ソフトバンクとエリクソン・ジャパン、基地局外部からの制御による5Gネットワークの高速自動最適化の実証に成功
[24/02/23]
提供元:PRTIMES
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〜ネットワークのデータを1分間隔で取得、トラフィックの変動検知から最適化まで5分以内で実施可能〜
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)と、エリクソン・ジャパン株式会社(以下「エリクソン・ジャパン」)は、ノンスタンドアローン(Non Stand Alone)方式による5G(第5世代移動通信システム)ネットワーク(以下「5G NSA」)の商用環境において、基地局外部にある制御装置(サーバー)でネットワークのパフォーマンスデータを1分間隔で取得し、その情報を基に基地局外部からトラフィックを制御することで、ネットワークを高速かつ自動で最適化する機能(以下「高速自動最適化機能」)の実証に成功しました。これまでに実施したPoC(Proof of Concept、概念検証)では、トラフィックの変動検知から最適化までの一連の自動制御を5分以内で実施できることを確認しています。従来の無線装置に具備される内部制御ではなく、外部から制御を行う次世代ネットワークの実現に向けた最先端事例の一つとなります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/10141/47/resize/d10141-47-0710733e2c09426f944b-1.png ]
高速自動最適化機能のイメージ
■ネットワークの最適化における背景と課題
スタジアムや主要駅など、多くのユーザーが集まる場所では、「バーストトラフィック」と呼ばれる突発的なトラフィック需要が発生しやすく、こういった環境下では従来の無線装置に具備されている各種機能を用いた内部制御だけではなく、外部の制御機能による大きく広いエリアを対象としたトラフィック制御が必要です。また、従来の方式ではトラフィックの変動を検知するまでに時間を要するという課題がありました。
■高速自動最適化機能について
ソフトバンクとエリクソン・ジャパンは、こうした課題を解決するために、基地局外部にある制御装置でネットワークのパフォーマンスのデータを1分間隔で取得し、トラフィックの変動を認識できる仕組みを実装するとともに、取得したデータを基に複数の周波数・基地局を含めてパフォーマンス改善のための最適化策を自動的に判断し、該当の基地局に対して無線パラメーターの自動制御を行う高速自動最適化機能を構築しました。
<従来の基地局内部制御との違い>
無線装置に具備された従来の基地局内部制御では、基地局のカバレッジエリアとその隣接部を考慮したより高速な最適化の処理が可能である一方、トラフィック制御の対象範囲が限定的なものでした。これに対し、高速自動最適化機能では、クラスター単位でのエリア一帯に対して、外部装置が俯瞰した判断を高速に行うことで、より大きな変動を伴うトラフィック制御が可能です。そのため、イベント開催時のような短時間での急激なトラフィック変動を伴う制御において大きな効果を発揮します。
[画像2: https://prtimes.jp/i/10141/47/resize/d10141-47-346bbbcb6d00620692c0-2.png ]
<PoCの成果>
2023年9月に、スポーツの試合が行われたスタジアムの商用ネットワーク環境でPoCを実施し、下記の成果を確認しました※1。
・3時間程度の評価時間において、完全自動化の閉ループで人の介在なく計29回の無線パラメーターの自動制御を実行
・無線リソースの最適化により、5G NSAにおけるユーザー体感速度が下りで約53%、上りで約10%改善※2
スタジアムでのPoCに加え、2023年11月には音楽イベント開催時のドーム球場や、都内主要駅でも商用ネットワーク環境で評価を行い、異なるトラフィックのパターンにおいても高速自動最適化機能が有効であることを確認しました。
<各社の役割>
エリクソン・ジャパン:高速自動最適化機能の開発
ソフトバンク:ユースケースの検討、商用ネットワーク環境でのトライアル評価
■今後の展開
今後ソフトバンクは、高速自動最適化機能の適用エリアを拡大し、全国のスタジアムやイベント会場などで活用するとともに、スタンドアローン(Stand Alone)方式の5Gネットワーク(5G SA)のユースケースにも拡張することで、4Gと5Gで「パケ止まり」のない、より快適なモバイルネットワークの提供を目指します。将来的には、外部システムとの連携や、AI(人工知能)とML(機械学習)などを利用したRIC※3の導入に加え、従来のネットワークとの協調を考慮した次世代ネットワークの構築につなげていく予定です。
■エリクソン・ジャパン株式会社について
エリクソンは、コネクティビティから最大限の価値を創造する通信事業者および企業をお手伝いします。ネットワーク、クラウドソフトウェアとサービス、企業向け無線ソリューション、グローバル通信プラットフォーム、技術・新規ビジネスにわたるポートフォリオを持ち、お客様のデジタル化、効率向上、新たな収益源の発掘を支援します。エリクソンのイノベーションへの投資は、電話とモバイルブロードバンドのメリットを世界中の何十億もの人々にもたらしてきました。エリクソンのCognitive Software(https://www.ericsson.com/en/ai/ai-in-networks/cognitive-software)はネットワークの設計・最適化を自動化しており、製品の更なる進化に取り組んでいます。エリクソンは、ストックホルムとニューヨークのナスダックに上場しています。
※1スタジアム内の基地局を対象に高速自動最適化機能を動作させ、主にプロ野球公式戦が開催された時間帯でネットワークパフォーマンス等を評価
※2 無線装置側で取得できるデータを基に評価
※3 RAN Intelligent Controllerの略で、AI/MLの利用を想定した高度な次世代RAN制御コントローラーのこと。
●SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
●その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)と、エリクソン・ジャパン株式会社(以下「エリクソン・ジャパン」)は、ノンスタンドアローン(Non Stand Alone)方式による5G(第5世代移動通信システム)ネットワーク(以下「5G NSA」)の商用環境において、基地局外部にある制御装置(サーバー)でネットワークのパフォーマンスデータを1分間隔で取得し、その情報を基に基地局外部からトラフィックを制御することで、ネットワークを高速かつ自動で最適化する機能(以下「高速自動最適化機能」)の実証に成功しました。これまでに実施したPoC(Proof of Concept、概念検証)では、トラフィックの変動検知から最適化までの一連の自動制御を5分以内で実施できることを確認しています。従来の無線装置に具備される内部制御ではなく、外部から制御を行う次世代ネットワークの実現に向けた最先端事例の一つとなります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/10141/47/resize/d10141-47-0710733e2c09426f944b-1.png ]
高速自動最適化機能のイメージ
■ネットワークの最適化における背景と課題
スタジアムや主要駅など、多くのユーザーが集まる場所では、「バーストトラフィック」と呼ばれる突発的なトラフィック需要が発生しやすく、こういった環境下では従来の無線装置に具備されている各種機能を用いた内部制御だけではなく、外部の制御機能による大きく広いエリアを対象としたトラフィック制御が必要です。また、従来の方式ではトラフィックの変動を検知するまでに時間を要するという課題がありました。
■高速自動最適化機能について
ソフトバンクとエリクソン・ジャパンは、こうした課題を解決するために、基地局外部にある制御装置でネットワークのパフォーマンスのデータを1分間隔で取得し、トラフィックの変動を認識できる仕組みを実装するとともに、取得したデータを基に複数の周波数・基地局を含めてパフォーマンス改善のための最適化策を自動的に判断し、該当の基地局に対して無線パラメーターの自動制御を行う高速自動最適化機能を構築しました。
<従来の基地局内部制御との違い>
無線装置に具備された従来の基地局内部制御では、基地局のカバレッジエリアとその隣接部を考慮したより高速な最適化の処理が可能である一方、トラフィック制御の対象範囲が限定的なものでした。これに対し、高速自動最適化機能では、クラスター単位でのエリア一帯に対して、外部装置が俯瞰した判断を高速に行うことで、より大きな変動を伴うトラフィック制御が可能です。そのため、イベント開催時のような短時間での急激なトラフィック変動を伴う制御において大きな効果を発揮します。
[画像2: https://prtimes.jp/i/10141/47/resize/d10141-47-346bbbcb6d00620692c0-2.png ]
<PoCの成果>
2023年9月に、スポーツの試合が行われたスタジアムの商用ネットワーク環境でPoCを実施し、下記の成果を確認しました※1。
・3時間程度の評価時間において、完全自動化の閉ループで人の介在なく計29回の無線パラメーターの自動制御を実行
・無線リソースの最適化により、5G NSAにおけるユーザー体感速度が下りで約53%、上りで約10%改善※2
スタジアムでのPoCに加え、2023年11月には音楽イベント開催時のドーム球場や、都内主要駅でも商用ネットワーク環境で評価を行い、異なるトラフィックのパターンにおいても高速自動最適化機能が有効であることを確認しました。
<各社の役割>
エリクソン・ジャパン:高速自動最適化機能の開発
ソフトバンク:ユースケースの検討、商用ネットワーク環境でのトライアル評価
■今後の展開
今後ソフトバンクは、高速自動最適化機能の適用エリアを拡大し、全国のスタジアムやイベント会場などで活用するとともに、スタンドアローン(Stand Alone)方式の5Gネットワーク(5G SA)のユースケースにも拡張することで、4Gと5Gで「パケ止まり」のない、より快適なモバイルネットワークの提供を目指します。将来的には、外部システムとの連携や、AI(人工知能)とML(機械学習)などを利用したRIC※3の導入に加え、従来のネットワークとの協調を考慮した次世代ネットワークの構築につなげていく予定です。
■エリクソン・ジャパン株式会社について
エリクソンは、コネクティビティから最大限の価値を創造する通信事業者および企業をお手伝いします。ネットワーク、クラウドソフトウェアとサービス、企業向け無線ソリューション、グローバル通信プラットフォーム、技術・新規ビジネスにわたるポートフォリオを持ち、お客様のデジタル化、効率向上、新たな収益源の発掘を支援します。エリクソンのイノベーションへの投資は、電話とモバイルブロードバンドのメリットを世界中の何十億もの人々にもたらしてきました。エリクソンのCognitive Software(https://www.ericsson.com/en/ai/ai-in-networks/cognitive-software)はネットワークの設計・最適化を自動化しており、製品の更なる進化に取り組んでいます。エリクソンは、ストックホルムとニューヨークのナスダックに上場しています。
※1スタジアム内の基地局を対象に高速自動最適化機能を動作させ、主にプロ野球公式戦が開催された時間帯でネットワークパフォーマンス等を評価
※2 無線装置側で取得できるデータを基に評価
※3 RAN Intelligent Controllerの略で、AI/MLの利用を想定した高度な次世代RAN制御コントローラーのこと。
●SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
●その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。