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ニュージーランドの国際安保理決議案 イスラエルとパレスチナの戦争犯罪を問わない

ニュージーランドは、再開したイスラエルとパレスチナの和平交渉を国際刑事裁判所から切り離して進めることを求める国連安保理決議案を作成した。しかし、これは大きな誤りであり、長期的な平和への取り組みを台無しにしかねない。




[画像: http://prtimes.jp/i/5141/96/resize/d5141-96-897759-1.jpg ]



決議案は、イスラエルとパレスチナに対し、イスラエルや被占領パレスチナ地域での紛争問題について国際刑事裁判所に付託しないよう求めている。

司法による判断がなければ、長期的平和は実現しない。両者が抱く双方への不当意識が紛争の悪循環を生んでいる。ニュージーランドの提案は、パレスチナ、イスラエル双方が犯した戦争犯罪や人道に対する罪の何千人もの被害者から、裁判に訴える唯一のチャンスを奪うものだ。

アムネスティ・インターナショナルは、ニュージーランドの マレー・マカリー外務大臣に、決議案文にある、双方が国際刑事裁判所に付託しないように要請するくだりの削除を求める書簡を送った。イスラエル・パレスチナ紛争問題に安保理が人権の視点で取り組むことを望むという、同国の姿勢は歓迎するが、現状の決議案は、加害者の罪を問わず、長期的な平和への取り組みを台無しにしかねない。

ニュージーランドは、当裁判所を最も強力に支援する国の1つである。しかし、この要求を進めるならば、国際正義を推進するために示してきた指導力を損なうことになる。イスラエル人、パレスチナ人、さらに世界の人びとは、言語道断な人権侵害に対し正義の裁きが下されるのを待ち望んでいる。

アムネスティはこれまで、長く続く紛争における数々の国際法違反の犯罪と、イスラエル、パレスチナ双方がそれらの捜査を怠ってきた事例を調査し報告してきた。


アムネスティ・インターナショナル日本
www.amnesty.or.jp
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