ユネスコ「世界無形文化遺産」へ 日本の和食文化
[13/12/06]
提供元:PRTIMES
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和食文化と包丁にまつわるアンケートデータ
・「無形文化遺産」登録の背景
・和食文化と包丁にまつわるアンケートデータ
・包丁の種類と基礎知識
・貝印が日本で、世界で広める和食文化
2013年12月ユネスコ「世界無形文化遺産」として新たに日本の「和食」が登録されました。「無形文化遺産」とは、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が行っている取り組みのひとつです。「世界遺産」と同様、後世に残すべき文化・自然遺産の保護ですが、世界遺産(文化遺産、自然遺産、複合遺産を内包)が有形の建造物や景観の地域を対象にしているのに対し、伝統芸能や慣習、口承文化のような無形のものを保護するのが「無形文化遺産」です。
日本文化として、能楽や人形浄瑠璃、歌舞伎のほか、琉球王朝時代から沖縄に伝わってきた「組踊」や、和歌山県に伝わる「那智の田楽」、絹織物の「結城紬」など多数が登録されてきました。食文化としての登録は、フランス料理、地中海料理、メキシコ料理、トルコの伝統料理「ケシケキ」に続く5件目となります。
文化遺産の取り組みの目的が「文化の保護」であることから、いずれも食事の内容そのもの以外に、社会的な慣習や文化と組み合わさって発展してきた料理であることが評価されています。
農林水産省の2005年データによると、全米での日本食レストランは1995年からの10年で約2.5倍に増加し、イギリスでは2000年からの5年で約3倍増になっています。( ※農林水産省「海外における日本食レストランの現状について」2006年11月より)。和食の店が広がるにつれ、本格的な料理を出す店も増えたことで、和食が持つ真の美しさや味わいを知る人が増加したことも、登録の一因といえます。
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和食と包丁にまつわるアンケートを20代〜50代の男女600人を対象に実施
現代日本人と和食文化の実態とは
~日本人の包丁さばきへのあこがれと手料理に対する意識が浮きぼりに!?~
(調査概要【 調査対象 】 20代〜50代の男女600名(有効回答数572名)【 調査期間】 2013年11月19日〜11月28日【 調査方法 】 インターネット調査)
日本人の食や包丁をめぐるライフスタイルの実態はどうなっているのか、また和食文化を支える“包丁さばき”に対する意識などを探るために、貝印は
20代から50代の男女600人にアンケート調査を実施しました。その結果、下記のような興味深い、現代人と和食文化の実態が明らかになりました。
? 8割の人が魚の3枚おろしができず、輪切りやみじん切りも思うようにできない人が多数!
? 包丁さばきを上達させたい、手料理を作りたい願望が顕著。とくに20代女性にとっては切実な問題の様子。
? 男性は趣味・気晴らしのために、女性は健康・節約のために包丁を使った料理に取り組む。男女差が明らかに。
? 家庭の和食の鉄板は味噌汁を抜いて“肉じゃが”が圧勝!
?『 包丁さばきが得意そうな芸能人・著名人』は男性1位はやっぱり速水もこみち。意外なあの人もランクイン。
「包丁」を使った料理をする頻度と家庭にある包丁の種類
毎日料理をする人は意外と多く3割以上、一方で週1回の人も4割と二極化。
包丁は「三徳包丁」の所有率は9割近く、ペティナイフ、パン切りナイフも普及率高し。
? 毎日料理している人が意外と多く、20代女性では45%でとても高い数値。一方、週1以下の人が全体の4割と、自炊派と外食・内食派の二極化が伺えます。
? 日本の家庭料理を支えているのは圧倒的に「三徳包丁」ということが言えそうです。
? 次いでペティナイフ(45%)、パン切りナイフ(42%)が多く、フルーツを切る、パンを切るなど三徳包丁
では難しい具材を切るために、手軽に使える専門の包丁が人気のようです。
日本人の「包丁さばき」技術の実態は?
包丁さばきに自信がある人は2割以下。
種類別に見ると「魚の三枚おろし」はかなり難易度の高い技術で、飾り切りとなると
知らないという人も1割以上に。
? 包丁さばきに自信があると答えた人は全体の2割にも達しませんでした。
? 種類別に見てみると…
● 魚の三枚おろしは約8割の人ができない。
● 飾り切りは、そもそも知らない人が1割を超える。
● 輪切りすらままならない人が3割近く、みじん切りを「できない」とする人が1割いるなど、包丁を用いた基本的な作業も苦手と感じる人が多いという現状が垣間見えました。
料理上手になりたい人がたくさん! 本当は包丁さばきを上達させたい!
料理上手に、包丁さばきを上達させたいニーズは、20代女性にとくに顕著に表れています。
包丁さばきを上達させたい人が7割弱、料理の腕前を上げたい人が6. 5割。とくに女性の割合が高く、20代女性で「料理の腕前」をあげたい人は、9割を超えます。「包丁さばき」も20代女性が8割以上。
? 料理や包丁さばきは女性が必要としているスキルであるということが伺えます。
日本の食文化らしいメニューは? 自由回答
?外食では寿司・刺身が203票を集めて1位に輝きましたが、懐石、天ぷらと続いたあとにラーメンが登場。もはやラーメンは日本の食文化として認識されている様子が伺える。
?家庭では味噌汁をおさえて、肉じゃがが1位という結果。日本人の“肉じゃが信仰”が明らかに。肉じゃが・筑前煮などの煮物は多くの人にとっておふくろの味のようです。
?日本のお正月の風物詩であるおせち料理も5位にランクイン。お節料理を家庭で楽しむライフスタイルはまだまだ健在の模様
包丁さばきが得意そうな「芸能人・著名人」は?
やはりテレビ番組で料理を披露する機会の多い芸能人・著名人はイメージが浸透しているようです。
票の分かれた「包丁さばきが得意そうな芸能人・著名人」で連想する女性は、杉本彩さんが1位を制しました。
?田中将大選手の活躍からか、4位にランクインした里田まいさんにも注目です。
?男性では速水もこみちさんが10 0票以上の票を獲得して圧勝!料理男子の頂点に輝きました。2位以下にはタモリさん梅宮辰夫さんなどの錚々たる顔ぶれがならびます。
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日本国内で和食文化を広めるために貝印がおこなっている活動
日本人にとって「和食」は身近な存在であり、当然ながら各家庭に浸透しています。貝印では、和食も含めた料理全般をより快適に、より新しいものとして感じ取ることができるよう、さまざまな活動を行っています。
情報マガジン「Kai House(カイハウス)」の発行と、コミュニケーションスペース「Kai House」でのイベント
開催により、料理と食を楽しみたい一般のお客様と、シェフや料理研究家など食の専門家とをつなぐ場を提供して
います。貝印が心がけているのは一方的な情報発信ではなく、「双方向の情報交換」です。プロフェッショナルな職人から料理が趣味の一般のお客さまが、料理という共通の関心事を通して同じ場に集い、活発に意見交換をするこ
とで出てきたアイデアをもとに、商品開発を行っています。
毎月「Kai House」を通じて料理教室の先生や生徒の皆さんを集め、10名程度で意見交換の場も設けています。
また、新宿伊勢丹の地下食品フロアにあるイートインスペース「キッチンステージ」では、さまざまなジャンルの
人気料理人や料理研究家が2〜3週間ごとに、彼らが考案したメニューを提供しています。ここでは、調理中の様子
を間近で見られるオープンキッチンで、シェフが貝印の各種道具をどう使うか、またどのように盛りつけるかなどを目で見て学ぶことができ、食と調理に関心の高い人から高い人気を得ています。
このように貝印は刃物製品をつくるだけにとどまらず、プロ・アマ問わずに料理に関心のある方がより良い情報を
得られる場を生み出すことで、日本人の食文化への関心を高めることに貢献してきました。今後も食に関するこのよ
うな取り組みを続け、和食文化の普及に努めてまいります。
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ロシアで「クール・ジャパンプロジェクト」海外で和食文化を広めるための活動
貝印では海外で和食を広めるために重要な「包丁文化の発信」もおこなっています。2013年7月、貝印の海外進
出プロジェクトが経済産業省のクール・ジャパン戦略推進事業において採択されました。
同プロジェクトは、“日本の良質な食材”、それを活かす“優れた調理技術”、その技術を支える“高品質な調理器
具”を通じて、本質的な「日本の食文化と技」をロシアに認知・浸透させていくとともに、貝印の新たな開拓市場
である同国でのビジネスマッチングの機会とするものです。
ここ数年、ロシアでは日本食ブームが続いています。その背景には、日本文化の浸透が大きく影響しており、「メイドインジャパン」への信頼の高さが、日本の食文化への関心へとつながっています。本プロジェクトにおいては、
全体プロデューサーとして、日本の食文化に深く精通する俳優の辰巳?郎氏を迎え、ロシア国内2 都市(モスクワ、
サンクト・ペテルブルグ)で、日本人の料理人による本格的な日本料理のおもてなし、高品質の包丁や調理器具
プレゼンテーションなどを行っていきます。
貝印は、明治41年の創業から105年にわたり培ってきた卓越した技術に加え、先進的な工場設備、生産技術の
向上など進化に積極的に取り組み、日本の包丁や調理器具が高品質であることを世界に発信し続けてきました。
そして、本プロジェクトを機に貝印の未開拓市場である、ロシア市場における日本の文化との技術への関心を
高め、貝印製品をはじめとする日本製品の進出に向け本格始動いたします。
貝印は海外でも包丁を中心にさまざまな調理器具を販売しております。ミシュランの三ツ星シェフにも認めら
れ、共同開発した「Michel BR AS(ミシェル・ブラス)」包丁を筆頭に、多くの著名な料理家とのコラボレーションをした包丁を欧米各地で展開しています。
また、プロの料理人からも高い支持を受けている包丁ブランドである「旬」は、欧米向けの商品として販売をス
タートし、そこでの人気の高さから、逆輸入の形で日本にて販売を開始。「旬」は1丁15,000円前後という価格帯
ながら、2000年の発売開始から累計販売数は400万丁を超えるヒット商品となっています。その人気を受け、国内
からのご要望に応える形で日本でも販売を始めました。
33層構造によるダマスカス模様の美しさに加え、食材の繊維を壊さない滑らかな刃先仕上げ、鋭い切れ味と切
り離れを両立した刃付け技術との融合で、素晴らしい切れ味を実現。また「旬」にしか使われていない高硬度の
特殊鋼材を芯材に採用することで、その切れ味が長く続きます。デザイン、機能ともにこだわった「旬」は、国内外でプロの料理人からも認められた包丁です。
このように、貝印が培ってきた刃物づくりの技術と機能美は、海外の専門家の間でも高く評価されてきました。
また今回新たなビジネスチャンスを模索するために、ロシアでのクール・ジャパンプロジェクトに取り組んでいくことで、世界へ向けてさらに和食文化を推進していきたいと考えております。
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和食を文化にまで高めるプロの技術。その技術を支える道具の使い方と選び方。
銀座 寿司幸本店 店 主 杉山 衛さん
1885年創業の歴史を持つ「銀座寿司幸本店」の四代目主人。江戸・東京スタイルにこだわった仕事を続ける一方、ワインの導入など、飲み物と寿司のマリアージュの研究など、常に新しい試みに挑んでいます。
120年以上続く、銀座の名店「寿司幸」の暖簾を守り続けてきた杉山衛さんは、日本の和食文化を担ってきた一人といえます。そんな杉山さんに、「和食文化」を支える包丁やまな板といった道具について、とくに調理の第一段階、「切る」ための包丁の大切さや選び方を教えてもらいました。ご家庭での料理にも通じるプロの技術を参考にしてみてください。
包丁は、基本的に研いであげればよく切れるようになるんです。
しかし、研いでもすぐに切れ味が鈍るようでは困るので、切れ味が長持ちするよう、「鋼」にある程度の硬度が必要です。
次に、これも非常に大切な要素ですが、その刃と柄のバランス。同じメーカーの包丁を選ぶときでも、刃を持って振りながら、そのバランスを見ます。ただ、バランスというのは好みの問題もあるので、「どれがいいか」というよりは、自分に合ったバランスのもの見つける必要があります。それから、和包丁の場合は、例えば刃がまっすぐ入っていくか、ゆがみや刃のねじれがないかを、買うときにじっと見ます。貝印さんの包丁なんかは、そういった点に心配はありません。 包丁選びには、値段も気になるところだと思います。例えば1万円の包丁と、1万5千円の包丁があったとして、3年後、5年後も1万5千円の包丁が気持ちよく使えているなら、その差額の5千円に何か気持よく使える秘密があるということ。ですから、それを意識して買われた方がいいと思います。
今回、和食文化がユネスコの「世界無形文化遺産」に登録される話がありますよね。和食文化のひとつである刺身や寿司ですが、おいしく魚を切るというのは、その過程に包丁やまな板といった道具の使い方、素材に対する目利きといった、料理人のノウハウが凝縮された、まさに和食文化だと思います。板前さんは自分が蓄積したノウハウを基に、薄さや幅、食べたときの口あたりや歯ごたえをイメージしながら包丁を入れます。ですから、その私たちが想定したところに、なめらかに入ってくれる包丁でないとイメージした味や口あたりにはなりません。
例えばお刺身をつくる場合、よく切れる包丁と、あまり切れない包丁で切った場合、口あたり、味わいは大きく変わります。よく切れる包丁を魚の身に入れるとすうっと入り、細胞の分子レベルでなめらかに切れます。それが口あたりのよさを生み出します。
一方で、あまり切れない包丁で切った場合は、ノコギリで切ったように、刺身の表面がガサガサとざらついてしまうんです。
和食の、なかでもお刺身やお寿司の、繊細でなめらかな口あたりや歯ごたえを生み出すのに、よく切れる包丁は欠かせません。
家庭でお刺身があまりおいしく感じられなかったりするのは、包丁がよく切れないことも理由のひとつだと思います。ですからご家庭であっても、よく切れる包丁を使うことが大切。「刃の硬さ、刃と柄のバランスに気をつけて包丁を選び、切れ味を保てるように研いでおく」。こうした点を気にしておけば、ご家庭で作る料理もよりおいしくなり、お料理が楽しくなるのではないでしょうか。
・「無形文化遺産」登録の背景
・和食文化と包丁にまつわるアンケートデータ
・包丁の種類と基礎知識
・貝印が日本で、世界で広める和食文化
2013年12月ユネスコ「世界無形文化遺産」として新たに日本の「和食」が登録されました。「無形文化遺産」とは、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が行っている取り組みのひとつです。「世界遺産」と同様、後世に残すべき文化・自然遺産の保護ですが、世界遺産(文化遺産、自然遺産、複合遺産を内包)が有形の建造物や景観の地域を対象にしているのに対し、伝統芸能や慣習、口承文化のような無形のものを保護するのが「無形文化遺産」です。
日本文化として、能楽や人形浄瑠璃、歌舞伎のほか、琉球王朝時代から沖縄に伝わってきた「組踊」や、和歌山県に伝わる「那智の田楽」、絹織物の「結城紬」など多数が登録されてきました。食文化としての登録は、フランス料理、地中海料理、メキシコ料理、トルコの伝統料理「ケシケキ」に続く5件目となります。
文化遺産の取り組みの目的が「文化の保護」であることから、いずれも食事の内容そのもの以外に、社会的な慣習や文化と組み合わさって発展してきた料理であることが評価されています。
農林水産省の2005年データによると、全米での日本食レストランは1995年からの10年で約2.5倍に増加し、イギリスでは2000年からの5年で約3倍増になっています。( ※農林水産省「海外における日本食レストランの現状について」2006年11月より)。和食の店が広がるにつれ、本格的な料理を出す店も増えたことで、和食が持つ真の美しさや味わいを知る人が増加したことも、登録の一因といえます。
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和食と包丁にまつわるアンケートを20代〜50代の男女600人を対象に実施
現代日本人と和食文化の実態とは
~日本人の包丁さばきへのあこがれと手料理に対する意識が浮きぼりに!?~
(調査概要【 調査対象 】 20代〜50代の男女600名(有効回答数572名)【 調査期間】 2013年11月19日〜11月28日【 調査方法 】 インターネット調査)
日本人の食や包丁をめぐるライフスタイルの実態はどうなっているのか、また和食文化を支える“包丁さばき”に対する意識などを探るために、貝印は
20代から50代の男女600人にアンケート調査を実施しました。その結果、下記のような興味深い、現代人と和食文化の実態が明らかになりました。
? 8割の人が魚の3枚おろしができず、輪切りやみじん切りも思うようにできない人が多数!
? 包丁さばきを上達させたい、手料理を作りたい願望が顕著。とくに20代女性にとっては切実な問題の様子。
? 男性は趣味・気晴らしのために、女性は健康・節約のために包丁を使った料理に取り組む。男女差が明らかに。
? 家庭の和食の鉄板は味噌汁を抜いて“肉じゃが”が圧勝!
?『 包丁さばきが得意そうな芸能人・著名人』は男性1位はやっぱり速水もこみち。意外なあの人もランクイン。
「包丁」を使った料理をする頻度と家庭にある包丁の種類
毎日料理をする人は意外と多く3割以上、一方で週1回の人も4割と二極化。
包丁は「三徳包丁」の所有率は9割近く、ペティナイフ、パン切りナイフも普及率高し。
? 毎日料理している人が意外と多く、20代女性では45%でとても高い数値。一方、週1以下の人が全体の4割と、自炊派と外食・内食派の二極化が伺えます。
? 日本の家庭料理を支えているのは圧倒的に「三徳包丁」ということが言えそうです。
? 次いでペティナイフ(45%)、パン切りナイフ(42%)が多く、フルーツを切る、パンを切るなど三徳包丁
では難しい具材を切るために、手軽に使える専門の包丁が人気のようです。
日本人の「包丁さばき」技術の実態は?
包丁さばきに自信がある人は2割以下。
種類別に見ると「魚の三枚おろし」はかなり難易度の高い技術で、飾り切りとなると
知らないという人も1割以上に。
? 包丁さばきに自信があると答えた人は全体の2割にも達しませんでした。
? 種類別に見てみると…
● 魚の三枚おろしは約8割の人ができない。
● 飾り切りは、そもそも知らない人が1割を超える。
● 輪切りすらままならない人が3割近く、みじん切りを「できない」とする人が1割いるなど、包丁を用いた基本的な作業も苦手と感じる人が多いという現状が垣間見えました。
料理上手になりたい人がたくさん! 本当は包丁さばきを上達させたい!
料理上手に、包丁さばきを上達させたいニーズは、20代女性にとくに顕著に表れています。
包丁さばきを上達させたい人が7割弱、料理の腕前を上げたい人が6. 5割。とくに女性の割合が高く、20代女性で「料理の腕前」をあげたい人は、9割を超えます。「包丁さばき」も20代女性が8割以上。
? 料理や包丁さばきは女性が必要としているスキルであるということが伺えます。
日本の食文化らしいメニューは? 自由回答
?外食では寿司・刺身が203票を集めて1位に輝きましたが、懐石、天ぷらと続いたあとにラーメンが登場。もはやラーメンは日本の食文化として認識されている様子が伺える。
?家庭では味噌汁をおさえて、肉じゃがが1位という結果。日本人の“肉じゃが信仰”が明らかに。肉じゃが・筑前煮などの煮物は多くの人にとっておふくろの味のようです。
?日本のお正月の風物詩であるおせち料理も5位にランクイン。お節料理を家庭で楽しむライフスタイルはまだまだ健在の模様
包丁さばきが得意そうな「芸能人・著名人」は?
やはりテレビ番組で料理を披露する機会の多い芸能人・著名人はイメージが浸透しているようです。
票の分かれた「包丁さばきが得意そうな芸能人・著名人」で連想する女性は、杉本彩さんが1位を制しました。
?田中将大選手の活躍からか、4位にランクインした里田まいさんにも注目です。
?男性では速水もこみちさんが10 0票以上の票を獲得して圧勝!料理男子の頂点に輝きました。2位以下にはタモリさん梅宮辰夫さんなどの錚々たる顔ぶれがならびます。
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日本国内で和食文化を広めるために貝印がおこなっている活動
日本人にとって「和食」は身近な存在であり、当然ながら各家庭に浸透しています。貝印では、和食も含めた料理全般をより快適に、より新しいものとして感じ取ることができるよう、さまざまな活動を行っています。
情報マガジン「Kai House(カイハウス)」の発行と、コミュニケーションスペース「Kai House」でのイベント
開催により、料理と食を楽しみたい一般のお客様と、シェフや料理研究家など食の専門家とをつなぐ場を提供して
います。貝印が心がけているのは一方的な情報発信ではなく、「双方向の情報交換」です。プロフェッショナルな職人から料理が趣味の一般のお客さまが、料理という共通の関心事を通して同じ場に集い、活発に意見交換をするこ
とで出てきたアイデアをもとに、商品開発を行っています。
毎月「Kai House」を通じて料理教室の先生や生徒の皆さんを集め、10名程度で意見交換の場も設けています。
また、新宿伊勢丹の地下食品フロアにあるイートインスペース「キッチンステージ」では、さまざまなジャンルの
人気料理人や料理研究家が2〜3週間ごとに、彼らが考案したメニューを提供しています。ここでは、調理中の様子
を間近で見られるオープンキッチンで、シェフが貝印の各種道具をどう使うか、またどのように盛りつけるかなどを目で見て学ぶことができ、食と調理に関心の高い人から高い人気を得ています。
このように貝印は刃物製品をつくるだけにとどまらず、プロ・アマ問わずに料理に関心のある方がより良い情報を
得られる場を生み出すことで、日本人の食文化への関心を高めることに貢献してきました。今後も食に関するこのよ
うな取り組みを続け、和食文化の普及に努めてまいります。
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ロシアで「クール・ジャパンプロジェクト」海外で和食文化を広めるための活動
貝印では海外で和食を広めるために重要な「包丁文化の発信」もおこなっています。2013年7月、貝印の海外進
出プロジェクトが経済産業省のクール・ジャパン戦略推進事業において採択されました。
同プロジェクトは、“日本の良質な食材”、それを活かす“優れた調理技術”、その技術を支える“高品質な調理器
具”を通じて、本質的な「日本の食文化と技」をロシアに認知・浸透させていくとともに、貝印の新たな開拓市場
である同国でのビジネスマッチングの機会とするものです。
ここ数年、ロシアでは日本食ブームが続いています。その背景には、日本文化の浸透が大きく影響しており、「メイドインジャパン」への信頼の高さが、日本の食文化への関心へとつながっています。本プロジェクトにおいては、
全体プロデューサーとして、日本の食文化に深く精通する俳優の辰巳?郎氏を迎え、ロシア国内2 都市(モスクワ、
サンクト・ペテルブルグ)で、日本人の料理人による本格的な日本料理のおもてなし、高品質の包丁や調理器具
プレゼンテーションなどを行っていきます。
貝印は、明治41年の創業から105年にわたり培ってきた卓越した技術に加え、先進的な工場設備、生産技術の
向上など進化に積極的に取り組み、日本の包丁や調理器具が高品質であることを世界に発信し続けてきました。
そして、本プロジェクトを機に貝印の未開拓市場である、ロシア市場における日本の文化との技術への関心を
高め、貝印製品をはじめとする日本製品の進出に向け本格始動いたします。
貝印は海外でも包丁を中心にさまざまな調理器具を販売しております。ミシュランの三ツ星シェフにも認めら
れ、共同開発した「Michel BR AS(ミシェル・ブラス)」包丁を筆頭に、多くの著名な料理家とのコラボレーションをした包丁を欧米各地で展開しています。
また、プロの料理人からも高い支持を受けている包丁ブランドである「旬」は、欧米向けの商品として販売をス
タートし、そこでの人気の高さから、逆輸入の形で日本にて販売を開始。「旬」は1丁15,000円前後という価格帯
ながら、2000年の発売開始から累計販売数は400万丁を超えるヒット商品となっています。その人気を受け、国内
からのご要望に応える形で日本でも販売を始めました。
33層構造によるダマスカス模様の美しさに加え、食材の繊維を壊さない滑らかな刃先仕上げ、鋭い切れ味と切
り離れを両立した刃付け技術との融合で、素晴らしい切れ味を実現。また「旬」にしか使われていない高硬度の
特殊鋼材を芯材に採用することで、その切れ味が長く続きます。デザイン、機能ともにこだわった「旬」は、国内外でプロの料理人からも認められた包丁です。
このように、貝印が培ってきた刃物づくりの技術と機能美は、海外の専門家の間でも高く評価されてきました。
また今回新たなビジネスチャンスを模索するために、ロシアでのクール・ジャパンプロジェクトに取り組んでいくことで、世界へ向けてさらに和食文化を推進していきたいと考えております。
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和食を文化にまで高めるプロの技術。その技術を支える道具の使い方と選び方。
銀座 寿司幸本店 店 主 杉山 衛さん
1885年創業の歴史を持つ「銀座寿司幸本店」の四代目主人。江戸・東京スタイルにこだわった仕事を続ける一方、ワインの導入など、飲み物と寿司のマリアージュの研究など、常に新しい試みに挑んでいます。
120年以上続く、銀座の名店「寿司幸」の暖簾を守り続けてきた杉山衛さんは、日本の和食文化を担ってきた一人といえます。そんな杉山さんに、「和食文化」を支える包丁やまな板といった道具について、とくに調理の第一段階、「切る」ための包丁の大切さや選び方を教えてもらいました。ご家庭での料理にも通じるプロの技術を参考にしてみてください。
包丁は、基本的に研いであげればよく切れるようになるんです。
しかし、研いでもすぐに切れ味が鈍るようでは困るので、切れ味が長持ちするよう、「鋼」にある程度の硬度が必要です。
次に、これも非常に大切な要素ですが、その刃と柄のバランス。同じメーカーの包丁を選ぶときでも、刃を持って振りながら、そのバランスを見ます。ただ、バランスというのは好みの問題もあるので、「どれがいいか」というよりは、自分に合ったバランスのもの見つける必要があります。それから、和包丁の場合は、例えば刃がまっすぐ入っていくか、ゆがみや刃のねじれがないかを、買うときにじっと見ます。貝印さんの包丁なんかは、そういった点に心配はありません。 包丁選びには、値段も気になるところだと思います。例えば1万円の包丁と、1万5千円の包丁があったとして、3年後、5年後も1万5千円の包丁が気持ちよく使えているなら、その差額の5千円に何か気持よく使える秘密があるということ。ですから、それを意識して買われた方がいいと思います。
今回、和食文化がユネスコの「世界無形文化遺産」に登録される話がありますよね。和食文化のひとつである刺身や寿司ですが、おいしく魚を切るというのは、その過程に包丁やまな板といった道具の使い方、素材に対する目利きといった、料理人のノウハウが凝縮された、まさに和食文化だと思います。板前さんは自分が蓄積したノウハウを基に、薄さや幅、食べたときの口あたりや歯ごたえをイメージしながら包丁を入れます。ですから、その私たちが想定したところに、なめらかに入ってくれる包丁でないとイメージした味や口あたりにはなりません。
例えばお刺身をつくる場合、よく切れる包丁と、あまり切れない包丁で切った場合、口あたり、味わいは大きく変わります。よく切れる包丁を魚の身に入れるとすうっと入り、細胞の分子レベルでなめらかに切れます。それが口あたりのよさを生み出します。
一方で、あまり切れない包丁で切った場合は、ノコギリで切ったように、刺身の表面がガサガサとざらついてしまうんです。
和食の、なかでもお刺身やお寿司の、繊細でなめらかな口あたりや歯ごたえを生み出すのに、よく切れる包丁は欠かせません。
家庭でお刺身があまりおいしく感じられなかったりするのは、包丁がよく切れないことも理由のひとつだと思います。ですからご家庭であっても、よく切れる包丁を使うことが大切。「刃の硬さ、刃と柄のバランスに気をつけて包丁を選び、切れ味を保てるように研いでおく」。こうした点を気にしておけば、ご家庭で作る料理もよりおいしくなり、お料理が楽しくなるのではないでしょうか。