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新提供モデル「Arm Flexible Access」が、より柔軟で自由な半導体設計を実現

ライセンスを取得する前に広範なArm IPにアクセスし、試作や評価、イノベーションの追求が可能に




2019年7月16日、英国ケンブリッジ発 -- 英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は本日、既存および新規のパートナー企業を対象に、半導体設計用のテクノロジーの利用とライセンスに関する提供形態を拡大することを発表しました。新たな提供モデルである「Arm Flexible Access (アーム・フレキシブルアクセス)」(*1)により、企業のSoC設計チームは、半導体設計資産(IP)のライセンスを取得する前にプロジェクトを開始でき、生産段階に進んだ場合にのみライセンス料の支払いが発生します。これにより企業は今後、半導体設計における試作や評価、イノベーションの追求により自由に専念できるようになります。(*2)
*1) https://www.arm.com/products/flexible-access/product
*2) https://www.arm.com/blogs/blueprint/arm-flexible-access

発表の概要:


新提供モデル「Arm Flexible Access」により、SoC設計チームは広範なArm IPを活用して、試作や評価、生産にいたるプロジェクトの実行が可能に
パートナー企業は対象となるIPを半導体のカスタム設計に無制限に利用でき、ライセンス料の支払いは生産段階での利用分に対してのみ発生
Armの既存パートナーのみならず、システムプロバイダーやOEM、スタートアップ企業などの新規参入企業にとっても、半導体設計の機会が増大

ArmのIPプロダクトグループ プレジデントであるRene Haasは、次のように述べています。「Arm Flexible Accessは、やがて到来する1兆個のデバイスがセキュアにつながる世界がもたらす機会に、企業が対応できるよう開発されました。前払いでのライセンス取得より前にArmの半導体設計資産に制約なくアクセスできることで、既存のパートナーおよび新規参入企業は、IoTや機械学習、自動運転、5Gといった分野で新たな成長機会を活用できます」

AlphaICsや Invecas、 Nordic Semiconductorなど複数のパートナー企業は、いち早くArm Flexible Accessに契約し、Armの広範なIP製品、サポートツールおよびトレーニングへのアクセスを手にしています。最先端のIPやArmの全プロダクトラインアップへのアクセスが必要なパートナーにとっては、従来同様、通常のライセンスモデルが最適ですが、Arm Flexible Accessはそれを補完する選択肢となります。各提供モデルの詳細な比較については、次のリンク先をご参照ください。
https://www.arm.com/why-arm/how-licensing-works

パートナーは通常、個々のテクノロジーコンポーネントのライセンスをArmから取得し、ライセンス料を事前に支払うことで、そのテクノロジーを利用できるようになります。Arm Flexible Accessの場合、少額の利用料を支払うだけで広範なテクノロジーのラインアップを直ちに利用でき、製造が決定した場合にのみライセンス料を支払い、その後、出荷された個数に応じたロイヤルティ(利用料)を支払います。対象となるテクノロジーには、SoC設計に欠かせない主要な半導体設計資産(IP)と各種ツールが含まれており、ライセンス契約前に複数のIPブロックを評価し、プロトタイプを作成することがより容易になります。

Arm Flexible Accessで利用可能なIPには、Arm(R) Cortex(R)のA、R、MファミリーのArmプロセッサの大半が含まれており、これは過去2年間にライセンス提供されたArm Cortex CPUの75%に相当します。このほか、Arm TrustZoneおよびCryptoCellのセキュリティIP、一部のMali GPU、システムIPと、SoC設計や初期のソフトウェア開発用の各種ツールおよびモデルも提供されます。さらに、Armのグローバルなサポートとトレーニングサービスも利用可能です。

Arm Flexible Accessで利用可能な全IPの一覧は、以下リンク先でご覧いただけます。
https://www.arm.com/why-arm/how-licensing-works

Arm Flexible Accessのさらに詳細については、Armのオートモーティブ & IoT事業担当シニア・バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるDipti Vachaniによるブログ記事(*3)をご参照ください。
*3) https://www.arm.com/blogs/blueprint/arm-flexible-access

パートナー企業からの賛同コメント
「イノベーションの急速な進化と新たな標準規格の登場を受けて、Nordicの高度なワイヤレス製品群は、近年大幅に拡張しています。さまざまな市場と幅広い製品が存在する中、あらゆるプロジェクトにおいて、基本のプロセッサやセキュリティ技術などの重要な機能について、本当に適したものを選択する力が求められます。必要な機能を自由に選び、使用した分に対してのみ支払いを行うArm Flexible Accessを通じて、今後、常に適切なソリューションを提供できるようになります」
Nordic Semiconductor IPR担当ディレクター Trond Sæther氏

「INVECASは、世界中の多岐にわたる顧客企業と協業しています。Arm Flexible Accessによって、Armの定評あるプロセッサやシステムIPと、高い実績を誇る当社のインターフェイスIPを組み合わせることで、こうしたお客様のニーズに応え、顧客にとって最適なASIC設計ソリューションを開発できます」
Invecas CEO Dasaradha R. Gude氏

「自動車、IoTゲートウェイ、エッジ・コンピューティングの分野でAIのユースケースに対応するため、当社では複数の製品開発に取り組んでいます。そのためには、広範なIPにアクセスし、評価、プロトタイプ作成、設計を迅速に行う能力が求められます。Arm Flexible Accessモデルによって、IPへのアジャイルなアプローチが初めて実現しました」
AlphaICs CEO Nagendra Nagaraja氏

「人工知能分野における急速な発展にともない、私たちのチームには、常に顧客のニーズに対して先手を打っていくことが求められています。Arm Flexible Accessによって、QuadricのエッジSoCに適切なArm CPUを組み込み、エッジデバイス上でのリアルタイムコンピューティングを提供できるようになります。私たちはアーリーアダプターとして大きな期待を抱いています」
Quadric.io. CEO・共同創業者 Veerbhan Kheterpal氏

「自動車やインダストリアルIoTなどの新たなトレンドを背景に、ASICのリーディングカンパニーである当社の顧客企業は、より広範な革新的ソリューションをより短い期間で求めています。競争の厳しい環境において、私たちはこのようなソリューションをできる限り迅速に提供する必要があります。そしてArm Flexible Accessは、使用した分だけ支払うという明快で透明性の高い価格体系により、この要求を満たすことを可能にします」
株式会社メガチップス 執行役員 事業部長 佐々木 元氏

Armについて
Armのテクノロジーは、コンピューティングとコネクティビティの革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れた高度なプロセッサ設計は、1,450億個以上のチップを通してインテリジェントなコンピューティングを実現してきました。Armのテクノロジーは各種センサーからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、さまざまな製品をセキュアにサポートしており、世界人口の70%以上に使用されています。さらに、このテクノロジーにIoTソフトウェアやデバイス管理プラットフォームを組み合わせ、顧客がコネクテッドデバイスからビジネス価値を生み出すことを可能にしています。Armは現在1,000社以上のテクノロジーパートナーとともに、チップからクラウドまで、演算が行われるあらゆる分野における設計、セキュリティ、管理を支える技術の最先端を担っています。

全ての情報は現状のまま提供されており、内容について表明および保証を行うものではありません。本資料は、内容を改変せず、出典を明記した上で自由に共有いただけます。ArmはArm Limited(またはその子会社)の登録商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。(C) 1995-2019 Arm Group.
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