中南米スマートフォン市場、2019年第3四半期に成長軌道へ戻る
[19/11/26]
提供元:PRTIMES
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Samsungが中南米のスマホ市場で40%のシェアでリードし、Huaweiは成長へ戻り、第3位のスマートフォンメーカーとしての地位を維持した。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、4四半期連続での落ち込みを経て、中南米スマートフォン市場は2019年第3四半期に前年同期比3.7%の成長を遂げたことにより、ペルーを除く大半の主要市場で出荷が伸び、メーカー別ではSamsung、Huawei、ZTEが躍進したという調査結果を含むMarket Monitorによる最新調査を発表致しました。
市場の状況について、カウンターポイント社のシニアアナリストTina Lu氏は以下のようにコメントしています。
「旧機種の積極的な値引きと新機種の投入により、中南米の消費者のスマートフォン買い替えが加速した。一方で市場の集約化も進み、トップ3社で69%と、2018年第3四半期の65%からさらに寡占が進んでいる。この4%の上昇分はほぼSamsungが獲得した。同社の対前年比の伸びは最も大きい。」
また、Samsungの業績について、Tina Lu氏は以下の点を強調しています。
「Samsungは相変わらずこの地域に強く、常に40%の高シェアを維持している。積極的な価格政策、強力なブランド、それに販売チャネルにより強く押し込んだ結果である。この地域でAシリーズのラインナップを強化しつつ、アルゼンチンとブラジルでJシリーズの販売を継続したことで、出荷が増えた。2019年第3四半期においても、Jシリーズのいくつかは未だに人気が高い。」
続いて、リサーチアナリストのParv Sharma氏は以下のように付け加えています。
「Huaweiは、5月の米国の取引禁止による売上低下から素早く立ち直った。まだ業績のピークであった2019年第1四半期のレベルとは隔たりがあるものの、8月と9月は前年同月比の成長を確保した。メキシコとコロンビアに注力したことが功を奏し、Huaweiは両国で第二位の地位を保っている。現行機種の販売で、Huaweiは今年の残りと来年に中南米で競争力を維持するだろう。」
図1: スマートフォン出荷シェア 2019年第3四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/47/resize/d33140-47-715040-1.png ]
出典: Counterpoint Research Market Monitor 2019年第3四半期
市場サマリー:
Samsungは、またしても中南米の絶対王者となった。メキシコではその地位が脅かされているが、主要な中南米の国全てで第一位を獲得している。
Motorolaのブランド認知度は中南米で高く、魅力的で値ごろな商品ラインナップのおかげで、この地域で第2位となっている。アルゼンチンとブラジルでの地位が強固なものの為、同社が現在の商品ラインナップやポジショニングを維持する限り、この地域での強さも維持できるだろうと予測される。
Motorolaの出荷数量は、対前期比、対前年同期比、いずれにおいても増加した。これはLGなどからシェアを奪ったことによる。
Huaweiは、コロンビア、チリに続いてメキシコでもシェア回復に積極的である。しかし、ブラジル市場への浸透ではさしたる成果がない。現地に製造拠点がないことが、競争力の面で響いている。
LGは、この地域で劣勢が続いている。とはいえ、ブラジルとアルゼンチンではトップ3社に残っている。両国合わせてこの地域の出荷台数の78%を占める。
ZTEは、少しずつ中南米地域での地位を固めつつある。同社は主にメキシコで事業を展開しており、出荷台数のほぼ半分に相当する。ZTEはキャリア経由での販売がほとんどであり、主にAMX(America Movil)を通じて端末を販売している。
TCLは、2ブランド戦略をとっている。Alcatelブランドはこの地域で古くから知られており、再成長に向けて活動中である。加えて、高級機セグメント向けにTCLブランドのスマートフォンを展開している。
Appleは、シェアも出荷数量も対前年で低下させたが、利用者数のシェアは維持した。中南米の消費者は、米国価格に対して5割から10割ものプレミアが載った価格を、iPhoneに支払わなければならない。このため、多くのAppleユーザーは新しいApple製端末を米国で購入し、自国に持ち帰っている。
地場の大手も中小メーカーも、ともに出荷が減少している。主にHuaweiとMotorolaに置き換えられている。こうした地場のメーカーは、フィーチャーフォンやローエンドの3Gスマートフォンを相手に競争している。
包括的で詳細なQ3 2019 Market Monitorをご購読頂いている皆様にご提供中です。最新の調査、分析やプレスリリースに関するお問い合わせは、お気軽にpress@counterpointresearch.comまでお問い合わせ下さい。Market Monitor researchは、各社のIR情報から推定した出荷台数、メーカーへのヒアリングを実売台数で裏付けた調査、サプライチェーンへの聞き取り、および二次調査に基づいています。
弊社のData Section(四半期ごとに更新)では、下記のグローバル、米国、中国、インドのスマートフォン市場シェアの情報を提供しています。
グローバル: https://www.counterpointresearch.com/global-smartphone-share/
米国: https://www.counterpointresearch.com/us-market-smartphone-share/
中国: https://www.counterpointresearch.com/china-smartphone-share/
インド: https://www.counterpointresearch.com/india-smartphone-share/
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、4四半期連続での落ち込みを経て、中南米スマートフォン市場は2019年第3四半期に前年同期比3.7%の成長を遂げたことにより、ペルーを除く大半の主要市場で出荷が伸び、メーカー別ではSamsung、Huawei、ZTEが躍進したという調査結果を含むMarket Monitorによる最新調査を発表致しました。
市場の状況について、カウンターポイント社のシニアアナリストTina Lu氏は以下のようにコメントしています。
「旧機種の積極的な値引きと新機種の投入により、中南米の消費者のスマートフォン買い替えが加速した。一方で市場の集約化も進み、トップ3社で69%と、2018年第3四半期の65%からさらに寡占が進んでいる。この4%の上昇分はほぼSamsungが獲得した。同社の対前年比の伸びは最も大きい。」
また、Samsungの業績について、Tina Lu氏は以下の点を強調しています。
「Samsungは相変わらずこの地域に強く、常に40%の高シェアを維持している。積極的な価格政策、強力なブランド、それに販売チャネルにより強く押し込んだ結果である。この地域でAシリーズのラインナップを強化しつつ、アルゼンチンとブラジルでJシリーズの販売を継続したことで、出荷が増えた。2019年第3四半期においても、Jシリーズのいくつかは未だに人気が高い。」
続いて、リサーチアナリストのParv Sharma氏は以下のように付け加えています。
「Huaweiは、5月の米国の取引禁止による売上低下から素早く立ち直った。まだ業績のピークであった2019年第1四半期のレベルとは隔たりがあるものの、8月と9月は前年同月比の成長を確保した。メキシコとコロンビアに注力したことが功を奏し、Huaweiは両国で第二位の地位を保っている。現行機種の販売で、Huaweiは今年の残りと来年に中南米で競争力を維持するだろう。」
図1: スマートフォン出荷シェア 2019年第3四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/47/resize/d33140-47-715040-1.png ]
出典: Counterpoint Research Market Monitor 2019年第3四半期
市場サマリー:
Samsungは、またしても中南米の絶対王者となった。メキシコではその地位が脅かされているが、主要な中南米の国全てで第一位を獲得している。
Motorolaのブランド認知度は中南米で高く、魅力的で値ごろな商品ラインナップのおかげで、この地域で第2位となっている。アルゼンチンとブラジルでの地位が強固なものの為、同社が現在の商品ラインナップやポジショニングを維持する限り、この地域での強さも維持できるだろうと予測される。
Motorolaの出荷数量は、対前期比、対前年同期比、いずれにおいても増加した。これはLGなどからシェアを奪ったことによる。
Huaweiは、コロンビア、チリに続いてメキシコでもシェア回復に積極的である。しかし、ブラジル市場への浸透ではさしたる成果がない。現地に製造拠点がないことが、競争力の面で響いている。
LGは、この地域で劣勢が続いている。とはいえ、ブラジルとアルゼンチンではトップ3社に残っている。両国合わせてこの地域の出荷台数の78%を占める。
ZTEは、少しずつ中南米地域での地位を固めつつある。同社は主にメキシコで事業を展開しており、出荷台数のほぼ半分に相当する。ZTEはキャリア経由での販売がほとんどであり、主にAMX(America Movil)を通じて端末を販売している。
TCLは、2ブランド戦略をとっている。Alcatelブランドはこの地域で古くから知られており、再成長に向けて活動中である。加えて、高級機セグメント向けにTCLブランドのスマートフォンを展開している。
Appleは、シェアも出荷数量も対前年で低下させたが、利用者数のシェアは維持した。中南米の消費者は、米国価格に対して5割から10割ものプレミアが載った価格を、iPhoneに支払わなければならない。このため、多くのAppleユーザーは新しいApple製端末を米国で購入し、自国に持ち帰っている。
地場の大手も中小メーカーも、ともに出荷が減少している。主にHuaweiとMotorolaに置き換えられている。こうした地場のメーカーは、フィーチャーフォンやローエンドの3Gスマートフォンを相手に競争している。
包括的で詳細なQ3 2019 Market Monitorをご購読頂いている皆様にご提供中です。最新の調査、分析やプレスリリースに関するお問い合わせは、お気軽にpress@counterpointresearch.comまでお問い合わせ下さい。Market Monitor researchは、各社のIR情報から推定した出荷台数、メーカーへのヒアリングを実売台数で裏付けた調査、サプライチェーンへの聞き取り、および二次調査に基づいています。
弊社のData Section(四半期ごとに更新)では、下記のグローバル、米国、中国、インドのスマートフォン市場シェアの情報を提供しています。
グローバル: https://www.counterpointresearch.com/global-smartphone-share/
米国: https://www.counterpointresearch.com/us-market-smartphone-share/
中国: https://www.counterpointresearch.com/china-smartphone-share/
インド: https://www.counterpointresearch.com/india-smartphone-share/
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/