アンモニア製造から利用までのCO2排出量を可視化するプラットフォームの実証を開始
[22/11/01]
提供元:PRTIMES
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〜アンモニアバリューチェーン上のカーボンフットプリント管理をブロックチェーン技術で実現〜
IHIはこのたび,アンモニア製造から利用に至るバリューチェーン全体における,カーボンフットプリントを記録・可視化する「アンモニアCO2トレーサビリティプラットフォーム」(以下「本プラットフォーム」)を開発し,実証試験を開始しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/89117/69/resize/d89117-69-e4ace2b9a5f512a4e119-0.png ]
近年,製造工程におけるCO2排出を極めて低く抑え,燃焼時にCO2を排出しないクリーンアンモニア(※1)が新たな燃料資源として注目されています。一方,燃料アンモニアの普及・拡大には,再生可能エネルギーによる電力を用いた水素・アンモニアの生成,輸送,貯蔵に至るバリューチェーン全体における,複数のプレーヤーやプロセスをまたいだCO2排出量の詳細な記録・管理・授受と,透明性と信頼性の高いCO2削減量の算出手法の確立が課題となっていました。この課題に対して,IHIは自社IoT基盤技術であるILIPS(※2)と,富士通株式会社が提供する基盤技術とを組み合わせた,「アンモニアCO2トレーサビリティプラットフォーム」を開発しました。
本プラットフォームは,データ追跡信頼性の高いブロックチェーン技術(※3)を用いて,アンモニアの「つくる」「はこぶ・ためる」「つかう」の各段階におけるCO2排出量を算出,記録,ならびに可視化するなど,各プロセスにおけるCO2トレーサビリティを実現しています。このシステムにより,バリューチェーン上の各プレーヤーやアンモニアの需要家が,脱炭素の取り組みに関する情報を必要とする各ステークホルダに対してCO2排出量や削減量を証明できるようになります。
IHIは本プラットフォームの有効性を確認するため,「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」における再生可能エネルギー発電・水素製造設備と,「IHI横浜事業所」におけるアンモニア合成・貯蔵・ガスタービンまでの各設備からなるバリューチェーンを構築し,実証試験をこのたび開始しました。本実証試験を通じて,算出手法の検証や,プラットフォームとしての機能向上に取り組む予定です。
IHIは今後この仕組みを,世界中のアンモニアバリューチェーンに携わる誰もが参加可能なプラットフォームとして整備を進め,社外とコンソーシアムを形成した実証試験を予定しています。これらの活動を通して燃料アンモニアを含めたカーボンニュートラル燃料の社会実装の早期実現と,質の高いインフラ提供によるグローバルな環境負荷の低減に貢献してまいります。
(※1)クリーンアンモニア
クリーンアンモニアは製造時のCO2排出量を非常に低く抑えたアンモニアで,主なものとしてグリーンアンモニアとブルーアンモニアがあります。グリーンアンモニアは,再生可能エネルギーを使用して製造したアンモニアであり,ブルーアンモニアは化石資源を使用しますが,排出したCO2を捕集し地下埋設することで製造時のCO2排出量を低く抑えたアンモニアです。特にグリーンアンモニアは製造プロセスでも燃焼による発電でもCO2を排出しないため、カーボンニュートラルに向けた次世代燃料として期待されています。
(※2)ILIPS
装置や設備のデータをクラウドサーバに集積し,ライフサイクルビジネスに活用するIHIグループ製品共通のプラットフォームで2014年にリリースしました。製品納入後も,お客さまに価値を提供し続けるため,IoT/ICT利活用の中核的な取り組みとして, 現在約1,500台の製品に適用されています。
(※3)ブロックチェーン技術
データ改ざんが容易に検出できる仕組みを持ち,ネットワークの参加者が全員同じデータを共有する分散型台帳システム。参加者全員が検証可能なためデータの透明性が保証され,記録が一連となったデータ構造を持つため信頼性も高い事が特徴です。
IHIはこのたび,アンモニア製造から利用に至るバリューチェーン全体における,カーボンフットプリントを記録・可視化する「アンモニアCO2トレーサビリティプラットフォーム」(以下「本プラットフォーム」)を開発し,実証試験を開始しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/89117/69/resize/d89117-69-e4ace2b9a5f512a4e119-0.png ]
近年,製造工程におけるCO2排出を極めて低く抑え,燃焼時にCO2を排出しないクリーンアンモニア(※1)が新たな燃料資源として注目されています。一方,燃料アンモニアの普及・拡大には,再生可能エネルギーによる電力を用いた水素・アンモニアの生成,輸送,貯蔵に至るバリューチェーン全体における,複数のプレーヤーやプロセスをまたいだCO2排出量の詳細な記録・管理・授受と,透明性と信頼性の高いCO2削減量の算出手法の確立が課題となっていました。この課題に対して,IHIは自社IoT基盤技術であるILIPS(※2)と,富士通株式会社が提供する基盤技術とを組み合わせた,「アンモニアCO2トレーサビリティプラットフォーム」を開発しました。
本プラットフォームは,データ追跡信頼性の高いブロックチェーン技術(※3)を用いて,アンモニアの「つくる」「はこぶ・ためる」「つかう」の各段階におけるCO2排出量を算出,記録,ならびに可視化するなど,各プロセスにおけるCO2トレーサビリティを実現しています。このシステムにより,バリューチェーン上の各プレーヤーやアンモニアの需要家が,脱炭素の取り組みに関する情報を必要とする各ステークホルダに対してCO2排出量や削減量を証明できるようになります。
IHIは本プラットフォームの有効性を確認するため,「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」における再生可能エネルギー発電・水素製造設備と,「IHI横浜事業所」におけるアンモニア合成・貯蔵・ガスタービンまでの各設備からなるバリューチェーンを構築し,実証試験をこのたび開始しました。本実証試験を通じて,算出手法の検証や,プラットフォームとしての機能向上に取り組む予定です。
IHIは今後この仕組みを,世界中のアンモニアバリューチェーンに携わる誰もが参加可能なプラットフォームとして整備を進め,社外とコンソーシアムを形成した実証試験を予定しています。これらの活動を通して燃料アンモニアを含めたカーボンニュートラル燃料の社会実装の早期実現と,質の高いインフラ提供によるグローバルな環境負荷の低減に貢献してまいります。
(※1)クリーンアンモニア
クリーンアンモニアは製造時のCO2排出量を非常に低く抑えたアンモニアで,主なものとしてグリーンアンモニアとブルーアンモニアがあります。グリーンアンモニアは,再生可能エネルギーを使用して製造したアンモニアであり,ブルーアンモニアは化石資源を使用しますが,排出したCO2を捕集し地下埋設することで製造時のCO2排出量を低く抑えたアンモニアです。特にグリーンアンモニアは製造プロセスでも燃焼による発電でもCO2を排出しないため、カーボンニュートラルに向けた次世代燃料として期待されています。
(※2)ILIPS
装置や設備のデータをクラウドサーバに集積し,ライフサイクルビジネスに活用するIHIグループ製品共通のプラットフォームで2014年にリリースしました。製品納入後も,お客さまに価値を提供し続けるため,IoT/ICT利活用の中核的な取り組みとして, 現在約1,500台の製品に適用されています。
(※3)ブロックチェーン技術
データ改ざんが容易に検出できる仕組みを持ち,ネットワークの参加者が全員同じデータを共有する分散型台帳システム。参加者全員が検証可能なためデータの透明性が保証され,記録が一連となったデータ構造を持つため信頼性も高い事が特徴です。