無料!結晶構造データの統一登録・アクセスサービス
[18/07/31]
提供元:PRTIMES
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化学情報協会は、英ケンブリッジ結晶学データセンター (The Cambridge Crystallographic Data Centre, CCDC) および独FIZ Karlsruheが発表したプレスリリースを受けて、国内向けに次のとおり、お知らせいたします。CCDCおよびFIZ Karlsruheの発表情報は下記をご覧ください。
https://www.ccdc.cam.ac.uk/News/List/2018-07-new-joint-services/
https://www.fiz-karlsruhe.de/en/news/details.html?tx_news_pi1%5bnews%5d=238&tx_news_pi1%5bcontroller%5d=News&tx_news_pi1%5baction%5d=detail&cHash=401fd15d431e3359b594f913639236b5
(英ケンブリッジおよび独カールスルーエ発、2018年7月12日)― ケンブリッジ結晶学データセンター (The Cambridge Crystallographic Data Centre, CCDC) とFIZ Karlsruhe – Leibniz Institute for Information Infrastructure (FIZ Karlsruhe) は、共同の化学の全分野にわたる結晶データの登録・検索サービスの開始を発表いたしました。このサービスにより、全世界から無料で利用できる単一の登録ポータルを介してデータを共有し、有機物・無機物を気にかけることなく、結晶構造を検索することが可能になります。
FIZ KarlsruheのSabine Brünger-Weilandt CEOは、「FIZ Karlsruheは結晶構造の共同登録を通じて、科学界が必要とする信頼できる研究基盤の提供に協力することになります。化学の全分野にわたって自由に利用できる研究データを提供することは、科学の進歩に貢献しようという私たちの方針の一環によるものです。CCDCとFIZ Karlsruheの共同事業は、昨年の発表の段階で科学界から歓迎されています。新しい共同登録システムは皆様の期待を裏切らないものと確信しています」と述べています。
CCDCの理事も全世界の研究者に対する新サービスのインパクトに期待しています。CCDC理事長を務めるペンシルヴァニア大学化学図書館のJudith Currano館長は次のように語りました。「自ら認めるかどうかはともかく、情報ユーザは誰でも、必要なすべての情報が1ヶ所にあることを望んでいるものです。それが不可能ならば、必要なものだけを正確に選び出せる“魔法の杖”、つまり欲しい情報のすべてを簡単に探し出せるインターフェースを探し求めることになります。有機・有機金属・無機結晶構造の登録とアクセス窓口を統合することで、少なくとも結晶学分野に関しては、この魔法の杖に近いものが実現され、研究者にとって大きな助けになります。」
最近の化学の進歩、たとえば電池、ガス貯蔵システム、ゼオライト、触媒、磁石、燃料添加剤などの開発を通じて、無機物と有機物の区別は明確なものではなくなっています。この事実は、より統合的なポータルを求める研究者の声と共に、この共同サービス提供の駆動力となりました。
今回の提携により化学の全分野にわたる全世界の研究者・教育者は、ケンブリッジ結晶構造データベース (CSD) および無機結晶構造データベース (ICSD) に登録されている100万件以上の結晶構造を、同じAccess Structuresのサービスを通じて閲覧・検索することが可能になりました。
全世界の結晶学研究者は統合登録サービスを通じて、有機・無機・有機金属結晶の構造を登録することができます。このサービスはデータの登録が簡単にできる洗練されたオンラインポータルであり、データの有効性・完全性・独自性に関して研究者の注意を喚起するための様々なチェック機能を有しています。また登録番号を迅速に付与すること、登録者が直ちに適切に管理されたデータベースを介してデータを共有することを選択できることも特徴です。データが投稿論文に含まれる場合、主な出版社が利用しているワークフローを通じて、論文刊行と同時に公開することも可能です。CCDCだけでなく、過去にFIZ Karlsruheに蓄積されている構造も公表された登録番号を利用して検索することができます。
専門家によるデータのキュレーションと公開プロセスには変更はありません。有料ライセンスユーザ向けには、従来どおり高品質で高度なキュレーションを施されたデータと検索・解析ソフトウェア (CSD-EnterpriseやICSD Desktop等) が提供され、それらは更に開発が続けられ、それぞれCCDCとFIZ Karlsruheから独立に提供されます。
以下、無料でお使いいただけます。
Access Structures はこちら (https://www.ccdc.cam.ac.uk/structures)。
Deposit Structures はこちら (https://www.ccdc.cam.ac.uk/deposit)。
【CCDCについて】
[画像1: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-254275-1.jpg ]
ケンブリッジ結晶学データセンター (The Cambridge Crystallographic Data Centre) は、公益のために化学および結晶学の進歩を図ることを使命としております。CCDCは、最新の分子性結晶構造を網羅的に集め、検証した知識ベースのCSDを提供することで構造化学研究を支援しています。
CSDの歴史は古く、結晶学の黎明期からデータ収集され、現在では95万件以上の結晶構造を収録し、誰でも検索・表示することが可能です。CCDCでは世界中の研究者向けにCSDの価値を高めるためのソフト開発を行い、より高度な検索や統計処理、受容体モデリング、リガンドデザイン、ドッキング、リード最適化、製剤研究、材料研究などに活用されています。CSDおよび関連ソフトは世界1,400ヶ所の研究機関や製薬・化学企業に利用されています。
CCDCは非営利団体として、英国リサーチ・カウンシルに属する独立研究機関かつケンブリッジ大学の協力研究所であり、法的には登録チャリティとなっています。50年の歴史を持つ科学研究機関としてのCCDCの顕著な実績は、750本以上の査読付き雑誌論文に示されています。
▽詳しくは https://www.ccdc.cam.ac.uk/ をご覧ください。
【FIZ Karlsruhe – Leibniz Institute for Information Infrastructureについて】
[画像2: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-490600-2.jpg ]
FIZ Karlsruhe - Leibniz Institute for Information Infrastructureは非営利組織で、ドイツ最大の科学技術情報機関の一つです。その使命は科学技術関係者に対して学術情報を提供すること、およびそのための製品とサービスを開発することです。この目的を達成するため、多様な情報源からの膨大なデータの編集と索引づけ、革新的な情報サービスの開発と運用を行うほか、独自の研究プロジェクトも推進しています。FIZ Karlsruheが加盟するライプニッツ協会は学術情報基盤の研究・開発に関係する91の研究機関を擁しています。
無機結晶構造データベース (ICSD) は完全に同定された無機化合物結晶に関する世界最大のデータベースで、公表された結晶性無機化合物の結晶学的データ(原子座標を含む)を収録し、最古のレコードは1913年にまで遡ります。このデータベースはFIZ Karlsruheが作成しており、現在の収録件数は19.9万件で、学術雑誌その他の情報に基づいて年2回(春と秋)更新されています。
▽詳しくは https://www.fiz-karlsruhe.de/en.html をご覧ください。
【化学情報協会(略称:JAICI)について】
[画像3: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-353242-0.jpg ]
化学情報協会は、化学技術情報の流通を図るため 1971 年に設立されました。米国をはじめ世界各国の情報機関などと協力関係を築き、日本の研究者をサポートする情報センターとして、大学・企業などの研究開発を支援しています。
1981年からCCDCの国内代理店として、会社等営利機関向けにCCDCのサービスを提供しています。また、1988年からFIZ Karlsruhe の国内代理店として、国内向けにICSDのサービスを提供しています。
▽詳しくは https://www.jaici.or.jp/ をご覧ください。
https://www.ccdc.cam.ac.uk/News/List/2018-07-new-joint-services/
https://www.fiz-karlsruhe.de/en/news/details.html?tx_news_pi1%5bnews%5d=238&tx_news_pi1%5bcontroller%5d=News&tx_news_pi1%5baction%5d=detail&cHash=401fd15d431e3359b594f913639236b5
(英ケンブリッジおよび独カールスルーエ発、2018年7月12日)― ケンブリッジ結晶学データセンター (The Cambridge Crystallographic Data Centre, CCDC) とFIZ Karlsruhe – Leibniz Institute for Information Infrastructure (FIZ Karlsruhe) は、共同の化学の全分野にわたる結晶データの登録・検索サービスの開始を発表いたしました。このサービスにより、全世界から無料で利用できる単一の登録ポータルを介してデータを共有し、有機物・無機物を気にかけることなく、結晶構造を検索することが可能になります。
FIZ KarlsruheのSabine Brünger-Weilandt CEOは、「FIZ Karlsruheは結晶構造の共同登録を通じて、科学界が必要とする信頼できる研究基盤の提供に協力することになります。化学の全分野にわたって自由に利用できる研究データを提供することは、科学の進歩に貢献しようという私たちの方針の一環によるものです。CCDCとFIZ Karlsruheの共同事業は、昨年の発表の段階で科学界から歓迎されています。新しい共同登録システムは皆様の期待を裏切らないものと確信しています」と述べています。
CCDCの理事も全世界の研究者に対する新サービスのインパクトに期待しています。CCDC理事長を務めるペンシルヴァニア大学化学図書館のJudith Currano館長は次のように語りました。「自ら認めるかどうかはともかく、情報ユーザは誰でも、必要なすべての情報が1ヶ所にあることを望んでいるものです。それが不可能ならば、必要なものだけを正確に選び出せる“魔法の杖”、つまり欲しい情報のすべてを簡単に探し出せるインターフェースを探し求めることになります。有機・有機金属・無機結晶構造の登録とアクセス窓口を統合することで、少なくとも結晶学分野に関しては、この魔法の杖に近いものが実現され、研究者にとって大きな助けになります。」
最近の化学の進歩、たとえば電池、ガス貯蔵システム、ゼオライト、触媒、磁石、燃料添加剤などの開発を通じて、無機物と有機物の区別は明確なものではなくなっています。この事実は、より統合的なポータルを求める研究者の声と共に、この共同サービス提供の駆動力となりました。
今回の提携により化学の全分野にわたる全世界の研究者・教育者は、ケンブリッジ結晶構造データベース (CSD) および無機結晶構造データベース (ICSD) に登録されている100万件以上の結晶構造を、同じAccess Structuresのサービスを通じて閲覧・検索することが可能になりました。
全世界の結晶学研究者は統合登録サービスを通じて、有機・無機・有機金属結晶の構造を登録することができます。このサービスはデータの登録が簡単にできる洗練されたオンラインポータルであり、データの有効性・完全性・独自性に関して研究者の注意を喚起するための様々なチェック機能を有しています。また登録番号を迅速に付与すること、登録者が直ちに適切に管理されたデータベースを介してデータを共有することを選択できることも特徴です。データが投稿論文に含まれる場合、主な出版社が利用しているワークフローを通じて、論文刊行と同時に公開することも可能です。CCDCだけでなく、過去にFIZ Karlsruheに蓄積されている構造も公表された登録番号を利用して検索することができます。
専門家によるデータのキュレーションと公開プロセスには変更はありません。有料ライセンスユーザ向けには、従来どおり高品質で高度なキュレーションを施されたデータと検索・解析ソフトウェア (CSD-EnterpriseやICSD Desktop等) が提供され、それらは更に開発が続けられ、それぞれCCDCとFIZ Karlsruheから独立に提供されます。
以下、無料でお使いいただけます。
Access Structures はこちら (https://www.ccdc.cam.ac.uk/structures)。
Deposit Structures はこちら (https://www.ccdc.cam.ac.uk/deposit)。
【CCDCについて】
[画像1: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-254275-1.jpg ]
ケンブリッジ結晶学データセンター (The Cambridge Crystallographic Data Centre) は、公益のために化学および結晶学の進歩を図ることを使命としております。CCDCは、最新の分子性結晶構造を網羅的に集め、検証した知識ベースのCSDを提供することで構造化学研究を支援しています。
CSDの歴史は古く、結晶学の黎明期からデータ収集され、現在では95万件以上の結晶構造を収録し、誰でも検索・表示することが可能です。CCDCでは世界中の研究者向けにCSDの価値を高めるためのソフト開発を行い、より高度な検索や統計処理、受容体モデリング、リガンドデザイン、ドッキング、リード最適化、製剤研究、材料研究などに活用されています。CSDおよび関連ソフトは世界1,400ヶ所の研究機関や製薬・化学企業に利用されています。
CCDCは非営利団体として、英国リサーチ・カウンシルに属する独立研究機関かつケンブリッジ大学の協力研究所であり、法的には登録チャリティとなっています。50年の歴史を持つ科学研究機関としてのCCDCの顕著な実績は、750本以上の査読付き雑誌論文に示されています。
▽詳しくは https://www.ccdc.cam.ac.uk/ をご覧ください。
【FIZ Karlsruhe – Leibniz Institute for Information Infrastructureについて】
[画像2: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-490600-2.jpg ]
FIZ Karlsruhe - Leibniz Institute for Information Infrastructureは非営利組織で、ドイツ最大の科学技術情報機関の一つです。その使命は科学技術関係者に対して学術情報を提供すること、およびそのための製品とサービスを開発することです。この目的を達成するため、多様な情報源からの膨大なデータの編集と索引づけ、革新的な情報サービスの開発と運用を行うほか、独自の研究プロジェクトも推進しています。FIZ Karlsruheが加盟するライプニッツ協会は学術情報基盤の研究・開発に関係する91の研究機関を擁しています。
無機結晶構造データベース (ICSD) は完全に同定された無機化合物結晶に関する世界最大のデータベースで、公表された結晶性無機化合物の結晶学的データ(原子座標を含む)を収録し、最古のレコードは1913年にまで遡ります。このデータベースはFIZ Karlsruheが作成しており、現在の収録件数は19.9万件で、学術雑誌その他の情報に基づいて年2回(春と秋)更新されています。
▽詳しくは https://www.fiz-karlsruhe.de/en.html をご覧ください。
【化学情報協会(略称:JAICI)について】
[画像3: https://prtimes.jp/i/4886/32/resize/d4886-32-353242-0.jpg ]
化学情報協会は、化学技術情報の流通を図るため 1971 年に設立されました。米国をはじめ世界各国の情報機関などと協力関係を築き、日本の研究者をサポートする情報センターとして、大学・企業などの研究開発を支援しています。
1981年からCCDCの国内代理店として、会社等営利機関向けにCCDCのサービスを提供しています。また、1988年からFIZ Karlsruhe の国内代理店として、国内向けにICSDのサービスを提供しています。
▽詳しくは https://www.jaici.or.jp/ をご覧ください。