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イタリアで、 日本の『木造金物技術』が初めて採用されました。

〜ヨーロッパに認められた「耐震構法SE構法」の構造システム〜

全棟構造計算書付きのSE構法を独立系住宅ビルダー、工務店による全国のSE構法登録施工店を通じて供給している株式会社エヌ・シー・エヌ(以下 NCN、URL:http://www.ncn-se.co.jp/)は、このたび、ユーロ圏において、初めて、日本の木造金物工法による建築物を上棟したことをお知らせいたします。




イタリアで、日本の『木造金物技術』が初めて採用されました。

〜ヨーロッパに認められた「耐震構法SE構法」の構造システム〜

株式会社エヌ・シー・エヌ
本社:東京都港区赤坂4-8-14
社長:田鎖郁男、資本金:1億円


全棟構造計算書付きのSE構法を独立系住宅ビルダー、工務店による全国のSE構法登録施工店を通じて供給している株式会社エヌ・シー・エヌ(以下 NCN、URL:http://www.ncn-se.co.jp/)は、このたび、ユーロ圏において、初めて、日本の木造金物工法による建築物を上棟したことをお知らせいたします。

ユーロ圏では、サステナブルな建築物をつくる難題に真剣に取り組む意識も高く、木材を利用する必要があると評しており、すでにロンドンに9階建てのアレイ・グローヴなど、木造高層建築が存在します。
また、ドイツのパッシブハウスの技術をはじめ、ヨーロッパでは、中層規模のホテル、共同住宅等で用いられているクロスラミナパネルなどの技術が、ヨーロッパから日本に取り入れられているなかで、ヨーロッパでは、木造で大開口を実現する木造軸組工法は存在していませんでした。
こうした木造分野で高い技術をもつユーロ圏で、日本における一般の木造軸組工法が採用されなかった理由として、1.工学データの蓄積、2.大工の特殊技術 が弊害になっていたと考えられます。
そうしたなか、日本の木造金物工法のなかで、耐震性の高さ、CAD・CAMにおけるプレカット技術及び資材のトレサビリティ等のSE構法の構造システムへの高い評価を受け、ユーロ圏で採用されたことは、日本の木造軸組工法にとって多くの視座を与えると推察されます。

この度、イタリア/ヴェネチアで「耐震構法SE構法」が建設された経緯として、イタリアはヴェネツィアにあるREABITA(レアビタ)社(以下、レアビタ社、URL:http://www.reabita.it/)の代表であるフランチェスコ・モンタニアーナ氏は、東京大学大学院工学系研究科博士課程に留学中に、近い将来、日本の木造技術を、木造建築の需要が高まるヨーロッパにおいて、普及したいと考えており、そうしたなか、日本の木造金物工法のなかで、耐震性の高さ、CAD・CAMにおける資材等のSE構法の供給システムに高い評価をつけ、ユーロ圏での「耐震構法SE構法」の販売を約5年前から検討をはじめ、初めて販売ライセンスを取得するとともに、この度、ヴェネツィア郊外に、SE構法で地上2階建て2世帯長屋/テラスハウス(500m2 )を完成させる予定です。この6月下旬に上棟し、2013年12月に完成予定となっております。

検討を始めてから、約5年の歳月を経た理由としては、
1. ユーロ圏と日本の木造建築に対する法規制の違い
2. ユーロによる為替市場に関する輸出入の問題
3. イタリア現地での職人の問題
の3点がありました。

 法規制については、ユーロ圏では、日本の建築基準法にあたる基準、Eurocode5:(木構造の基準)、Eurocode8:(耐震性の基準)の2つをクリアすることが必要であり、材料の指定から、日本の構造計算技術とユーロ圏での技術基準の擦り合わせが必要でした。今回、そうした木構造に関する文化と考え方の違いもありましたが、日本の構造計算技術が認められ、Eurocode5:(木構造の基準)、Eurocode8:(耐震性の基準)ともに、日本の技術のまま、基準をクリアいたしましたまた、今回、ユーロ圏で施工するにあたり、「耐震構法SE構法」の金物及び集成材加工を含めて、日本国内から輸出しなければならず、ユーロ等に関する為替市場の影響もあり、一時期は、イタリアでの金物製造及び集成材加工も検討してまいりましたが、アベノミクス効果によるユーロの高騰もあり、日本国内からイタリアへの輸出を行うことが可能になり、日本国内で販売している「耐震構法SE構法」をそのまま、イタリアで建設できるようになりました。集成材については、欧州赤松をヨーロッパ圏から日本国内に輸入し、日本で加工してからイタリアに輸出した点でおいても、今後のユーロ圏での新たな木材利用に向けた日本のプレカット技術の寄与を示唆しております。

さらに、ユーロ圏で施工するにあたっての職人についても、一般的な日本の木造技術であれば、日本から大工等を派遣することが必要になりますが、今後のユーロ圏での普及を考えると、現地での職人の手配が絶対条件と考え、今回は、1人の日本人スタッフだけで、そのほかはすべてイタリアの現地スタッフで上棟した点も、今後のユーロ圏における「日本の木造金物工法の普及」に向けた第一歩と考えております。

今回、特に地震リスクの高いイタリアにおいて耐震性の高い木造建築をあえて選んだ意義は大きく、環境への取り組みやパッシブハウスへの意識の高いユーロ圏において、NCNは、イタリアにSE構法が上棟したことを足掛かりに、今後それぞれの国や地域にあったプロトタイプの普及に努めていきたいと考えています。技術移転や開発、資材の供給システムなど柔軟性のある対応ができるよう慎重に展開をしていく予定です。

<NCN担当者>
NCN設計部(本件責任者)福田浩史は、「契約から上棟まで1年、契約以前の検討段階の時間を含めると約5年の時間を費やしている。しかし、どのような状況下においても信頼関係を保ち続けることが成功の秘訣です。そして今後REABITA社をサポートしつつ、ヨーロッパでのビジネス環境に勝つことのできるソリューションを供給することが私共の役割と考えております。」

NCN代表取締役社長 田鎖郁男は「SE構法は日本の木造建築において最も革新的な構造躯体である。私共、そしてSE構法登録施工店は革新性と情熱を持って日々お客様の満足度向上に取り組んでおり、今回のREABITA社との販売ライセンス契約により、ユーロ圏にSE構法を上棟することができたことを、光栄に思います。」


■SE構法について
 SE構法とは、コンピュータ制御による高精度プレカットによって作られた集成材を軸組部分に採用し、接合部にNCN独自開発によるSE金物を使用することによって、圧倒的な構造強度を実現、大空間や大開口を可能にした住宅構法で、国土交通大臣の一般認定を取得しています。また、CADと連動した立体応力解析を物件ごとに行うことで、「勘」に頼らない、具体的な構造計算のデータを基にした安全性を確保できるため、真に安心して建てることのできる住宅として注目されています。施工する工務店も、NCNが開催する講習を受け試験に合格し登録施工店の資格を取得する必要があります。現在486社(2013年3月末現在)が「SE構法登録施工店」として活躍しています。2013年10月には、CIロゴを「耐震構法SE構法」に一新し、創業以来、全棟構造計算・全棟性能保証を実施し、延13,195棟(2013年3月末実績)の構造計算を行ってまいりました。※本文中記載の社名、及び商品名は各社の商標または登録商標です。
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