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ティアフォー、ホワイトレーベルEV「ファンファーレ」を発表 自動運転機能に対応した複数車種を生産へ




[画像: https://prtimes.jp/i/40119/40/resize/d40119-40-4357997d335491f32bf7-0.png ]

    
オープンソースの自動運転技術を先導する株式会社ティアフォー(以下「ティアフォー」)は、自動運転機能に対応した電気自動車(EV)の生産を加速させる新たなソリューション「ファンファーレ https://solutions.tier4.jp/fanfare 」の提供を開始したことをお知らせします。

ソリューションの概要

日本政府は、デジタル田園都市国家構想総合戦略において、25年度までに約50か所、27年度までに約100か所以上での無人自動運転移動サービスの事業化を目標としています。この達成に向けて、産官学が連携し、全国各地での実証実験や制度設計、EV開発を推進しています。一方、市場では一般公道での走行が可能なレベル4水準*1の自動運転EVの調達が難しい状況が続いており、特に道路運送車両法で定められる保安基準に適合する自動運転EVの需要が急速に高まっています。

このような状況を背景に、ティアフォーは完成車メーカーと提携し、完成車メーカーから提供される車両に対して、ステアリングやブレーキ等の駆動系の電動化*2モジュールおよびレベル4水準の自動運転機能に対応した電気電子アーキテクチャ*3を開発しました。これにより、後付けのソフトウェアによってサービス提供時の自動運転機能を定義可能な設計を実現することができました。また、保安基準の適合を含む量産向け自動運転EVの全体設計指針として「レベル4自動運転化ガイドライン https://onl.tw/7TJmzrW 」*4を策定し、国内の工場で自動運転EVを生産できる環境を整えました。

本ソリューション「ファンファーレ」は、これらの設計と環境を活用して、顧客が自社ブランドを通じてレベル4水準の自動運転EVを製品化・販売・利用できるよう支援します。具体的には、ティアフォーが開発したEVをホワイトレーベル製品として提供し、顧客が自ら自動運転機能を定義することで、顧客のブランドで自動運転EVを生産できるようにします。メンテナンスやリース、保険といったアフターサービスもオプションとして準備しています。まずは小型バスの提供から開始し、2024年までに9車種の商用車モデルを順次出荷する予定です。2025年には300台の生産を目指します。将来的には、さらに車種を充実させつつ、サードパーティ企業が同様の仕様でEVを量産できる環境を構築していきます。

ソリューションの特徴

ティアフォーは、これまで全国規模で数多くの自動運転実証実験を実施し、自動運転の安全のあり方について規制省庁や有識者との議論を重ねてきました。例えば、道路交通法では自動運転の認知・判断・操作の安全性について規制が設けられ、道路運送車両法では自動運転の車両システム設計の安全性について基準が設けられています。また、国内に留まらず、世界各国の地域でもパートナー企業の協力を得て事業展開を推進し、自動運転のグローバルスタンダードも学び続けています。ファンファーレは、これらの知見に基づいて構築され、様々な運行設計領域*5に対応した自動運転EVを生産することができます。


ファンファーレが提供する電気電子アーキテクチャは、自動運転機能に特化したセンサーやコンピュータ、電動化モジュールに対して単一故障による制動不能や操舵不能を防ぐための冗長化設計を行ったことで、保安基準に適合可能な水準です。特に小型バス向けの電動化モジュールに関しては、自動車技術やシステム安全技術の専門家および有識者の助言も交えて、先進モビリティ株式会社 ( https://www.as-mobi.com/ )と共同で開発を行い、ソリューション導入後のアフターサービスでも連携していきます。これらの設計仕様は、ティアフォーが参画するEVプラットフォームの国際業界団体「Mobility In Harmony (MIH) ( https://www.mih-ev.org/en/index/ )」*6や自動運転用オープンソースソフトウェアの国際業界団体「The Autoware Foundation (AWF) ( https://autoware.org/ ) 」*7を通じて業界標準化が進められています。


ファンファーレの初期モデルでは、様々な完成車メーカーから車両を調達し、レベル4水準の自動運転機能に対応可能な状態に拡張した後、ホワイトレーベルEVとして顧客に販売します。この際、完成車メーカーごとの車両の個体差を吸収し、保安基準を満たすための性能と品質を最大限に平滑化してあることで、異なる車種に対して共通の機能拡張を適用できるようになっています。その一例として、ファンファーレが提供するホワイトレーベルEVの全車種は、BOLDLY株式会社 ( https://www.softbank.jp/drive/company/ )の運行管理・遠隔監視システム「Dispatcher」との接続が可能になっています。

今後の展望

25年度までに約50か所、27年度までに約100か所以上での無人自動運転移動サービスの事業化を目指す日本政府の目標の達成に寄与すべく、ファンファーレの初期モデルとして、ティアフォーは自らホワイトレーベルEVの生産を進めていきます。それと同時に、「レベル4自動運転化ガイドライン」を通じて、ティアフォーが開発するホワイトレーベルEVの設計をファンファーレのオープン仕様とし、サードパーティ企業が同様の仕様でEVを量産できる環境を構築していきます。また、ファンファーレのオープン仕様に対応した車両を提供可能な完成車メーカーとの提携を強化していきます。将来的には、レベル4水準の自動運転機能を標準搭載したEVの設計も進め、国内の完成車メーカーにその設計を提供していくことで、国産の自動運転EVを量産できる産業構造の実現を目指します。

ファンファーレという名前の由来


ホワイトレーベルを象徴する「白」は、8ビットの色表現では16進数で「ff」と表されます。「ファンファーレ」という名前はこの「ff」の発音に由来し、ホワイトレーベルEVを生産するという、華やかで勇ましい音色を奏でる、まさにファンファーレのようなプロジェクトでありたいという想いが込められています。

ティーザー

[動画: https://www.youtube.com/watch?v=28__AhDQXuU ]


用語解説

特定条件下での自動運転機能が可能なレベル4の保安基準を満たしていること。

自動車の制御システムの1つであるDrive-By-Wireを指す。電気信号で制御可能であり、自動運転ソフトウェアから操作可能なシステム。

Electrical and Electronic Architecture (EEA) と呼ばれる車両システム構造。

レベル4水準の自動運転に対応した車両の開発におけるティアフォーとしての全体設計指針をまとめたガイドラインである。

ODD (Operational Design Domain) と呼ばれる走行環境条件である。自動運転システムは、ODD内で動作することを前提に設計・開発される。

世界大手ODMの鴻海が主導し2020年に立上げたEVのオープン化を推進するための組織であり、2021年に非営利団体として鴻海より独立。ティアフォーは自動運転を推進する”Autonomy” WGのChairとして、AWFと連携しつつMIHのEVに於ける自動運転の設計をリードしていくことを目指す。

自動運転OSの業界標準を目指す世界初の国際業界団体であり、弊社CEOの加藤が代表理事を務めている。



ティアフォーについて

TIER IV(ティアフォー)は、世界初の自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導するディープテック企業として、自動運転技術の社会実装に向けて挑戦を続けています。「自動運転の民主化」をビジョンとし、世界各地のパートナーと協力して、Autowareを活用したソフトウェアプラットフォームと統合開発環境を自社製品として提供しています。これらの製品を基盤に市場のニーズに対応したソリューションを展開し、顧客と共に自動運転技術の社会実装を推進しています。Autowareが生み出すエコシステムを通じて、個人から組織まで、全てのステークホルダーと共に自動運転技術の可能性を拡大し、より良い社会の実現を目指しています。
AutowareはThe Autoware Foundationの登録商標です。


━━会社概要━━
【社名】株式会社ティアフォー
【所在地】東京都品川区
【URL】https://www.tier4.jp
【設立年月】2015年12月
【主な事業内容】
・自動運転プラットフォーム開発事業
・自動運転ウェブサービス開発事業
・自動運転システム開発キット販売事業
・自動運転技術の教育事業

お問い合わせ先
Media Contact
pr@tier4.jp

Business Inquires
vehicle@tier4.jp
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