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アクセンチュア最新調査――人工知能を有効に活用している企業ほど大きな株主価値を生み出す

【ニューヨーク発:2017年6月15日】
アクセンチュア(NYSE:ACN)の最新調査によると、人工知能(AI)を活用したイノベーションに関して有効な戦略を持つ企業は、持たない企業に比べてより高い株主価値を生み出すことが明らかになりました。一方で、AIを活用している大手企業で近年高い実績を上げている企業は、2割未満にとどまっています。また、AIの活用に成功している企業では、強力な社内イノベーションと社外との協業を推進することで、高い「AIQ(人工知能指数)」を獲得していることが判明しました。




アクセンチュアとG20若手起業家連盟(G20 Young Entrepreneurs’ Alliance)との共同調査である「Boost Your AIQ: Transforming into an AI Business(AIQを磨け:AIビジネスへの変革に向けて)」では、フォーチュン・グローバル100社とアクセンチュアが独自に選出したAI技術の開発・導入などにおいて積極的な企業100社を対象に、2010年から2016年にわたってAI技術の開発・活用の実態について評価を行いました。本調査ではこれら企業の人工知能指数(AIQ)を測定するにあたり、AIの活用の度合いや投資状況に加え、社外パートナーとの協業状況について分析されています。
(調査レポートはこちらをご覧ください https://www.accenture.com/jp-ja/event-g20-yea-summit

[画像: https://prtimes.jp/i/19290/59/resize/d19290-59-211382-0.jpg ]


調査結果によると、調査対象企業のうちわずか17%が「コラボレーティブ発明者」に分類される一方、過半数(56%)が今なお、AIに関する社内イノベーションまたは社外との協業の水準が比較的低い「観察者」に位置付けられています。時価総額、負債残高、現金残高に基づいて測定したコラボレーティブ発明者の企業価値は、2013年以降平均4.2%上昇しているのに対し、それ以外の企業の企業価値の伸び率は2.3%にとどまっています。アクセンチュア・リサーチの概算によると、企業が「観察者」から「コラボレーティブ発明者」に変わることで、その企業価値は平均で90%上昇すると推測されています。

アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)兼最高イノベーション責任者(CIO)であるポール・ドーアティ(Paul Daugherty)は次のように述べています。「AIは、私たちの暮らしや仕事の在り方を変えゆく、これまでで最も強力な技術イノベーションの1つです。今、多くの企業がAI導入の実証実験を終え、生産性の向上や新たな収益機会の創出のためにAIを活用し始めています。企業がAIを活用してビジネスの成長につなげるには、自社内で技術、データ、人材の開発に努めるのみならず、AI関連のエコシステムに深く関わり、協業を推進していくことが必要です」

人工知能の活用に向けたイノベーション戦略
今回の調査により、企業が高度なAIQを獲得するには以下の3つの要素の集約・統合が欠かせないことが判明しました。


技術:センサー、深層学習アルゴリズム、自然言語処理など、一連の技術を組み合わせるだけでなく、他社との差別化を図るアプリケーションへの投資のタイミングを見極めることが必要です。例えば、チャットボットは効率化には有効かもしれませんが、ブランドを差別化するにあたってはAIを基にした独自製品やサービスほどの効果は期待できません。




データ:AIは膨大な量のデータを必要とし、データの確保は、インテリジェント・システムの学習と改善に不可欠です。現在企業で使用されているデータのほとんどは、複雑であり、構造化や統一化がなされていないのが現状です。これらの課題を解消するには、レガシーシステムを更新してデータを集約し、それらのデータが統合するポイントにAIを組み込むことで、インテリジェントな製品・サービスを作り出せるようにする必要があります。




人材:AIの活用には、幅広い専門知識が求められ、スマートマシンの強化、業務への適用には、数学、データサイエンス、神経科学、行動心理学、言語学などの幅広い分野の知識をさまざまに組み合わせることが必要です。さらに、AIは既存の業務や職務のあり方に影響を与え、変化を引き起こしていますが、新たに求められるスキルを持った人材が十分にいるとは言えません。今回の調査結果は、企業が既存労働者のスキルの再構築を促進すると同時に、外部人材の新たな雇用を最適なバランスで両立させる必要があることを示唆しています。これを実現するには、大学などとの連携を強化して優れた人材の供給体制を築くことが求められると同時に、ギグ・エコノミーの台頭とともに、高い専門性を持つフリーランスを引き付けるような柔軟な労働環境も必要となってきます。


アクセンチュア・リサーチのグローバル・マネジング・ディレクターであるフランシス・ヒンターマン(Francis Hintermann)は次のように述べています。「AIの有効活用は、一社単独で実現できることではありません。AIを活用したイノベーションを生み出すには、既存企業が技術、データ、人材を解放して、専門性を持ったスタートアップ企業や起業家と連携することが必要です。そのためには、イノベーション戦略と企業風土の改革が欠かせません」

アクセンチュア人工知能指数(AIQ)について
アクセンチュア人工知能指数(AIQ)は、一般公開されているデータを基に、定性分析およびAI搭載のWeb巡回ツールを組み合わせて算出されたもので、「発明AIQ」と「コラボレーションAIQ」の2つの指標に分類される5種類のパラメーターで構成されます。アクセンチュアは今回対象となった200社それぞれについて、AIに関する特許・投資・買収・協業などの情報に基づいて独自のパラメーターのスコアを算出しました。さらに、それぞれの指標の平均値を用いて4つの企業カテゴリーの区切り(コラボレーティブ発明者、発明者、コラボレーター、観察者)を定義しました。

アクセンチュアについて
アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供する41万1,000人以上の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。
アクセンチュアの詳細はwww.accenture.com を、アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jp をご覧ください。
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