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日本のコンテンツの海外市場規模は、2022年に前年から3.4%拡大し、4兆6,882億円に。

「日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース」を発行する株式会社ヒューマンメディアは、日本のコンテンツの進出による海外での売上を算出し、発表。

2022年の日本の映画、テレビ番組、アニメ、家庭用ゲーム、スマホ・PCオンラインゲーム、出版(マンガ)のコンテンツの進出による海外での売上を算出。前年から3.4%拡大して4兆6,882億円になった。映画、アニメ、家庭用ゲーム(オンライン)、マンガが伸びた。




◆日本のコンテンツの海外市場規模の推移と分野別内訳(2015〜22年)
[画像1: https://prtimes.jp/i/7447/41/resize/d7447-41-372234d546298acdaefe-1.png ]

2022年の日本のコンテンツの海外での売上、海外市場の規模は合計4兆6,882億円と推計される。これは映画(実写)、テレビ番組(一般)、アニメ(劇場・放送・配信等の映像と商品化ライセンス含む)、家庭用ゲーム(ソフト販売)、本版から初の家庭用ゲーム(オンライン)と、スマホ向け等ゲーム、出版の8分野の海外での売上を合計した規模である。
最大の分野は、家庭用ゲーム(オンライン)分野で、調査可能な2016年からコロナ禍を経て2022年に約8倍の1兆7,700億円になった。家庭用ゲーム(ソフト販売)分野は、最大であった2012年規模には届かないまでも、2020年に再拡大したが、2022年は前年に続き減少して7,286億円になった。
家庭用ゲーム(オンライン)に次いで規模の大きいアニメは2012年〜2020年に約5倍、2021年も拡大を続け、2022年に前年比11.1%増の1兆4,592億円になった。これはアニメの劇場公開、放送、配信に、商品化やゲーム化の収入が含まれている。
2020年まで拡大したスマホ・PCオンラインゲーム分野は、2021年から減少、2022年に前年比14%減の2,794億円となった。この分野は世界的に中国製のシェアが高まっている。またこの数値には「Pokemon GO」等の海外パブリッシャーによる日本製IPのサービス売上は含まれていない。
マンガが大半を占める出版は、アニメの人気によって、また電子コミックの普及によって拡大を続け、2020年に特に大きく伸びて、2021年、2022年も拡大を続け3,200億円になった。
映画(実写)とテレビ番組(一般)の規模は小さい。映画(実写)は2019年まで拡大、2020年、2021年にはコロナ禍の影響で減少、2022年に大きく伸び、回復を見せた。テレビ番組(一般)も2018年には2012年の倍の規模になったが、2020年、2021年に減少、2022年は回複傾向になった。

◆日本のコンテンツの海外市場における分野別割合(2022年)
[画像2: https://prtimes.jp/i/7447/41/resize/d7447-41-2fca974302633e8c63c7-2.png ]

◆解説
2022年の日本のコンテンツの海外市場規模、海外における売上合計4兆6,882億円は、海外の消費者やテレビ放送の広告スポンサーが現地で支払った金額で、国内への収入とは異なります。
コンテンツの海外取引は、1.「ライセンスによる権利取引」と、2.「海外の子会社等の現地での販売・配信、加えて国内から海外向けのEC・配信」という方法によって行われ、1.の権利収入と2.の売上が海外子会社含む日本の企業の収入になります。日本から海外に輸出されたコンテンツの現地売上、海外市場規模は、各分野の1.2.の取引データから推計したものです。
海外取引の方法はコンテンツ分野により異なります。映画、テレビ番組、アニメは主にライセンスによる権利取引が行われています。家庭用ゲームは海外子会社によるソフトの販売が主流でしたが、2020年代後半からゲーム機メーカーによるオンラインのソフトダウンロード、課金の売上の方が大きくなりました。スマホ・PCオンラインゲームは、ライセンスと、海外の子会社等の現地での配信、加えて国内から海外向け配信が行われています。マンガを主とする出版は、ライセンスが基本でしたが、大手出版社は海外の子会社等による現地での出版・配信、加えて国内から海外向け配信が行われています。
日本の音楽もライセンスによる権利取引や国内から海外向けの配信で海外に進出していますが、取引データが入手できないため加えていません。
「ライセンスによる権利取引」と「海外の子会社等の現地での販売・配信、加えて国内から海外向けのEC・配信」による国内への収入と海外市場売上の関係は次図の通りです。

◆日本のコンテンツの海外からの収入の種類・推計方法と海外の市場規模(2022年)
[画像3: https://prtimes.jp/i/7447/41/resize/d7447-41-7f3fc1ac84fde51ee5a4-4.png ]

・映画(実写)は、日本映画製作者連盟加盟4社(松竹、東映、東宝、角川)の海外への映画輸出実績(映画・テレビ映画の海外配給権、海外上映権、リメイク権、海外放送権、海外二次利用権、映画・テレビキャラクター商品化権)から、アニメと重複する加盟社の子会社の海外収入を差し引いて推計した。
・テレビ番組(一般)は、総務省の「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析」の調査から、アニメ部分を除いて推計した。
・アニメは、日本動画協会「アニメ産業レポート」の海外市場売上の数値で、劇場・放送・配信等の映像売上の他、アニメ関連の商品、アニメキャラクターを使用したゲーム売上等も含まれている。
・家庭用ゲームのソフト販売とオンラインは、ソニー、任天堂の決算書と、海外各国・地域の家庭用ゲームソフトの市場規模から推計した。
・スマホ・PC向けのオンラインゲームは、日本オンラインゲーム協会「オンラインゲーム市場調査レポート」の数値から推計した。
・日本の出版物の海外売上や海外からの収入の統計は発表されていないため、海外各国・地域の日本の出版物の売上に関する情報によって推計した。


◆株式会社ヒューマンメディア刊「日本と世界のメディアコンテンツ市場データベース」について

株式会社ヒューマンメディアでは、2008年から国内と各国・各分野の市場と産業動向が、見てきたように、数字で分かる「日本と世界のメディアコンテンツ市場データベース」を、毎年発刊しています。
2023年12月に「 2023 Vol.16【確定版】」を発刊。2022年の国内と海外19カ国のコンテンツ市場各分野別の規模と動向、日本のコンテンツの海外進出の規模と動向を掲載しています。

https://humanmedia.co.jp/database/
[画像4: https://prtimes.jp/i/7447/41/resize/d7447-41-b597d9278b1fabbb0cba-0.png ]



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