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第60期(2023年度)決算事業報告を発表

第60期(2023年度)決算事業報告/2023年4月1日〜2024年3月31日




1.事業の経過およびその成果
当連結会計年度におけるわが国経済は、ロシアのウクライナ侵攻継続によるサプライチェーンへの影響や、急激に進んだ円安等により、あらゆる物価が上昇基調となったものの、全産業の設備投資額は好調に推移し、国内景気を支える結果となりました。建設投資に関しては、政府・民間共に前年度比増となり、建設投資総額は72.4 兆円(前年度比5.2%増)となる見通しです。このような事業環境下、当社は注力分野である建築、プラント分野の需要を着実に取込む事で当連結会計年度は、売上高は過去最高額となる1,276 億円(前年度比105%)、当期純利益は56億円(同比139%)の増収増益の決算となりました。
※建設投資見通しは建設経済研究所2024年4月発表資料より引用

第60期 連結損益実績
[画像1: https://prtimes.jp/i/77197/70/resize/d77197-70-430645710eb36675aa14-0.jpg ]

  
2.2023年度各種取り組みについて
2023 年度は当社が2030 年をゴールとした中長期事業計画、「ニッケングリーンカンパニー構想」の初年度にあたり、重要戦略である Digital transformation (以下DX)、 Environment Transformation (以下EX)、商品の自社開発を推進すると共に、海外事業の強化に取組みました。

DX 分野では、お客様との接地面積を拡大するツールである「オンラインレンタル」の利便性の向上を図ることで登録ユーザー数を順調に伸ばすことが出来ました。EX分野については、2023 年4月にEX 部を設立、バイオ燃料の実証実験、また、バッテリー駆動のレンタル機械導入等により、お客様の脱炭素への取組みをご支援致しました。

商品開発面では、建築現場の設備工事の省人省力化に貢献する新商品「ディアナ」、「アポロ」を始め、建築、鉄道分野を中心とした商品開発を行い、お客様からご好評を頂くことが出来ました。

海外事業では、インドネシアBAP社 の連結子会社化に加え、海外駐在員の待遇改善、将来の更なる成長に向けた体制強化に取組みました。

当社は8 月28 日、38 年ぶりに本社を東京汐留地区に移しました。新本社のデザインコンセプトは「コネクトニッケン」です。お客様やパートナー企業との連携を深めると同時に、社内においても社員一人ひとりが様々な人と繋がり、多様性を尊重する組織風土を強化することで、「唯一無二の付加価値」を生み出せる会社であり続けたいと考えております。

3.対処すべき課題・取り組み
2024 年度の建機レンタル業界を取り巻く事業環境は、建設投資全体では74.4 兆円(前
年度比2.8%増)、政府建設投資は23.6 兆円(前年度比1.5%増)、民間非住宅投資につ いても19.1 兆円(前年度比1.2%増)とほぼ前年と同水準が見込まれます。企業の設備投資は堅調な推移が予想され、インバウンド需要もコロナ禍以前の水準に戻りつつありますが、継続する物価高騰、停滞する中国景気や、アメリカ大統領選挙の行方等で、更なる経営環境の変化が予測される為、適時の経営判断が行えるよう、市況への感度を高めていく必要があります。

日本国内では人手不足の深刻化、建設・物流業界の2024 年問題等、当社の事業活動に大きな影響を及ぼす様々な課題に直面しております。対面する全ての業界における喫緊の生産性向上ニーズに応えながら、年々高まっている企業の脱炭素ニーズへの備えも必要となります。また、昨今のレンタル資産や部品の調達コストや、あらゆるサービスコストの高騰に対処すべく、付加価値の向上、適切なレンタル料金の設定、社内オペレーションの効率化に注力する方針です。特に重要な施策は以下となります。

(1)DXの更なる推進 〜デジタルで建機レンタル業界の構造改革を目指す〜
2021 年4 月のオンラインレンタルのリリースから3 年が経過しましたが、見積機能や必須付属品機能、使用者管理機能等の随時アップデートを行い、登録ユーザー数は40,000 人を超え、お客様からご好評を頂いております。現在は、日常業務で労力を要している入出庫検品や在庫調査において大幅な効率化が見込まれるRFIDの早期導入に取り組んでおります。今後建機レンタルビジネスのDX 化が進む中で当社として存在感を発揮できる様、スピード感を持って取り進めてまいります。

(2)EXの推進 〜環境・脱炭素を誇れる分野に〜
あらゆる企業で環境保全への機運が高まる中、本年5月に、建設現場のCO2排出量を可視化出来るダッシュボードを開発し、また、建機から排出するCO2を実質ゼロにできるカーボンオフセットレンタルをリリース致しました。今後もお客様のニーズに寄り添い、ソリューションの開発に取り組んでまいります。

(3)商品開発 〜オリジナル商品開発による差別化〜
当社は創業以来、お客様の「困った」を解決し、世の中に「ないモノ」は作る事をテーマに商品開発を進めてまいりました。2021年に技術開発部を発足後、時代のニーズに合わせ、ロボティクスを含めた商品開発の企画、IoT技術を用いたツールの開発・ビジネス化を推進してまいりました。人手不足を背景に、お客様の省人省力化に繋がる商品開発への期待は高まっておりますので、今後も継続的に経営資源を投入し、新たな商品開発やソリューションの提供を行ってまいります。

(4)社員が元気な会社 〜更なるワークライフバランス向上を目指す〜
当社は経営ビジョンに掲げる「社員が元気な会社」であり続ける為に、昨年に続き本年もベースアップを実施致します。昨今の物価上昇を踏まえ、実質賃金の調整が必要と判断したものであり、人材の確保、成長機会の創出、そして社員のエンゲージメント向上に繋げていきたいと考えております。同時に、2025年度入社の新入社員についても初任給の引き上げを決定しております。
また、当社では土日休みを推進しており、全国の7割の営業所が週末に休暇を取れる体制に移行しております。連休とする事でご家族と過ごす時間が増える等、ワークライフバランスの充実が図れるものと考えます。

[画像2: https://prtimes.jp/i/77197/70/resize/d77197-70-319fb384f2f0c1f755f6-1.jpg ]
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