ブルームバーグ・バイサイドウィーク2019調査: 日本のバイサイド業界 9割強が機械学習などの先端テクノロジー活用に積極的
[19/06/19]
提供元:PRTIMES
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今後3年間で最大30%の業務が自動化されると予想
【東京・6月19日】ブルームバーグは今月10日から3日間にわたり、バイサイドウィーク2019を開催。約358名のバイサイド業界の経営管理職、運用担当者、調査部、ミドル・バックオフィスの皆様と、資産運用業界の未来を左右する主な3つのテーマ、先端テクノロジー・ESG・中国市場の開放、を中心に活発な議論・意見交換を展開。
イベント初日に同テーマをトピックとし実施した調査から見えてきたポイントは以下。
1.9割超が機械学習(ML)のような先端テクノロジーを積極的にワークフローに取り入れたいとみており、今後3年間で自動化される業務について3分の1が30%を予想
2.解放が進む中国市場への関心が高く、ほとんどの参加者が既に投資をしているか検討している
3.7割超がESGのE(環境)をスクリーニングと財務データを合わせて投資判断に組み入れている
9 割超が機械学習(ML)のような先端テクノロジーを積極的にワークフローに取り入れたいとみており、今後3年間で自動化される業務について3分の1が30%を予想
約半数の参加者は調査・分析、または投資判断にMLなどの先端テクノロジーを活かしたいと回答。また4割超が調査・分析、投資判断、トレーディング、ミドル・バックオフィスのオペレーションのすべてにおいて活用したいと回答しており、結果、9割超がなにかしらの過程で先端テクノロジーの活用をしたいと答えている。
今後3年間に先端テクノロジーにより置き換えられる業務については4割が20%以下、3割が30%を選択している。一方、2割超は50%以上とも回答しており、大幅な自動化を予想する声も。
弊社CTOオフィス クオンツ・テクノロジー戦略責任者のGary Kazantsevは、「実際には、投資プロセスのすべての過程においての自動化はすでに起きている」と指摘。「米国、欧州、そして日本でも投資プロセスのすべてを完全自動化しているファンドがある」とし、変化はすでに起きているが、その変化がすべての場所で平等に起きているわけでない、としている。
なお、先端IT人材が2030年には55万人不足する(経産省 試算)と言われるなか、人材確保に関しては、6割以上が必要な人材の確保、コスト・費用対効果が課題であるとし、3割が採用強化、2割が外部テクノロジーパートナーの活用などによって、人材を補っていると回答している。
解放が進む中国市場への関心が高く、ほとんどの参加者が既に投資をしているか検討している
中国市場に関してはほぼすべての参加者が興味を持っており、さらに約85%の参加者が投資をすでにしているか、検討中であるということが判明。投資をしている・検討しているアセットは株式が約2割、債券が3割、両方が約半分。今年4月からブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合指数への中国債組み入れが開始。またブルームバーグ端末にて中国国内債券市場に参加する海外投資家が使用する最も一般的なスキームであるCIBM DirectとBond Connect双方にて取引が可能になるなど、市場アクセスの選択肢が増えていることなどから、中国市場は日本のバイサイドの皆様にとって、目が離せないマーケットとなっているようだ。
7割超がESGのE(環境)をスクリーニングと財務データを合わせることで投資判断に組み入れている
約6割の参加者が自社にESGに特化した部門があり、独自のスクリーニング条件を持ち、アセットオーナーに取り組みについて報告していると回答。さらに7割を超える参加者がESG項目でスクリーングし、財務データと合わせることでE(環境)ファクターを投資判断に組み入れている、としている。
日本はThe Task Force on Climate-related Financial Disclosures (TCFD)の賛同企業数で最近世界1位となるなど、賛同の声が広がっており、ESGへの取り組みは加速している。ブルームバーグの創業者で大株主のマイケル・ブルームバーグがTCFDの議長を務めている。
ESGをテーマとしたパネルにパネリストとして登壇された三井住友トラスト・ホールディングス フェロー役員 兼 チーフ・サステナビリティ・オフィサーの金井 司 氏は「もはや財務情報だけではなかなか企業の評価が難しくなってきている。」とし、「(ESGのEとなる)気候変動リスクは企業の財務リスクに直撃するケースが出てきている。気候リスクが把握できていないと、突然、減価をしなくてはいけない、という状況に目の当たりすることになる。こういったリスクはバーチャルではなく金融そのもののリスクになってきている。」と述べている。
今月発表されたTCFDの2019年版現状報告レポートによると49か国に渡る約800の企業・機関がTCFDを支持しており、その時価総額は合計で約9兆3000億ドルに達する。TCFDの提言に沿った形で情報開示をしている企業の割合は増加しており、1つ以上のTCFDの提言に沿って開示している企業の割合は、70%(2016年)から78%(2018年)に上昇している。
ブルームバーグについて
グローバルビジネス、金融情報、ニュースにおけるリーダーであるブルームバーグは、情報、人、アイディア のダイナミックなネットワークを通じて、影響力のある意思決定者の皆様に決定的な優位性を提供します。ブルームバーグの根幹ビジネスであるブルームバーグターミナルは、革新的テクノロジーを基盤に、データ、ニュース、分析機能を迅速かつ正確に配信します。ブルームバーグのエンタープライズソリューションズは、テクノロジーを活用し、お客さまが効率的、効果的に、データ、情報にアクセスし取り入れ、配信、管理するというブルームバーグの強みに基づいています。詳細に関しては次のリンク先 http://about.bloomberg.co.jp/をご覧いただくかこちらよりデモをご要望ください。
【東京・6月19日】ブルームバーグは今月10日から3日間にわたり、バイサイドウィーク2019を開催。約358名のバイサイド業界の経営管理職、運用担当者、調査部、ミドル・バックオフィスの皆様と、資産運用業界の未来を左右する主な3つのテーマ、先端テクノロジー・ESG・中国市場の開放、を中心に活発な議論・意見交換を展開。
イベント初日に同テーマをトピックとし実施した調査から見えてきたポイントは以下。
1.9割超が機械学習(ML)のような先端テクノロジーを積極的にワークフローに取り入れたいとみており、今後3年間で自動化される業務について3分の1が30%を予想
2.解放が進む中国市場への関心が高く、ほとんどの参加者が既に投資をしているか検討している
3.7割超がESGのE(環境)をスクリーニングと財務データを合わせて投資判断に組み入れている
9 割超が機械学習(ML)のような先端テクノロジーを積極的にワークフローに取り入れたいとみており、今後3年間で自動化される業務について3分の1が30%を予想
約半数の参加者は調査・分析、または投資判断にMLなどの先端テクノロジーを活かしたいと回答。また4割超が調査・分析、投資判断、トレーディング、ミドル・バックオフィスのオペレーションのすべてにおいて活用したいと回答しており、結果、9割超がなにかしらの過程で先端テクノロジーの活用をしたいと答えている。
今後3年間に先端テクノロジーにより置き換えられる業務については4割が20%以下、3割が30%を選択している。一方、2割超は50%以上とも回答しており、大幅な自動化を予想する声も。
弊社CTOオフィス クオンツ・テクノロジー戦略責任者のGary Kazantsevは、「実際には、投資プロセスのすべての過程においての自動化はすでに起きている」と指摘。「米国、欧州、そして日本でも投資プロセスのすべてを完全自動化しているファンドがある」とし、変化はすでに起きているが、その変化がすべての場所で平等に起きているわけでない、としている。
なお、先端IT人材が2030年には55万人不足する(経産省 試算)と言われるなか、人材確保に関しては、6割以上が必要な人材の確保、コスト・費用対効果が課題であるとし、3割が採用強化、2割が外部テクノロジーパートナーの活用などによって、人材を補っていると回答している。
解放が進む中国市場への関心が高く、ほとんどの参加者が既に投資をしているか検討している
中国市場に関してはほぼすべての参加者が興味を持っており、さらに約85%の参加者が投資をすでにしているか、検討中であるということが判明。投資をしている・検討しているアセットは株式が約2割、債券が3割、両方が約半分。今年4月からブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合指数への中国債組み入れが開始。またブルームバーグ端末にて中国国内債券市場に参加する海外投資家が使用する最も一般的なスキームであるCIBM DirectとBond Connect双方にて取引が可能になるなど、市場アクセスの選択肢が増えていることなどから、中国市場は日本のバイサイドの皆様にとって、目が離せないマーケットとなっているようだ。
7割超がESGのE(環境)をスクリーニングと財務データを合わせることで投資判断に組み入れている
約6割の参加者が自社にESGに特化した部門があり、独自のスクリーニング条件を持ち、アセットオーナーに取り組みについて報告していると回答。さらに7割を超える参加者がESG項目でスクリーングし、財務データと合わせることでE(環境)ファクターを投資判断に組み入れている、としている。
日本はThe Task Force on Climate-related Financial Disclosures (TCFD)の賛同企業数で最近世界1位となるなど、賛同の声が広がっており、ESGへの取り組みは加速している。ブルームバーグの創業者で大株主のマイケル・ブルームバーグがTCFDの議長を務めている。
ESGをテーマとしたパネルにパネリストとして登壇された三井住友トラスト・ホールディングス フェロー役員 兼 チーフ・サステナビリティ・オフィサーの金井 司 氏は「もはや財務情報だけではなかなか企業の評価が難しくなってきている。」とし、「(ESGのEとなる)気候変動リスクは企業の財務リスクに直撃するケースが出てきている。気候リスクが把握できていないと、突然、減価をしなくてはいけない、という状況に目の当たりすることになる。こういったリスクはバーチャルではなく金融そのもののリスクになってきている。」と述べている。
今月発表されたTCFDの2019年版現状報告レポートによると49か国に渡る約800の企業・機関がTCFDを支持しており、その時価総額は合計で約9兆3000億ドルに達する。TCFDの提言に沿った形で情報開示をしている企業の割合は増加しており、1つ以上のTCFDの提言に沿って開示している企業の割合は、70%(2016年)から78%(2018年)に上昇している。
ブルームバーグについて
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