キーウォーカーが分析を担当、「ランダムフォレストを用いた毛髪による疾患マーカーの探索」に関する論文が日本人間ドック学会誌「人間ドック」に掲載
[23/06/30]
提供元:PRTIMES
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~毛髪の成分から疾患の有無を判定する~
株式会社キーウォーカー(本社:東京都港区、代表取締役社長:小林 一登、以下「当社」)は、株式会社アデランス、理化学研究所、株式会社オーガンテクノロジーズ(現社名 オーガンテック)、かずさDNA研究所、国立循環器病研究センター、神戸市立医療センター中央市民病院の研究 「ランダムフォレストを用いた毛髪による疾患マーカーの探索」に関する取り組みにおいて、毛髪の成分から疾患の有無を判定するデータ分析を担当しました。その論文が日本人間ドック学会誌「人間ドック」に本日掲載されました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/13637/42/resize/d13637-42-d1614731a6f0a0a6dc24-3.jpg ]
掲載された論文は以下でご覧いただけます。
発行日:2023年6月30日
題名:機械学習アルゴリズム、ランダムフォレストを用いた毛髪による疾患マーカーの探索
学会誌URL:https://www.ningen-dock.jp/journal/ningen-dock
第一著者:株式会社アデランス 研究開発部 北村 弘明
研究チーム:
北村 弘明1、太田 あつ子1、杉元 啓悟1、鹿毛 あずさ2、河合 祐輔2、小川 美帆3,4、堂前 直5、奥野 広樹6、高橋 和也6、池田 和貴7、冨田 努8、松岡 直樹9、 松石 邦隆9、猪熊 哲朗9、長野 徹9、武尾 真3、辻 孝3,
1株式会社アデランス
2株式会社キーウォーカー
3国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 器官誘導研究チーム
4株式会社オーガンテクノロジーズ
5国立研究開発法人理化学研究所 環境資源科学研究センター 技術基盤部門 生命分子解析ユニット
6国立研究開発法人理化学研究所 仁科加速器科学研究センター
7公益財団法人かずさDNA研究所 生体分子解析グループ
8国立研究開発法人国立循環器病研究センター バイオバンク
9地方独立行政法人神戸市立医療センター中央市民病院
目的
近年、毛髪から疾患診断を試みた研究がしばしば行われている。しかし、そのほとんどは健常人と疾患患者の生データよりStudent's t-testなどによる有意差検定を用いて判定を行っており、データの機械学習を行ったものは少ない。そこで本研究では、機械学習を用いて毛髪からの疾患関連成分による診断の可能性について検討することを目的とした。
方法
糖尿病、高血圧、男性型脱毛症、うつ病、アルツハイマー型認知症、脳梗塞の6疾患のいずれかで通院している疾患患者、疾患診断においてこれら6疾患と診断されていない健常人の毛髪を分析対象とした。毛髪成分は、ミネラルや遊離アミノ酸、ステロイドホルモンを分析した。機械学習アルゴリズム、ランダムフォレストを用いて、健常人と各疾患患者を判別するモデルを構築し、判別の重要項目を抽出した。
結果
毛髪内に含まれる成分から疾患予測を行うために機械学習を用いた結果、ミネラルについては、リチウム、ヨウ素、リンが、遊離アミノ酸については、システイン、システイン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、メチオニン、セリンが、ステロイドホルモンについては、プロゲステロン以外が重要な因子としてあげられた。
結論
機械学習は、毛髪を用いた疾患予測の研究において重要成分の絞り込みに有意義な方法であることが示唆された。今後、さらに毛髪を用いた成分解析の検討症例数を増やすことで、疾患マーカーの同定につながることが期待される。
[画像2: https://prtimes.jp/i/13637/42/resize/d13637-42-51cbf2778c875b8aa78c-3.jpg ]
■ 当社が担当した研究支援に関して
【目的】
健常者と疾患者の毛髪の成分データから疾患の有無を判定する。
これまでの毛髪分析の論文では、その多くがStudent's t-testなどによるデータの有意差検定を用いて健常・疾患の判別を行っていますが、有意差検定は項目別の判定となり、データ全体からの健常・疾患の予測には不向きである。将来的に予測に用いることを視野に、本研究では機械学習を用いた診断の可能性について検討しました。
【検証方法】
次元削減:低次元に削減した際に疾患と健常者で分布に偏りがあるか
ランダムフォレスト:疾患の有無を識別するのに寄与率が高い成分を調査
有意差検定:各成分で疾患と健常者で有意差が存在するか
健常者に対して疾患者のデータ数が少なく特徴量が多かったことで、機械学習のモデル条件の結果にバラつきが起こった点を解決することに注力し、疾患データの拡張や特徴量の絞り込みの様々な手法の検討を行いました。
【示唆された可能性】
従来の統計処理で個々の成分について検討することも重要であるものの、多数の有意差がある成分が検出されるため、今後は機械学習などを用いて複数の成分を総合的に評価することにより、毛髪における疾患予測の可能性を高めることが必要だと思われます。
■ 株式会社アデランス 研究開発部 北村 弘明 様より
今回の研究は約2年半の年月をかけて1000名以上の方から莫大な量のデータを取得しました。
複雑なデータも多く、自社だけで解析・解釈が難しいと感じた為、データ解析が得意なキーウォーカー様にご協力をいただきました。キーウォーカー様に正確かつ丁寧にデータを取り扱っていただいた結果、質が高く新規性もある研究成果が得られました。
今回の研究を論文という形で世の中に発表できたのも、キーウォーカー様の高いデータ解析技術のおかげだと考えております。
■ 株式会社キーウォーカーについて
名称:株式会社キーウォーカー
所在地:東京都港区西新橋1丁目8−1REVZO虎ノ門 4F
代表取締役社長:小林 一登
設立:2000年11月22日
事業内容:ビッグデータの収集・整理・分析・可視化ソリューションの提供
URL:https://www.keywalker.co.jp/
■ 主要サービス
キーウォーカーは、創業以来20年以上AIの研究開発に携わってきた、データソリューションカンパニーです。"Global Future Visualization(世界の未来を可視化する)"というミッションのもと、様々な業種の企業向けに、データによるビジネスの意思決定支援をおこなってきました。
データの収集から、組織内にある様々なデータの正規化、Tableauによるデータの可視化、AIや統計学を活用したデータ分析まで一連のソリューションを提供しています。
株式会社キーウォーカー(本社:東京都港区、代表取締役社長:小林 一登、以下「当社」)は、株式会社アデランス、理化学研究所、株式会社オーガンテクノロジーズ(現社名 オーガンテック)、かずさDNA研究所、国立循環器病研究センター、神戸市立医療センター中央市民病院の研究 「ランダムフォレストを用いた毛髪による疾患マーカーの探索」に関する取り組みにおいて、毛髪の成分から疾患の有無を判定するデータ分析を担当しました。その論文が日本人間ドック学会誌「人間ドック」に本日掲載されました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/13637/42/resize/d13637-42-d1614731a6f0a0a6dc24-3.jpg ]
掲載された論文は以下でご覧いただけます。
発行日:2023年6月30日
題名:機械学習アルゴリズム、ランダムフォレストを用いた毛髪による疾患マーカーの探索
学会誌URL:https://www.ningen-dock.jp/journal/ningen-dock
第一著者:株式会社アデランス 研究開発部 北村 弘明
研究チーム:
北村 弘明1、太田 あつ子1、杉元 啓悟1、鹿毛 あずさ2、河合 祐輔2、小川 美帆3,4、堂前 直5、奥野 広樹6、高橋 和也6、池田 和貴7、冨田 努8、松岡 直樹9、 松石 邦隆9、猪熊 哲朗9、長野 徹9、武尾 真3、辻 孝3,
1株式会社アデランス
2株式会社キーウォーカー
3国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 器官誘導研究チーム
4株式会社オーガンテクノロジーズ
5国立研究開発法人理化学研究所 環境資源科学研究センター 技術基盤部門 生命分子解析ユニット
6国立研究開発法人理化学研究所 仁科加速器科学研究センター
7公益財団法人かずさDNA研究所 生体分子解析グループ
8国立研究開発法人国立循環器病研究センター バイオバンク
9地方独立行政法人神戸市立医療センター中央市民病院
目的
近年、毛髪から疾患診断を試みた研究がしばしば行われている。しかし、そのほとんどは健常人と疾患患者の生データよりStudent's t-testなどによる有意差検定を用いて判定を行っており、データの機械学習を行ったものは少ない。そこで本研究では、機械学習を用いて毛髪からの疾患関連成分による診断の可能性について検討することを目的とした。
方法
糖尿病、高血圧、男性型脱毛症、うつ病、アルツハイマー型認知症、脳梗塞の6疾患のいずれかで通院している疾患患者、疾患診断においてこれら6疾患と診断されていない健常人の毛髪を分析対象とした。毛髪成分は、ミネラルや遊離アミノ酸、ステロイドホルモンを分析した。機械学習アルゴリズム、ランダムフォレストを用いて、健常人と各疾患患者を判別するモデルを構築し、判別の重要項目を抽出した。
結果
毛髪内に含まれる成分から疾患予測を行うために機械学習を用いた結果、ミネラルについては、リチウム、ヨウ素、リンが、遊離アミノ酸については、システイン、システイン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、メチオニン、セリンが、ステロイドホルモンについては、プロゲステロン以外が重要な因子としてあげられた。
結論
機械学習は、毛髪を用いた疾患予測の研究において重要成分の絞り込みに有意義な方法であることが示唆された。今後、さらに毛髪を用いた成分解析の検討症例数を増やすことで、疾患マーカーの同定につながることが期待される。
[画像2: https://prtimes.jp/i/13637/42/resize/d13637-42-51cbf2778c875b8aa78c-3.jpg ]
■ 当社が担当した研究支援に関して
【目的】
健常者と疾患者の毛髪の成分データから疾患の有無を判定する。
これまでの毛髪分析の論文では、その多くがStudent's t-testなどによるデータの有意差検定を用いて健常・疾患の判別を行っていますが、有意差検定は項目別の判定となり、データ全体からの健常・疾患の予測には不向きである。将来的に予測に用いることを視野に、本研究では機械学習を用いた診断の可能性について検討しました。
【検証方法】
次元削減:低次元に削減した際に疾患と健常者で分布に偏りがあるか
ランダムフォレスト:疾患の有無を識別するのに寄与率が高い成分を調査
有意差検定:各成分で疾患と健常者で有意差が存在するか
健常者に対して疾患者のデータ数が少なく特徴量が多かったことで、機械学習のモデル条件の結果にバラつきが起こった点を解決することに注力し、疾患データの拡張や特徴量の絞り込みの様々な手法の検討を行いました。
【示唆された可能性】
従来の統計処理で個々の成分について検討することも重要であるものの、多数の有意差がある成分が検出されるため、今後は機械学習などを用いて複数の成分を総合的に評価することにより、毛髪における疾患予測の可能性を高めることが必要だと思われます。
■ 株式会社アデランス 研究開発部 北村 弘明 様より
今回の研究は約2年半の年月をかけて1000名以上の方から莫大な量のデータを取得しました。
複雑なデータも多く、自社だけで解析・解釈が難しいと感じた為、データ解析が得意なキーウォーカー様にご協力をいただきました。キーウォーカー様に正確かつ丁寧にデータを取り扱っていただいた結果、質が高く新規性もある研究成果が得られました。
今回の研究を論文という形で世の中に発表できたのも、キーウォーカー様の高いデータ解析技術のおかげだと考えております。
■ 株式会社キーウォーカーについて
名称:株式会社キーウォーカー
所在地:東京都港区西新橋1丁目8−1REVZO虎ノ門 4F
代表取締役社長:小林 一登
設立:2000年11月22日
事業内容:ビッグデータの収集・整理・分析・可視化ソリューションの提供
URL:https://www.keywalker.co.jp/
■ 主要サービス
キーウォーカーは、創業以来20年以上AIの研究開発に携わってきた、データソリューションカンパニーです。"Global Future Visualization(世界の未来を可視化する)"というミッションのもと、様々な業種の企業向けに、データによるビジネスの意思決定支援をおこなってきました。
データの収集から、組織内にある様々なデータの正規化、Tableauによるデータの可視化、AIや統計学を活用したデータ分析まで一連のソリューションを提供しています。