、顧客企業にリスク、戦略、人材分野の助言とソリューションを提供しています。
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズはマーシュ(保険仲介とリスクマネジメント)、ガイカーペンター(再保険仲介・コンサルティング)、マーサー (組織・人事マネジメント・コンサルティング)、そしてオリバーワイマン(戦略コンサルティング)から構成されており、年間総収入170億米ドル超、全世界に75,000名の従業員を擁し、世界各地の顧客に分析、アドバイスを行い、各種取引を支援しています。
当グループは責任ある企業市民として事業展開しているコミュニティに貢献しています。詳しい企業情報については www.mmc.comをご覧ください。
活況な住宅市場によりアジア8都市がトップ10にランクイン
各国通貨に対する米ドルの上昇により、米国都市の順位が上昇
多国籍企業は人材戦略としてのモビリティに注力することがキャリアの成長とグローバルな競争力の支えとなる
世界最大級の組織・人事コンサルティング会社、マーサーは、「2019年世界生計費調査(Cost of Living Survey) – 都市ランキング」の結果を発表した。
急速に変化する世界で、モビリティプログラムは、多国籍企業のグローバル人材戦略の中核的要素となっている。企業は成功のためには変化を受け入れ、新しい技術に適応すること、また、人材を呼び込み、そのやる気を引き出し、能力を高めるための新たなスキルを構築しなければならないことを理解している。マーサーの 『2019年グローバル人材動向調査(Global Talent Trends Study)』(https://www.mercer.co.jp/our-thinking/career-consulting/global-talent-hr-trends.html)によると、グローバルの全産業において、65%の企業が、人材戦略強化のためにモビリティプログラムを活用しているという結果であった。その結果、多国籍企業は海外赴任者の報酬パッケージのコストを慎重に評価している。今年で25年目となるマーサーの世界生計費調査によると、為替変動や物価上昇、住居市場の不安定性などの様々な要素が、海外赴任者の報酬パッケージのコスト全体に影響を及ぼす要因となっている。
「デジタル・ディスラプション(デジタル時代の創造的破壊)や、労働力が国の壁を越えて世界でつながる必要性によって進行するスキル重視の経済において、グローバル企業のビジネス戦略上、競争力を有するためにも、海外赴任者の配置は、ますます重要な側面となっています。」とマーサーのキャリア部門のプレジデントであるイリヤ・ボニックは話す。「キャリア開発、国際経験、新たな知識や技能の習得、人材の再配置など、従業員を海外に派遣することには個人的にも組織的にも多くの利点があります。公正で競争力のある報酬パッケージを提供することで、企業は業績を上げる動きを促進することもできます。」
マーサーの2019年世界生計費調査では、駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10のうち8つがアジアの都市となった。これは駐在員向けの消費財の物価や、活発な住宅市場のコストが高いことに起因する。ランキングの上位には東京 (2位)、シンガポール (3位)、ソウル (4位) が入ったが、世界で最も物価が高い都市は2年連続で香港 (1位)となった。トップ10に入ったその他の都市は、チューリッヒ (5位)、上海 (6位)、アシガバット (7位)、北京 (8位)、ニューヨーク (9位)、深セン (10位) だった。駐在員にとって最も物価が低い都市は、チュニス (209位)、タシケント (208位)、カラチ (207位)となった。
マーサーの「世界生計費調査」は世界で最も包括的な生計費調査の一つであり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されている。今回発表のランキングはニューヨークをベースとし、ニューヨークを100とした場合の各都市の指数を比較している。基軸通貨は米ドルとしている。この調査は世界500 都市以上で実施しており、そのうち209都市の住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較している。
「ビジネスを行う上で、生計費はその都市の魅力のひとつとなる重要な要素です。」とマーサーのグローバルモビリティプロダクトソリューションズのリーダーであるイヴォンヌ・トレバーは話す。「グローバル化によって、これからの都市は人と投資の両方を呼び込めるよう情報を提供し、革新を行い、ニーズを満たしていくような競争力が必要になっており、それが都市の将来の鍵を握っているということを企業の意思決定者は認識しつつあります。」
【地域別分析】
南北アメリカ
他の主要通貨に対する米ドルの価値が上がったことや、他の地域の都市の順位が大きく下落したことにより、米国の都市は全体的にランキングの順位が上がっている。ニューヨークは、4つ順位が上がって9位となり、南北アメリカ地域で最も順位が高い都市となった。サンフランシスコ (16位)は12、ロサンゼルス (18位)は17順位が上がり、シカゴ (37位)は14順位が上がっている。その他の米国の主要都市の中では、ワシントンD.C. (42位)が14、マイアミ (44位)が16、ボストン (49位)は21順位が上がった。ポートランド (107位)とノースカロライナ州のウィンストンセーレム (138位)は、引き続き、米国の調査都市の中では駐在者にとって最も物価が低い都市となった。
南アメリカの中では、ウルグアイのモンテビデオ (70位)が最も物価が高い都市となり、23順位が上がったサンフアン (72位)が続いた。ランキングで順位が上がった南アメリカの都市は、他にもパナマのパナマシティ (93位)、コスタリカのサンホセ (131位)、キューバ のハバナ(133位)があり、それぞれ21、10、32順位が上がっている。ブラジルとアルゼンチンの都市は、物価と住居費が増加したにもかかわらず順位が下がっている。特に、サンパウロ (86位)は28順位が下がった。リオデジャネイロ (121位)は22、ブエノスアイレス (133位)は57順位が下がった。マナグア (200位)は南アメリカの中で最も物価の低い都市となった。
カナダではほとんどの都市においてランキングの順位は安定していたが、この国で最もランキングの順位が高いバンクーバー (112位)は3つ順位が下がった。トロント (115位)は6つ順位が下がった一方で、モントリオール (139位)は8つ順位が上がった。カルガリー (153位)とオタワ (161位)の順位はほぼ変わらなかった。
ヨーロッパ・中東・アフリカ
ヨーロッパの都市のうち、駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10に入ったのは5位のチューリッヒ1都市のみとなり、次点はベルン (12位)となった。ジュネーブ (13位)は2つ順位が下がった。東ヨーロッパと中央ヨーロッパの都市では、モスクワ (27位)、サンクトペテルブルク (75位)、プラハ (97位)、ワルシャワ (173位)の順位が、それぞれ10、26、14、19下がっている。
西ヨーロッパの都市でも、ミラノ (45位)、パリ (47位)、オスロ (61位)、マドリード (82位)が、それぞれランキングの順位が12、13、14、18下がった。ドイツの都市ではシュトゥットガルト (126位)が、ベルリン (81位)、デュッセルドルフ (92位)と共に大幅に順位が下がっている。イギリスの都市は、7つ順位が下がったバーミンガム (135位)、6つ順位が下がったベルファスト (158位)、4つ順位が下がったロンドン (23位)など、順位の下落幅は小さかった。
「ヨーロッパの都市の大半では、穏やかに物価が上昇しているにもかかわらず、米ドルに対して現地通貨安に推移したため、大部分の都市はランキングで順位が下がりました。」とトレバーは説明している。「さらに、最近の治安の問題や、経済情勢への不安といった他の要因もヨーロッパ地域に影響を与えています。」
中東では、駐在員にとって最も物価の高い都市は引き続きテルアビブ (15位)となり、これにドバイ (21位)、アブダビ (33位)、リヤド (35位)が続いた。カイロ (166位)は依然として、中東地域の中で最も物価が低い都市となった。トレバーは、「中東においては、米ドルに対して為替レートが固定されている通貨が多いため、駐在員向けの住宅賃料が急増したことと併せて、ランキングの順位を押し上げています。」と話す。
駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10からは外れたものの、アフリカではンジャメナ(11位)が最も高い順位を維持した。ビクトリア (14位)は7つ、キンシャサ (22位)は15順位が上がり、リーブルビル (24位)は6つ順位が下がった。チュニジアのチュニス (209位)は1つ順位が下がり、アフリカ地域および全体の中で最下位となった
アジア・太平洋
好調な住宅市場により、今年のランキングのトップ10の都市のうち、8つはアジアの都市となった。アジア地域および全体の中でも駐在員にとって最も物価の高い都市となったのは、引き続き香港 (1位)で、住宅市場の上昇と通貨の為替レートが米ドルに対して固定されている影響により、生計費が上昇した。国際的な金融センターである香港の後に、東京 (2位)、シンガポール (3位)、ソウル (4位)、上海 (6位)、トルクメニスタンのアシガバット (7位)が続いた。
インドでは、ムンバイ (67位) が最も物価が高い都市となり、これにニューデリー (118位)とチェンナイ (154位)が続いた。ベンガルール (179位)とコルカタ (189位)は、ランキング内のインドの都市の中では最も低い順位となった。アジアのその他の都市では、バンコク (40位)が昨年より12順位が上がり、ハノイ (112位)とジャカルタ (105位)もそれぞれ25、12と順位が上がった。ビシュケク (206位)とタシケント (208位)は、依然としてアジア・太平洋地域において最も物価が低い都市となった。
オーストラリアの都市は、米ドルに対して現地通貨である豪ドルが下落したことにより、引き続きランキングの順位が下がることとなった。オーストラリアの中で駐在員にとって最も物価が高い都市であるシドニー (50位)は21順位が下がっている。メルボルン (79位)とパース (87位)は、それぞれ21、26順位が下がった。
マーサーでは、調査対象となったそれぞれの都市について、個別の生計費および住居費のレポートを提供しています。都市ランキングの詳細や個別都市のレポートのご購入に関しては、マーサーのホームページ(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions.html)をご覧いただくか、プロダクト・ソリューションズまでご連絡ください。(TEL:03-6775-6521、Email: mobility.japan@mercer.com)
•マーサー:日本人世界生計費レポートについて
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions/cost-of-living/question-and-answer.html)
•よくある質問集:世界生計費レポート
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions/cost-of-living.html)
•サービス概要:プロダクト・ソリューションズ
(https://www.mercer.co.jp/about-mercer/lines-of-business/information-solutions.html)
付記:2019年マーサー世界生計費調査について
マーサーの世界生計費調査は、世界で最も包括的な生計費調査の一つであり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されています。一般的な物価指数を測るものではありません。今回発表のランキングは、プレスリリース用にニューヨークをベースとし、ニューヨークを100とした場合の、各都市の指数を比較し、基軸通貨は、米ドルとしています。
掲載されている生計費および住居費の数値は、すべて2019年3月にマーサーが実施した世界生計費調査に基づくものです。為替は2019年2月の平均レートを使用しており、品目はマーサーの国際人用バスケットをベースとしています。
このデータは、政府機関や多国籍な企業が従業員を海外に派遣する際に、海外駐在員の購買力を補償するために利用されています。また、住居費に関するデータは、海外駐在員の現地における住居手当を決定する際に利用されています。調査対象都市は、企業や政府機関からの要望により選択されたものです。
調査対象都市の個別レポートは、マーサーよりお求めいただけます。派遣元の都市および派遣先の都市を選択いただいた上で、派遣元の生計費を100 とする現地生計費の指数をご提供いたします。通常駐在員の給与を算出する際には、「海外赴任することで発生するエキストラなコストは別途支給する」という考えから、住居費は別途手当で支給すべきと判断し、生計費の指数の算出対象品目の中には、住居費は含まれません。住居費は別途住居費の情報をご提供しております。ただし、今回発表のランキングは、外国人駐在員が一般的に利用する住宅の家賃を含めたランキングとなっていますので、ご注意ください。
また、このデータはマーサーでは「国際人用」と呼び、国籍を問わない一般的な海外駐在員モデルの購買パターンを予想し、それに沿った生計費を調査した上で、指数を算出しているものです。このデータをベースに、日本人独特の品目(米、味噌、日本語の新聞など)を追加し、特に日本人用にカスタマイズした「日本人用」世界生計費レポートもございます。
都市ランキングリストはプレスリリース用に作成したものであり、全文掲載は禁じます。上位、下位のそれぞれ10都市については表形式で複製可能ですが、出来るだけ事前にマーサー広報へのご連絡をお願いいたします。
全ランキング(英語)のダウンロードはこちらから。
(https://info.mercer.com/jp-2019-pr-cost-of-living-ranking.html)
[画像1: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-578991-0.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-616321-1.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-861396-2.png ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-899516-3.png ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/35512/28/resize/d35512-28-421718-4.png ]
マーサーについて
マーサー (英語社名:Mercer、本社: ニューヨーク、社長兼CEO:Martine Ferland) は、組織・人事、福利厚生、年金、資産運用分野におけるサービスを提供するグローバル・コンサルティング・ファームです。
全世界約23,000名のスタッフが44ヵ国、約180都市の拠点をベースに、130ヵ国以上でクライアント企業のパートナーとして多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供して
日本においては、40年以上の豊富な実績とグローバル・ネットワークを活かし、あらゆる業種の企業・公共団体に対するサービス提供を行っています。組織変革、人事制度構築、福利厚生・退職給付制度構築、M&Aアドバイザリー・サービス、グローバル人材マネジメント基盤構築、給与データサービス、年金数理、資産運用に関するサポートなど、「人・組織」を基盤とした幅広いコンサルティング・サービスを提供しています。
マーサーは、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン証券取引所に上場している、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(証券コード: MMC)グループの一員です。 マーサーについての詳細は、以下をご参照ください:
マーサー ジャパン www.mercer.co.jp
Mercer(Global) www.mercer.com
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズについて
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(ニューヨーク証券取引所コード: MMC)は、グローバルプロフェッショナルサービスを提供する企業グループとして、顧客企業にリスク、戦略、人材分野の助言とソリューションを提供しています。
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズはマーシュ(保険仲介とリスクマネジメント)、ガイカーペンター(再保険仲介・コンサルティング)、マーサー (組織・人事マネジメント・コンサルティング)、そしてオリバーワイマン(戦略コンサルティング)から構成されており、年間総収入170億米ドル超、全世界に75,000名の従業員を擁し、世界各地の顧客に分析、アドバイスを行い、各種取引を支援しています。
当グループは責任ある企業市民として事業展開しているコミュニティに貢献しています。詳しい企業情報については www.mmc.comをご覧ください。