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「経済安全保障重要技術育成プログラム」で自律制御・分散制御技術が可能な小型無人機のフィジビリティスタディーに着手

―インフラ点検や緊急時などで自律的に任務を遂行する小型無人機の開発に向けて―




 NEDOは経済安全保障を強化・推進する観点から支援対象とすべき先端的な重要技術の研究開発を進める「経済安全保障重要技術育成プログラム(通称“K Program”)」(以下、本プログラム)の一環で「小型無人機の自律制御・分散制御技術」(以下、本事業)の研究開発に着手します。
 本事業は三つのフェーズで構成され、第1フェーズでは以降のフェーズで実施する機体開発の開発項目を決定し、機体開発の方向性を定めるフィジビリスタディーを、第2フェーズでは初期型の機体開発を、第3フェーズでは自律制御・分散制御ソフトウエア等の技術を搭載した小型無人機を用いて、設定したミッションを達成する実証実験を行います。
 この度、第1フェーズのフィジビリティスタディーを開始し、自律制御・分散制御を可能とする小型無人機に必要な技術の開発項目を決定します。その後、第1フェーズで決定した開発項目に基づき、複数の小型無人機が連携して、未知で複雑な環境において自律的に任務を遂行する機体を開発し、インフラ点検や緊急時の状況把握をはじめとする、幅広い用途での利用を目指します。

1.経済安全保障重要技術育成プログラムについて
 世界的に、科学技術・イノベーションが国家間の覇権争いの中核となっている中、日本が技術的優位性を高め、不可欠性を確保するためには、研究基盤を強化することはもちろんのこと、市場経済のメカニズムのみに委ねるのではなく、国が強力に重要技術の研究開発を進め、育成していく必要があります。
そこで、経済安全保障を強化・推進するため、内閣府や経済産業省、その他の関係府省が連携し、先端的な重要技術の研究開発から技術実証までを迅速かつ柔軟に推進するため、本プログラム※1が創設されました。
本プログラムでは、NEDOに造成された基金※2により、国が定める研究開発ビジョンや研究開発構想※3に基づき、科学技術の多義性を踏まえ、民生利用のみならず公的利用につながる研究開発とその成果の活用を推進します。

2.事業の概要
 経済安全保障の確保・強化の観点から、日本が支援対象とすべき重要技術の研究開発を進めることとしている本プログラムの一環として、NEDOは「小型無人機の自律制御・分散制御技術」を実施します。
 本事業は三つのフェーズで構成され、第1フェーズでは以降のフェーズで開発する機体に向けたフィジビリティスタディーを行います。さらに第2フェーズでは初期型の機体開発を行い、第3フェーズでは自律制御・分散制御ソフトウエアなどの技術を搭載した小型無人機を用いて、設定したミッションを達成する実証実験を行う予定です。
 今回は第1フェーズのフィジビリティスタディーを開始し、第2フェーズで開発する初期型の機体開発に向けて、関係省庁などとの協議を通して、自律制御・分散制御技術の最先端技術のソフトウエアを搭載した、小型無人機のハードウエアの研究開発項目を決定します。また、国内外の先端技術の調査として、既存の小型無人機製品の解析や研究開発の動向調査を行い、競争力のある機体開発の方向性を定めます。
 複数の小型無人機が連携して未知で複雑な環境において自律的に任務を遂行できるようになることによって、インフラ点検や緊急時の状況把握をはじめとする、幅広い用途で利用できるよう、高度な無人化、効率化を目指します。

3.実施内容・採択テーマ
事業名:経済安全保障重要技術育成プログラム/小型無人機の自律制御・分散制御技術(1)
採択テーマ:自律制御・分散制御技術に係るハードウェアに関するフィジビリティスタディーの研究開発
予算:1億円
期間:2024年度(予定)
実施予定先:株式会社ACSL
採択テーマの詳細は、NEDOのホームページ(https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101746.html)をご覧ください。

【注釈】
※1 本プログラム
事業名:経済安全保障重要技術育成プログラム
事業期間:2022年度〜2031年度
事業概要:経済安全保障重要技術育成プログラム https://www.nedo.go.jp/activities/k-program.html
※2 NEDOに造成された基金
本基金は、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和4年法律第43号)第63条第1項における「特定重要技術の研究開発の促進及びその成果の適切な活用を目的するもの」として指定基金として指定されています。
※3 国が定める研究開発ビジョンや研究開発構想
「研究開発ビジョン」とは、経済安全保障推進会議および統合イノベーション戦略推進会議で取りまとめられる、支援対象とする重要技術や重要技術となり得る要素技術などを示したものです。「研究開発構想」とは、研究開発ビジョンをもとに内閣府および経済産業省が具体的な研究開発の構想を示すために策定するものです。最新の資料は、内閣府ホームページ(経済安全保障重要技術育成プログラム https://www8.cao.go.jp/cstp/anzen_anshin/kprogram.html)を参照ください。
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