ULの世界調査で、製造者と消費者の認識の違いが明らかに
[13/11/12]
提供元:PRTIMES
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製品に関する世界的動向を集計・解析した2013年度Product Mindset(製品に対する意識)調査で、品質、安全、技術革新は最重要事項のままに、透明性、健康影響、外部調達/原産国の優先度が高まる
世界的第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、毎年実施している『The Product Mindset(製品に対する意識)』と題する本年の世界調査の結果を発表しました。今回で3回目となるこの調査は、製造者と消費者が、製造、販売、購入、使用している製品に対する考えや感じ方について考察を与えるものです。
今回、サプライチェーン問題や健康影響など幅広い製品要素について調査した結果、製造者と消費者の間で、これらの要素の優先順位に決定的なギャップがあることが明らかになりました。調査は、米国、中国、インド、ドイツ、ブラジルでのインタビュー結果に基づいており、今回は、ますます複雑さを増すグローバル市場における特徴が浮き彫りになりました。品質、安全、技術革新という製品の基本的要素は、製造者と消費者の行動を左右する最重要事項であり続ける一方で、透明性、健康影響、外部調達/原産国といった新たな要素の優先順位が高まっていることが判明しました。
製造者と消費者の間に存在するギャップは、期待・希望していることだけでなく、提供されていることにも及びます。これらのギャップに注目することにより、製造者は、消費者の懸念事項への対応力を強化していく際の課題の特定に役立ちます。今回、重要なギャップとして10項目が挙げられますが、その中でも特に注目すべきものは以下の通りです。
・ 品質は圧倒的に重要:重要課題が数多くある中で、製造者にとって製品品質の重要性は、常に抜きん出て高い地位を占めている一方で、消費者の信頼度はそれほど高くなく、大きな食い違いがある要素であることをデータが物語っています。先進国、新興国にかかわらず、製造者は品質を大変重要と位置づけていますが、過半数の消費者は、製造者が品質に関係なく最低価格の材料を使用していると感じていることを示しています。
・ 健康影響の優先順位が上昇:製品およびその製造工程の環境影響は、消費者、製造者共に重要項目であることに変わりはありませんが、製品が人間の健康に与える影響が、新たに消費者の優先事項のトップに躍り出ました。優先度のギャップは、環境配慮型製品に対する認識に現れています。製造者は、環境影響が健康影響より重要と認識していますが、消費者は健康影響の方がより重要だと感じています。
・ 望まれる透明性とトレーサビリティの向上:グローバリゼーションが製造者と消費者の製品意識を複雑にしている大きな要因である中、透明性とトレーサビリティといった問題の重要性はますます高まっています。製造者は、サプライチェーンの透明性とトレーサビリティが求められていると認識していますが、消費者は、製造者のこの面での活動は不十分であると考えています。
これらのギャップは製造者にとっては改善の機会でもありますが、両者で違いがなかった要素、そして、全体的に楽観的見方が広まっていることもこの調査で明らかになりました。製造者も消費者も、景気は上昇傾向である、利益を確保しやすくなってきたと感じる製造者の数は、2012年より23%多くなっています。製造者に大事にされていると感じる消費者も増えていますし、製品品質の向上についての消費者の考え方もより肯定的になっています。
ULのCEOであるキース・ウィリアムズは次のように述べています。「The Product Mindsetは、他に類をみない世界調査で、ULのお客様の重要なツールになっています。この調査は、将来、巨大なビジネスチャンスになると私達が思っている事柄についての洞察を与えてくれます。例えば、この調査で製造者と消費者にある優先事項の違いを理解することで、製造者は、製品の製造方法や調達方法を消費者に伝えて安心感を与える方法を新たに発見することができるでしょう。」
本年の調査で明らかになったギャップのトップ10は以下の通りです。
1. 品質:95%の製造者は、製品品質は重要だと考え、これは製造者の検討項目の最上位を占めているが、51%の消費者は、品質に関係なく、製造者は製品に最低価格の材料を使用していると考えている。
2. 製品の安全:84%の製造者が、製品の安全に対する消費者の信頼度は増していると考えているが、58%の消費者は、製造者は製品の安全性より、売ることを重視していると考えている。
3. 技術革新:91%の製造者が、技術革新の重要性は高まっていると回答しているが、63%の消費者は、新製品は必要以上に早く市場に出ていると感じている。
4. 健康影響:87%の製造者が、製品が健康に与える影響に対する消費者の関心は高まっていると考えているが、39%の消費者は、製造者は全ての情報を消費者に提供していないと考えている。
5. 製品の環境影響:61%の製造者が、環境は健康影響より重要だと考えているが、61%の消費者が、健康影響は環境影響より重要だと考えている。
6. 環境に配慮した製造:90%の製造者が、環境の重要性は増していると考えているが、40%の消費者が、製造者は環境にやさしい製造手順、製品という面で十分な努力をしていないと考えている。
7. サプライチェーンの透明性:84%の製造者が、サプライチェーンの透明化を求める関係者の声は、社内外を問わず高まっていると回答していますが、42%の消費者は、透明化は十分でないと考えている。
8. トレーサビリティ:69%の製造者が、製品にどのような材料/部品が使われているかを消費者に明示することは大変重要だと考えているが、43%の消費者が、製造者は伝える努力をしていないと感じている。
9. 労働者の倫理的な待遇:78%の製造者は、消費者は、サプライチェーンの労働者が倫理的かつ公正な待遇を受けているか危惧していることを認識しているが、71%の消費者は、製造者は十分な対策をとっていないと考えている。
10. 規制:製造者の86%が、自社に関係する規制を既に厳しいと感じているが、74%の消費者は、製造者に対する規制を強化した方が良いと感じている。
重要な発見事項を含んだ調査レポート及び本調査を紹介するビデオは以下のサイトからご覧いただけます。productmindset.ul.com/ (英語)
調査方法
この大規模な世界的調査は、調査会社(ORC International)によって2012年冬及び2013年春に、ブラジル、中国、ドイツ、インド、米国の消費者1,528名と製造者1,521名に対し実施されました。本調査では、ハイテク機器(IT/AV)、食品、住宅用建材、スマート機器業界の製造者に対して電話でインタビューを行い、消費者にはオンライン調査を行いました。製造者は、経営、研究開発、マーケティング、営業、品質管理、サステイナビリティ、製品管理/設計に携わる役員レベルの経営幹部であり、消費者は、年齢、性別、教育、収入ともに様々な人たちが対象です。
【ULがグローバルに展開する5つのビジネスユニット】
■Product Safety (製品安全)
ULは、世界に認められた第三者試験認証機関として、ULマークをはじめとする各種認証マークを取得していただくための試験を実施し、お客様の世界市場への進出をサポートします。
■UL Life & Health (ライフ&ヘルス)
医療機器、食品加工機器、自動販売機、水道設備機器や飲料水に対し、各国法規制認証や製品の試験・評価を行うことを通じて、人々の健康を守ります。
■UL Verification Services (検査・検証サービス)
エネルギー効率などの製品の性能検証をはじめEMC/無線評価試験及び認可取得/証明業務、相互接続性、セキュリティ分野など、検査・検証を主体にサービスを提供しております。
■UL Environment (環境)
環境により配慮した製品の信頼性向上と普及に寄与すべく、環境表示検証サービスやサステイナブル製品認証サービスなどを提供します。
■UL Knowledge Services (セミナー・情報提供)
製品安全における豊富なエンジニアリング実績とグローバル・ネットワークを活かし、お客様に有用な情報やソリューションを提供します。ULではこの事業をUL Universityと称して力をいれており、公開セミナー、講師派遣セミナーなどお客様に適した形態を選択していただけます。
【株式会社UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、米国の世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(www.UL.com/jp)をご覧ください。
【ULの概要】
ULは、認証、試験、検査、アドバイザリー/トレーニング・サービスの提供によって、120年間にわたり、発展を遂げてきた世界的な第三者安全科学機関です。人々に安全な生活/職場環境をもたらすというミッションの下、10,000名を超えるプロフェッショナルスタッフを擁するULは、調査/規格開発活動を通じて、安全において進化し続けるニーズの継続的促進と対応に取り組んでいます。そして、製造企業をはじめとする各種企業、貿易団体、国際的規制機関のパートナーとして、複雑さを増すグローバル・サプライチェーンに対するソリューションを提供しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。
世界的第三者安全科学機関であるUL Inc.(本社:イリノイ州ノースブルック、以下UL)は、毎年実施している『The Product Mindset(製品に対する意識)』と題する本年の世界調査の結果を発表しました。今回で3回目となるこの調査は、製造者と消費者が、製造、販売、購入、使用している製品に対する考えや感じ方について考察を与えるものです。
今回、サプライチェーン問題や健康影響など幅広い製品要素について調査した結果、製造者と消費者の間で、これらの要素の優先順位に決定的なギャップがあることが明らかになりました。調査は、米国、中国、インド、ドイツ、ブラジルでのインタビュー結果に基づいており、今回は、ますます複雑さを増すグローバル市場における特徴が浮き彫りになりました。品質、安全、技術革新という製品の基本的要素は、製造者と消費者の行動を左右する最重要事項であり続ける一方で、透明性、健康影響、外部調達/原産国といった新たな要素の優先順位が高まっていることが判明しました。
製造者と消費者の間に存在するギャップは、期待・希望していることだけでなく、提供されていることにも及びます。これらのギャップに注目することにより、製造者は、消費者の懸念事項への対応力を強化していく際の課題の特定に役立ちます。今回、重要なギャップとして10項目が挙げられますが、その中でも特に注目すべきものは以下の通りです。
・ 品質は圧倒的に重要:重要課題が数多くある中で、製造者にとって製品品質の重要性は、常に抜きん出て高い地位を占めている一方で、消費者の信頼度はそれほど高くなく、大きな食い違いがある要素であることをデータが物語っています。先進国、新興国にかかわらず、製造者は品質を大変重要と位置づけていますが、過半数の消費者は、製造者が品質に関係なく最低価格の材料を使用していると感じていることを示しています。
・ 健康影響の優先順位が上昇:製品およびその製造工程の環境影響は、消費者、製造者共に重要項目であることに変わりはありませんが、製品が人間の健康に与える影響が、新たに消費者の優先事項のトップに躍り出ました。優先度のギャップは、環境配慮型製品に対する認識に現れています。製造者は、環境影響が健康影響より重要と認識していますが、消費者は健康影響の方がより重要だと感じています。
・ 望まれる透明性とトレーサビリティの向上:グローバリゼーションが製造者と消費者の製品意識を複雑にしている大きな要因である中、透明性とトレーサビリティといった問題の重要性はますます高まっています。製造者は、サプライチェーンの透明性とトレーサビリティが求められていると認識していますが、消費者は、製造者のこの面での活動は不十分であると考えています。
これらのギャップは製造者にとっては改善の機会でもありますが、両者で違いがなかった要素、そして、全体的に楽観的見方が広まっていることもこの調査で明らかになりました。製造者も消費者も、景気は上昇傾向である、利益を確保しやすくなってきたと感じる製造者の数は、2012年より23%多くなっています。製造者に大事にされていると感じる消費者も増えていますし、製品品質の向上についての消費者の考え方もより肯定的になっています。
ULのCEOであるキース・ウィリアムズは次のように述べています。「The Product Mindsetは、他に類をみない世界調査で、ULのお客様の重要なツールになっています。この調査は、将来、巨大なビジネスチャンスになると私達が思っている事柄についての洞察を与えてくれます。例えば、この調査で製造者と消費者にある優先事項の違いを理解することで、製造者は、製品の製造方法や調達方法を消費者に伝えて安心感を与える方法を新たに発見することができるでしょう。」
本年の調査で明らかになったギャップのトップ10は以下の通りです。
1. 品質:95%の製造者は、製品品質は重要だと考え、これは製造者の検討項目の最上位を占めているが、51%の消費者は、品質に関係なく、製造者は製品に最低価格の材料を使用していると考えている。
2. 製品の安全:84%の製造者が、製品の安全に対する消費者の信頼度は増していると考えているが、58%の消費者は、製造者は製品の安全性より、売ることを重視していると考えている。
3. 技術革新:91%の製造者が、技術革新の重要性は高まっていると回答しているが、63%の消費者は、新製品は必要以上に早く市場に出ていると感じている。
4. 健康影響:87%の製造者が、製品が健康に与える影響に対する消費者の関心は高まっていると考えているが、39%の消費者は、製造者は全ての情報を消費者に提供していないと考えている。
5. 製品の環境影響:61%の製造者が、環境は健康影響より重要だと考えているが、61%の消費者が、健康影響は環境影響より重要だと考えている。
6. 環境に配慮した製造:90%の製造者が、環境の重要性は増していると考えているが、40%の消費者が、製造者は環境にやさしい製造手順、製品という面で十分な努力をしていないと考えている。
7. サプライチェーンの透明性:84%の製造者が、サプライチェーンの透明化を求める関係者の声は、社内外を問わず高まっていると回答していますが、42%の消費者は、透明化は十分でないと考えている。
8. トレーサビリティ:69%の製造者が、製品にどのような材料/部品が使われているかを消費者に明示することは大変重要だと考えているが、43%の消費者が、製造者は伝える努力をしていないと感じている。
9. 労働者の倫理的な待遇:78%の製造者は、消費者は、サプライチェーンの労働者が倫理的かつ公正な待遇を受けているか危惧していることを認識しているが、71%の消費者は、製造者は十分な対策をとっていないと考えている。
10. 規制:製造者の86%が、自社に関係する規制を既に厳しいと感じているが、74%の消費者は、製造者に対する規制を強化した方が良いと感じている。
重要な発見事項を含んだ調査レポート及び本調査を紹介するビデオは以下のサイトからご覧いただけます。productmindset.ul.com/ (英語)
調査方法
この大規模な世界的調査は、調査会社(ORC International)によって2012年冬及び2013年春に、ブラジル、中国、ドイツ、インド、米国の消費者1,528名と製造者1,521名に対し実施されました。本調査では、ハイテク機器(IT/AV)、食品、住宅用建材、スマート機器業界の製造者に対して電話でインタビューを行い、消費者にはオンライン調査を行いました。製造者は、経営、研究開発、マーケティング、営業、品質管理、サステイナビリティ、製品管理/設計に携わる役員レベルの経営幹部であり、消費者は、年齢、性別、教育、収入ともに様々な人たちが対象です。
【ULがグローバルに展開する5つのビジネスユニット】
■Product Safety (製品安全)
ULは、世界に認められた第三者試験認証機関として、ULマークをはじめとする各種認証マークを取得していただくための試験を実施し、お客様の世界市場への進出をサポートします。
■UL Life & Health (ライフ&ヘルス)
医療機器、食品加工機器、自動販売機、水道設備機器や飲料水に対し、各国法規制認証や製品の試験・評価を行うことを通じて、人々の健康を守ります。
■UL Verification Services (検査・検証サービス)
エネルギー効率などの製品の性能検証をはじめEMC/無線評価試験及び認可取得/証明業務、相互接続性、セキュリティ分野など、検査・検証を主体にサービスを提供しております。
■UL Environment (環境)
環境により配慮した製品の信頼性向上と普及に寄与すべく、環境表示検証サービスやサステイナブル製品認証サービスなどを提供します。
■UL Knowledge Services (セミナー・情報提供)
製品安全における豊富なエンジニアリング実績とグローバル・ネットワークを活かし、お客様に有用な情報やソリューションを提供します。ULではこの事業をUL Universityと称して力をいれており、公開セミナー、講師派遣セミナーなどお客様に適した形態を選択していただけます。
【株式会社UL Japanの概要】
株式会社UL Japanは、米国の世界的な第三者安全科学機関であるULの日本法人として、2003年に設立されました。現在、ULのグローバル・ネットワークを活用し、北米のULマークのみならず、日本の電気用品安全法に基づいた安全・EMC認証のSマークをはじめ、欧州、中国市場向けの製品に必要とされる認証マークの適合性評価サービスを提供しています。詳細はウェブサイト(www.UL.com/jp)をご覧ください。
【ULの概要】
ULは、認証、試験、検査、アドバイザリー/トレーニング・サービスの提供によって、120年間にわたり、発展を遂げてきた世界的な第三者安全科学機関です。人々に安全な生活/職場環境をもたらすというミッションの下、10,000名を超えるプロフェッショナルスタッフを擁するULは、調査/規格開発活動を通じて、安全において進化し続けるニーズの継続的促進と対応に取り組んでいます。そして、製造企業をはじめとする各種企業、貿易団体、国際的規制機関のパートナーとして、複雑さを増すグローバル・サプライチェーンに対するソリューションを提供しています。詳細はウェブサイト(UL.com)をご覧ください。