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フリースケール、Nivisスマート・オブジェクト・ソリューションを採用した IPv6ベースのメトロポリタン・エリア・ネットワーク開発キットを発表




東京(フリースケール・テクノロジ・フォーラム・ジャパン)-フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)開発キットであるTWR-METRO-KIT-NA/JAの供給を開始することを発表しました。このキットを利用すれば、6LoWPAN準拠のスマート・オブジェクト・ネットワークを面倒な設定なしに短時間で構築し、開発済みのハードウェアに組み込んで、実際の環境に即したネットワークの性能評価を行うことができます。フリースケールは、要求の厳しいIPv6デバイス向けのソフトウェア・スタック開発において優れた実績を残しているという理由で、長年にわたり複雑なメッシュ・ネットワーク開発に携わっている技術系企業のNivisと協業してきました。

メトロポリタン・エリア・ネットワークは、“ラスト・ワンマイル”のスマート・メータリング通信や街路照明の制御に理想的です。メトロポリタン・エリア・ネットワークは、通常は長距離通信での極めて高い信頼性と、1つのエッジ・ルータやデータ・コンセントレータでの数千台に及ぶノードの処理が必要とされ、しかも各ノードは数十個のホップを同時に処理することが求められます。

フリースケールのメータリング、メディカル&コネクティビティ・ビジネス ディレクターであるブルーノ・ベイラックは、次のように述べています。「私たちが提供するのは、スマート・エネルギー・コネクティビティ・アプリケーションなど、条件が厳しい広域のRF環境でも誤作動を起こさないIPネットワークを実装するためのターンキー・ソリューションです。お客様のほとんどは、こうした複雑なネットワークを開発するための時間的余裕も専用のリソースもありません。このキットは、効率性に優れたハードウェアと実績のあるソフトウェアを統合することで、開発期間を数年単位で短縮します。」

TWR-METRO-KIT-NA/JAは、バッテリ駆動の2つの小型ワイヤレス・エンド・ノードおよびPCを接続するための1つのワイヤレス・エッジ・ルータを搭載しており、ネットワークの評価と開発を行うための強固な基盤として利用できます。エンド・ノードは最大20台まで容易に拡張することが可能です。各エンド・ノードは、ARM(R) Cortex-M4コアをベースとするフリースケールのKinetis(キネティス)Kシリーズ・マイクロコントローラおよびフリースケールのMC12311サブギガヘルツ・スマート無線トランシーバで構成され、数マイルの距離ならRFパワー・アンプを追加せずに最大15dBm以上で送信する能力を備えたNivisスマート・オブジェクト無線モジュールです。エッジ・ルータの中核となるのは、Power Architecture(R)テクノロジをベースとしたフリースケールのQorIQ(コア・アイキュー)P1025プロセッサで、Nivisのエッジ・ルータ・ソフトウェアを実行します。

キットおよびNivisスマート・オブジェクト無線モジュールは、アメリカ、カナダ、EU、および日本での使用が認可されることが見込まれており、開発者は評価を終えた後で迅速に大規模なフィールド試験のためのプロトタイプ製造に移行することができます。Nivisスマート・オブジェクト無線モジュールには完全なアプリケーション・プログラム・インタフェース(API)が定義されており、組込みシステム設計者はメトロポリタン・エリア・ネットワークのワイヤレス・コネクティビティが必要な場合に、モジュールを簡単に任意のホスト・プロセッサに接続することができます。また、任意のインターネット・ブラウザから自由にIPv6コマンドを送信して、ネットワークのエンド・ノードにアクセスすることも可能です。

TWR-METRO-KIT-NA/JAは、IEEE(R)およびオープンのインターネット通信規格に完全に準拠します。スマート・オブジェクト・スタックのアプリケーション層、トランスポート層、およびネットワーク層は、CoAP、UDP、IPv6/6LoWPAN、RPL、およびICMPを含む最新のインターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(Internet Engineering Task Force:IETF)の規格に準拠します。アプリケーション層のペイロードはEXI/XMLのエンコードによって決まります。無線は、IEEE 802.15.4eの新しいTime Synchronized Channel Hopping MACおよびIEEE 802.15.4g PHYの仕様に基づいて設計されています。Nivisは、スマート・グリッドおよび産業用ワイヤレス・ネットワークにおけるグローバル・リーダーであり、自社で策定したIPのスマート・オブジェクトのオープン・スタンダード・スタックのテストを、スマート・オブジェクト(iPSO)アライアンスのインターロップ・イベントで積極的に行ってきました。

2012年8月にブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで開催されたIETFインターロップ・イベントでは、Nivisはフリースケールのメトロポリタン・エリア・ネットワーク開発キットを利用してテストを行い、クラウド・ホスティングのアプリケーションを通じてカナダ、フィンランド、フランス、スウェーデン、およびアメリカに設置した装置との相互通信を成功させました。このときに使用したのは、スマート・オブジェクト(iPSO)のアプリケーション・テンプレート向けの標準IPです。この相互接続互換イベントには、他の8社のiPSO会員企業も参加しています。

Nivisの技術ディレクターでIPSOインターロップ委員会の共同議長でもあるRobert Assimiti氏は、次のように述べています。「将来の“モノのインターネット”では、貴重なデータの交換が可能なさまざまなベンダのスマート・オブジェクトが相互に接続されるでしょう。私たちは、このイベントでモノのインターネットの基盤をより強化することができました。フリースケールの最先端のチップセットをベースとするNivisのスマート・オブジェクトは、強力なハードウェアとファームウェアが相乗効果を生み出しており、インターネットにおいて不可欠の要素になる可能性を秘めています。」

価格と供給
TWR-METRO-KIT-NA/JAは2012年11月末までに出荷が開始される予定です。参考価格は800.00ドル(USD)です。詳細については、www.freescale.com/TowerのWebサイトをご覧ください。

 
フリースケール・テクノロジ・フォーラムについて
イノベーションとコラボレーションの活性化を目的に設立されたフリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF:Freescale Technology Forum)は、組込みシステム業界の毎年恒例の開発者イベントです。2005年に開催を開始して以来、世界中のFTFイベントへの参加者は4万8000人を超えています。日本では、FTF Japanを東京にて2012年10月22日・23日に開催中です。詳細は、http://www.freescale.co.jp/event/ftfj/2012/index.php?r=2PRNADDをご覧ください。


フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.co.jp/をご覧ください。


Nivis社について
1998年に創業したNivisは、6LoWPAN、RPL/RoLL、ISA100.11a、およびWirelessHARTをはじめとするオープン・スタンダードのワイヤレス・センシングと制御ネットワーク技術のリーダー企業です。Nivisの技術は実用性が評価され、現在ではスマート・メータリングおよび産業用ワイヤレスの大手メーカー各社で利用されています。Nivisは、ジョージア州アトランタのアメリカ本社およびベルギーとルーマニアのヨーロッパ営業所を拠点に、世界の27か国の顧客にサービスを提供しています。詳細についてはwww.nivis.comのWebサイトをご覧ください。

FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。
(C)2012フリースケール・セミコンダクタ・インク
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