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Interbrand “Best Global Brands 2012” Appleが世界第2位!! Toyotaが自動車業界第1位を堅守 Samsungが9位、Kia初ランクインと韓国勢躍進!




世界最大のブランドコンサルティング会社であるインターブランドは、グローバルのブランド価値評価ランキング“Best Global Brands 2012” を発表します。本ランキングは、グローバルな事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランク付けするもので、今年で13回目の発表となります。Coca-Cola(1位、前年比8%増)は、13年連続でNo.1ブランドの地位を維持しました。また昨年に続き大幅にブランド価値を高めたAppleが、第2位に躍進しました。
<“Best Global Brands 2012”ハイライト>
乱高下する市況と先の見えない事業環境という非常に厳しい状況が続く中、各ブランドが競争優位性を保つために顧客と如何にパーソナルな関係を構築し、豊かなブランド体験を提供するかが鍵となっています。インターブランドのグローバルCEO ジェズ・フランプトン(Jez Frampton)は今回の発表に際し、「グローバルレベルでの競争が年々増加する中、技術革新による優位性は短命のものとなり、株主価値を高めるためにブランドが果たす役割が益々重要になってきています。」と述べています。
顧客は、オンラインとオフラインにおいて絶え間なくブランド体験をしており、リーディングブランドはそのブランド体験を通じて顧客をさらに魅了するために積極的な投資をし、膨大な情報を有効に活用しながら、革新を続けています。「TOP100入りしているブランドは、継続して生活者や投資家、そして社員の声を聞き、顧客との多種多様なタッチポイントにおいて、シームレスなブランド体験を提供することに成功しています。」とジェズ・フランプトンは述べています。
■Pampers、Facebook、Kia、MasterCardが初ランクイン

世界90カ国以上で販売されている乳幼児用紙おむつブランドPampers(34位)は、ソーシャルメディアを積極的に活用した情報発信やロイヤリティープログラムにより顧客との密接な関係性を築いています。5月に米ナスダック市場に歴史的な上場を果たしたFacebook(69位)がソーシャルメディアとして初ランクインし、17年連続で米国でのシェアを伸ばしているKia(87位)は、経済状況が低迷している欧州においても成長を続けています。MasterCard(94位)は、“Priceless Cities”キャンペーンをスタートさせ、ソーシャルメディアとのタイアップにより顧客とのコミュニケーションを深め、着実に顧客満足度を高めています。
■ブランド価値の増加率上位5ブランドはApple、Amazon、Samsung、Nissan、Oracle
先月iPhone5を発売したApple(2位、前年比129%増)は、スマートフォン市場においてGoogle(4位、前年比26%増)、Samsung(9位、前年比40%増)との競争が激化する中、2012年7月に発表した第3四半期決算では売上高350億ドル、純利益88億ドルという増収増益を達成しています。Amazon(20位、前年比46%増)は、電子書籍リーダーKindleシリーズの新モデルを投入し、タブレット市場でKindle FireがiPadに次ぐ第2位の市場シェアを占めています。昨年、2007年以来のTOP100入りを果たしたNissan(73位、前年比30%)は、欧州で堅調にシェアを拡大しているだけではなく、ロシアや中国においても強い存在感を示しています。戦略的な買収を続けるOracle(18位、前年比28%増)は、データベースソリューションからクラウドコンピューティングへ事業拡大を図っています。
テクノロジー関連ブランドは、TOP10にApple、IBM(3位、前年比8%増)、Google、Microsoft(5位、前年比2%減)、GE(6位、前年比2%増)、Intel(8位、前年比12%増)、Samsungの7ブランドがランクインしています。また、ブランド価値の増加率上位5ブランドの中、4ブランド(Apple、Amazon、Samsung、Oracle)をテクノロジー関連ブランドが占めています。特にAppleは“Best Global Brands” 史上、最大となるブランド価値の増加率を記録しました。
■デジタルコミュニケーションにより、潜在顧客とのつながりを深める自動車ブランド
デジタルショールームAudi Cityを展開するAudi(55位、前年比17%増)は、デジタルでのブランドプレゼンテーションとディーラーにおけるブランド体験のコンビネーションを革命的に進化させています。Ford(45位、前年比6%増)は、車載コミュニケーション・エンターテイメントシステムMy Touchを導入し、新しいユーザーインターフェースを展開しています。BMW(12位、前年比18%増)とHyundai(53位、前年比24%増)は、グローバル・ブランドキャンペーンにおいて、デジタルでの展開を強め、セグメント分けしたターゲットへの浸透を図っています。
自動車業界に限らず、急速に普及するスマートフォンをはじめとするデジタルコミュニケーションとの向き合い方が、それぞれのブランドのマメネジントに大きな影響を及ぼしています。
■全ブランドがブランド価値を高めたラクジュアリーブランド

世界の経済的展望が厳しい中、Louis Vuitton(17位、前年比2%増)、Gucci(38位、前年比8%増) 、Hermes (63位、前年比15%増)、Cartier(68位、前年比15%増)、Tiffany&Co. (70位、前年比15%増)、Burberry (82位、前年比16%増)、Prada(84位、New)とランクインしている全てのラグジュアリーブランドが、そのブランド価値を向上させています。より魅力的なプロダクトポートフォリオや最高級のサービスを提供しているだけではなく、より洗練されたブランドの世界をデジタルコミュニケーションで創造し、そのブランドの価値をゆるぎないものとしています。
■明暗が分かれた金融セグメント

金融ブランドは未だに2008年の金融危機の影響を引きずっており、昨今のLIBOR不正操作問題により金融業界の信用をさらに失墜させる事態が起きています。Credit Suisse (95位、前年比5%減)をはじめ7ブランドがその価値を下げている一方で、American Express(24位、前年比8%増)、Morgan Stanley(54位、前年比9%増)、AXA(58位、前年比1%増)、Allianz(62位、前年比16%増)、Visa(74位、前年比10%増)、MasterCardがブランド価値を高めることに成功しています。
<アジアブランドのハイライト>

アジアのブランドは、昨年に引き続き韓国勢の躍進が目立っています。SamsungがToyotaを抜いてアジアNo.1ブランドとなり、Hyundaiは新興国および先進国ともに存在感を強めながら、ラグジュアリーセダンのセグメントでも攻勢をかけています。また、独自性の強いデザインが人気のKiaが初ランクインしています。日本ブランドでは、Nissanが大幅にブランド価値を高め、Toyota(10位、前年比9%増)、Canon(30位、前年比3%増) 、Panasonic(65位、前年比14%増)もランクアップしていますが、Honda(21位、前年比11%減)、Sony(40位、前年比8%減)、Nintendo(56位、前年比8%減)は、ブランド価値を下げる結果となりました。
■スマートフォン市場を制するSamsung、 苦戦を強いられる日本のテクノロジー関連ブランド

今年大きくブランド価値を高めたブランドの一つであるSamsungは、GALAXY SIIIとNoteに代表されるように一貫性のあるユーザーエクスペリエンスを創造し、スマートフォン市場での地位をさらに強固なものにしています。そして、今年1月にオランダOce社を買収し、今後のラインナップ拡大が期待されるCanon(30位、前年比3%増)は、継続的な商品イノベーションとコーポレートシチズンシップを最優先に取り組んでおり、安定したブランド力を示しています。Panasonicは、2018年にエレクトロニクスNo.1の環境革新企業になるという目標を掲げ、サステナビリティに関連した活動にも力を入れており、“Best Global Green Brands 2012 ”において昨年の10位から6位にランクアップするなど、ブランド価値を着実に高めています。一方で、Sonyは、BRAVIA、VAIO、Cyber-shot、PlayStation、XPERIAといった強いサブブランド群を有してはいるものの、キーカテゴリーにおけるリーダー力不足との市場認識がブランド価値を減少させる結果となりました。また、スマートフォンでのオンラインゲーム市場の拡大の影響を受けるNintendoは昨年に続きブランド価値を下げています。
■Toyotaが自動車業界1位を堅守、Nissanは大幅にブランド価値を上げる

自動車ブランド1位のToyotaは、2012年6月にインターブランドが発表した“Best Global Green Brands 2012 ”において2年連続世界No1のグリーンブランドに輝いており、そのグリーンイメージの代表として定着しているPRIUSに新しいラインナップを加え、若い世代へのコミュニケーションに注力しています。Hondaは、欧州での苦戦や競合ブランドの追い上げによるシェア減という厳しい状況にあり、ブランド価値を下げる結果となりました。そして、Nissanは、欧州でのシェア拡大だけではなく、ロシアや中国といった新興国においても強い存在感を示しており、ブランド価値を大幅に増加させています。更なるサービスエクスペリエンスの向上により、顧客とのより強固なエンゲージメントに取り組んでいます。

<Best Global Brands 2012 のブランド価値評価について>
■CRITERIA FOR CONSIDERATION 評価対象基準
本ランキングはグローバルな事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランク付けするもので、その上位100ブランドを公表しています。
その評価対象として、以下の基準を満たす企業・商品を抽出し、評価をしました。
・各種財務情報が公表されていること
・グローバルに展開していること(2011年度実績)
  起源国以外での海外売上高比率が30%を超えていること
  少なくとも3つの主要な大陸に進出しており、新興国もカバーしていること
・B to Bブランドであっても、グローバルで一般に認知されていること
・ブランドが顧客の購買行動に影響を与えていること
■Methodology 評価方法

インターブランドのブランド価値評価手法は、財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、そしてブランドによる将来収益の確かさ、という観点からみたブランド価値の評価です。証券アナリストが事業の価値を分析・評価するのと同じように、「将来どれくらい収益を上げると予想されるか?」という視点に基づいて、ブランドの価値を分析・評価します。その手法は、ブランドの金銭的価値測定のための世界標準として、国際標準化機構(ISO)からISO 10668の認定を受けています。評価は、具体的に以下の3つの分析によって構成されています。
・「財務分析」 - 企業が生み出す利益の将来予測を行う

まず、ブランドが冠された事業の現在および将来の収益を予想します。そして、その売上から営業費用、税金、そして投下資本に応じた資本コストを差し引き、将来の経済的利益を算出します。本分析は、公開されている企業情報を、将来予測は、2012年5月末時点でのアナリストによる予測値を基にしています。
・「ブランドの役割分析」 - 利益のうち、ブランドの貢献分を抽出する
財務分析で算出された将来の経済的利益のうち、ブランドによってもたらされた利益を抽出するために、ブランドがどの程度顧客の購買意思決定に影響を与えているかを分析します。
本評価においては、ブランドが消費者の購買動向に果たす役割について、インターブランドが過去20年にわたり実施した5,000を超えるブランド価値評価実績のデータベースを活用し、業界別にベンチマーク分析を行います。そして業界ベンチマークを基にして、独自の調査・分析により個別ブランドの“ブランドの貢献分”のスコアを算出します。
・「ブランド力分析」 - ブランドによる利益の将来の確実性を評価する

ブランド力の分析は、市場でのロイヤリティ、消費者の継続購入や囲い込みといったクライアントのニーズを喚起する力(将来の収益を維持する力)を測り、ブランドによる利益を割り引いて現在価値に換算するものです。この評価は、ブランドのリスクを判断する体系的な手法であり、ブランドの活力を見る10の項目から評価され、100をパーフェクトブランドとする0から100までのスコアで表されます。これらの項目における評価は同業種の他のブランドと比較して行われ、上位ブランドについては他業種の世界レベルのブランドと比較して行われます。次にこのブランド力スコアは、インターブランド独自の計算手法により、割引率に変換され、その「割引率」で将来のブランド利益を割り引くことで、ブランド価値が算定されます。
※「ブランドの役割分析」、「ブランド力分析」は、公表されているさまざまな報告書等を使用し、弊社グローバル各オフィスの専門コンサルタントの多面的な評価を踏まえ算定されます。

<インターブランドについて>
インターブランドは、1974 年、ロンドンで設立された世界最大のブランドコンサルティング会社です。ブランドを“Living business asset”(常に変化するビジネス資産)と定義し、世界27カ国、約40のオフィスを拠点に、グローバルでブランドの価値を創り、高め続ける支援を行っています。
インターブランドの「ブランド価値評価TM」は、ISOにより世界で最初にブランドの金銭的価値測定における世界標準として認められました。インターブランドは、グローバルブランドの価値を評価したブランドランキングである“Best Global Brands”や、生活者の環境イメージ(環境パーセプション)と企業の環境活動の実態(環境パフォーマンス)とを総合的に評価した“Best Global Green Brands” のレポートを広く公表しています。
インターブランドでは、創造的なコンサルタントと、世界レベルのクリエイティビティを誇るクリエイターが、一つのチームとなりプロジェクトを推進します。ブランド価値評価・ブランド戦略構築をリードするコンサルタント、ブランドロゴ・パッケージ・空間・デジタルデザインを開発するデザイナー、ネーミング・スローガン・メッセージングを開発するコピーライターが在籍し、分析から実行、全ての流れを自社のリソースで完結します。
<インターブランドジャパンについて>

インターブランドジャパンは、ロンドン、ニューヨークに次ぐ、インターブランド第3の拠点として、1983年に東京で設立されました。日系企業、外資系企業、B2B 企業、B2C企業、政府・官公庁など様々な企業・団体に対し、トータルにブランディングサービスを提供しています。
インターブランドについての詳しい情報はhttp://interbrand.comをご覧ください。
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