全労済協会がアジアの労働者と勤労者福祉で連携!
[17/01/31]
提供元:PRTIMES
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〜国際労働財団(JILAF)の事業に協力し、新興国に対し共済活動などのノウハウを発信〜
全労済グループの基本三法人の一つである全労済協会(一般財団法人 全国勤労者福祉・共済振興協会(以下、当協会) 理事長:高木 剛)では、内閣府の認可の下で策定した公益目的支出計画に基づき「諸外国における勤労者福祉・共済活動に関する支援と国際連帯の推進のための事業 ※1」について定めており、その一環として、前年に引き続き2016年度(2016年6月〜2017年5月)も公益財団法人 国際労働財団(JILAF)の実施する「草の根支援事業(SGRA)※2」に協力し、アジア地域の国々への連帯強化を目的とした活動を行いましたので報告いたします。
「国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)」における全労済協会の役割
1.ネパール
今年で5年目を迎えるネパールでのSGRA活動の一環として、インフォーマル・セクター労働者支援事業に向けての各種セミナーが開催されました。当協会からは各種セミナーへ講師を派遣し、日本における相互扶助事業(労働者共済事業)を紹介するとともに、現地の政労使との意見交換を実施しました。
(1)合同地域作業委員会
カトマンズ:2016年9月9日
SGRA事業実施郡(バクタプール、パルサ、モラン)の強化・発展と完全自立化を促進することを目的に、各郡地域作業委員会(構成:地域政労使、通称:RWC)の主要メンバーが召集され、「合同地域作業委員会(JRWC)」がカトマンズで初開催されました。各郡の運営経験や成果・課題等を相互に共有して、好事例の水平展開や課題克服が図られました。当協会は、『相互扶助制度の検討に向けて』と題する講義を実施し、全労済設立の背景や事業概要、公助・共助・自助と55年続く相互扶助制度・ラインアップ等の説明をしました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-429843-0.jpg ]
(2)第1回ラリットプール郡ライフサポートセミナー
ラリットプール:2016年9月10日
自己資金により事業展開中のラリットプール郡(2015年4月25日に起きた際の震災甚大被災14郡の一つ)において、ライフサポートセミナー(LSS)が開催され、同郡のインフォーマル・セクター労働者52名を組織化して活動の活発化を促進することを目的に開催されました。
当協会では、『相互扶助制度の構築に向けて』と題する講義を実施し、全労済設立の背景や労働者共済の歴史、阪神淡路大震災の教訓をふまえた自然災害保障制度の構築と、政府への署名運動を通じた法律改正等を紹介しました。これを受け参加者より、「日本在住外国籍国民の全労済への加入可否」、「日本における全労済の位置づけについて」などの質問があり、認識や見解を説明。SGRAラリットプール協同組合の設立を後押ししました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-527467-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-820927-2.jpg ]
2.タイ(バンコク)
2016年11月11日〜11月13日
相互扶助を基本としたSGRA協同組合を通じ、タイにおけるネットワークメンバーの自立化等をさらに促進することを目的に、中央推進委員、バンコク、チェンマイ、コンケン、スラータニー拡大作業委員、他46名が参加した第2回拡大作業委員会セミナーがJILAFにより開催され、日本の労働者共済の変遷と推進経験、運用方法などを共有しました。
当協会は、『より強固な互助制度運営に向けて』と題する講義を行い、全労済設立の背景や相互扶助ラインナップ・掛金、サービス運用、運営体制等に関する経験を説明。その上で、「相互扶助制度の運用は組合員との信頼が全てであり、契約行為であることを決して忘れてはならない。預かった掛金等の重さを常に念頭に、設立主旨を忘れることなく一つひとつを積み重ねていくこが重要。全労済協会としても引き続き熱意ある皆さんを可能な限りバックアップしていきたい」とお伝えし講義を締めくくりました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-205655-3.jpg ]
3.バングラデシュ(ダッカ)
2016年11月20日〜11月26日
バングラデシュは“世界の縫製工場”と呼ばれ、繊維・製靴産業を中心に急速な経済成長を果たしています。その一方で、工場の劣悪な労働環境および労働条件、約87.5%ものインフォーマル・セクター労働者の存在などの課題・問題が顕在化しており、経済発展の恩恵が国民・労働者全体に公正に行き渡っていない状況にあります。そこで、労使関係の健全化や労働運動の強化のため「健全な労使関係の構築と雇用安定」を主要テーマとしたセミナーがJILAFにより開催されました。
当協会は、労働者の生活改善を目的とした、労使による相互扶助制度の運営等に関する日本の経験についてアドバイスをさせていただきました。労働者福祉の観点から、日本における共済事業の経験や相互扶助制度(慶弔共済)の仕組み等を共有。とりわけ共助の精神と労使の取り組み、加入組合員のオーナーシップなどについて説明し、バングラデシュにおける相互扶助組織の強化に向け参加者の意欲を後押ししました。質疑応答では、1.全労済と連合、日本国政府との関係、2.全労済加入組合員の内訳と加入形態、3.共済と保険の差異、4.全労済と労働金庫の任務・役割、5.個人・外国籍在住者の全労済加入可否、6.掛金の構成と保障、7.全労済組合員の男女比および女性役員の登用状況などの質問がありました。
[画像5: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-690565-4.jpg ]
<ダッカでのレストラン襲撃人質テロ事件犠牲者へ黙祷を捧げセミナーを開始>
[画像6: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-893638-5.jpg ]
[画像7: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-459791-6.jpg ]
≪各事業について≫
※1 諸外国における勤労者福祉・共済活動に関する支援と国際連帯の推進のための事業
全労済協会が、一般財団法人として内閣府の認可の下で策定した公益目的支出計画に則り実施している事業。新興国における労働者の自主福祉事業、とりわけインフォーマル・セクターの労働者の福祉を支援する活動の一環として、日本における労働者の相互扶助事業の紹介を行い、現地における労働者福祉の実態・労使関係の状況調査等を実施するため、JILAFとともにアジアへスタッフを派遣しています。
※2 草の根支援事業(SGRA)
(Supporting Grass-Roots Activities through the International Employers’and Workers’Network )
JILAFが実施する国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業 。アジアの開発途上国の労働組合や使用者団体、政府、NGOなどと一体的になって、インフォーマル・セクター労働者とその家族を対象にタイ、ネパール、バングラデシュ、ラオス等でセミナーや職業訓練などを実施する活動。( http://www.jilaf.or.jp/genpro/sgra.html )
全労済協会では、公益目的支出計画に基づき、勤労者の自主福祉・共済活動の更なる前進を目指すという理念のもと、国内・外において調査研究と活動支援の事業を今後も進めて参ります。
参考資料
≪各用語の説明≫
インフォーマル・セクター
経済学用語の一つ。経済活動が行われている場合に、その経済活動が行政の指導の下で行われておらず、国家の統計や記録に含まれていないようなものをいう。
インフォーマル経済
いわゆる非正規雇用のように「官民を問わず経済のあらゆる部門で実行される可能性があるインフォーマルな仕事と、法律上または実際上、公式の取り決めが十分にまたは全く適用されていない経済単位や労働者によるあらゆる経済活動」を指す。
≪各組織の説明≫
国際労働財団(JILAF)とは
アジア諸国をはじめ、海外の労働組合関係者を日本に招き、相互理解を促進。開発途上国の労働団体に研修の機会を提供し、現地で行う「教育活動」「社会開発活動」に協力することにより、民主的かつ自主的な労働運動と労使関係の発展に助力し、それによって途上国の健全な経済社会開発に貢献することを事業目的とする、1989年5月、日本労働組合総連合会(連合)によって設立されたNGO(非政府組織)であり、NPO(非営利団体)です。( http://www.jilaf.or.jp/ )
全労済とは
全労済は、正式名称を「全国労働者共済生活協同組合連合会」といい、消費生活協同組合法(生協法)にもとづき、 厚生労働省の認可を受けて設立された、共済事業を行う協同組合です。
( http://www.zenrosai.coop/index.html )
全労済協会とは
全労済グループにおける公益活動を担う一般財団法人です。全労済協会は、社会保障問題、雇用問題、少子・高齢社会対策などの勤労者の生活・福祉に関するテーマについて、シンポジウムやセミナーの開催、各種調査研究の実施等を中心とした「シンクタンク事業」に取り組むとともに、勤労者相互の連帯と相互扶助により「相互扶助事業(認可特定保険)」を実施し、2つの事業を両輪として、勤労者福祉の向上をめざした事業活動を総合的に展開している団体です。( http://www.zenrosaikyokai.or.jp/ )
全労済グループの基本三法人の一つである全労済協会(一般財団法人 全国勤労者福祉・共済振興協会(以下、当協会) 理事長:高木 剛)では、内閣府の認可の下で策定した公益目的支出計画に基づき「諸外国における勤労者福祉・共済活動に関する支援と国際連帯の推進のための事業 ※1」について定めており、その一環として、前年に引き続き2016年度(2016年6月〜2017年5月)も公益財団法人 国際労働財団(JILAF)の実施する「草の根支援事業(SGRA)※2」に協力し、アジア地域の国々への連帯強化を目的とした活動を行いましたので報告いたします。
「国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)」における全労済協会の役割
1.ネパール
今年で5年目を迎えるネパールでのSGRA活動の一環として、インフォーマル・セクター労働者支援事業に向けての各種セミナーが開催されました。当協会からは各種セミナーへ講師を派遣し、日本における相互扶助事業(労働者共済事業)を紹介するとともに、現地の政労使との意見交換を実施しました。
(1)合同地域作業委員会
カトマンズ:2016年9月9日
SGRA事業実施郡(バクタプール、パルサ、モラン)の強化・発展と完全自立化を促進することを目的に、各郡地域作業委員会(構成:地域政労使、通称:RWC)の主要メンバーが召集され、「合同地域作業委員会(JRWC)」がカトマンズで初開催されました。各郡の運営経験や成果・課題等を相互に共有して、好事例の水平展開や課題克服が図られました。当協会は、『相互扶助制度の検討に向けて』と題する講義を実施し、全労済設立の背景や事業概要、公助・共助・自助と55年続く相互扶助制度・ラインアップ等の説明をしました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-429843-0.jpg ]
(2)第1回ラリットプール郡ライフサポートセミナー
ラリットプール:2016年9月10日
自己資金により事業展開中のラリットプール郡(2015年4月25日に起きた際の震災甚大被災14郡の一つ)において、ライフサポートセミナー(LSS)が開催され、同郡のインフォーマル・セクター労働者52名を組織化して活動の活発化を促進することを目的に開催されました。
当協会では、『相互扶助制度の構築に向けて』と題する講義を実施し、全労済設立の背景や労働者共済の歴史、阪神淡路大震災の教訓をふまえた自然災害保障制度の構築と、政府への署名運動を通じた法律改正等を紹介しました。これを受け参加者より、「日本在住外国籍国民の全労済への加入可否」、「日本における全労済の位置づけについて」などの質問があり、認識や見解を説明。SGRAラリットプール協同組合の設立を後押ししました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-527467-1.jpg ]
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2.タイ(バンコク)
2016年11月11日〜11月13日
相互扶助を基本としたSGRA協同組合を通じ、タイにおけるネットワークメンバーの自立化等をさらに促進することを目的に、中央推進委員、バンコク、チェンマイ、コンケン、スラータニー拡大作業委員、他46名が参加した第2回拡大作業委員会セミナーがJILAFにより開催され、日本の労働者共済の変遷と推進経験、運用方法などを共有しました。
当協会は、『より強固な互助制度運営に向けて』と題する講義を行い、全労済設立の背景や相互扶助ラインナップ・掛金、サービス運用、運営体制等に関する経験を説明。その上で、「相互扶助制度の運用は組合員との信頼が全てであり、契約行為であることを決して忘れてはならない。預かった掛金等の重さを常に念頭に、設立主旨を忘れることなく一つひとつを積み重ねていくこが重要。全労済協会としても引き続き熱意ある皆さんを可能な限りバックアップしていきたい」とお伝えし講義を締めくくりました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-205655-3.jpg ]
3.バングラデシュ(ダッカ)
2016年11月20日〜11月26日
バングラデシュは“世界の縫製工場”と呼ばれ、繊維・製靴産業を中心に急速な経済成長を果たしています。その一方で、工場の劣悪な労働環境および労働条件、約87.5%ものインフォーマル・セクター労働者の存在などの課題・問題が顕在化しており、経済発展の恩恵が国民・労働者全体に公正に行き渡っていない状況にあります。そこで、労使関係の健全化や労働運動の強化のため「健全な労使関係の構築と雇用安定」を主要テーマとしたセミナーがJILAFにより開催されました。
当協会は、労働者の生活改善を目的とした、労使による相互扶助制度の運営等に関する日本の経験についてアドバイスをさせていただきました。労働者福祉の観点から、日本における共済事業の経験や相互扶助制度(慶弔共済)の仕組み等を共有。とりわけ共助の精神と労使の取り組み、加入組合員のオーナーシップなどについて説明し、バングラデシュにおける相互扶助組織の強化に向け参加者の意欲を後押ししました。質疑応答では、1.全労済と連合、日本国政府との関係、2.全労済加入組合員の内訳と加入形態、3.共済と保険の差異、4.全労済と労働金庫の任務・役割、5.個人・外国籍在住者の全労済加入可否、6.掛金の構成と保障、7.全労済組合員の男女比および女性役員の登用状況などの質問がありました。
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<ダッカでのレストラン襲撃人質テロ事件犠牲者へ黙祷を捧げセミナーを開始>
[画像6: https://prtimes.jp/i/8371/31/resize/d8371-31-893638-5.jpg ]
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≪各事業について≫
※1 諸外国における勤労者福祉・共済活動に関する支援と国際連帯の推進のための事業
全労済協会が、一般財団法人として内閣府の認可の下で策定した公益目的支出計画に則り実施している事業。新興国における労働者の自主福祉事業、とりわけインフォーマル・セクターの労働者の福祉を支援する活動の一環として、日本における労働者の相互扶助事業の紹介を行い、現地における労働者福祉の実態・労使関係の状況調査等を実施するため、JILAFとともにアジアへスタッフを派遣しています。
※2 草の根支援事業(SGRA)
(Supporting Grass-Roots Activities through the International Employers’and Workers’Network )
JILAFが実施する国際労使ネットワーク等を通じた組織化による草の根支援事業 。アジアの開発途上国の労働組合や使用者団体、政府、NGOなどと一体的になって、インフォーマル・セクター労働者とその家族を対象にタイ、ネパール、バングラデシュ、ラオス等でセミナーや職業訓練などを実施する活動。( http://www.jilaf.or.jp/genpro/sgra.html )
全労済協会では、公益目的支出計画に基づき、勤労者の自主福祉・共済活動の更なる前進を目指すという理念のもと、国内・外において調査研究と活動支援の事業を今後も進めて参ります。
参考資料
≪各用語の説明≫
インフォーマル・セクター
経済学用語の一つ。経済活動が行われている場合に、その経済活動が行政の指導の下で行われておらず、国家の統計や記録に含まれていないようなものをいう。
インフォーマル経済
いわゆる非正規雇用のように「官民を問わず経済のあらゆる部門で実行される可能性があるインフォーマルな仕事と、法律上または実際上、公式の取り決めが十分にまたは全く適用されていない経済単位や労働者によるあらゆる経済活動」を指す。
≪各組織の説明≫
国際労働財団(JILAF)とは
アジア諸国をはじめ、海外の労働組合関係者を日本に招き、相互理解を促進。開発途上国の労働団体に研修の機会を提供し、現地で行う「教育活動」「社会開発活動」に協力することにより、民主的かつ自主的な労働運動と労使関係の発展に助力し、それによって途上国の健全な経済社会開発に貢献することを事業目的とする、1989年5月、日本労働組合総連合会(連合)によって設立されたNGO(非政府組織)であり、NPO(非営利団体)です。( http://www.jilaf.or.jp/ )
全労済とは
全労済は、正式名称を「全国労働者共済生活協同組合連合会」といい、消費生活協同組合法(生協法)にもとづき、 厚生労働省の認可を受けて設立された、共済事業を行う協同組合です。
( http://www.zenrosai.coop/index.html )
全労済協会とは
全労済グループにおける公益活動を担う一般財団法人です。全労済協会は、社会保障問題、雇用問題、少子・高齢社会対策などの勤労者の生活・福祉に関するテーマについて、シンポジウムやセミナーの開催、各種調査研究の実施等を中心とした「シンクタンク事業」に取り組むとともに、勤労者相互の連帯と相互扶助により「相互扶助事業(認可特定保険)」を実施し、2つの事業を両輪として、勤労者福祉の向上をめざした事業活動を総合的に展開している団体です。( http://www.zenrosaikyokai.or.jp/ )