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少ないデータで使えるAI「ハカルス」と一杉・東工大教授ら「応用物理学会」で発表

少量データ型AI、新規材料探す実験回数「半分以下」で登壇4千件の中から「注目講演」に、イノベーション向け参加呼び掛け

 少量データで課題を解決する人工知能(AI)のソフトウエア開発会社「株式会社HACARUS(ハカルス)」(代表取締役CEO・藤原健真、京都市中京区)は3月24日、東京工業大学(東京都目黒区)物質理工学院の中山亮特任助教、一杉太郎教授と共同で、新規材料(※1)を発見するための実験回数を条件によっては半分以下にできる「実験計画アルゴリズム(手順)」(下、イメージ図)について、「第69回応用物理学会・春季学術講演会」(公益社団法人応用物理学会主催)で発表します。




AIが自ら重要なデータを抽出して学習と推論を行う「スパースモデリング」を活用したのが特長です。「脱炭素」から「希少金属」に関する材料まで、幅広い分野で新規材料をより効率的に探し、人だけでは成しえなかった材料の開発が期待できる点を解説。本発表は、約4千件のプログラムの中で約20件しか選出されていない「注目講演」として登録されており、関係分野の皆さまに最先端AI導入によるイノベーション(新価値創造)の“好機”を提案します。
※1)電子材料▽イオン伝導材料▽磁性材料▽触媒材料▽構造材料▽有機材料▽誘電体材料−など
[画像: https://prtimes.jp/i/26090/58/resize/d26090-58-9f05eca7a532e9f04512-2.jpg ]



□アルゴリズム開発の経緯□
 マテリアル(材料)研究開発の分野では、材料開発の効率化に向けて、AIの活用が進んでいます。ただ、これまでは温度や圧力、原料の比率など多数の合成パラメータ(実験条件)の中から、材料を研究する科学者の知識や経験に基づいて、入力する合成パラメータを絞り込む必要がありました。これは金銭的・時間的コストを減らすため、現実的な実験回数で最適化を完了する必要があるためです。
 今回、ハカルスのスパースモデリング技術を活用し、必要な実験回数を大幅に低減することに成功しました。

■本発表の三つのポイント■
(1) 材料の開発時間や費用の削減につながります。
 四つの合成パラメータを調整する実験をするとします。従来の手法では、この四つの合成パラメータをそれぞれ均等に扱って、探索を行っていました。新アルゴリズムでは、この四つのうち一つの合成パラメータについては材料特性の変化がほとんどない場合、その合成パラメータを探索の対象から自動的に取り除き、実験総数を従来の2分の1程度に削減します。さらに、二つの合成パラメータが特性に大きな影響を与えない場合は、実験総数を3分の1程度に削減できることを確認しました。

(2) 探索空間の拡大から新発見の可能性が高まります。
 専門家の勘や経験によって、合成パラメータを絞り込むのではなく、本手法を使用してなるべく多くの合成パラメータを検討することで、より広大な探索空間を扱うことができます。先入観にとらわれない実験ができる分、新材料発見の可能性は高まります。

(3) 専門家の判断の質を高められます。
 本手法に基づいて実験を繰り返すことで、合成パラメータの重要度を推定できます。この重要度と材料科学の専門家の判断との違いが明確になるため、差を埋めるための新しい理論の構築にも役立つとみられます。

■応用物理学会について■
 発表の場となる「応用物理学会」は、1930年代の活動を起源に、理学や物理学といった学問理論と実社会を結ぶ学会として知られ、大学や企業の研究者らが最新の成果を発表します。春と秋に全国規模の学術講演会を開催。公式ホームページによると、毎回6千〜7千人が参加し、4千件に及ぶ講演と活発な討論が行われてきました。
 「第69回応用物理学会・春季学術講演会」は、2022年3月22〜26日の5日間、青山学院大学・相模原キャンパスとオンラインで開催されます。
 このうち、「注目講演」として選定された当社の発表概要は以下の通りです。


◆講演の概要◆


日時:3月24日(火)17時30分〜
場所:青山学院大学・相模原キャンパスE203会場 住所・神奈川県相模原市中央区淵野辺5丁目10−1
ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」
講演タイトル:「スパース推定を用いたべイズ最適化による実験計画アルゴリズム」
登壇者:ハカルス=データサイエンティスト・増井 隆治、データサイエンティスト・Lee Unseo(イ・ウンソ)、東京工業大学=中山亮特任助教、一杉太郎教授



〈補足〉
「第69回応用物理学会・春季学術講演会」の参加費
一般会員・準会員・協定学会会員:18,000円、学生(登壇者):5,000円、非会員:30,000円、シニア:7,000円
参加申し込みは、公式ホームページ(https://meeting.jsap.or.jp)からできます。

〈HACARUS・代表取締役CEO 藤原健真のコメント〉
 マテリアル分野における材料開発を巡っては、諸外国との競争激化を背景に、材料開発の効率化に向けて、AIの活用に注目が集まっています。当社のスパースモデリングの技術を活用した「実験計画アルゴリズム」のメリットを一人でも多くの方にご紹介し、イノベーションを起こすために役立てていただきたいと考えています。

【株式会社HACARUSについて】
 HACARUSは、スパースモデリング技術をAIに応用し、少ないデータで、抜本的な問題解決につなげる「デジタルソリューション」を提供いたします。7年以上に渡り数多くの企業の問題解決に貢献してきたHACARUSならではの経験と技術力で、人の知見を資産化し、オペレーションの効率化・省人化を成功させます。データの取得から既存システムとの連携までを一貫して支援し、人間とAIが共存する未来の実現に取り組んでまいります。

【取材・お問い合わせ】


株式会社HACARUS 広報担当
サイト : https://hacarus.com/ja/
メール:pr@hacarus.com
( 本件以外でも取材可能です。お気軽にお問い合わせください。)
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