日本政府の骨太の方針2023に「理工系におけるジェンダーギャップ解消」について明記
[23/06/26]
提供元:PRTIMES
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〜OECD最下位脱却に向け、日本全国で理工系女性の増加に向けた取り組みを加速〜
IT分野のジェンダーギャップの解消を目指す特定非営利活動法人Waffleは、2023年6月16日(金)に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023(通称:骨太の方針)」において、Waffleが提言する「理工系におけるジェンダーギャップ解消」に関する内容が明記されたことをお知らせいたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/61202/34/resize/d61202-34-316f5bd2e0abb47435a1-1.png ]
今回、政権の重要課題や翌年度予算編成の方向性を示す「骨太の方針」に明記されたことにより、日本社会全体の「理工系におけるジェンダーギャップ解消に」向けて、女性研究者の登用や、地方での女子高生の文理選択や進路選択に対する自治体関連や教育関係者の一体となって取り組む動きが加速されることが期待されます。
■主な提言と明記された内容
Waffleは、今回、主に日本社会全体で各ステークホルダーがEquity(公平性)の観点から、理工系分野の多様性を推進していけるように提言しました。加えて、大学等の高等教育機関における女性研究者の上位職への登用が加速されるよう提起しました。
今回、P.19女性活躍の章に、以下の内容が明記されております。
IT分野を始め理工系分野の大学・高専生、教員等に占める女性の割合向上に向け、女子中高生の同分野の学びや分野選択の促進など産学官連携で地域一体となった取組等を加速するとともに、大学の上位職への女性研究者登用を促進する取組を強化する。
詳細は、「経済財政運営と改革の基本方針2023」をご覧ください。
URL:https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2023/2023_basicpolicies_ja.pdf
■提言の背景
Waffleは、2019年の設立以来、主にIT分野のジェンダーギャップの解消に向けて「教育事業」と「政策提言」の2軸で活動してきました。ジェンダーギャップは、制度面や構造上の課題も多く、抜本的な解決のためには社会構造の変革が必要不可欠であるという考えのもと、政策提言に力を入れております。
特に、2021年度、2022年度には、「骨太の方針」への提言や政府の有識者会議等への出席などを通じて、ジェンダー視点が政策に反映されるべく取り組んできました。その結果、近年、積極的な動きをみせる高等教育機関等における理工系女子枠の新設、女性教員の登用などにも、寄与してきたと考えております。
日本の女子(*1)の学力は、経済協力開発機構(OECD)の国際的な学習到達度調査「PISA」によると、数学で世界7位、科学で6位と、他国と比較してもトップレベルと言えます。一方で、高等教育機関の工学分野の入学者に占める女子の割合はOECD加盟国で最下位、ICT関連に関心がある15歳女子の割合も3.4%という状況です。
その一因として、大人による「理系は女性には向いていない」といったステレオタイプによる影響や、IT関連の仕事へのイメージが湧いてないこと、女性エンジニア等のロールモデルと接する機会がないことが挙げられます。
Waffleは、これらの課題に対して、文理選択や進路決定に大きな影響を与える中高生の段階から、ITコースの提供やロールモデルによる進路相談の機会などを積極的に提供してまいりました。
しかしながら、Waffleが全国で活動をしていく中で、地方自治体等から「取り組みを広く展開するためには、地域で産学官の連携を強化する必要がある」という多くの声が寄せられていたこともあり、今回、地方で多様なステークホルダーによる取り組みを加速させることを意識した提言を行いました。
加えて、女性研究者の上位職への登用については、さまざまな調査や事例ヒアリングにより、各大学における女性研究者の登用の動きを後押しすることがコンピュータサイエンスの女子学生比率の向上につながると考えられることから、今回の提言に盛り込みました(*2)。
■ご参考情報(これまでのWaffleの提言が明記された文章)
●2021年度(内閣府若者円卓会議)
IT分野を始めとした理工系分野において、特に女性の身近なロールモデルを創出するとともに、本分野の女性教員の割合を向上する取組を進める。学校推薦型選抜や総合型選抜に女子を対象とする枠の設定やオープンキャンパスの実施、女子学生向けのSTEAM 教育拠点の整備、理系分野で優れた業績を残している女性研究者の話を聞くことができる機会の充実等の総合的な支援策を講ずることにより、地方大学を含めた理工系学部における女子学生の割合の向上を促す。
参考URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000061202.html
●2022年度
ジェンダーバイアス解消のための総合的な理解の醸成と支援を図り、女子中高生のIT分野を始めとした理工系の学びや分野選択を促進するなどにより、理工系分野の女性教員及び女子学生の割合を向上する取組を加速する。
参考URL:https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2022/2022_basicpolicies_ja.pdf
(*1)本プレスリリースでは、日本のSTEM/IT分野におけるジェンダーギャップの状況を伝えるため、男女という性別のみに着目した統計データや文言も含まれていますが、性を「男」と「女」のいずれかに分類する意図はありません。
(*2)内閣府の「令和元年版男女共同参画白書」によると、中学校で理数科目(数学,理科)を1科目でも女性教員から教わっている女子は男性教員から教わっている女子よりも「自身が理系タイプである」と思う割合が11.3%向上するとされています。
【特定非営利活動法人Waffle(ワッフル)について】 https://waffle-waffle.org
IT分野のジェンダーギャップ解消を目指し、女子&ジェンダーマイノリティの中高生や大学生に無料でプログラミングを学ぶ場を提供しているNPO法人。中高生に向けた無料のウェブサイト作成コース「Waffle Camp」、大学生・大学院生に向けた無料のプログラミング研修「Waffle College」を実施。また、国際的なアプリ開発コンテスト「Technovation Girls」の国内での出場支援、企業との協働による各種イベントの開催「第5次男女共同参画基本計画素案」に対するパブリックコメントをはじめとする政策提言も積極的に行う。2020年、第4回ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞」受賞。主な著書に「わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書(リトルモア刊)」。
IT分野のジェンダーギャップの解消を目指す特定非営利活動法人Waffleは、2023年6月16日(金)に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023(通称:骨太の方針)」において、Waffleが提言する「理工系におけるジェンダーギャップ解消」に関する内容が明記されたことをお知らせいたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/61202/34/resize/d61202-34-316f5bd2e0abb47435a1-1.png ]
今回、政権の重要課題や翌年度予算編成の方向性を示す「骨太の方針」に明記されたことにより、日本社会全体の「理工系におけるジェンダーギャップ解消に」向けて、女性研究者の登用や、地方での女子高生の文理選択や進路選択に対する自治体関連や教育関係者の一体となって取り組む動きが加速されることが期待されます。
■主な提言と明記された内容
Waffleは、今回、主に日本社会全体で各ステークホルダーがEquity(公平性)の観点から、理工系分野の多様性を推進していけるように提言しました。加えて、大学等の高等教育機関における女性研究者の上位職への登用が加速されるよう提起しました。
今回、P.19女性活躍の章に、以下の内容が明記されております。
IT分野を始め理工系分野の大学・高専生、教員等に占める女性の割合向上に向け、女子中高生の同分野の学びや分野選択の促進など産学官連携で地域一体となった取組等を加速するとともに、大学の上位職への女性研究者登用を促進する取組を強化する。
詳細は、「経済財政運営と改革の基本方針2023」をご覧ください。
URL:https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2023/2023_basicpolicies_ja.pdf
■提言の背景
Waffleは、2019年の設立以来、主にIT分野のジェンダーギャップの解消に向けて「教育事業」と「政策提言」の2軸で活動してきました。ジェンダーギャップは、制度面や構造上の課題も多く、抜本的な解決のためには社会構造の変革が必要不可欠であるという考えのもと、政策提言に力を入れております。
特に、2021年度、2022年度には、「骨太の方針」への提言や政府の有識者会議等への出席などを通じて、ジェンダー視点が政策に反映されるべく取り組んできました。その結果、近年、積極的な動きをみせる高等教育機関等における理工系女子枠の新設、女性教員の登用などにも、寄与してきたと考えております。
日本の女子(*1)の学力は、経済協力開発機構(OECD)の国際的な学習到達度調査「PISA」によると、数学で世界7位、科学で6位と、他国と比較してもトップレベルと言えます。一方で、高等教育機関の工学分野の入学者に占める女子の割合はOECD加盟国で最下位、ICT関連に関心がある15歳女子の割合も3.4%という状況です。
その一因として、大人による「理系は女性には向いていない」といったステレオタイプによる影響や、IT関連の仕事へのイメージが湧いてないこと、女性エンジニア等のロールモデルと接する機会がないことが挙げられます。
Waffleは、これらの課題に対して、文理選択や進路決定に大きな影響を与える中高生の段階から、ITコースの提供やロールモデルによる進路相談の機会などを積極的に提供してまいりました。
しかしながら、Waffleが全国で活動をしていく中で、地方自治体等から「取り組みを広く展開するためには、地域で産学官の連携を強化する必要がある」という多くの声が寄せられていたこともあり、今回、地方で多様なステークホルダーによる取り組みを加速させることを意識した提言を行いました。
加えて、女性研究者の上位職への登用については、さまざまな調査や事例ヒアリングにより、各大学における女性研究者の登用の動きを後押しすることがコンピュータサイエンスの女子学生比率の向上につながると考えられることから、今回の提言に盛り込みました(*2)。
■ご参考情報(これまでのWaffleの提言が明記された文章)
●2021年度(内閣府若者円卓会議)
IT分野を始めとした理工系分野において、特に女性の身近なロールモデルを創出するとともに、本分野の女性教員の割合を向上する取組を進める。学校推薦型選抜や総合型選抜に女子を対象とする枠の設定やオープンキャンパスの実施、女子学生向けのSTEAM 教育拠点の整備、理系分野で優れた業績を残している女性研究者の話を聞くことができる機会の充実等の総合的な支援策を講ずることにより、地方大学を含めた理工系学部における女子学生の割合の向上を促す。
参考URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000061202.html
●2022年度
ジェンダーバイアス解消のための総合的な理解の醸成と支援を図り、女子中高生のIT分野を始めとした理工系の学びや分野選択を促進するなどにより、理工系分野の女性教員及び女子学生の割合を向上する取組を加速する。
参考URL:https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2022/2022_basicpolicies_ja.pdf
(*1)本プレスリリースでは、日本のSTEM/IT分野におけるジェンダーギャップの状況を伝えるため、男女という性別のみに着目した統計データや文言も含まれていますが、性を「男」と「女」のいずれかに分類する意図はありません。
(*2)内閣府の「令和元年版男女共同参画白書」によると、中学校で理数科目(数学,理科)を1科目でも女性教員から教わっている女子は男性教員から教わっている女子よりも「自身が理系タイプである」と思う割合が11.3%向上するとされています。
【特定非営利活動法人Waffle(ワッフル)について】 https://waffle-waffle.org
IT分野のジェンダーギャップ解消を目指し、女子&ジェンダーマイノリティの中高生や大学生に無料でプログラミングを学ぶ場を提供しているNPO法人。中高生に向けた無料のウェブサイト作成コース「Waffle Camp」、大学生・大学院生に向けた無料のプログラミング研修「Waffle College」を実施。また、国際的なアプリ開発コンテスト「Technovation Girls」の国内での出場支援、企業との協働による各種イベントの開催「第5次男女共同参画基本計画素案」に対するパブリックコメントをはじめとする政策提言も積極的に行う。2020年、第4回ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞」受賞。主な著書に「わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書(リトルモア刊)」。