AIを用いたパーキンソン病患者向け運動機能評価システムの開発に成功(株式会社サンウェルズ×慶應医学部発ベンチャー株式会社ALAN)
[23/11/30]
提供元:PRTIMES
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全国でパーキンソン病専門施設「PDハウス」を運営する株式会社サンウェルズ(石川県金沢市、代表取締役社長 苗代亮達)と慶應義塾大学医学部発ベンチャーの株式会社ALAN(神奈川県横浜市、代表取締役 近藤崇弘、以下ALAN)は、パーキンソン病患者向け運動機能評価システムの開発に成功し、PDハウスでの試験運用を開始します。
1.パーキンソン病患者向け運動機能評価システムの概要
パーキンソン病特有の運動症状を評価することに特化したAIを搭載した運動機能評価システムです。
数種類のタスクを専用機器の前で行うことで運動症状が自動で数値化、グラフ化されます。これによりパーキンソン病の運動機能における進行度合いを簡便に可視化することが可能になります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-6e507f5106ff0eb97a0c-2.jpg ]
2.運動機能評価システムの導入により期待される効果
1. 定量的な情報を共有することで治療・ケア・リハビリの質が向上
パーキンソン病は進行性の疾患であるため、定期的な病気の進行度合いを把握、その進行度に合わせたケア、リハビリプログラムの実施、またそれらの効果判定をすることが重要です。
本システムを用いることで医師・看護師・リハビリ職・介護職等が同じ情報(進行度合い)をもとに治療・ケア・リハビリのプログラムを立案することが可能になります。これにより進行度合いに合わせた最適なケアの実践、また多職種連携の質向上にも期待できます。
2. 進行度合いの可視化によってリハビリやケアに対する患者様のモチベーションが向上
パーキンソン病のリハビリやケアにおいては、明確な目標を設定し、患者様のモチベーションを保つことが重要です。しかし、進行性疾患であることから経過が長くなるため、目標設定が曖昧になり、リハビリやケアの効果を実感しにくいことから、モチベーションを保つことが難しくなります。
本システムを用いることで、患者様も進行度合いをスコアとして確認し、医療・介護職とも情報共有することにより、明確な目標設定や日々のリハビリ成果の実感が可能となります。
これによりモチベーションが向上し、リハビリやケアにより前向きに取り組むことが可能になると考えています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-da74040079ecd5909e4f-0.png ]
結果は自動で数値化、グラフ化され患者様およびスタッフが確認することができます。
3.運動機能評価システムの開発状況と今後の動向
2023年11月現在、本システムを用いてAIで自動的に評価したパーキンソン病の運動障害スコアは、対面による人的評価スコア(UPDRS PartIII*1)と相関しており、専門のスタッフによる評価の代わりとして使用可能なことが示され、本システムの試験運用を開始することとなりました。今後は試験運用による患者様およびスタッフからのフィードバックを受け、さらにシステムを改良することで、2024年春ごろの正規版の完成に向けて、引き続き共同開発を進めて参ります。
[画像3: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-5ee8a67e3896ca40f35e-1.png ]
4.順天堂大学准教授 大山彦光先生からのコメント(順天堂大学医学部付属順天堂医院 脳神経内科)
この度開発された運動機能評価システムは、客観的な症状評価のみならず、患者さんならびにスタッフの負担軽減という観点からも重要かつ意義深い進歩だと感じます。
パーキンソン病の病態評価には専門的な知識や技術、そして時間が必要であり、日々忙しい介護・看護の現場ではリソースが必ずしも十分に確保できているとは言えませんでした。このAI評価システムは、施設で日常的に使用可能である点が重要なポイントです。現場のスタッフや医師にとっても、客観性を担保しつつも、負担軽減に繋がるため、頻繁な評価が可能になるため、病状の変化をより速やかに把握することが可能になる可能性があり、今後の完成版の発表が待たれます。
今回、本システムがPDハウスで試験運用開始されるということは大変喜ばしいことであり、パーキンソン病への取り組みに新たな可能性をもたらす本プロジェクトの更なる成功を願っています。
『PDハウス』について
(1)専門医監修のパーキンソン病に特化したリハビリプログラムの提供、(2) 神経内科専門の医師による訪問診療、(3) 看取りまで対応した24時間の訪問看護体制を備えたパーキンソン病(英:Parkinson's Disease)の専門介護施設です。「パーキンソン病だからできない」ではなく「パーキンソン病でもできる」を実現する為に、利用者様一人ひとりに合わせた生活ケア、リハビリテーション、看護を提供いたします。そして脳神経内科の専門医師監修による、一人ひとりの状態に合わせた専門的な医療・看護・リハビリを提供し、運動機能の維持、QOL改善を目指します。
『PDハウス』の紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=K7MkvwSBxBA&t=126s
株式会社サンウェルズHP
https://sunwels.jp
株式会社ALANについて
ALANは神経難病患者さんのQOL改善に貢献することを目的に2021年2月に創業された慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会のスタートアップ企業です。医工連携研究者、神経内科医、理工学博士から構成されており、臨床現場でのニーズを正確に捉え、最適なテクノロジーによるソリューションを開発します。
■株式会社ALAN HP
http://alan-healthcare.com/
用語解説
*1 UPDRS PartIII: Unified Parkinson‘s Disease Rating Scale(統一パーキンソン病評価スケール)の内、運動徴候を評価するパートであり、18項目から構成される。
1.パーキンソン病患者向け運動機能評価システムの概要
パーキンソン病特有の運動症状を評価することに特化したAIを搭載した運動機能評価システムです。
数種類のタスクを専用機器の前で行うことで運動症状が自動で数値化、グラフ化されます。これによりパーキンソン病の運動機能における進行度合いを簡便に可視化することが可能になります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-6e507f5106ff0eb97a0c-2.jpg ]
2.運動機能評価システムの導入により期待される効果
1. 定量的な情報を共有することで治療・ケア・リハビリの質が向上
パーキンソン病は進行性の疾患であるため、定期的な病気の進行度合いを把握、その進行度に合わせたケア、リハビリプログラムの実施、またそれらの効果判定をすることが重要です。
本システムを用いることで医師・看護師・リハビリ職・介護職等が同じ情報(進行度合い)をもとに治療・ケア・リハビリのプログラムを立案することが可能になります。これにより進行度合いに合わせた最適なケアの実践、また多職種連携の質向上にも期待できます。
2. 進行度合いの可視化によってリハビリやケアに対する患者様のモチベーションが向上
パーキンソン病のリハビリやケアにおいては、明確な目標を設定し、患者様のモチベーションを保つことが重要です。しかし、進行性疾患であることから経過が長くなるため、目標設定が曖昧になり、リハビリやケアの効果を実感しにくいことから、モチベーションを保つことが難しくなります。
本システムを用いることで、患者様も進行度合いをスコアとして確認し、医療・介護職とも情報共有することにより、明確な目標設定や日々のリハビリ成果の実感が可能となります。
これによりモチベーションが向上し、リハビリやケアにより前向きに取り組むことが可能になると考えています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-da74040079ecd5909e4f-0.png ]
結果は自動で数値化、グラフ化され患者様およびスタッフが確認することができます。
3.運動機能評価システムの開発状況と今後の動向
2023年11月現在、本システムを用いてAIで自動的に評価したパーキンソン病の運動障害スコアは、対面による人的評価スコア(UPDRS PartIII*1)と相関しており、専門のスタッフによる評価の代わりとして使用可能なことが示され、本システムの試験運用を開始することとなりました。今後は試験運用による患者様およびスタッフからのフィードバックを受け、さらにシステムを改良することで、2024年春ごろの正規版の完成に向けて、引き続き共同開発を進めて参ります。
[画像3: https://prtimes.jp/i/100797/29/resize/d100797-29-5ee8a67e3896ca40f35e-1.png ]
4.順天堂大学准教授 大山彦光先生からのコメント(順天堂大学医学部付属順天堂医院 脳神経内科)
この度開発された運動機能評価システムは、客観的な症状評価のみならず、患者さんならびにスタッフの負担軽減という観点からも重要かつ意義深い進歩だと感じます。
パーキンソン病の病態評価には専門的な知識や技術、そして時間が必要であり、日々忙しい介護・看護の現場ではリソースが必ずしも十分に確保できているとは言えませんでした。このAI評価システムは、施設で日常的に使用可能である点が重要なポイントです。現場のスタッフや医師にとっても、客観性を担保しつつも、負担軽減に繋がるため、頻繁な評価が可能になるため、病状の変化をより速やかに把握することが可能になる可能性があり、今後の完成版の発表が待たれます。
今回、本システムがPDハウスで試験運用開始されるということは大変喜ばしいことであり、パーキンソン病への取り組みに新たな可能性をもたらす本プロジェクトの更なる成功を願っています。
『PDハウス』について
(1)専門医監修のパーキンソン病に特化したリハビリプログラムの提供、(2) 神経内科専門の医師による訪問診療、(3) 看取りまで対応した24時間の訪問看護体制を備えたパーキンソン病(英:Parkinson's Disease)の専門介護施設です。「パーキンソン病だからできない」ではなく「パーキンソン病でもできる」を実現する為に、利用者様一人ひとりに合わせた生活ケア、リハビリテーション、看護を提供いたします。そして脳神経内科の専門医師監修による、一人ひとりの状態に合わせた専門的な医療・看護・リハビリを提供し、運動機能の維持、QOL改善を目指します。
『PDハウス』の紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=K7MkvwSBxBA&t=126s
株式会社サンウェルズHP
https://sunwels.jp
株式会社ALANについて
ALANは神経難病患者さんのQOL改善に貢献することを目的に2021年2月に創業された慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会のスタートアップ企業です。医工連携研究者、神経内科医、理工学博士から構成されており、臨床現場でのニーズを正確に捉え、最適なテクノロジーによるソリューションを開発します。
■株式会社ALAN HP
http://alan-healthcare.com/
用語解説
*1 UPDRS PartIII: Unified Parkinson‘s Disease Rating Scale(統一パーキンソン病評価スケール)の内、運動徴候を評価するパートであり、18項目から構成される。