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2020年までにスマートコネクテッドプロダクトが製造業の収益を6850億ドルまで押し上げる

この機会を活かすには、レガシー製品と新しいサービスビジネスモデルの取り組みのバランス調整が必要




[画像1: https://prtimes.jp/i/25250/62/resize/d25250-62-265825-0.jpg ]


【2018年6月21日:パリ発】
キャップジェミニのデジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、新しくリリースしたレポートで「グローバル製造業界は、スマートコネクテッドデバイス(*1)の開発と販売を通して、2020年までに5190億から6850億ドルの付加価値収益が期待できる」という見解を示しました。この最新レポート『Digital Engineering: The new growth engine for discrete manufacturers(デジタルエンジニアリング:ディスクリート型製造業者のための新しい成長エンジン)』は、「メーカーが大きな潜在的リターンの恩恵を得るためには、デジタル継続性とデジタル能力に投資する必要がある」ことを強調しています。

製造業者は、スマートコネクテッドプロダクトについて、2014年から2020年までに35%の伸びを実現し、製品の50%を占めることになるだろうと予測しています。実際に今回の調査では、製造業者の18%が製品製造を完全に停止して純粋なサービスベースのビジネスモデルへの移行を計画していると回答しました。この動きはサービスベースモデルへのシフトがビジネスに不可欠とするもので、そのためにはより高度で豊かな能力が必要となるでしょう。

Schneider Electric社Industrial Operation担当のヴァイスプレジデント、Antoine Destribats氏のコメント:当社は、ビジネスモデルをサービスベースでクラウドコネクテッドなアーキテクチャにシフトすることにより、市場に価値をもたらしたいと考えています。これは、ハードウェアメーカーとして市場における当社のバリュープロポジションを差別化するための重要な道筋です。

製造業者はこれまでさまざまな新しい技術に熱心に対応してきており、これに基づいたIT投資の再分配もすでに行っています。今回の調査では、製造業者の約50%が今後2年間で1億ユーロ以上をプロダクトライフサイクルマネジメント(PLM)プラットフォームとデジタルソリューションに投入する計画を掲げる一方、レガシーシステムの維持に割り当てられたIT予算の割合は2014年の76%から2017年の55%へと大幅に下がっています。

機会を解放するためには
デジタル投資は2014年以降大幅に増加しましたが、実際に取り組みを拡大できたメーカーはほとんどありません。今回の調査によれば、製造業者の3分の2(66%)は、「継続的製品イノベーションを維持することによってTime-to-Marketを加速すること」と「レガシー製品の開発VSスマートコネクテッドプロダクトへの投資」という相反する2つの優先事項に絶えず直面していると認識しています。

かかる緊張の結果として、製造業界内でのモデルベースのシステムエンジニアリング、データ継続性、仮想シミュレーションの使用は低く、デジタルツイン(*2)を完全実装した企業は16%にとどまり、45%はパイロット段階にさえ到達していません。同様に、2017年の世界の研究開発費の58%を占めているにもかかわらず、ディスクリート型製造業者の中で2018年に最もイノベーティブな企業としてForbesに選ばれたのは5分の1未満(19%)です。これは、レガシー製品ががいまだ安定した拠り所であること、製品およびサービスのイノベーションならびにエンジニアリングに対する現在のアプローチを再考する必要があることを示しています。

デジタル能力とデジタルエコシステムへの投資がカギ
製造業者がスマートコネクテッドプロダクトへの取り組みに資本を投入するのであれば、自社のITならびにソフトウェアのスキルに関するコンピテンシーも向上させる必要があります。本レポートによれば、ノービス(*3)企業の86%は現時点では十分にデータ管理を行う能力に欠けています。95%はアプリケーション設計、また94%は人工知能のスキルが不十分です。社外の人材はデジタルに関するタレントギャップを完全に埋めるものではありません。企業はデジタルトレーニングやデジタルツールへの投資と共に、既存の従業員のための新たな協働方法にも投資する必要があるでしょう。これと同時に、拡張したデジタルエコシステムの開発は設計のカギであり、新たなエンド・ツー・エンドのサービスをもたらしてくれるでしょう。

Signify社(旧Philips Lighting)シニアディレクターでプロダクトマネジメントの責任者であるJan Willem Ruisch氏のコメント:当社ではスタッフに対して、デジタルスキルを重視したコンピテンシー評価を頻繁に行っています。当社は、最新の技術に遅れないように、トレーニングプログラムを開発、実施しています。

イノベーション推進に必要な製品や顧客からのデータ活用に苦戦
製造業者はまた、サービス販売への移行において、自社のコネクテッドプロダクトが生成したデータを活用する必要があります。コネクテッドプロダクトからのデータ、そしてソーシャルチャネルからの顧客のフィードバックの活用は、製品およびサービスイノベーションの刺激となる従来の市場調査に徐々に取って代わりつつあります。しかしながら、データの重要性、そしてそのデータを取得する技術の重要性が高まっているにもかかわらず、本レポートの調査結果では、データを使用して製品イノベーションのための実施可能なインサイトを生み出している製造業者は、全体の4分の1にとどまりました。新製品開発に限っていえば、AI技術を用いて顧客データを分析しているのは5社中2社のみです。これらの調査結果は、かなりの割合の製造業者が、設計および開発のプロセスにおいて、データを活用する機会を逃していることを示唆しています。また、製品データならびにパートナーエコシステムを活用して製品イノベーションを推進する際にも、製造業者は複数の課題に直面しています。今回の調査によれば、製造業者の54%がスタートアップ企業やサードパーティ、サプライヤーとの連携を促進するプログラムを確立しています。しかしながら、パートナーエコシステムを使って製品を共同開発するためのプログラムを実際に活用したことがあるのは、その3分の1に及びませんでした。

製造業者は、製品のコネクティビティへのシフトが進むにつれて、ソフトウェア能力を製品設計プロセスに統合しなけばならなくなるでしょう。頻繁なアップグレードの要求を満たすために、製品サイクルを適合させる必要があります。これはソフトウェア業界ではよくある現象です。今回の調査によれば、「ソフトウェアおよびITの製品における役割」は、「デジタル継続性」、「製品からサービスベースのビジネスモデルへの移行」と並んで、製造業のビジネスに影響を及ぼすトップ3要素のひとつと考えられています。

キャップジェミニのデジタル・マニュファクチャリングの責任者、Jean-Pierre Petitのコメント:今後2年間、スマートコネクテッドプロダクトやデジタル継続性の潜在的利益は非常に大きなものになると予測されます。新しい技術へ投資する必要性は、製造業者が無視できないほど大きくなっています。しかしながら、そこに到達するまでの道のりは厳しいです。製造業者は、デジタルの加速へ向けた投資とさまざまなコアビジネスの持続という複数の優先事項のバランスをとる必要があります。製造業者は、デジタルスキル、エコシステム、ツール、ロードマップ、そして新しい働き方に投資しなければなりません。やらなければならないことはたくさんありますが、これらをきちんとやり遂げる企業は、持続可能なリーダーシップを得ることができます。

レポートのコピーは以下よりダウンロードできます。
https://www.capgemini.com/resources/digital-engineering-the-new-growth-engine-for-discrete-manufacturers?utm_source=pr&utm_medium=referral&utm_content=none_none_link_pressrelease_none&utm_campaign=disruptdigital_dti_digitalengineering

調査方法
本レポートを作成するにあたり、イタリア、インド、中国、スウェーデン、オランダ、ドイツ、フランス、英国、米国の9カ国のグローバル製造企業を対象に、さまざまなファンクションで企業のデジタルエンジニアリングのイニシアチブと密接な関連をもつディレクターレベル以上のシニアエグゼクティブ1000名に対して調査を実施しました。調査対象とした業界セグメントは、自動車、運輸、航空宇宙産業および防衛、工業生産、工業ならびに農業機器、ハイテク、医療機器です。調査対象企業の62%はグローバル収益が20億USドル以上です。


[画像2: https://prtimes.jp/i/25250/62/resize/d25250-62-224651-1.jpg ]



スマート・コネクテッドプロダクトとは、製品環境、メーカー、オペレーター/ユーザー、その他の製品やシステムとのデータ交換を可能にする製品、資産およびプロセッサやセンサー、ソフトウェア、接続性に組み込まれたその他のものを指します。
デジタルツインとは、製造済み製品またはシステムの任意の時点における「現状」をデジタル表現したものです。
「ノービス (Novice)」とは、明確なビジョン、強力なリーダーシップ能力、技術とタレントの両方においてギャップを埋める取り組みを必要とする製造業者と定義されています。


キャップジェミニについて
キャップジェミニは、コンサルティング、テクノロジーサービス、デジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダーとして、イノベーションの最前線に立ち、進化を続けるクラウド、デジタル及び各種プラットフォーム分野で、顧客のあらゆるビジネス機会に対応致します。キャップジェミニは、50年にわたり蓄積してきた優れた実績と業界固有の専門知識を基に、戦略から運用まで、弊社の一連のサービスを通じて、顧客企業が目指すビジネスビジョンの実現をご支援致します。キャップジェミニの信念は、「テクノロジーに関わるビジネス価値は人を通じて具現化される」ことであり、この信念こそが弊社の原動力となっています。キャップジェミニは、世界40ケ国以上、20万人のチームメンバーで構成される多文化企業です。キャップジェミニ・グループ全体の2017年度売上は、128億ユーロです。

キャップジェミニ株式会社については、以下をご覧ください。
 www.capgemini.com/jp-jp
キャップジェミ二株式会社のソーシャルアカウント
 Twitter:https://twitter.com/CapgeminiJapan
 Facebook:https://www.facebook.com/CapgeminiJapan/
 
People matter, Results count.(人にこだわり 成果にコミット)

デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュート
デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、デジタル全般に関するキャップジェミニの社内シンクタンクです。この組織は、大規模な従来型/既存のビジネスに対するデジタル技術の影響について調査し、その結果を公開しています。ここでは、チームがキャップジェミニのエキスパートたちによる世界規模でのネットワークを活用し、教育機関や技術パートナーたちと緊密に連携しています。デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、インド、イギリスおよびアメリカに専用のリサーチセンターを開設しています。
dti.in@capgemini.com にご連絡ください。
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