科学的介護LIFE初のデータ分析論文、そして「ケアXDXセンター」構想へ
[22/02/28]
提供元:PRTIMES
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ケアXDXセンターに登録する介護・医療機関および、スキルを持つ個人の方を募集予定です
ケアのDX(Digital Transformation)だけでなく成功体験のための「XD」を行う、国立大学法人九州工業大学「ケアXDXセンター」構想を、私たちAUTOCAREは応援し、サポートします。このセンターには、ケアのXDXに取り組む介護・医療機関、そしてスキルをもつ資格者を登録し、学術界や国へのケアXDXの働きかけを行なっていきます。
介護・医療の人手不足は、コロナ禍の前から分かっていたはずです。
未だ沈静化しないコロナウィルスの影響で、介護・医療業界は大きな人手不足に見舞われています。
しかし、介護・医療業界の人材不足はもともと予見されていました。2040年には介護・医療の国家予算が92兆円に上るという試算[1]があり、それと共に、人材不足も顕著になり、介護人材は、2025年には43万人、2035年には79万人が不足すると見られているのです[2]。コロナ禍で、その人材不足が数年早まっただけ、というだけなのかもしれません。
[1] 厚生労働省:今後の社会保障改革についてー 2040年を見据えて ー (2019)
[2] 経済産業省:将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書 (2018)
だからDXで効率化!・・・とは私たちは考えません。
ITの世界ではDX (DIgital Transformation、データとデジタル技術を活用して、サービスやビジネス、業務そのものを変革すること[3])が潮流となっています。介護・医療業界においても、データとデジタル技術を活用して、ケアの質を向上しながら効率を上げていく、ケアのDXが重要・・・なのでしょうか?
[3] 経済産業省:DXレポート〜ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開〜 (2018)
・・・ちょっと待ってください。
現場の介護事業所を見てみてください。ITやIoTを先進的に目指している介護事業所はメディアで注目されますが、そのような介護事業所は一握りに過ぎません。介護施設検索サイト(例:みんなの介護)にて「ネット利用可」の施設を検索してみてください。全体の6%しかないのです。つまり94%の施設が、DXどころかIT整備も不十分、だということが伺えます。
このような、ごく普通の介護事業所では、DXについてはどのような考えなのでしょうか?
私たちが主催する介護ITオンライン勉強会で、参加者に聞いてみました。
すると、次のような答えが返ってきました。
「経営者は、お金がかかるのは嫌だ」
「経営者は、自分が分からないものを現場に導入できない」
「コンピュータウィルスが怖い、情報漏洩が怖い。」
このように、ITが分からない→理解できないものを不安に思う→導入しない→ITが分からない
という悪循環がぐるぐると回っている状態なのです。
効率化などという前に、コンピュータウィルスを怖がって、結果としてコロナという本当のウィルスに振り回されてしまっている状況なのです。
この状況を、本当にDXで解決できるのでしょうか・・・?
DXだけでなく「XD」を行う、「ケアXDXセンター」構想
私たちは、DX、DXというだけでなく、実際に成功体験をしていただき、上記の悪循環を断ち切ること、そしてその成功体験をしてもらうための方法論を設計する、つまり、XD(Experience Design:成功体験の設計)を研究することが重要だと強く考えます。
このような思いをもとに、国立大学法人九州工業大学では、ケアのXDとDXを研究する
「ケアXDXセンター」
が構想されています。私たちAUTOCAREは、この構想を応援し、サポートしてまいります。
ケアXDXセンターのミッションは、次の3つです。
ミッション1: ケアのDXの、社会実装の方法論をXD(Experience Design)として研究する
介護の現場では「IT化の遅れ→データが集まらない→成功体験の欠乏→人材不足」という負の連鎖が起きているため、XD(成功体験の設計)を研究開発することにより、この悪循環を打破します。XDは、商品設計やマーケティングの分野でユーザ体験を中心に思考する方法ですが、これをケアのDXに導入するのは他に類は見られず、社会的インパクトも大きいと考えます。
ミッション2: リアルとバーチャルを駆使してケアの最適化を目指す
リアルな介護現場と、バーチャルな環境、つまりVR環境や実験室でのセンシング環境の両方を駆使して研究を行います。九州工業大学では、先端のセンシング・試作環境を持つスマートライフケア共創工房やVR環境を持つため、これらを駆使して、リアルな環境では実現できないような高解像あるいは稀有の事象も再現することができます。このような最先端の環境を介護・医療の目的で用意した環境は世界的にも稀です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-1d7b2631a890756517e0-2.png ]
図:スマートライフケア共創工房の設備
ミッション3: ケアのDXの研究において世界トップの位置を確立する
世界を見ても、介護・医療のDXに工学的にアプローチする研究組織は私たちの知る限りありません。このことから世界的にもユニークな研究組織となりますが、そもそも介護・医療のDXに関する学会や学術団体も少ないのが現状です。このことから、国内外の学術界を盛り上げながら、その中でもケアのDXにおいて先駆的な立ち位置と研究成果を確立します。
「ケアXDXセンター」の計画
ケアXDXセンターが始動した際には、下図のように、
医療や介護の各フェーズにおけるさまざまなAIを開発しながら、
それを現場で成功体験できるXD(成功体験の設計)を研究し、
それにより人材育成と実フィールドを拡大し
結果として得られたデータを1の研究に生かす
というサイクルを回します。
2,3,4については、私たちAUTOCAREが提供する介護記録AIアプリFonLogを導入した介護施設や医療機関において成功体験をノウハウ化、プロトコル化し、同時にこれまでのAUTOCAREでの介護ITインストラクター育成活動の中でそれを展開していくことで1-4のサイクルを実現します。
この活動の中で、
ケアのXDXに取り組む介護・医療機関の登録
ケアのXDXのスキルを持つ資格者の登録
も進めていき、学術界や国へのケアXDXの働きかけを行なっていきます!
[画像2: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-8ed2bfbd87ecfedb6e1a-1.png ]
図:ケアXDXセンターの計画
これまでの実績
これまで九州工業大学スマートライフケア社会創造ユニットでは、次のような成果を出してきました。
文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」(2016-2020)でIoTによる介護自動記録AIアプリFonLogを開発。
このアプリは、2022年2月時点で、12の介護施設に実用導入され、6つの施設に試験導入されています。また3つの国立大学病院および1企業に研究に用いられています。
スマートライフケア共創工房は、厚生労働省「介護ロボットの開発・実証・ 普及プラットフォーム」(2020-)のリビングラボ機関に登録。
リビングラボ機関は、東北大学、善光会、SOMPOホールディングス、産業技術総合研究所、藤田医科大学、国立長寿医療研究センターといった他の実証機関と連携しており、スマートライフケア共創工房だけで、2021年度に9社から相談を受けました。
JST未来社会創造事業「介護・医療分野における「ケア」天気予報サービスの創出」(2021-2023)
これまでの研究活動と成果は、ケア天気予報という新しいサービスの開発へと繋がり、研究が始まっています。
介護ITインストラクター資格者の養成
これまでに45回のオンライン勉強会にのべ270名が参加しています。
科学的介護LIFE初のデータ分析論文
ケアXDXの研究の端緒として、科学的介護LIFEのデータ分析を試みた論文を出版します。
科学的介護LIFEについて実際にデータ分析を行った論文は、世界初だと考えられます。
ご希望の方には、この論文の原稿を差し上げます。
* 金子晴、内村真寿、三宅晃貴、井上創造、「科学的介護情報システムLIFE データの活用・分析の検討」情報処理学会研究報告、7 pages, 2022/3
[画像3: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-3c091fed7ad587719487-0.png ]
ご興味ある方は・・・
LIFEデータ解析論文にご興味ある方、
ケアXDXセンターに連携する介護・医療機関への登録
XDXスキルを持つ資格者のセンターへの登録
これらにご興味がある方は、お気軽にご連絡ください。
一緒にケアのXDXを成功させましょう。
ケアのDX(Digital Transformation)だけでなく成功体験のための「XD」を行う、国立大学法人九州工業大学「ケアXDXセンター」構想を、私たちAUTOCAREは応援し、サポートします。このセンターには、ケアのXDXに取り組む介護・医療機関、そしてスキルをもつ資格者を登録し、学術界や国へのケアXDXの働きかけを行なっていきます。
介護・医療の人手不足は、コロナ禍の前から分かっていたはずです。
未だ沈静化しないコロナウィルスの影響で、介護・医療業界は大きな人手不足に見舞われています。
しかし、介護・医療業界の人材不足はもともと予見されていました。2040年には介護・医療の国家予算が92兆円に上るという試算[1]があり、それと共に、人材不足も顕著になり、介護人材は、2025年には43万人、2035年には79万人が不足すると見られているのです[2]。コロナ禍で、その人材不足が数年早まっただけ、というだけなのかもしれません。
[1] 厚生労働省:今後の社会保障改革についてー 2040年を見据えて ー (2019)
[2] 経済産業省:将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書 (2018)
だからDXで効率化!・・・とは私たちは考えません。
ITの世界ではDX (DIgital Transformation、データとデジタル技術を活用して、サービスやビジネス、業務そのものを変革すること[3])が潮流となっています。介護・医療業界においても、データとデジタル技術を活用して、ケアの質を向上しながら効率を上げていく、ケアのDXが重要・・・なのでしょうか?
[3] 経済産業省:DXレポート〜ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開〜 (2018)
・・・ちょっと待ってください。
現場の介護事業所を見てみてください。ITやIoTを先進的に目指している介護事業所はメディアで注目されますが、そのような介護事業所は一握りに過ぎません。介護施設検索サイト(例:みんなの介護)にて「ネット利用可」の施設を検索してみてください。全体の6%しかないのです。つまり94%の施設が、DXどころかIT整備も不十分、だということが伺えます。
このような、ごく普通の介護事業所では、DXについてはどのような考えなのでしょうか?
私たちが主催する介護ITオンライン勉強会で、参加者に聞いてみました。
すると、次のような答えが返ってきました。
「経営者は、お金がかかるのは嫌だ」
「経営者は、自分が分からないものを現場に導入できない」
「コンピュータウィルスが怖い、情報漏洩が怖い。」
このように、ITが分からない→理解できないものを不安に思う→導入しない→ITが分からない
という悪循環がぐるぐると回っている状態なのです。
効率化などという前に、コンピュータウィルスを怖がって、結果としてコロナという本当のウィルスに振り回されてしまっている状況なのです。
この状況を、本当にDXで解決できるのでしょうか・・・?
DXだけでなく「XD」を行う、「ケアXDXセンター」構想
私たちは、DX、DXというだけでなく、実際に成功体験をしていただき、上記の悪循環を断ち切ること、そしてその成功体験をしてもらうための方法論を設計する、つまり、XD(Experience Design:成功体験の設計)を研究することが重要だと強く考えます。
このような思いをもとに、国立大学法人九州工業大学では、ケアのXDとDXを研究する
「ケアXDXセンター」
が構想されています。私たちAUTOCAREは、この構想を応援し、サポートしてまいります。
ケアXDXセンターのミッションは、次の3つです。
ミッション1: ケアのDXの、社会実装の方法論をXD(Experience Design)として研究する
介護の現場では「IT化の遅れ→データが集まらない→成功体験の欠乏→人材不足」という負の連鎖が起きているため、XD(成功体験の設計)を研究開発することにより、この悪循環を打破します。XDは、商品設計やマーケティングの分野でユーザ体験を中心に思考する方法ですが、これをケアのDXに導入するのは他に類は見られず、社会的インパクトも大きいと考えます。
ミッション2: リアルとバーチャルを駆使してケアの最適化を目指す
リアルな介護現場と、バーチャルな環境、つまりVR環境や実験室でのセンシング環境の両方を駆使して研究を行います。九州工業大学では、先端のセンシング・試作環境を持つスマートライフケア共創工房やVR環境を持つため、これらを駆使して、リアルな環境では実現できないような高解像あるいは稀有の事象も再現することができます。このような最先端の環境を介護・医療の目的で用意した環境は世界的にも稀です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-1d7b2631a890756517e0-2.png ]
図:スマートライフケア共創工房の設備
ミッション3: ケアのDXの研究において世界トップの位置を確立する
世界を見ても、介護・医療のDXに工学的にアプローチする研究組織は私たちの知る限りありません。このことから世界的にもユニークな研究組織となりますが、そもそも介護・医療のDXに関する学会や学術団体も少ないのが現状です。このことから、国内外の学術界を盛り上げながら、その中でもケアのDXにおいて先駆的な立ち位置と研究成果を確立します。
「ケアXDXセンター」の計画
ケアXDXセンターが始動した際には、下図のように、
医療や介護の各フェーズにおけるさまざまなAIを開発しながら、
それを現場で成功体験できるXD(成功体験の設計)を研究し、
それにより人材育成と実フィールドを拡大し
結果として得られたデータを1の研究に生かす
というサイクルを回します。
2,3,4については、私たちAUTOCAREが提供する介護記録AIアプリFonLogを導入した介護施設や医療機関において成功体験をノウハウ化、プロトコル化し、同時にこれまでのAUTOCAREでの介護ITインストラクター育成活動の中でそれを展開していくことで1-4のサイクルを実現します。
この活動の中で、
ケアのXDXに取り組む介護・医療機関の登録
ケアのXDXのスキルを持つ資格者の登録
も進めていき、学術界や国へのケアXDXの働きかけを行なっていきます!
[画像2: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-8ed2bfbd87ecfedb6e1a-1.png ]
図:ケアXDXセンターの計画
これまでの実績
これまで九州工業大学スマートライフケア社会創造ユニットでは、次のような成果を出してきました。
文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」(2016-2020)でIoTによる介護自動記録AIアプリFonLogを開発。
このアプリは、2022年2月時点で、12の介護施設に実用導入され、6つの施設に試験導入されています。また3つの国立大学病院および1企業に研究に用いられています。
スマートライフケア共創工房は、厚生労働省「介護ロボットの開発・実証・ 普及プラットフォーム」(2020-)のリビングラボ機関に登録。
リビングラボ機関は、東北大学、善光会、SOMPOホールディングス、産業技術総合研究所、藤田医科大学、国立長寿医療研究センターといった他の実証機関と連携しており、スマートライフケア共創工房だけで、2021年度に9社から相談を受けました。
JST未来社会創造事業「介護・医療分野における「ケア」天気予報サービスの創出」(2021-2023)
これまでの研究活動と成果は、ケア天気予報という新しいサービスの開発へと繋がり、研究が始まっています。
介護ITインストラクター資格者の養成
これまでに45回のオンライン勉強会にのべ270名が参加しています。
科学的介護LIFE初のデータ分析論文
ケアXDXの研究の端緒として、科学的介護LIFEのデータ分析を試みた論文を出版します。
科学的介護LIFEについて実際にデータ分析を行った論文は、世界初だと考えられます。
ご希望の方には、この論文の原稿を差し上げます。
* 金子晴、内村真寿、三宅晃貴、井上創造、「科学的介護情報システムLIFE データの活用・分析の検討」情報処理学会研究報告、7 pages, 2022/3
[画像3: https://prtimes.jp/i/57750/29/resize/d57750-29-3c091fed7ad587719487-0.png ]
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