〜世界に先駆け 人工知能応用技術で情報漏えい等を予兆〜 Eメール監査製品「Lit i View EMAIL AUDITOR」を開発
[14/03/07]
提供元:PRTIMES
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自動学習機能で抽出精度が向上、企業のコンプライアンス対策にも寄与
米ナスダック、東証マザーズ上場で情報解析事業を手がけるUBIC(本社:東京都港区、代表取締役社長・守本正宏)は、カルテルや情報漏えいなどの“温床”となる社員の業務用電子メールに関して、従来のメール監査技術では工数がかかりすぎて不可能と考えられていた常時監査を可能にしました。人工知能が監査手法を自動的に学習し、Knowledge(知識・知見)を駆使して監査をサポートする新ソフト『Lit i View EMAIL AUDITOR(リット・アイ・ビュー イーメール・オーディター)』を開発、4月1日よりサービスを提供いたします。
同サービスは、何か問題が起きてから電子メールを監査し始めるのではなく、常日頃より“予兆”を感じさせるメールをタイムリーに捕捉するという点で、さまざまな企業内の不正を未然に防ぐ効果があります。企業のコンプライアンス対策という面からも最適なソリューションであり、国内はもとより、また世界でもこれまでに例のないサービスです。
サービス使用料は、基本的に電子メールのアカウント数に応じる形となり、年間契約で監査対象1社員あたり1万円程度を念頭に置いています。当社では、現時点で国内製造業や海外に展開する殆どの企業において同サービス導入のニーズがあるものと考えています。
●いまなぜ電子メールの予兆監査が求められているのか
近年、日本企業が米国や欧州において、自動車部品等の価格カルテルに関わったとして多額の課徴金の納付を命じられたり、最悪の事態においては担当社員が収監されたりする事件も報道されています。
これらは、日本の独占禁止法にあたる米国の反トラスト法に違反すると判断されたもので、日本企業がグローバルに事業を展開する際の大きな障壁となっています。と同時に、日本経済の生命線とも言える企業の技術情報が、行政調査における証拠開示のプロセス中に外部に漏えいするリスクも高まり、日本企業の信頼性はもとより、利益を大きく押し下げています。
では、どうすればこうした企業不正を未然に防ぐことができるのでしょうか。誰しもがまず考えるのが社員の業務用電子メールを日常的にチェックし、不正や犯罪につながるおそれのある内容を前もって把握し、予防を行うことです。ところが、まさに「言うは易しく行うは難し」で、実際にこうした対策を講じている企業は極めて少ないのが現状です。
というのも従来型ソフトによる「キーワード検索」等の機能では抽出作業に限界があり、捕捉率を高めるにはキーワードを設定し直したり、人手によるチェック作業が必要となったりします。企業にとっては負担が大きく、「費用対効果」を考えると結局、予兆監査をあきらめざるを得ませんでした。
こうした実情を踏まえて、当社では従来のメール監査ツールとは一線を画す、まったく新たなアプローチから、低コストで最大の効果を発揮するメール監査システムの開発に取り組み、『Lit i View EMAIL AUDITOR』を完成させました。キーコンセプトは「行動情報科学」「人工知能応用技術」「自動学習」。それでは、これら3つの概念に基づいて、同サービスの特徴を以下に説明します。
1.「行動情報科学」がもたらすビッグデータの新しい読み方
本サービスでは、電子メールの文章を品詞レベルまで分解し、対象者間でどのような言葉を、どのような組み合わせで使用しているかを分析します。従来であれば、送受信日時や送受信者名、題名等での検索のような分析しかできませんでしたが、新たに「行動内容を把握し、重要なものを可視化する」という高次元のメール内容解析が可能となりました。さらに、個人単位だけでなく、組織単位も含めた2層の相関性分析機能により、組織間・交流関係内でのキーパーソンの特定、隠された個人、企業間での交流を分析することもできます。
こうした機能は、当社が独自に編み出した「行動情報科学」というアプローチから生み出されたものです。すなわち、「情報科学」(統計学・数学・データマイニングなど)と「行動科学」(心理学・犯罪学・社会学など)を融合したもので、従来型のアプローチが過去に起こったことを分析して「事実を見つける」のに対し、行動情報科学では、人の行動やコミュニケーションを読み取ることにより、リスクの発見をより効率的・効果的に行い「人間の行動・思考の分析」を可能にします。
たとえば、社員がどういう背景からどういった行動をとるのか、どのようなコミュニティに所属しているとどういう行動をとるのかなど、将来起こりうる問題を探るわけです。
当社の開発プロセスにおける「強み」はプロジェクトチームのメンバー構成の「ユニークさ」にもあります。研究開発を指揮する最高責任者は「哲学」のバックグラウンドを持ち、ソフトウェア開発の専門家で、行動情報科学のコンセプトの考案者です。また、彼の下で、物理学博士で専門機関の研究員として量子力学的現象の研究に従事した経験を持つスタッフがデータ分析機能のメーンロジックを構築。さらに、日本語・韓国語・英語・デンマーク語と日欧4カ国語に精通した計算言語学博士が、言語解析を担当しています。こうした異分野における専門家たちが集結して初めて「行動情報科学」が成り立っているのです。
2.「人工知能応用技術」による重みづけ
当社はアジアにおけるディスカバリ総合支援企業のパイオニアとして、日本のリーディングカンパニーの案件を数多く手がけ、その実績は355件を超えています(2014年1月現在)。現在UBICが所有している膨大なデータは450テラバイトにも達しています。これらの解析・研究の成果から、監査官の調査手法を学習し、関連メールを自動抽出することが可能な人工知能応用技術「Predictive Coding(R)」(プレディクティブ・コーディング)の独自開発に成功しました。
これまでeディスカバリ等における電子メールのレビューは、多数の弁護士が多額のコストと時間をかけて目視で行ってきました。ところが、紙の時代とは異なり、電子データに含まれる情報量は桁違いに大きくなっています。1台のパソコンに保存された情報を紙に換算すると2トントラック4台分にも相当します。プレディクティブ・コーディングは、ベテラン弁護士や監査官が証拠を見つけ出す際の判断や検査のパターンを人工知能に教え込ませて、解析作業の大半をコンピュータに肩代わりさせるもの。データ分析速度は熟練弁護士の約4,000倍、その精度は90%を超えます。結果的に従来の10分の1程度までコストを下げることが可能です。
現在、プレディクティブ・コーディングをアルゴリズムより開発し、データ解析を行っているのは世界でも当社を含めて数社だけであり、アジア言語に完全対応しているのは当社のみです。
従来のサービスでは、キーワード検索をベースとした技術によるメール抽出しかできず、大量のキーワードを設定することによる過多なメール抽出やキーワードにヒットしないメールは抽出できない等の弊害がありましたが、当社のサービスでは、監査官が望むメールを高精度に自動で抽出することができます。
3.「自動学習」によって抽出精度がさらにアップ
通常、監査における抽出設定は1回で100%の設定ができるわけではありません。そこで、監査をしたメール内容において出現した新たなキーワードの設定や、過度にメールを抽出してしまうキーワードを削除するなど、日々のメンテナンスがとても重要になります。当社の自動学習機能は、監査の済んだメールをプログラムが自動的に関連データとして取り込み、抽出精度を向上させることが可能です。
当社は国際訴訟支援や不正調査の経験から、従来のITや統計学だけでは補うことができなかった、専門領域の知識を予め持った、人工知能「バーチャル・データ・サイエンティスト」の開発に成功しました。監査官の調査手法を学習した「バーチャル・データ・サイエンティスト」が、自動でメール仕分けを実施し、関連するメールを正確に抽出します。
また、更新されるキーワードを自動学習し、以後の監査に適用されるため、その抽出精度は日々向上します。『Lit i View EMAIL AUDITOR』には、UBICのこれまでの知見を活かした、様々な監査案件に適用できる「バーチャル・データ・サイエンティスト」が分析・抽出した辞書を搭載しています。辞書は自動更新されるため、精度も日々向上します。
膨大なキーワード設定や、本来不要な閲覧の削減など、従来のメール監査ツールで必要となる、作業コスト・工数を大幅に軽減します。
これまでは、社員の業務用メールをすべてアーカイブしておくことが監査対応とされてきました。しかし、これからはさらに踏み込んで、適時適切なメール監査によって不正や訴訟などのリスクを減らすことが企業側には求められます。「メールコンプライアンスの時代」が到来している、と言ってもよいでしょう。
電子メール監査の最終的な目的は、社員を監視することではありません。「大切な従業員やクライアントを守ること」です。当社のソリューションを導入することで、不正を生む土壌がなくなり、社員や企業はこれまで以上に生産活動に集中することができます。こうした抑止効果は、コンプライアンス対策においても大きく寄与し、ひいては企業の社会的信用の向上にもつながる、と当社では考えています。
※UBICが自社開発した『Predictive Coding』につきましては、登録商標です。
米ナスダック、東証マザーズ上場で情報解析事業を手がけるUBIC(本社:東京都港区、代表取締役社長・守本正宏)は、カルテルや情報漏えいなどの“温床”となる社員の業務用電子メールに関して、従来のメール監査技術では工数がかかりすぎて不可能と考えられていた常時監査を可能にしました。人工知能が監査手法を自動的に学習し、Knowledge(知識・知見)を駆使して監査をサポートする新ソフト『Lit i View EMAIL AUDITOR(リット・アイ・ビュー イーメール・オーディター)』を開発、4月1日よりサービスを提供いたします。
同サービスは、何か問題が起きてから電子メールを監査し始めるのではなく、常日頃より“予兆”を感じさせるメールをタイムリーに捕捉するという点で、さまざまな企業内の不正を未然に防ぐ効果があります。企業のコンプライアンス対策という面からも最適なソリューションであり、国内はもとより、また世界でもこれまでに例のないサービスです。
サービス使用料は、基本的に電子メールのアカウント数に応じる形となり、年間契約で監査対象1社員あたり1万円程度を念頭に置いています。当社では、現時点で国内製造業や海外に展開する殆どの企業において同サービス導入のニーズがあるものと考えています。
●いまなぜ電子メールの予兆監査が求められているのか
近年、日本企業が米国や欧州において、自動車部品等の価格カルテルに関わったとして多額の課徴金の納付を命じられたり、最悪の事態においては担当社員が収監されたりする事件も報道されています。
これらは、日本の独占禁止法にあたる米国の反トラスト法に違反すると判断されたもので、日本企業がグローバルに事業を展開する際の大きな障壁となっています。と同時に、日本経済の生命線とも言える企業の技術情報が、行政調査における証拠開示のプロセス中に外部に漏えいするリスクも高まり、日本企業の信頼性はもとより、利益を大きく押し下げています。
では、どうすればこうした企業不正を未然に防ぐことができるのでしょうか。誰しもがまず考えるのが社員の業務用電子メールを日常的にチェックし、不正や犯罪につながるおそれのある内容を前もって把握し、予防を行うことです。ところが、まさに「言うは易しく行うは難し」で、実際にこうした対策を講じている企業は極めて少ないのが現状です。
というのも従来型ソフトによる「キーワード検索」等の機能では抽出作業に限界があり、捕捉率を高めるにはキーワードを設定し直したり、人手によるチェック作業が必要となったりします。企業にとっては負担が大きく、「費用対効果」を考えると結局、予兆監査をあきらめざるを得ませんでした。
こうした実情を踏まえて、当社では従来のメール監査ツールとは一線を画す、まったく新たなアプローチから、低コストで最大の効果を発揮するメール監査システムの開発に取り組み、『Lit i View EMAIL AUDITOR』を完成させました。キーコンセプトは「行動情報科学」「人工知能応用技術」「自動学習」。それでは、これら3つの概念に基づいて、同サービスの特徴を以下に説明します。
1.「行動情報科学」がもたらすビッグデータの新しい読み方
本サービスでは、電子メールの文章を品詞レベルまで分解し、対象者間でどのような言葉を、どのような組み合わせで使用しているかを分析します。従来であれば、送受信日時や送受信者名、題名等での検索のような分析しかできませんでしたが、新たに「行動内容を把握し、重要なものを可視化する」という高次元のメール内容解析が可能となりました。さらに、個人単位だけでなく、組織単位も含めた2層の相関性分析機能により、組織間・交流関係内でのキーパーソンの特定、隠された個人、企業間での交流を分析することもできます。
こうした機能は、当社が独自に編み出した「行動情報科学」というアプローチから生み出されたものです。すなわち、「情報科学」(統計学・数学・データマイニングなど)と「行動科学」(心理学・犯罪学・社会学など)を融合したもので、従来型のアプローチが過去に起こったことを分析して「事実を見つける」のに対し、行動情報科学では、人の行動やコミュニケーションを読み取ることにより、リスクの発見をより効率的・効果的に行い「人間の行動・思考の分析」を可能にします。
たとえば、社員がどういう背景からどういった行動をとるのか、どのようなコミュニティに所属しているとどういう行動をとるのかなど、将来起こりうる問題を探るわけです。
当社の開発プロセスにおける「強み」はプロジェクトチームのメンバー構成の「ユニークさ」にもあります。研究開発を指揮する最高責任者は「哲学」のバックグラウンドを持ち、ソフトウェア開発の専門家で、行動情報科学のコンセプトの考案者です。また、彼の下で、物理学博士で専門機関の研究員として量子力学的現象の研究に従事した経験を持つスタッフがデータ分析機能のメーンロジックを構築。さらに、日本語・韓国語・英語・デンマーク語と日欧4カ国語に精通した計算言語学博士が、言語解析を担当しています。こうした異分野における専門家たちが集結して初めて「行動情報科学」が成り立っているのです。
2.「人工知能応用技術」による重みづけ
当社はアジアにおけるディスカバリ総合支援企業のパイオニアとして、日本のリーディングカンパニーの案件を数多く手がけ、その実績は355件を超えています(2014年1月現在)。現在UBICが所有している膨大なデータは450テラバイトにも達しています。これらの解析・研究の成果から、監査官の調査手法を学習し、関連メールを自動抽出することが可能な人工知能応用技術「Predictive Coding(R)」(プレディクティブ・コーディング)の独自開発に成功しました。
これまでeディスカバリ等における電子メールのレビューは、多数の弁護士が多額のコストと時間をかけて目視で行ってきました。ところが、紙の時代とは異なり、電子データに含まれる情報量は桁違いに大きくなっています。1台のパソコンに保存された情報を紙に換算すると2トントラック4台分にも相当します。プレディクティブ・コーディングは、ベテラン弁護士や監査官が証拠を見つけ出す際の判断や検査のパターンを人工知能に教え込ませて、解析作業の大半をコンピュータに肩代わりさせるもの。データ分析速度は熟練弁護士の約4,000倍、その精度は90%を超えます。結果的に従来の10分の1程度までコストを下げることが可能です。
現在、プレディクティブ・コーディングをアルゴリズムより開発し、データ解析を行っているのは世界でも当社を含めて数社だけであり、アジア言語に完全対応しているのは当社のみです。
従来のサービスでは、キーワード検索をベースとした技術によるメール抽出しかできず、大量のキーワードを設定することによる過多なメール抽出やキーワードにヒットしないメールは抽出できない等の弊害がありましたが、当社のサービスでは、監査官が望むメールを高精度に自動で抽出することができます。
3.「自動学習」によって抽出精度がさらにアップ
通常、監査における抽出設定は1回で100%の設定ができるわけではありません。そこで、監査をしたメール内容において出現した新たなキーワードの設定や、過度にメールを抽出してしまうキーワードを削除するなど、日々のメンテナンスがとても重要になります。当社の自動学習機能は、監査の済んだメールをプログラムが自動的に関連データとして取り込み、抽出精度を向上させることが可能です。
当社は国際訴訟支援や不正調査の経験から、従来のITや統計学だけでは補うことができなかった、専門領域の知識を予め持った、人工知能「バーチャル・データ・サイエンティスト」の開発に成功しました。監査官の調査手法を学習した「バーチャル・データ・サイエンティスト」が、自動でメール仕分けを実施し、関連するメールを正確に抽出します。
また、更新されるキーワードを自動学習し、以後の監査に適用されるため、その抽出精度は日々向上します。『Lit i View EMAIL AUDITOR』には、UBICのこれまでの知見を活かした、様々な監査案件に適用できる「バーチャル・データ・サイエンティスト」が分析・抽出した辞書を搭載しています。辞書は自動更新されるため、精度も日々向上します。
膨大なキーワード設定や、本来不要な閲覧の削減など、従来のメール監査ツールで必要となる、作業コスト・工数を大幅に軽減します。
これまでは、社員の業務用メールをすべてアーカイブしておくことが監査対応とされてきました。しかし、これからはさらに踏み込んで、適時適切なメール監査によって不正や訴訟などのリスクを減らすことが企業側には求められます。「メールコンプライアンスの時代」が到来している、と言ってもよいでしょう。
電子メール監査の最終的な目的は、社員を監視することではありません。「大切な従業員やクライアントを守ること」です。当社のソリューションを導入することで、不正を生む土壌がなくなり、社員や企業はこれまで以上に生産活動に集中することができます。こうした抑止効果は、コンプライアンス対策においても大きく寄与し、ひいては企業の社会的信用の向上にもつながる、と当社では考えています。
※UBICが自社開発した『Predictive Coding』につきましては、登録商標です。