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世界自然遺産の登録で注目される西表島で、観光客の急増に対応できる体制づくりを目指し、自然観察指導員を養成する講習会を開催します

自然の保護と利用が可能な人材と、地元のネットワークをつくります

1.西表島は、世界自然遺産に登録された場合に生じる観光客の急増に対して、受け入れ体制が整っているとは言えない状況。
2.観光客に対応するガイドの自然環境保全に対する知識や意識にはばらつきがあり、観光客の急増に伴って「自然が損なわれるのでは」という危機感が島民にもある。
3.一般公開の「世界遺産セミナー」を含めた4月22日〜24日の講習会を通して、島民を中心に、自然保護の意識づくりとネットワークづくりを目指す。




公益財団法人 日本自然保護協会(通称:NACS-J(なっくすじぇい)、理事長:亀山 章、会員:2万4千人)は、沖縄県の西表島で、自然の保護と利用が両立できる人材づくりを「西表島エコツーリズム協会」と協働で行います。

貴重な自然が残る西表島は、この初夏に世界自然遺産に登録される可能性があります(*1)。観光客の急増が予想されますが、受け入れ態勢が十分整っていないことから、自然環境や地元集落への影響が島内でも懸念されています。また、ガイド業者の数が急増している一方で、自然に対して十分な配慮のないツアーがあることも懸念のひとつになっています。

そこで、日本自然保護協会のノウハウを活かし、自然保護の担い手を養成し、地元のネットワークづくりを支援する人材を育成する講習会(*2)を開催します。1. 世界自然遺産に登録されると何が起きるか、2. 自然保護の考え方、3. 自然のしくみを観察・体験して理解する方法、4. 自然の価値を共有し広めるためのコツ・心構え、の4点を学ぶものです。なお、西表島での講習会は1996年12月に初めて開催し、約22年ぶり2回めの開催です。

今回特別に、1日目の午後に講習者以外の一般にも公開する形で「世界遺産セミナー」を催します。講師は、IUCNの世界保護地域委員会に所属している吉田正人氏(筑波大学世界遺産専攻教授。NACS-J代表理事、本講習会講師)です。

NACS-Jは、西表島の自然が壊されることなく、いつまでも自然豊かな場所であるために、地元と協力しながら当会にしかできない方法で活動を進めてまいります。


(*1)2018年6月24日〜7月4日に開催される第42回世界遺産委員会(於:バーレーン)にて登録の可否について決定される予定です。

(*2)この講習会は、日本自然保護協会が1978年から続ける「自然観察指導員講習会」の一環として開催するもので、正式名称は「第537回 NACS-J自然観察指導員講習会 沖縄県」です。講習会受講者は、登録制のボランティアである「NACS-J自然観察指導員」として登録されます。全国に2万9千人を超える登録者がいます。

<講習会 概要>


開催日
2018年 4月22日(日)〜24日(火)日帰り3日間
開催地、会場
沖縄県八重山郡竹富町(西表島)、浦内公民館
定員:50名
共催団体:西表島エコツーリズム協会
後援:環境省那覇自然環境事務所・竹富町・竹富町観光協会・竹富町商工会・八重山毎日新聞


<自然観察指導員講習会 講師プロフィール>

[画像1: https://prtimes.jp/i/27546/34/resize/d27546-34-995657-0.jpg ]

一寸木 肇(ちょっき はじめ)
大井町教育委員会おおい自然園園長/箱根ジオパーク協議会【プロフィール】
1951年神奈川県生まれ。小さい頃から、何か拾ってくるのが大好きだった。今は子どもたちが拾ったり見つけたりしたものの情報を集めることを無上の喜びとしている。地域の自然について観察や調査を行い、記録していくとともに、よりよい自然観察の方法を生み出そうとしている。子どもの自然体験のあり方についても強い関心を持っている。
【おもな著書】
共著『箱根・丹沢フィールドノート』箱根・丹沢陸水研究会,1997/共編集・解説『復刊 自然の観察』農文協,2009

[画像2: https://prtimes.jp/i/27546/34/resize/d27546-34-120188-1.jpg ]

吉田 正人(よしだ まさひと)
NACS-J専務理事/筑波大学大学院教授
【プロフィール】
1956年千葉県生まれ。千葉大学卒業後、日本ナチュラリスト協会、日本自然保護協会を経て現職。大学では、世界遺産を専攻する大学院生に自然遺産論などを教えるほか、自然保護寄附講座の担当として、将来、国際機関、行政、NGOで働くことを希望する学生を対象とした自然保護論などの授業や実習を行っている。


【おもな著書】
共訳『世界の生物多様性を守る』NACS-J,1991/単著『自然保護-その生態学と社会学』地人書館,2007/『世界遺産条約と生物多様性保全』地人書館,2012/共訳『シェアリンングネイチャー 自然のよろこびをわかちあおう』日本シェアリングネイチャー協会,2012

<スケジュール>


[画像3: https://prtimes.jp/i/27546/34/resize/d27546-34-796408-3.jpg ]


公益財団法人 日本自然保護協会について
自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。会員2万4千人。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、今でも日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。http://www.nacsj.or.jp/


■ 本リリースに関するお問合せ
日本自然保護協会 広報担当:幸地(こうち)
Tel: 03-3553-4106 Email: press@nacsj.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F
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