1型糖尿病に関する認知度調査を1000名に実施
[13/11/05]
提供元:PRTIMES
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「1型糖尿病」という病名さえ聞いたことがない人が6割を占め、 病名を聞いたことがある人も、原因は「食べすぎ、運動不足」などと誤解 〜疾患の理解促進、診断時の精神的なサポートのための小冊子を開発〜
日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、社長:アルフォンゾ・G・ズルエッタ)は、11月14日の「世界糖尿病デー」に先駆け、「1型糖尿病」に対する一般認知度を把握すべく1000名を対象に調査を行いました。また同時に、疾患の理解促進、診断時の精神的なサポートのための小冊子を開発したことを発表いたします。
厚生労働省の「2011年国民健康・栄養調査報告」では日本国民の27.1%が糖尿病かその予備軍であることが報告されており、糖尿病は日本人の国民病とまで言われています。ただ、糖尿病というと、食事や運動などの生活習慣と関係している場合が多い2型糖尿病のイメージが強く、膵臓のβ細胞が破壊されることにより、インスリンがほとんど分泌されなくなる「1型糖尿病」はあまり知られていないのが現状です。しかし「1型糖尿病」は、国内で年間約1万4千人が発症し、約21万人が治療を続けている決して珍しくない疾患です。
そこで、「1型糖尿病」に対する一般認知度を把握するために今回の調査に至りました。その結果、疾患の名前さえ聞いたことのない人たちが6割を占め、さらに「知っている」、「名前を聞いたことがある」と回答した人たちの中にも、「食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣が原因で発症する」などの誤解をしている人が多いことが分かりました。
認知度が低く誤解も多い中、1型糖尿病と診断された患者さんは、自身が糖尿病である事実をなかなか受け入れられず、治療に前向きになれなかったり、周囲の人に打ち明けられないでいたりすることがあると考えられます。自分の子どもが1型糖尿病と診断され、悲しみにくれ自分を責めてしまうご両親もいらっしゃいます。
”Personal solutions for everyday life.” をスローガンに掲げるイーライリリーは、世界初のインスリン製剤「アイレチン」を1923年に発売しました。その後90年にわたり、一人ひとりの患者さんに対して治療薬のみならず、様々なサポートを提供することで糖尿病治療のベストパートナーになることを目指しています。社会における1型糖尿病の正しい認知の促進を図るとともに、患者さんの診断時の精神的なサポートをするため、ライフステージに合わせた啓発小冊子を、このたび開発したことを併せてお知らせいたします。
<1型糖尿病についての認知度調査について>
(1) 「1型糖尿病」をどの程度知っているのか聞いたところ、「知っている」人は12.1%、「名前を聞いたことがある」人は28.5%だった。「糖尿病は知っているが種類は分からない」人が45.6%、「知らない・分からない」人が13.8%で、約6割の人がその名称さえ聞いたことが無いことが明らかになった。
(2) 1型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、1型糖尿病の発症原因として考えられるものを聞いたところ、「食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣」と回答した人が53.9% にも上った。
(3) 1型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、どのような人が1型糖尿病になりやすいと思うか聞いたところ、「肥満型の人がなりやすい」と回答した人が31.5% に上った。原因と同じように、体型についても誤解している人が多いことが分かった。
(4) 1 型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、1型糖尿病患者さんが制限されると思う生活および活動を聞いたところ、「甘いものやアルコールの摂取」(82.5%)、「激しい運動」(29.6%)に、「妊娠・出産」(21.9%) が続いた。「制限される生活・活動はない」と答えた人は12.6%で、大半の人が1型糖尿病は生活する上で何等かの制限が伴うと思っていることが分かった。
(5) 「1型糖尿病」がどのような疾患かを説明した上で、友人や同僚が1型糖尿病であったら教えて欲しいと思うか聞いたところ、48.5%が「教えて欲しい」と回答した。「分からない」人が40.9%、「教えて欲しくない」人は10.6%だった。
・ 「教えて欲しい」人の主な理由は、「何かあったときすぐに対処したいから」、「何かあったとき助けになったり、相手の身になって考えたい」というように、相手を前向きに受容し、低血糖が起きた際などに備えたいという内容が主だった。
東京女子医科大学 糖尿病センター長 内科学第三講座主任教授の内潟 安子 先生は、今回の調査結果を受け、次のようにコメントしています。
「糖尿病は、インスリンの作用不足によって生じる慢性の高血糖状態を主徴とします。特に、1型糖尿病はインスリンそのものが分泌されなくなる疾患であり、遺伝と環境(肥満や過食、運動不足)などにより引き起こされる2型糖尿病とは発症機序が異なります。一般的に「食べすぎ」「運動不足」などのイメージがつきまとう2型糖尿病と混同して1型糖尿病を捉える方が多くいらっしゃるのも事実です。1型糖尿病は生活に大きな制限が生じると思われている人が多いようですが、きちんと血糖をコントロールすれば普通の人と変わらない生活が続けられます。1型糖尿病だからといって、外食などを断念する必要はありません。事前に血糖コントロールをきちんと行い、リスクを最小限に抑えた上での計画的な妊娠・出産も可能です。理解不足と誤解から、偏見を受けてしまう患者さんもいらっしゃるようですので、社会に正しい理解が広がることを切に願っています。
今回の調査では、友人や同僚が1型糖尿病だった場合、『何かあった時に助けになりたい』という声も寄せられました。疾患のことを理解していれば、思わぬ時間や場所で低血糖が起きた時などに、周囲の人もどう対応してあげたら良いのか分かります。1型糖尿病の患者さんも、一人で悩まないで、周囲の人にいざという時のサポートをお願いすることを考えてみてはどうでしょう。イーライリリーと開発した啓発小冊子が、1型糖尿病患者さんにとって、疾患を受け入れ前向きな一歩を歩み始める一助となれば幸いです。」
※ 詳しい調査結果(調査概要と調査結果抜粋)は、弊社ホームページをご参照ください。
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/detail.aspx?ArticleID=pr_2013_051
日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、社長:アルフォンゾ・G・ズルエッタ)は、11月14日の「世界糖尿病デー」に先駆け、「1型糖尿病」に対する一般認知度を把握すべく1000名を対象に調査を行いました。また同時に、疾患の理解促進、診断時の精神的なサポートのための小冊子を開発したことを発表いたします。
厚生労働省の「2011年国民健康・栄養調査報告」では日本国民の27.1%が糖尿病かその予備軍であることが報告されており、糖尿病は日本人の国民病とまで言われています。ただ、糖尿病というと、食事や運動などの生活習慣と関係している場合が多い2型糖尿病のイメージが強く、膵臓のβ細胞が破壊されることにより、インスリンがほとんど分泌されなくなる「1型糖尿病」はあまり知られていないのが現状です。しかし「1型糖尿病」は、国内で年間約1万4千人が発症し、約21万人が治療を続けている決して珍しくない疾患です。
そこで、「1型糖尿病」に対する一般認知度を把握するために今回の調査に至りました。その結果、疾患の名前さえ聞いたことのない人たちが6割を占め、さらに「知っている」、「名前を聞いたことがある」と回答した人たちの中にも、「食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣が原因で発症する」などの誤解をしている人が多いことが分かりました。
認知度が低く誤解も多い中、1型糖尿病と診断された患者さんは、自身が糖尿病である事実をなかなか受け入れられず、治療に前向きになれなかったり、周囲の人に打ち明けられないでいたりすることがあると考えられます。自分の子どもが1型糖尿病と診断され、悲しみにくれ自分を責めてしまうご両親もいらっしゃいます。
”Personal solutions for everyday life.” をスローガンに掲げるイーライリリーは、世界初のインスリン製剤「アイレチン」を1923年に発売しました。その後90年にわたり、一人ひとりの患者さんに対して治療薬のみならず、様々なサポートを提供することで糖尿病治療のベストパートナーになることを目指しています。社会における1型糖尿病の正しい認知の促進を図るとともに、患者さんの診断時の精神的なサポートをするため、ライフステージに合わせた啓発小冊子を、このたび開発したことを併せてお知らせいたします。
<1型糖尿病についての認知度調査について>
(1) 「1型糖尿病」をどの程度知っているのか聞いたところ、「知っている」人は12.1%、「名前を聞いたことがある」人は28.5%だった。「糖尿病は知っているが種類は分からない」人が45.6%、「知らない・分からない」人が13.8%で、約6割の人がその名称さえ聞いたことが無いことが明らかになった。
(2) 1型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、1型糖尿病の発症原因として考えられるものを聞いたところ、「食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣」と回答した人が53.9% にも上った。
(3) 1型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、どのような人が1型糖尿病になりやすいと思うか聞いたところ、「肥満型の人がなりやすい」と回答した人が31.5% に上った。原因と同じように、体型についても誤解している人が多いことが分かった。
(4) 1 型糖尿病を「知っている」、「名前を聞いたことがある」人に、1型糖尿病患者さんが制限されると思う生活および活動を聞いたところ、「甘いものやアルコールの摂取」(82.5%)、「激しい運動」(29.6%)に、「妊娠・出産」(21.9%) が続いた。「制限される生活・活動はない」と答えた人は12.6%で、大半の人が1型糖尿病は生活する上で何等かの制限が伴うと思っていることが分かった。
(5) 「1型糖尿病」がどのような疾患かを説明した上で、友人や同僚が1型糖尿病であったら教えて欲しいと思うか聞いたところ、48.5%が「教えて欲しい」と回答した。「分からない」人が40.9%、「教えて欲しくない」人は10.6%だった。
・ 「教えて欲しい」人の主な理由は、「何かあったときすぐに対処したいから」、「何かあったとき助けになったり、相手の身になって考えたい」というように、相手を前向きに受容し、低血糖が起きた際などに備えたいという内容が主だった。
東京女子医科大学 糖尿病センター長 内科学第三講座主任教授の内潟 安子 先生は、今回の調査結果を受け、次のようにコメントしています。
「糖尿病は、インスリンの作用不足によって生じる慢性の高血糖状態を主徴とします。特に、1型糖尿病はインスリンそのものが分泌されなくなる疾患であり、遺伝と環境(肥満や過食、運動不足)などにより引き起こされる2型糖尿病とは発症機序が異なります。一般的に「食べすぎ」「運動不足」などのイメージがつきまとう2型糖尿病と混同して1型糖尿病を捉える方が多くいらっしゃるのも事実です。1型糖尿病は生活に大きな制限が生じると思われている人が多いようですが、きちんと血糖をコントロールすれば普通の人と変わらない生活が続けられます。1型糖尿病だからといって、外食などを断念する必要はありません。事前に血糖コントロールをきちんと行い、リスクを最小限に抑えた上での計画的な妊娠・出産も可能です。理解不足と誤解から、偏見を受けてしまう患者さんもいらっしゃるようですので、社会に正しい理解が広がることを切に願っています。
今回の調査では、友人や同僚が1型糖尿病だった場合、『何かあった時に助けになりたい』という声も寄せられました。疾患のことを理解していれば、思わぬ時間や場所で低血糖が起きた時などに、周囲の人もどう対応してあげたら良いのか分かります。1型糖尿病の患者さんも、一人で悩まないで、周囲の人にいざという時のサポートをお願いすることを考えてみてはどうでしょう。イーライリリーと開発した啓発小冊子が、1型糖尿病患者さんにとって、疾患を受け入れ前向きな一歩を歩み始める一助となれば幸いです。」
※ 詳しい調査結果(調査概要と調査結果抜粋)は、弊社ホームページをご参照ください。
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/detail.aspx?ArticleID=pr_2013_051