米国FDA, 局所進行切除不能非小細胞肺がんに対するデュルバルマブの生物学的製剤追加承認申請を受理
[17/10/19]
提供元:PRTIMES
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デュルバルマブ、優先審査品目に指定
FDAの画期的治療薬指定に続く申請受理
本資料はアストラゼネカ英国本社が2017年10月17日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。
アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)と当社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、2017年10月17日、米国食品医薬品局(FDA)がプラチナ製剤ベースの根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められなかった切除不能局所進行(ステージIII)非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬としてのデュルバルマブの生物学的製剤追加承認申請(sBLA)を受理したことを発表しました。FDAはデュルバルマブを優先審査品目に指定しています。
米国FDAによるsBLA申請受理は、患者さんがより効果的な新たな治療選択肢を必要としている病状の治療薬であるデュルバルマブにとって重要なマイルストーンです。現在、このステージにおける標準治療は、同時化学放射線療法とその後の経過観察です。
本sBLA申請は第III相PACIFIC試験の良好な無増悪生存期間(PFS)データに基づいています。なお、本試験はもうひとつの主要評価項目である全生存期間(OS)を評価するために継続しています。追加安全情報を含むPACIFIC試験の詳細結果はNew England Journal of Medicineのオンライン版に掲載されました。
2017年9月28日には米国NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン(NCCNガイドライン)が更新され、PACIFIC第III相試験に基づき、根治的化学放射線療法2サイクル以上実施後に病勢進行が認められなかった局所進行切除不能NSCLC患者さんの治療薬としてデュルバルマブが収載されました。
*デュルバルマブは本邦では未承認です。
以上
*****
局所進行(ステージIII)非小細胞肺がんについて
局所進行 (ステージIII) の肺がんは2つのステージ(ステージIIIAおよびIIIB)に分類され、これらはがんの局所浸潤の面積と外科手術の可能性により定義されます。外科手術の可能性があることが、がんが他の臓器に転移したステージIVと異なる点です。
ステージIIIの肺がんはNSCLCの罹患件数の約3分の1を占めており、2016年には上位7カ国において約10万5千人が罹患したと推定されます。これら患者さんの70%超の腫瘍は切除不能です。現在の標準治療は根治的化学放射線療法で、その後は進行の有無について注意深い経過観察が行われます。予後は依然として不良であり、長期生存率は低率です。
PACIFIC試験について
PACIFIC試験は、プラチナ製剤を用いた根治的同時化学放射線療法の後に進行が認められなかった切除不能局所進行(ステージIII)非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんを対象としたデュルバルマブ投与の無作為化二重盲検プラセボ対照多施設間国際共同試験です。
本試験は、26カ国の235施設において約700例の患者さんを対象として実施されています。本試験の主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS)であり、副次的評価項目にはランドマークPFSおよびOS、客観的奏効率(ORR)および奏効期間が含まれます。
デュルバルマブについて
デュルバルマブは、PD-L1を直接標的とするヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1とT細胞上のPD-1およびCD80の相互作用を阻害し、腫瘍の免疫からの逃避機構が働かないよう作用し、免疫反応を誘発します。
デュルバルマブは、プラチナ製剤を含む化学療法後病勢が進行した、あるいは、外科手術前 (術前補助療法) もしくは外科手術後 (術後補助療法) 後にプラチナ製剤を含む化学療法を受けてから12カ月以内に病勢が進行した局所進行あるいは転移尿路上皮がんの治療薬として米国で既に承認されています。
広範な開発プログラムの一環として、デュルバルマブはCCTG (カナダがん試験グループ) の試験であるADJUVANT (BR31) においてNSCLC患者さんの術後補助療法として検討されています。MYSTIC試験、NEPTUNE試験およびPEARL第III相試験において、デュルバルマブは単剤療法および・あるいはCTLA-4モノクローナル抗体トレメリムマブとの併用療法の1次治療として転移NSCLCにおいて検討されています。POSEIDON試験は、同様の患者集団においてトレメリムマブと化学療法との併用および化学療法との併用においてデュルバルマブを検討しています。
アストラゼネカにおける肺がんについて
アストラゼネカは、すべての肺がん患者さんに貢献できる治療薬の開発に努めています。当社は、承認済の2つの治療薬に加えて、腫瘍細胞の遺伝子変異を標的とするものやがんに対する免疫応答を増強するものなど成長著しいパイプラインを有しています。当社は、サイエンスの限界に挑戦し続けることで、肺がんのすべてのステージおよびすべての治療ラインにおいて患者さん延命に寄与し、生活の質を改善する画期的な治療をもたらすことを目指しています。
がん免疫治療(IO)に対するアストラゼネカの取組みについて
がん免疫療法(IO)はヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカおよび当社のバイオ医薬品研究発部門であるメディミューンにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療薬により支えられています。当社は、IOに基づく治療は多くの患者さんの人生に変革をもたらす抗がん治療となる可能性を提供するものと信じています。
当社は、患者さんにとって最善となる治療の方向性を見極める決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを使用することで、複数のがん種、病期、および治療の段階におけるデュルバルマブ(抗PD-L1抗体)単剤療法およびトレメリムマブ(抗CTLA-4抗体)との併用療法における包括的な臨床プログラムを追求しています。さらに、当社のIOポートフォリオを当社オンコロジー全パイプラインあるいはパートナーの標的低分子化合物の中から広く併用療法を検討していくことにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの5つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。
アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復 および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。
メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、オンコロジー、呼吸器・循環器・代謝疾患、および感染症・ワクチン等の重点疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあり、これに加え英国ケンブリッジおよび米国カリフォルニア州マウンテンビューにも研究所があります。詳細については https://www.medimmune.com をご覧ください。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、炎症、感染症およびニューロサイエンスの領域においても、他社との提携を通じて積極的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器疾患、呼吸器疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展へのさらなる貢献を果たすべく活動しています。当社については https://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。
FDAの画期的治療薬指定に続く申請受理
本資料はアストラゼネカ英国本社が2017年10月17日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。
アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)と当社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、2017年10月17日、米国食品医薬品局(FDA)がプラチナ製剤ベースの根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められなかった切除不能局所進行(ステージIII)非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬としてのデュルバルマブの生物学的製剤追加承認申請(sBLA)を受理したことを発表しました。FDAはデュルバルマブを優先審査品目に指定しています。
米国FDAによるsBLA申請受理は、患者さんがより効果的な新たな治療選択肢を必要としている病状の治療薬であるデュルバルマブにとって重要なマイルストーンです。現在、このステージにおける標準治療は、同時化学放射線療法とその後の経過観察です。
本sBLA申請は第III相PACIFIC試験の良好な無増悪生存期間(PFS)データに基づいています。なお、本試験はもうひとつの主要評価項目である全生存期間(OS)を評価するために継続しています。追加安全情報を含むPACIFIC試験の詳細結果はNew England Journal of Medicineのオンライン版に掲載されました。
2017年9月28日には米国NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン(NCCNガイドライン)が更新され、PACIFIC第III相試験に基づき、根治的化学放射線療法2サイクル以上実施後に病勢進行が認められなかった局所進行切除不能NSCLC患者さんの治療薬としてデュルバルマブが収載されました。
*デュルバルマブは本邦では未承認です。
以上
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局所進行(ステージIII)非小細胞肺がんについて
局所進行 (ステージIII) の肺がんは2つのステージ(ステージIIIAおよびIIIB)に分類され、これらはがんの局所浸潤の面積と外科手術の可能性により定義されます。外科手術の可能性があることが、がんが他の臓器に転移したステージIVと異なる点です。
ステージIIIの肺がんはNSCLCの罹患件数の約3分の1を占めており、2016年には上位7カ国において約10万5千人が罹患したと推定されます。これら患者さんの70%超の腫瘍は切除不能です。現在の標準治療は根治的化学放射線療法で、その後は進行の有無について注意深い経過観察が行われます。予後は依然として不良であり、長期生存率は低率です。
PACIFIC試験について
PACIFIC試験は、プラチナ製剤を用いた根治的同時化学放射線療法の後に進行が認められなかった切除不能局所進行(ステージIII)非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんを対象としたデュルバルマブ投与の無作為化二重盲検プラセボ対照多施設間国際共同試験です。
本試験は、26カ国の235施設において約700例の患者さんを対象として実施されています。本試験の主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS)であり、副次的評価項目にはランドマークPFSおよびOS、客観的奏効率(ORR)および奏効期間が含まれます。
デュルバルマブについて
デュルバルマブは、PD-L1を直接標的とするヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1とT細胞上のPD-1およびCD80の相互作用を阻害し、腫瘍の免疫からの逃避機構が働かないよう作用し、免疫反応を誘発します。
デュルバルマブは、プラチナ製剤を含む化学療法後病勢が進行した、あるいは、外科手術前 (術前補助療法) もしくは外科手術後 (術後補助療法) 後にプラチナ製剤を含む化学療法を受けてから12カ月以内に病勢が進行した局所進行あるいは転移尿路上皮がんの治療薬として米国で既に承認されています。
広範な開発プログラムの一環として、デュルバルマブはCCTG (カナダがん試験グループ) の試験であるADJUVANT (BR31) においてNSCLC患者さんの術後補助療法として検討されています。MYSTIC試験、NEPTUNE試験およびPEARL第III相試験において、デュルバルマブは単剤療法および・あるいはCTLA-4モノクローナル抗体トレメリムマブとの併用療法の1次治療として転移NSCLCにおいて検討されています。POSEIDON試験は、同様の患者集団においてトレメリムマブと化学療法との併用および化学療法との併用においてデュルバルマブを検討しています。
アストラゼネカにおける肺がんについて
アストラゼネカは、すべての肺がん患者さんに貢献できる治療薬の開発に努めています。当社は、承認済の2つの治療薬に加えて、腫瘍細胞の遺伝子変異を標的とするものやがんに対する免疫応答を増強するものなど成長著しいパイプラインを有しています。当社は、サイエンスの限界に挑戦し続けることで、肺がんのすべてのステージおよびすべての治療ラインにおいて患者さん延命に寄与し、生活の質を改善する画期的な治療をもたらすことを目指しています。
がん免疫治療(IO)に対するアストラゼネカの取組みについて
がん免疫療法(IO)はヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカおよび当社のバイオ医薬品研究発部門であるメディミューンにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療薬により支えられています。当社は、IOに基づく治療は多くの患者さんの人生に変革をもたらす抗がん治療となる可能性を提供するものと信じています。
当社は、患者さんにとって最善となる治療の方向性を見極める決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを使用することで、複数のがん種、病期、および治療の段階におけるデュルバルマブ(抗PD-L1抗体)単剤療法およびトレメリムマブ(抗CTLA-4抗体)との併用療法における包括的な臨床プログラムを追求しています。さらに、当社のIOポートフォリオを当社オンコロジー全パイプラインあるいはパートナーの標的低分子化合物の中から広く併用療法を検討していくことにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの5つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。
アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復 および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。
メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、オンコロジー、呼吸器・循環器・代謝疾患、および感染症・ワクチン等の重点疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあり、これに加え英国ケンブリッジおよび米国カリフォルニア州マウンテンビューにも研究所があります。詳細については https://www.medimmune.com をご覧ください。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、炎症、感染症およびニューロサイエンスの領域においても、他社との提携を通じて積極的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器疾患、呼吸器疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展へのさらなる貢献を果たすべく活動しています。当社については https://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。