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国連WFP、シリア人への来年の支援計画を発表

ベルリン発-国連WFPは18日、2015年のシリア緊急支援の概要を発表しました。シリア国内とその周辺国で避難生活を送る650万人以上のシリア人を支援する計画で、それには約15億米ドルの資金が必要であると訴えました。




シリア国内では、国内避難民を主とする425万人に対し、月一回の通常の食糧配給を行います。また、一部の家庭は、通常の食糧配給から、労働をしたらその対価として食糧を配給する、という方式に移行する計画です。これは強靭な地域社会をつくり、人々が元の生活に戻れるよう支援するものです。さらに、職業訓練を受けたら食糧を配給する、という制度も導入し、来年末までにシリア国内での支援人数を計450万人に増やす予定です。

学校給食プログラムも拡大し、国内避難民の割合が高い地域で暮らす生徒50万人に給食を届ける予定です。また、支援の届きにくい地域を中心に、栄養不良の子どもたち3万人に対し、栄養状態を改善するための栄養支援を行います。急性栄養不良率が5%を越える地区では、24万人の子どもを対象に栄養強化食品を配布します。

また、引き続き、シリア国内に暮らす1万5,000人以上の妊婦・授乳中の女性に食糧引換券を提供します。市場や治安状況によっては、配布地域を拡大する予定です。

レバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、エジプトで暮らすシリア難民に対しては、210万人を対象に電子マネーの機能が付いている食糧カードを配布します。毎月、一人あたり平均27米ドルの電子マネーを送金予定です。このカードで生鮮食品などを地元の食品店で購入できるため、難民受入れ国の経済の活性化に貢献しています。この電子マネーを利用した支援により、これまでにこれらの国には10億米ドル近くが投与されました。

国連WFPが、シリア国内で避難生活を送る人々、および、国外に逃れたシリア難民を支援するためには、2015年1〜3月の3ヵ月間で3億3,900万米ドルを早急に必要としています。

シリア危機担当地域緊急調整官を務めるムハンナド・ハディは、「国連WFPの活動はすべて任意の寄付金で成り立っています。シリア人の老若男女、誰一人として飢えることがないよう、世界中の皆様にご支援をお願いいたします。」と訴えました。
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