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放射性医薬品合成設備「NEPTIS plug-01」を承認申請

認知機能低下に関係する脳内のアミロイドβ・プラークを評価するPET脳画像用放射性診断薬「florbetapir(18F) 注射液」を合成




日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:アルフォンゾ・G・ズルエッタ 以下、日本イーライリリー)は、5月14日、放射性医薬品合成設備「NEPTIS plug-01」について承認申請を行いました。この設備は、認知機能低下に関係する脳内アミロイドβ・プラークを評価するPET(陽電子放出断層撮影装置)脳画像用放射性診断薬「florbetapir(18F) 注射液」を医療機関にて合成するためのものです。

「florbetapir(18F) 注射液」は、認知機能障害のある患者のアルツハイマー型認知症および他の原因に関する鑑別診断に際して、脳内のアミロイドβ・プラークを可視化するためにPET脳画像で用いる放射性診断薬です。2012年に世界で初めて米国で承認・発売、今年1月にはEUにて承認されました。「florbetapir(18F) 注射液」は、アルツハイマー型認知症の原因と考えられている、脳内アミロイドβ・プラークを生体内で評価できる、唯一の診断薬です。(2013年5月現在)

アルツハイマー型認知症は認知症の中で最も多く報告されています*1。その原因は、脳内にあるアミロイドβというたんぱく質が凝集しアミロイドβ・プラークとして脳全体に蓄積することで、脳の神経細胞を減少させ、脳の働きの低下や脳の委縮を引き起こし、それらの結果として認知機能の低下を招くと考えられています。しかしながら、従来、原因であるアミロイドβ・プラークの状態を評価する方法は解剖検のみで、生前に評価する方法がありませんでした。現在、診断に際しては、問診、血液検査等に加え、MRIやCTなどの画像検査が行われていますが、当社で行った国際医師意識調査によると、調査に参加した医師の45%が、アルツハイマー型認知症について「誤診がしばしばある」と回答しました。また48%の医師が、アルツハイマー型認知症の診断時期は、効果的な介入を行うには「常に」あるいは「しばしば」遅すぎると回答しました*2。

*1  「認知症疾患治療ガイドライン2010」
*2 「アルツハイマー型認知症に関する国際医師意識調査」(イーライ・リリー・アンド・カンパニーにより、2012年7月11日から 2012年8月20日にかけて米国、英国、フランス、イタリアおよび日本の医師に対して実施。)

放射性医薬品合成設備「NEPTIS plug-01」が承認されれば、PET脳画像用放射性診断薬「florbetapir(18F) 注射液」を医療機関にて合成し、日本においても脳内のアミロイドβ・プラークを可視化するアミロイドイメージングを行えるようになります。アミロイドイメージングは、アルツハイマー型認知症のより正確な確定診断、ひいてはより適切な治療に貢献できると考えています。

日本イーライリリー株式会社について
日本イーライリリー株式会社は、イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、革新的な医薬品の輸入・開発・製造・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ腫)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症をはじめとする、ニューロサイエンス領域、がん領域、糖尿病領域、成長障害領域や筋骨格領域における治療法を提供しています。詳細はホームページでご覧ください。https://www.lilly.co.jp/
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