【SolidWorks】ものづくり全体変革の「起爆剤」としてSolidWorksを導入。さらにSolidWorks Enterprise PDMで、3次元効果全社拡大の流れを作る
[11/03/03]
提供元:PRTIMES
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繊維機械、工作用機器、鋳造品を製造する機械メーカーである津田駒工業株式会社におけるSolidWorks、SolidWorksEnterprise PDMの活用事例です。
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津田駒工業は繊維機械製造から出発して、創業100年余の歴史を重ねてきた。工作用機器事業も歴史が長い。1967年に、NCテーブルを日本で始めて製造し、40年以上を経た現在も、金沢市近郊に位置する野々市工場は、工作用機器アタッチメントの専門工場であると同時に、NC円テーブルの世界最大規模の生産工場として知られている。
1999年ごろから、工作機械メーカーから3次元データの提供を求められるケースが一気に増えて、野々市工場でも設計の3次元化を決断した。
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http://www.solidworks.co.jp/newsarticle/casestudy/TSUDAKOMA
「工作用機器アタッチメントの製造部門が直面している最大の課題は、開発から製品化に至るリードタイムの短縮です。設計を3次元化すれば、設計以外の幅広いプロセスにまたがって設計情報を共有・活用してフロントローディングやコンカレントエンジニアリングを行い、全体として大幅なリードタイム短縮を獲得できると考えました。お客様への資料提供、加工現場との連携など、川上から川下まで、導入効果を広げていけるのが3次元なのです」と、工機部工機技術部長の大森充氏は語る。
工機技術課では、さまざまな3次元CADを調べ、機能はもちろんバージョンアップによる成長スピードなどを慎重に検討・比較したうえで、最終的にミッドレンジCADの2種類に絞って実データの動作テストを行った。
「SolidWorksは、フィーチャー作り込みの手順や機能の自由度が高い、アセンブリ内の部品をドラッグするだけで動作や干渉の確認が行えるなど、使い勝手が抜群によかった。この『柔軟で自由度の高いツール』を起爆剤にすれば、思い切ったプロセス改革を進められるぞという期待感を感じさせたのです」と、工機技術課の山本誠氏は語る。
野々市工場では、2002年からSolidWorksの導入を開始し、現在22ライセンスを活用している。構想設計においては2次元CADも併用し、製品全体像や骨格の構想を短時間で仕上げている。
SolidWorksによる設計段階では、設計者による解析を活用している。
「仕様条件が数値で示されることの多い特注品、OEM製品では、解析が不可欠。軽量化と剛性を両立させるような要求には、解析をしないと対応できません。設計者にとって解析は『なくてはならないツール』というより以上に、『解析なしの設計』なんて考えられないという状況です」と山本氏。
新製品開発で、設計者が試行錯誤する際にも、解析が大いに役に立った。
「NCミーリングヘッドはゼロからの開発でした。設計者は経験と勘を頼りに設計し、それらを確実なものとするために構造解析を行った。それが、新製品開発成功への鍵となりました」と大森氏は語る。
設計プロセスでの3次元化の効果は2つ挙げられる。
「ひとつは、若手設計者が、非常に短い期間で一定レベルの設計ができるようになること。干渉チェックや解析をするので、大きなミスを見落としたままでいる危険が大幅に減りました」と大森氏。
もうひとつは、空間設計が巧みにできることにより、製品のコンパクト化が可能になったことだ。省スペース化が流れの工作機械、限られたスペースで客先の要求を満足するNC円テーブルを設計するには、3次元CADが不可欠であり、自動車用ラインの小型化に大きく貢献しているのである。
3次元データ活用の流れも広がってきた。
まず、納入先である工作機械メーカーとの間では、パラソリッドやSTEPの形式で、NC円テーブルなどのアタッチメント製品のデータと、工作機械で扱うワーク(作る部品)や治具のデータが双方向で行き来する。
製造工程では、SolidWorksデータを利用しCAMを使ったNCデータ生成を行っている。
協力会社へのデータ提供も増え、板金部品や鋳物木型、取説製作などの領域で、社内外のコミュニケーションが大変スムーズになってきた。
さらに2009年、川上から川下へ広がる流れを加速することを目的に、SolidWorks EnterprisePDM(以降、EPDM)を3ライセンス導入し、移行の準備を進めている。
第1ステップとして、図面データの統合管理を行った。2次元と3次元の図面データをPDF化して、データベースを作った。野々市工場では、設計者はもとより営業・製造・サービスなどの幅広い部署の人が、イントラネット経由で活用している。
第2ステップでは、設計情報の管理を行う。EPDMの機能を活かし技術文書やアフターサポート情報など、さまざまな設計関連資料の統合管理を目指す。
第3ステップでは、製品情報管理と生産情報管理の変革へと進む計画だ。
「アタッチメント製品は流用設計が多いだけに、統合的なデータ管理ができれば関連資料を探す時間も短縮されて、設計効率が大きく向上します。また、工作機械メーカーの多様なニーズに対して、最適な製品や解決方法をすばやく提案したり、問い合わせに即答できる環境も整います」と山本氏。
EPDMによって「川上から川下まで」が強力につながることにより、SolidWorks導入を起爆剤にして目指したものづくり全体の変革に、さらに一歩近づくことができるのだ。
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工機技術部では、設計者の負担をできるだけ軽くするための工夫にもさまざまな角度から取り組んでいる。
SolidWorksに多くのカスタマイズを加えているのはそのひとつ。ファイル検索、色設定、ファイル変換、投影方向設定などを支援するツールをきめ細かく開発し、設計者へ提供している。
バージョンアップに対する姿勢も積極的だ。
「新バージョンには必ず、うちの設計者にマッチする良い機能がいくつかありますし、パフォーマンスも前バージョンより進化しています。設計者が、『お、昨日より便利になった』『速くなってうれしい』というプラスの印象を積み重ねて、気持ち良く設計に集中してくれるのが、わたしの願いですし、会社のメリットにもなります」と山本氏はにこやかに語る。バージョンアップにはさまざまな手間もかかるが、2011年も大きなバージョンアップを予定している。
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