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令和5年度「共創モデル実証プロジェクト」の共創モデル実証運行事業において実証事業を実施―支援を必要とする方が自由な移動ができる社会の実現に向けて―

医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院、特定非営利活動法人歩、国立大学法人横浜国立大学、アイパークインスティチュート株式会社、株式会社アイネットは国土交通省が公募する令和5年度「共創モデル実証プロジェクト」に令和5年8月に採択され、介護タクシー配車手配のデジタル化のための実証事業を実施しましたので、お知らせします。
本実証の結果を受け、令和6年3月末一般リリース予定の介護タクシー配車アプリの普及等により、介護や支援を必要とする方が自由な移動・外出ができる社会の実現に向けて、引き続き連携していきます。




1 現状の課題と事業目的
【患者の課題】
夜間に救急搬送されたものの、入院の必要がないと判断され通常のタクシーでは帰れず、家に帰る手段がない。

介護タクシー事業者によってサービスと価格が異なるため、ニーズにあった送迎方法を選択することが難しい。


【医療機関の課題】
介護タクシー手配をご本人の代わりに医療スタッフが行うことがあり、多い時には10社以上、30分以上電話をかけ続けないと見つからないこともある。

個別にタクシーを手配するため、スタッフの負担が大きく、手間と時間がかかっている。


【介護タクシー事業者の課題】
車の空いた時間に予約を入れたい。稼働率を上げたい。

個別に医療機関に営業を行う必要があり、コストと時間がかかる。

運転中や対応中に電話が取れず、受注ができない。


 このような背景から、介護タクシー配車アプリを使ってニーズにあった送迎のマッチングを行い、医療スタッフの業務軽減、介護タクシー事業者の受注機会の創出、介護タクシーを利用する方もその家族も安心して利用いただける「効率的かつ自由な外出を支援する”四方よし”の介護タクシーデジタル化」を目指す実証事業を実施いたしました。

2 実証結果
 効率的な配車システムを目指し、住民の病院アクセス等のニーズを把握する調査、及び介護タクシーの配車効率の調査を実施し、その結果を基に介護タクシー配車アプリのバージョンアップを行い、医療機関における実証運用を実施しました。
 その結果、2週間の運行で約80件の配車に繋がり、配車効率の向上(配車手配の時間が30分以上から10分以内に短縮)による医療機関における業務負担の軽減に繋がり、乗車した利用者の満足度が高いことが確認できました(5段階評価で平均4.9)。


(1)病院アクセス等に関するニーズ調査
 湘南鎌倉総合病院のLINE登録者341人にアンケートを実施。
普段の歩行に補助が必要と回答した方は26%

普段の通院手段として介護タクシーを利用している人は2.6%

介護タクシーを知っている方のうち、病院関係者やケアマネジャーから紹介されて知った方は41% 等




(2)介護タクシーの配車効率に関する調査
 介護タクシー配車アプリを用いて配車依頼が行われた際に記録される利用ログの分析を行いました。その結果、多くの場合配車依頼から10分以内にタクシーが見つかっており、医療機関の業務負担軽減に大きく貢献していること、配車依頼に対するタクシー事業者の応答は概ね3〜6者程度の場合が多いものの医療機関により応答者数のばらつきが大きく、タクシー事業者の事業活動改善に活用できる可能性があること、などが明らかになりました。


(3)アプリのバージョンアップした内容
病院はタクシーがいつでも見つかり、タクシーの稼働向上にも寄与する機能

病院とタクシーが情報を無駄なくやり取りするための項目や通知の適正化

タクシーがスケジュールや搬送実績を一覧できる機能

セキュリティ対策強化




(4)実証運行
実証期間:令和6年2月1日〜14日(2週間)
アプリ利用の介護タクシー業者数:約40社
実証運行期間配車件数:約80件

[画像: https://prtimes.jp/i/48004/80/resize/d48004-80-7f3a9a827aa53f5fb0f5-0.jpg ]

 アプリを利用した医療機関のソーシャルワーカーからは、「入力して待っている間も別の業務ができるため、時間の短縮と労力もかなり少なくなった」等のご意見がありました。


(5)事業実施期間のアプリ利用者の声
 今回事業期間にアプリを使って介護タクシーに乗車いただいた15名に介護タクシー利用のアンケートにご協力いただき、5段階評価で平均4.9という高い評価をいただきました。
 「大変丁寧に作業、運転して頂き有り難く思います。また優しいお気遣いに家族として感謝しております。」「当日のドライバーさんも優しく親切な方で安心しました。転院後の付き添いの家族の送りの急なお願いにも応じて頂けたので大変助かりました。」等のご意見がありました。


3 介護タクシー配車サービス「i-CareGO」の利用状況と一般リリースについて
 医療機関は15病院、介護タクシー事業者は105社の皆様にアプリ利用していただいております。現状、アプリは医療機関・介護事業者向けになっており、今回の実証事業をもとにアプリの一般リリースを3月末に予定しています。
 今後、個人向けの一般リリースに向け、家族が入力されるケースも多いため、家族が手配できるような仕様を検討していきます。
 介護タクシー配車アプリについては、「【別紙】介護タクシー配車サービスについて」をご参照ください。


【事業採択時のプレスリリース(2023年8月4日)】
介護タクシーデジタル化プロジェクトが国土交通省の公募する共創モデル実証運行事業に採択
https://www.skgh.jp/news/119063/

【別紙】介護タクシー配車サービス「i-CareGO」について
https://prtimes.jp/a/?f=d48004-80-c6e95b15781c12c8f517e1b92b271d2e.pdf
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