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医薬品、医療機器開発における患者・市民参画拡大に向けた共同研究を国立がん研究センターと開始

患者・市民と企業をつなぐ活動推進




[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/51375/65/51375-65-da0415e1af0c8297ecce63c473454717-3900x1340.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 健康な社会の実現を目指すシミックホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:中村 和男)は、国立研究開発法人国立がん研究センター(東京都中央区、理事長:中釜 斉)東病院(千葉県柏市、病院長:土井 俊彦、研究代表者:放射線治療科 全田 貞幹)と、PPI(Patient and Public Involvement:患者・市民参画)に関する活動推進を目的とした共同研究契約を8月23日に締結しました。
 PPIとは、患者やその家族、市民の方々の経験や知見を積極的に将来の治療やケアの研究開発、医療の運営などのために活かしていく取り組みです。国立がん研究センター東病院(千葉県柏市、病院長:土井 俊彦、研究代表者:放射線治療科 全田 貞幹)とシミックホールディングス(研究代表者:CEOオフィス 橋本 英明)が協力して、この活動を推進し、患者・市民と企業をつなぎ医薬品、医療機器開発における両者の協働体制の構築を実現していきます。
 なお、共同研究に向けたPPI推進プロジェクト「ProCoP※1(プロコップ)」を4月19日に発足しています。 

※1 患者・市民と企業をつなぐPPI活動推進プロジェクト「Promotion of PPI activity to Connect Patients / the Public and Companies」
■プロジェクト発足の背景
 アカデミア-患者・市民参画では、様々な取り組み実績がある国立がん研究センターがこの課題に着手することにより、企業-患者・市民それぞれがよりメリットを享受できる研究環境が整うことと、日本での医学研究が発展することを目指し、このプロジェクトは発足しました。
 現在製薬会社や医療機器メーカーが抱える課題の一つに、患者・市民との連携が十分でなく、医薬品や医療機器に対する意見を製品の開発製造に十分に反映できていないということがあげられます。その解決手段の一つとして、患者・市民と企業をつなぐ取り組みであるPPIへの注目が高まっています。
 欧米ではすでに、各国の指針やガイドラインに基づき、治験実施計画書の立案段階からの患者参画が行われています。また、参加患者に対する教育研修プログラムも充実しており、日本でも同様の機会や環境の拡充が必要とされています。
 なお、日本でもアカデミア(大学や研究機関)と患者・市民との交流は積極的に行われ、成果も表れていますが、企業との交流はいまだ発展途上です。患者・市民の声にもとづいた優れた医療の実現に向け、患者・市民と企業の結びつきを強めるためのPPI活動が求められています。
■プロジェクトの目的
- 患者・市民と企業の相互理解の促進
患者・市民の視点を企業の活動に反映させることで、両者の理解を深め、協力体制を強化します。
- 教育・研修プログラムの充実
患者・市民に対する教育・研修の機会を拡充し、PPI活動への理解を広めます。
- エコシステムの構築患者・市民と企業が連携したシステムを形成し、医薬品、医療機器の業界全体の発展に寄与します。

■共同研究の概要
・企業による実効性のある患者・市民参画を目指し、「患者・市民参画(以下PPI)の臨床試験計画を検討する会議」の実施手順を示します。
・PPI会議において、企業が患者・市民と臨床試験に関する議論を適切に行うために、案内役として第三者組織を設定します。
(PPI会議における第三者組織の設立により、患者の治療や市民の健康維持における、自身と家族の価値観を企業と共有する仕組みを構築することが可能となります。また、医薬品、医療機器等の開発においては、治験への積極的参加を促す活動につながります。)
・第三者組織を介するPPI会議においては、臨床試験における利益相反(Conflict of Interest:COI)のない医師・薬剤師が司会となり、第三者組織が事務局として運営することで企業と患者・市民をつなぎます。
・企業が取り組むPPIの実現に向けた指針として「患者・市民と企業をつなぐPPI活動推進についての提言」をまとめ、第三者組織の役割及び実施手順を記します。
■代表者コメント
・国立がん研究センター東病院 放射線治療科 全田 貞幹 医師
 患者・市民とアカデミアとの連携はかなり進んできている一方、企業との連携はそれに比べまだ課題が多くあります。アカデミアでのスキームのどの部分をアレンジすれば、患者・市民と企業の連携がうまくいくのかという視点での提案意義は大きいと考えております。本邦における患者・市民と企業の連携で不足している部分に関して私たちの共同研究によりこの結びつきをより深く、より醸成を加速させることを目指します。

・シミックホールディングス株式会社 CEOオフィス 橋本 英明
 シミックグループは、ヘルスケアプロフェッショナルやPHVC(Personal Health Value Creator)の精神に基づき日々邁進しております。この活動を最大化することを目指し、国立がん研究センターとの共同研究により、患者・市民のために、医薬品・医療機器開発への社会的な参画の価値を創造する目的で「患者・市民と企業の連携」をより強めることで、本プロジェクトを推進したいと考えております。

国立がん研究センター東病院について
 国立がん研究センター東病院は、1992年に設立され、年間11,000人を超える新患の方が訪れるがん専門病院です。世界レベルのがん医療の提供と新しいがん医療の創出をビジョンに掲げ、国の「特定機能病院」、「臨床研究中核病院」、「がんゲノム医療中核拠点病院」などに選定されています。数多くのアカデミア、企業が進出し産学連携の医療開発拠点として発展が進む千葉県柏市柏の葉地区に位置し、併設する先端医療開発センター(NCC-EPOC)とともに、国際的なネットワークを基盤とした研究開発の拠点として、先進的ながん治療薬・医療機器開発やゲノム医療をはじめとした個別化治療を推進し、多数の実績を上げています。
https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/index.html


シミックグループについて
 シミック(CMIC)は、1992年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。製薬・バイオテクノロジー・医療機器等の海外企業の日本市場参入や、アジアでの臨床試験実施、米国と日本における医薬品開発および製造のサポートなども展開しています。また、シミックは個人や自治体を支援する新しいヘルスケアソリューションを提供しており、製薬企業のバリューチェーンを全面的に支援する豊富な経験と実績を基盤として、“個々人の健康価値を最大化”する事業モデルPHVC("Personal Health Value Creator”)の展開を目指しています。シミックグループは、世界中に7,500人を超える従業員とグループ会社28社を擁しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
https://www.cmicgroup.com
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