「MONEX 個人投資家サーベイ 2014 年4 月調査」
[14/04/28]
提供元:PRTIMES
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少額投資非課税制度(NISA)の口座開設は、回答者全体の6 割を超える
マネックス証券株式会社(以下「マネックス証券」)は、2009 年10 月より、マネックス証券に口座を保有する個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を月次で実施しております。
このたび、2014 年4 月4 日〜7 日にインターネットを通じて実施したアンケート調査1,080 件の回答結果を報告書にまとめました。
■調査結果の要約
(1)個人投資家の見通しDI(※1)について、米国株DI は上昇。日本株DI、中国株DI は小動き。(グラフ1・グラフ2)
【日本株DI】(2014 年3 月)15→(2014 年4 月)18(前回比+3 ポイント)
【米国株DI】(2014 年3 月)42→(2014 年4 月)52(前回比+10 ポイント)
【中国株DI】(2014 年3 月)-49→(2014 年4 月)-47(前回比+2 ポイント)
今後3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場見通しについてたずねた。前回調査時(2014 年3 月実施)と比較して、米国株DI は上昇したが、日本株DI、中国株DI は小動き。投資家心理は米国株に対しては、改善していると考えられる。中国株DI は、2012 年2 月調査時より継続して「下落すると思う」と考えている個人投資家のほうが多い。
(※1)「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答した割合(%)を引いたポイント
(2)業種別魅力度ランキング、「不動産」が2 四半期ぶりに首位を奪還(グラフ3)
個人投資家が「魅力的であると思う業種」の上位 3 位は「不動産」、「自動車」、「医薬品」となった。「不動産」は2 四半期ぶりに首位を奪還(5 位→1 位)その他、順位を上げたのは「通信」(6 位→5 位)、「銀行」(8 位→7 位)、「鉄鋼」(10 位→9 位)。反対に順位を下げたのは「医薬品」(1 位→3 位)、「商社」(3 位→6 位)、「機械」(7 位→8 位)、「海運」(9 位→10 位)。
(3)今後3 ヶ月程度の米ドル/円相場の見通し:円安を見込む向きが増加し6 割に(グラフ 4)
今後 3 ヶ月程度の米ドル/円相場の見通しについて、円安を見込む層は前回調査時より12ポイント増となった(48→60)。逆に円高を見込む層は8 ポイント減となった(22→14)。
(4)日本株取引の投資意欲DI は軒並み下落(グラフ5、グラフ5-2)
今後3 ヶ月程度の日本株への投資意欲を「売買頻度」「投資金額」「保有銘柄数」毎にたずねたところ、すべてのDI(※2)が下落となり、日本株への投資意欲は低下していると考えられる。
【売買頻度DI】 (2014 年3 月)33→(2014 年4 月)26(前回比-7 ポイント)
【投資金額DI】 (2014 年3 月)25→(2014 年4 月)19(前回比-6 ポイント)
【保有銘柄数DI】(2014 年3 月)19→(2014 年4 月)13(前回比-6 ポイント)
(※2)「増やしたい」と回答した割合(%)から「減らしたい」と回答した割合(%)を引いたポイント
(5)米国のマクロ経済に関心が高まる(グラフ6、グラフ6-2)
個人投資家が注目するトピックでは、前回調査時と比較して関心が高まっている項目は、米国のマクロ経済であることが分かった。(前回比 米国のマクロ経済:+3.9%)反対に、新興国(中国除く)の金利動向、日本以外の政治・外交については関心が低下していることがわかった。
(6)日銀が追加緩和を実施する時期の予想は7〜9 月に(グラフ7)
日銀による追加緩和実施時期についてたずねた。「2014 年7 月〜9 月」34.9%という回答が最も多かった。
(7)少額投資非課税制度(NISA)の口座開設は、回答者全体の6 割を超える(グラフ 8、グラフ8-2)
2014 年1 月から開始した少額投資非課税制度の活用状況についてたずねた。NISA 口座を開設済みの個人投資家は回答者全体の6 割を超えた(61.8%)。NISA 口座を活用して投資を実践している個人投資家は、回答者全体の35%であった。今後、NISA 口座を活用したいと考えている個人投資家のうち、53.2%が「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活
用したい」と考えていることが分かった。
■これからNISA 口座での投資を始めようとしている個人投資家について
「まずは少額の投資から始めたい」20.5%
「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活用したい」53.2%
「まだ分からない」26.3%
■既にNISA 口座での投資を始めている個人投資家について
「まずは少額の投資から始めている」53.2%
「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活用している」46.8%
(8)消費税率10%への引き上げの賛否について(グラフ9、グラフ9-2)
2014 年4 月1 日より消費税率が5%から8%に引き上げられたが、個人投資家に消費税率10%への引き上げについて賛否をたずねたところ「反対」と考えている個人投資家が約6 割だった。(「賛成」42%、「反対」58%)
年代別にみると未成年、30 代、40 代、60 代は「反対」の割合が多く、20 代、50 代、70 代は、「賛成」の割合が多いことが分かった。
■「賛成」の理由(一部抜粋)
「財政再建のため。」「現在の財政状況を鑑みた時に、間接税増税は必然。ただし、法人税減税などとの抱き合わせが必要。また、日本人の個人面の税負担はまだ相対的に低いと考える。」
「賛成というか、仕方ないというのが本音。」
「海外の投資家から財政政策とアベノミクスの信用が得られ、投資の流入が期待できるから。」
■「反対」の理由(一部抜粋)
「景気回復が末端まで浸透していないのでは…?!」
「とりあえず、8%には上げた。さらに上げた場合の景気の落ち込みが心配。」
「景気回復の足を引っ張ることになると思う。時期を良く検討した方が良いと思う。」
「景気への影響大であり、総合的な景気判断をしっかり出来てからの話と思う。」
■調査結果
■総 括 (マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部)
今回の調査結果で印象的だったのは、個人投資家の皆様の米国への注目度が高まっていることと日本株への投資意欲が大きく下がったことです。
米国は12 月から2 月にかけて見舞われた寒波の影響で、個人消費や労働市場など重要な経済指標が大きく悪化するとともに、NY ダウ平均が高値から一時1,000 ドルほど調整するなど、株式市場もやや混乱しました。ただ、3 月以降に発表された経済指標は力強い回復を示唆しており、株価も高値更新を伺う水準まで回復しました。
IMF などの主要な国際機関は2014 年の米国経済の成長率を3%程度と見ており、今年は米国経済が世界経済を牽引していくものと思われます。寒波の到来でそのシナリオが揺らぎかけたものの、再びその確度が高まったことが、マーケットに安心感を与えているのでしょう。
一方、日本株は今年に入って冴えない値動きが続いています。日経平均の年初からの下落率は10%程度(4 月23 日現在)と主要国の中で最も大きいものとなっています。個人投資家の皆様の日本株への投資意欲の減退はもちろんこの株価が冴えないということが一番の要因かと思われますが、それに加えて予想困難な急激な株価変動が多い、ということもあるのではないでしょうか。
例えば4 月7 日から11 日の週の日経平均の下落幅は1,103 円と、週間での下げ幅としてはリーマン・ショック直後に次いでここ数年来で2 番目に大きなものとなりました。リーマン・ショックのような危機的状況が起きたならまだ納得もできますが、ご存じのように特段大きな危機が発生したわけではありません。外国人投資家主体で厚みのない日本の株式市場では、ヘッジファンド等が大きく仕掛けた際に対応しきれず、株価が大きく振らされてしまう、ということなのかもしれません。昨今GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用ポートフォリオ見直しに注目が高まっておりますが、まっとうな買い手が増えて投資家の厚みが増すことを期待したいところです。
今月も貴重な時間を割いて個人投資家サーベイにご協力を賜り誠にありがとうございました。
本調査結果が皆様の投資の一助となれば幸いです。
■調査の概要と回答者の属性
調査方式: インターネット調査
調査対象: マネックス証券に口座を保有している個人投資家
回答数: 1,080 件
調査期間: 2014 年4 月4 日〜4 月7 日
本情報は当社が実施したアンケートに基づいて作成したものです。
・ 本情報は売買のタイミング等を反映したものではなく、また示唆するものではありません。
・ 当社は記載した銘柄の取引を推奨し、勧誘するものではありません。
・ 当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。
・ 銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
【マネックス証券株式会社について】
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165 号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会
マネックス証券株式会社(以下「マネックス証券」)は、2009 年10 月より、マネックス証券に口座を保有する個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を月次で実施しております。
このたび、2014 年4 月4 日〜7 日にインターネットを通じて実施したアンケート調査1,080 件の回答結果を報告書にまとめました。
■調査結果の要約
(1)個人投資家の見通しDI(※1)について、米国株DI は上昇。日本株DI、中国株DI は小動き。(グラフ1・グラフ2)
【日本株DI】(2014 年3 月)15→(2014 年4 月)18(前回比+3 ポイント)
【米国株DI】(2014 年3 月)42→(2014 年4 月)52(前回比+10 ポイント)
【中国株DI】(2014 年3 月)-49→(2014 年4 月)-47(前回比+2 ポイント)
今後3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場見通しについてたずねた。前回調査時(2014 年3 月実施)と比較して、米国株DI は上昇したが、日本株DI、中国株DI は小動き。投資家心理は米国株に対しては、改善していると考えられる。中国株DI は、2012 年2 月調査時より継続して「下落すると思う」と考えている個人投資家のほうが多い。
(※1)「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答した割合(%)を引いたポイント
(2)業種別魅力度ランキング、「不動産」が2 四半期ぶりに首位を奪還(グラフ3)
個人投資家が「魅力的であると思う業種」の上位 3 位は「不動産」、「自動車」、「医薬品」となった。「不動産」は2 四半期ぶりに首位を奪還(5 位→1 位)その他、順位を上げたのは「通信」(6 位→5 位)、「銀行」(8 位→7 位)、「鉄鋼」(10 位→9 位)。反対に順位を下げたのは「医薬品」(1 位→3 位)、「商社」(3 位→6 位)、「機械」(7 位→8 位)、「海運」(9 位→10 位)。
(3)今後3 ヶ月程度の米ドル/円相場の見通し:円安を見込む向きが増加し6 割に(グラフ 4)
今後 3 ヶ月程度の米ドル/円相場の見通しについて、円安を見込む層は前回調査時より12ポイント増となった(48→60)。逆に円高を見込む層は8 ポイント減となった(22→14)。
(4)日本株取引の投資意欲DI は軒並み下落(グラフ5、グラフ5-2)
今後3 ヶ月程度の日本株への投資意欲を「売買頻度」「投資金額」「保有銘柄数」毎にたずねたところ、すべてのDI(※2)が下落となり、日本株への投資意欲は低下していると考えられる。
【売買頻度DI】 (2014 年3 月)33→(2014 年4 月)26(前回比-7 ポイント)
【投資金額DI】 (2014 年3 月)25→(2014 年4 月)19(前回比-6 ポイント)
【保有銘柄数DI】(2014 年3 月)19→(2014 年4 月)13(前回比-6 ポイント)
(※2)「増やしたい」と回答した割合(%)から「減らしたい」と回答した割合(%)を引いたポイント
(5)米国のマクロ経済に関心が高まる(グラフ6、グラフ6-2)
個人投資家が注目するトピックでは、前回調査時と比較して関心が高まっている項目は、米国のマクロ経済であることが分かった。(前回比 米国のマクロ経済:+3.9%)反対に、新興国(中国除く)の金利動向、日本以外の政治・外交については関心が低下していることがわかった。
(6)日銀が追加緩和を実施する時期の予想は7〜9 月に(グラフ7)
日銀による追加緩和実施時期についてたずねた。「2014 年7 月〜9 月」34.9%という回答が最も多かった。
(7)少額投資非課税制度(NISA)の口座開設は、回答者全体の6 割を超える(グラフ 8、グラフ8-2)
2014 年1 月から開始した少額投資非課税制度の活用状況についてたずねた。NISA 口座を開設済みの個人投資家は回答者全体の6 割を超えた(61.8%)。NISA 口座を活用して投資を実践している個人投資家は、回答者全体の35%であった。今後、NISA 口座を活用したいと考えている個人投資家のうち、53.2%が「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活
用したい」と考えていることが分かった。
■これからNISA 口座での投資を始めようとしている個人投資家について
「まずは少額の投資から始めたい」20.5%
「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活用したい」53.2%
「まだ分からない」26.3%
■既にNISA 口座での投資を始めている個人投資家について
「まずは少額の投資から始めている」53.2%
「100 万円までの非課税投資枠を上限まで有効活用している」46.8%
(8)消費税率10%への引き上げの賛否について(グラフ9、グラフ9-2)
2014 年4 月1 日より消費税率が5%から8%に引き上げられたが、個人投資家に消費税率10%への引き上げについて賛否をたずねたところ「反対」と考えている個人投資家が約6 割だった。(「賛成」42%、「反対」58%)
年代別にみると未成年、30 代、40 代、60 代は「反対」の割合が多く、20 代、50 代、70 代は、「賛成」の割合が多いことが分かった。
■「賛成」の理由(一部抜粋)
「財政再建のため。」「現在の財政状況を鑑みた時に、間接税増税は必然。ただし、法人税減税などとの抱き合わせが必要。また、日本人の個人面の税負担はまだ相対的に低いと考える。」
「賛成というか、仕方ないというのが本音。」
「海外の投資家から財政政策とアベノミクスの信用が得られ、投資の流入が期待できるから。」
■「反対」の理由(一部抜粋)
「景気回復が末端まで浸透していないのでは…?!」
「とりあえず、8%には上げた。さらに上げた場合の景気の落ち込みが心配。」
「景気回復の足を引っ張ることになると思う。時期を良く検討した方が良いと思う。」
「景気への影響大であり、総合的な景気判断をしっかり出来てからの話と思う。」
■調査結果
■総 括 (マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部)
今回の調査結果で印象的だったのは、個人投資家の皆様の米国への注目度が高まっていることと日本株への投資意欲が大きく下がったことです。
米国は12 月から2 月にかけて見舞われた寒波の影響で、個人消費や労働市場など重要な経済指標が大きく悪化するとともに、NY ダウ平均が高値から一時1,000 ドルほど調整するなど、株式市場もやや混乱しました。ただ、3 月以降に発表された経済指標は力強い回復を示唆しており、株価も高値更新を伺う水準まで回復しました。
IMF などの主要な国際機関は2014 年の米国経済の成長率を3%程度と見ており、今年は米国経済が世界経済を牽引していくものと思われます。寒波の到来でそのシナリオが揺らぎかけたものの、再びその確度が高まったことが、マーケットに安心感を与えているのでしょう。
一方、日本株は今年に入って冴えない値動きが続いています。日経平均の年初からの下落率は10%程度(4 月23 日現在)と主要国の中で最も大きいものとなっています。個人投資家の皆様の日本株への投資意欲の減退はもちろんこの株価が冴えないということが一番の要因かと思われますが、それに加えて予想困難な急激な株価変動が多い、ということもあるのではないでしょうか。
例えば4 月7 日から11 日の週の日経平均の下落幅は1,103 円と、週間での下げ幅としてはリーマン・ショック直後に次いでここ数年来で2 番目に大きなものとなりました。リーマン・ショックのような危機的状況が起きたならまだ納得もできますが、ご存じのように特段大きな危機が発生したわけではありません。外国人投資家主体で厚みのない日本の株式市場では、ヘッジファンド等が大きく仕掛けた際に対応しきれず、株価が大きく振らされてしまう、ということなのかもしれません。昨今GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用ポートフォリオ見直しに注目が高まっておりますが、まっとうな買い手が増えて投資家の厚みが増すことを期待したいところです。
今月も貴重な時間を割いて個人投資家サーベイにご協力を賜り誠にありがとうございました。
本調査結果が皆様の投資の一助となれば幸いです。
■調査の概要と回答者の属性
調査方式: インターネット調査
調査対象: マネックス証券に口座を保有している個人投資家
回答数: 1,080 件
調査期間: 2014 年4 月4 日〜4 月7 日
本情報は当社が実施したアンケートに基づいて作成したものです。
・ 本情報は売買のタイミング等を反映したものではなく、また示唆するものではありません。
・ 当社は記載した銘柄の取引を推奨し、勧誘するものではありません。
・ 当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。
・ 銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
【マネックス証券株式会社について】
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165 号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会