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TKC全国会、平成29年版「TKC経営指標(BAST)」を発行

中小企業の黒字企業割合が52%へ。指標を「ローカルベンチマーク」へ活用

 TKC全国会(会長:坂本孝司/事務局:東京都新宿区)は、6月1日より平成29年版「TKC経営指標(BAST)」をWeb方式で提供開始します。




 平成29年版BASTは昨年1年間(2016年1〜12月)にTKC財務システムを利用して決算を迎えた年商100億円以下の中小企業の経営成績と財政状態を分析したもので、約23万8,000社(全法人数の9%超)、1,046業種を収録しています。
 本年版のBASTから、国が金融機関や経営革新等認定支援機関へ利用を要請している中小企業・小規模事業者の事業性評価の“入口”のツール「ローカルベンチマーク」の6つの財務情報※を加えています。また、BASTデータは「TKCローカルベンチマーク・クラウド」(6月1日提供開始)にも採用しています。
※6つの財務情報:売上増加率、営業利益率、労働生産性(1人当り)、EBITDA有利子負債倍率、営業運転資本回転期間、自己資本比率
[表: https://prtimes.jp/data/corp/18852/table/45_1.jpg ]

 BASTは、調査に協力したTKC会員、TKC全国会・全国20のTKC地域会と「中堅・中小企業の持続的成長支援」の覚書を締結する金融機関、信用保証協会へ提供しています。利用金融機関数は243機関(5月31日現在)で、ID6,000超(サービス利用可能な認証)を発行しています。機関数の内訳は、地方銀行43行(地銀における利用行割合67.2%)、第二地方銀行26行(63.4%)、信用金庫131庫(49.6%)です。
 利用金融機関では中小企業への経営支援の指標に加え、融資審査等での比較データとしても活用するなど、中小企業金融における“目利き力強化に役立っている”と評価が高まり、利用機関数・ID数とも増加しています。
 BASTは一般に公開していませんが、より多くの企業経営者等に自社の現状分析や経営方針決定等でご活用いただくため、「要約版・速報版」をTKCのホームページで公開しています。
 TKC全国会では地域金融機関と協力して中小企業、地域経済の健全な成長・発展を支援してまいります。

TKC経営指標
I「TKC経営指標(BAST)」
 TKC経営指標(BAST)は、TKC会員(税理士・会計士)が関与する中小企業の経営成績と財政状態を分析したものです。TKC会員が毎月継続して実施した巡回監査※と月次決算により作成された会計帳簿を基礎とし、そこから誘導された決算書(貸借対照表および損益計算書)を収録データとしています。
 これだけの精度と速報性を持つ中小企業の経営指標は世界にも類例がなく、金融機関等から高く評価されています。平成29年版(2016年1〜12月確定決算)の収録法人数は23万7,748社、分析対象は1,046業種に及びます。
 BASTは個別企業の決算書を開示しているものではなく、2期比較が可能な、同業種同規模の3社以上の決算書を合算し、その平均値を優良企業、黒字企業、欠損企業の同類体系により表示しているものです。
 ※巡回監査:関与する中小企業を毎月および期末決算時に巡回し、会計資料ならびに会計記録の適法性、正確性および適時性を確保するため、会計事実の真実性、実在性、網羅性を確かめ、かつ指導すること。
1.提供開始   2017年6月1日
2.提供対象者  調査に協力したTKC会員、TKC全国会・全国20のTKC地域会と「中堅・中小企業の持続的成長
        支援」の覚書を締結する金融機関や信用保証協会へ提供
[画像1: https://prtimes.jp/i/18852/45/resize/d18852-45-552142-1.jpg ]

II 平成29年版「TKC経営指標(BAST)」のポイント
1.黒字企業割合が1.3ポイントの上昇
 2016年の全産業の黒字企業割合は、前年の50.7%から1.3 ポイント上昇して52.0%(7年連続の上昇)。
産業別に見ると、全ての産業で前年を上回り、サービス業は7年連続の上昇、宿泊業,飲食サービス業は5年連続の上昇。
2.売上高が若干の増加
 2016年の全産業の売上高(1企業当り平均額)は、前年から1,102千円増加し、221,188千円(対前年比100.5%)。産業別に見ると、前年と比べて、卸売業および小売業以外の全ての産業で売上高が増加し、その中で対前年比が最も高かったのは、宿泊業,飲食サービス業の103.5%。
3.経常利益も若干の増加
 売上高の増加に加え、限界利益率が前年から0.9ポイント上昇(42.4%→43.3%)したことにより、2016年の全産業の限界利益は、前年から2,571千円増加(対前年比102.8%)した。固定費も増えたが限界利益の増加を下回り(対前年比102.4%)、全産業の経常利益は、前年から445千円増加の6,500千円(対前年比107.3%)。
産業別に見ると、前年と比べて、全ての産業で経常利益が増加したが、特に宿泊業,飲食サービス業の対前年比125.7%が目を引く。
4.1人当り売上高・限界利益・人件費がそろって減少
 2016年の全産業の平均従事員数は、前年から0.4名増加(13.1名→13.5名)して、 1人当り売上高(年)は前年から445千円減少の16,355千円、1人当り限界利益(年)は33千円減少の7,086千円、1人当り人件費(年)は12千円減少の3,765千円。全産業の労働分配率は、前年と変わらず53.1%。
5.設備投資は若干の増加
 2016年の全産業の簡易キャッシュ・フロー計算書を見ると、前年と比べて、税引前当期純利益が114千円とわずかに増加したが、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,105千円減少の7,560千円となった。設備投資は前年と比べて若干増加し、営業活動によるキャッシュ・フローを上回った。これを財務活動によるキャッシュ・フロー1,889千円によって賄い、結果として、現金預金の増減額は1,588千円の増加となった。

III 収録企業における特性
 2016年のデータを見ますと、黒字企業割合は52.0%となっています。特に、
1.TKCのパソコン会計ソフト「FXシリーズ」で業績管理を行っている
2.TKCの経営計画ソフト「継続MAS」で経営計画を策定している
3.「税理士法第33条の2による書面添付」を実践している
――これら3つの条件に合致している黒字企業割合は58.1%となっています。
【BAST収録企業の黒字企業割合】
[画像2: https://prtimes.jp/i/18852/45/resize/d18852-45-790184-2.jpg ]

〈F利用企業〉
 TKCのパソコン会計ソフト「FXシリーズ」で業績管理を行っている企業
〈KF利用企業〉
 「FXシリーズ」利用でTKCの経営計画ソフト「継続MAS」で経営計画をしている企業
〈KFS利用企業〉
 「FXシリーズ」「継続MAS」利用で、「税理士法第33条の2による書面添付」を実践している企業

【TKCシステム利用企業の黒字決算割合】
[画像3: https://prtimes.jp/i/18852/45/resize/d18852-45-424999-0.jpg ]
 
国税庁統計は、国税庁公表の各事務年度「法人税等の申告(課税)事績の概要」を引用。

◆「TKC経営指標(BAST)」要約版・速報版
 BASTは原則としてTKC会員以外への販売等を行っておりません。
 ただし、より多くの企業経営者等に自社の現状分析や経営方針決定等でご活用いただくため、要約版および速報版を公開しています。
◇閲覧方法   TKCグループホームページ「経営者の皆様へ」サイトへアクセス。
        http://www.tkc.jp/tkcnf/bast/sample/
「BAST要約版」
 1.収録対象業種 中分類85業種、細分類495業種
 2.経営分析項目 14項目
「BAST速報版」
 1.収録対象業種 206業種
 2.経営分析項目 12項目
                                                 以上
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