千葉工業大学 惑星探査研究センター(PERC)新所長就任のお知らせ
[23/04/20]
提供元:PRTIMES
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学校法人千葉工業大学(千葉県習志野市/理事長:瀬戸熊 修)惑星探査研究センターでは、2023年4月1日付で新所長に荒井 朋子(あらい ともこ)が就任いたしましたのでお知らせいたします。
【荒井 朋子よりメッセージ】
惑星探査研究センター(PERC)は、2009年4月千葉工業大学に設立された惑星科学と探査を専門とする日本初の画期的な研究センターです。探査を主軸に理論・観測・実験・分析という多角的な手法で、「宇宙における生命の普遍性」を究明するアストロバイオロジーという学問を進めています。JAXA(宇宙航空研究開発機構・日本)をはじめ、NASA(アメリカ航空宇宙局・米国)やESA(欧州宇宙機関・欧州)などの宇宙機関と連携を図り、政府主導の大型探査計画に参画すると共に、PERC独自の小型宇宙プロジェクトを複数立ち上げ、太陽系の成り立ちや地球生命の起源と進化に関わる研究を宇宙探査により精力的に推進してきました。
2023年4月現在、PERCには常勤・非常勤合わせて36名の研究員が在籍しています。プロジェクトや研究テーマの数も増え、内容も多岐に渡り、PERCの研究活動は著しく進化しています。また近年、宇宙を取り巻く状況も大きく変わっています。宇宙開発や探査は、従来の官主導型から民間主導の新たな潮流が生まれています。そして、人類の活動領域が地球を飛び出し、月、火星へと拡がろうとしています。このような時代の転換期には、従来の価値観に囚われず、柔軟な発想で積極的に変革に挑戦していくことが重要です。
地球外天体に係る惑星科学の知見や探査技術の開発は、人類が世代を超えて宇宙で活動する上で必要不可欠です。惑星科学・天文学・生物学など様々な分野の専門家で構成されるPERCならではの新奇な発想と、これまで培ってきた多角的研究手法を発展させ、マルチスケールな視点で、「宇宙における生命の普遍性」という大きな課題に挑戦し続けます。また、本学の複数の先端的研究センターや国内外の大学・研究機関を始め、官民学の連携を積極的に進め、開かれた研究センターとして持続的成長を目指します。松井孝典前所長が人生をかけて挑み続けた「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこに行くのか」という究極の問いに、科学と技術により答えを出すべく、PERC所員一同、より一層邁進いたします。
【荒井 朋子 略歴】
[画像: https://prtimes.jp/i/42635/42/resize/d42635-42-228cdac69e2f5fe11e90-0.jpg ]
東京大学理学部地学科卒業、同大学大学院理学系研究科博士課程修了。
専門は月惑星科学。大学院在学中、日本学術振興会特別研究員としてNASAジョンソンスペースセンター及びカリフォルニア大学ロサンゼルス校に留学。学位取得後、宇宙開発事業団(現:宇宙航空研究開発機構)にて、国際宇宙ステーション(ISS)の生命科学実験棟『セントリフュージ』や月探査衛星『かぐや』の開発に従事。退職後は国立極地研究所、東京大学総合研究博物館を経て2009年4月の千葉工業大学惑星探査研究センター設立時に上席研究員として着任、2017年4月に主席研究員、2023年4月から現職。ISSからの長期流星観測プロジェクト『メテオ』のプロジェクト責任者、日本の次期小惑星探査計画『DESTINY?(デスティニープラス)』の理学ミッション責任者を務める。2013年に米国南極隕石探査に参加。2014年に小惑星22106Tomokoaraiが命名された。
【千葉工業大学 惑星探査研究センター(Planetary Exploration Research Center:PERC)概要】
2009年4月、松井 孝典 東京大学名誉教授を所長に迎え設立。宇宙における生命の起源・進化・分布・未来を究明するアストロバイオロジーという学問を探究。さまざまな分野のエキスパートを擁し、JAXAをはじめ、NASAやESAなどとも連携を図りながら、惑星の成り立ちや有機物の存在、生命の痕跡などの調査・研究を推進しています。
【PERCの主なプロジェクト】
小惑星探査機「はやぶさ2」(JAXAと連携)
深宇宙探査技術実証機「DESTINY?」(JAXAと共同)
火星衛星探査計画「MMX」(JAXAと連携)
木星氷衛星探査機「JUICE」搭載ガニメデ・レーザ(ESAと連携)
水星探査機「BepiColombo」(JAXA/ESAと連携)
千葉工大発超小型衛星「ASTERISC」 他 多数