留学生が見る就職戦線、“厳しい”と感じる度合いは緩和 〜『外国人留学生の就職活動に関する調査』(2012年3月発行)結果より〜
[12/03/27]
提供元:PRTIMES
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就職情報会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:夏井丈俊)は、日本の大学に在学し2013年卒業予定の外国人留学生(現大学3年生および修士1年生、以下「留学生」と表記)を対象に2月17日〜29日の期間、インターネットで就職活動に関する調査を行いました。(回答数332人)
留学生に自分たちの就職戦線の見通しについて聞いたところ、「やや楽」の割合が前年から倍増し、“厳しい”と感じる度合いは緩和されていることがわかりました。ただ、依然として8割の留学生は厳しいと見ています。
1.就職戦線、8割が「厳しい」と見るも「やや楽」との回答が倍増
留学生に、自分たちの就職戦線がどのようになると見ているのか、その見通しを聞いたところ、「非常に厳しい」31.0%、「やや厳しい」47.0%とあわせて78.1%が厳しいと回答。一方で「やや楽」との回答は前年調査の10.4%から22.0%へと倍増していました。留学生採用に積極的な企業が増えたことが影響していると考えられます。(図表1参照)
2.留学生のエントリーと、セミナー参加状況、志望業界
調査時点での企業へのエントリー社数は、一人あたり平均32.5社でした。エントリー社数はそれほど多くないものの、企業単独セミナーへの参加社数は7.3社で、効率的に活動している様子がうかがえます。
また志望業界(全40業界、5つまで選択)を聞いたところ、文系では男女ともに「商社(総合)」が6割以上と群を抜いてトップで、理系では「電子・電機」(男子)、「素材・化学」(女子)がトップでした。(図表2参照)
3.将来の希望、「社長」が3割超
就職後のキャリアプランについては、「一つの会社に定年まで勤めたい」と「一つの会社にこだわらず、転職などでキャリアアップを図りたい」がほぼ同数。一方、「ある程度会社勤めをしたら、いずれは独立・起業」も21.4%にのぼりました。同じ質問を日本人の学生モニターに聞いた結果*1と比べると、留学生の独立志向が浮き彫りになります。(図表3参照)
さらに将来どこまで出世したいか、その希望を聞いたところ、「社長」が最も多く全体で32.8%となり、文系男子48.1%、理系男子が36.2%、女子も文理ともに20%を上回りました。(図表4参照)
4.日本で就職する際の不安、トップは「職場の人間関係」
日本で就職する際に不安に感じることで最も多かったのは「職場の人間関係をつくれるか」(51.8%)でした。このほか「顧客対応が問題なくできるか」(37.4%)、「自分の日本語が通じるか」(34.5%)など、日本語レベルの高い留学生であってもコミュニケーション面での不安が大きいことがわかります。その一方で「日本の景気動向」(35.8%)、「震災の影響による生活環境への不安」(31.0%)など、震災の影響による景気動向や、生活の場への不安があることもうかがえます。(図表5参照)
*1 「日経就職ナビ2013 就職活動モニター調査」(2012年1月調査)
《『外国人留学生の就職活動に関する調査』(2012年3月発行)概要》
対 象: 2013年卒業予定の全国の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生を含む)
調査方法・期間: インターネット調査法、2012年2月17日〜29日
サンプリング:「日経就職ナビ2013」に登録している外国人留学生4,663人
回 答 数: 332人(文系男子81人、文系女子151人、理系男子58人、理系女子42人)(出身国・地域別内訳:中国251人、韓国32人、台湾17人、東南アジア22人、中央アジア4人、オセアニア1人、北欧3人、北米2人)
*「日経就職Navi」は日本経済新聞社が主管し、株式会社日経HRが企画・管理し、株式会社ディスコが運営事務局を務めます。