『上場企業M&A動向調査レポート(介護・福祉業版)』を発表
[22/11/25]
提供元:PRTIMES
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〜M&A取引件数は安定的な推移であるものの、2021/3期は大型の非公開化案件が増加、介護・福祉業にとって印象的な年に〜
株式会社M&A総合研究所(https://masouken.com/)(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO 佐上峻作、以下「当社」)は、2019年4月から2022年3月の3年間で上場企業が適時開示したM&Aに関する発表の中から、「介護・福祉業」関連企業を対象としたM&A取引を集計した、『上場企業M&A動向調査レポート(介護・福祉業版)』を発表いたします。
調査結果サマリー
●介護・福祉業におけるM&A取引件数は2020年のコロナの影響は見受けられず。
●一方で、2021/3期〜2022/3期にかけては、「個人」の売却案件が多い傾向。コロナの影響を受けて大手企業へ売却した可能性を示唆。
●2021/3期は、上場会社の非公開化案件が4件と最多件数。その内、介護・福祉業を代表する大手ニチイ学館、N・フィールド、ツクイホールディングスが投資ファンド傘下に。
調査概要
調査対象期間:2020年〜2022年 各上半期(1〜6月)
調査対象:調査対象期間中に公表された、建設業を対象にした東証の適時開示
調査方法:東証適時開示の情報を集計
介護・福祉業におけるM&A取引件数は2020年の新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響は見受けられず安定的な件数推移。
[画像1: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-7f2ba25e74d58158a9ad-0.png ]
2019年4月1日〜2022年3月31日の3年間(以下、本調査期間)(※1)で公表されたM&A案件のうち、「介護・福祉業」関連企業を対象としたM&A取引件数を調査した結果、2020/3期は21件、2021/3期は24件、2022/3期は19件でした。本調査期間におけるM&A取引件数はコロナ発生前後で大きな変化はなく、安定的な件数推移となっていました。
売り手の属性を見てみると、売却対象事業と同種の介護・福祉業を営む企業は一定割合存在するものの、2021/3期〜2022/3期にかけては、「個人」の売却案件が多い傾向にありました。介護・福祉業は創業者個人が比較的小規模に介護事業所や福祉用具事業所を営んでいる場合も多く、コロナの影響を受けて財務体力が低下したことで大手企業へ売却し、スケールメリットを生かすことにより事業効率化を図るケースが多かったのではないかと推察します。
[画像2: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-20005a5684f4e081ca6a-1.png ]
M&A取引件数における買い手の属性を見てみると、2021/3期は他の期に比べ、異業種企業による買収が多いことが分かります。
この異業種による買収のうち、4件が上場会社の非公開化案件であり、介護・福祉業の非公開化案件において過去10年間で最多件数となりました。また、この内3件が投資ファンドによる買収案件となっており、業界において印象的な年になりました。いずれの企業もコロナによる業績不振や先行きの不透明さ、事業の先行投資等を踏まえ、市場から一旦身を引き、短期的な利益追求ではなく長期的な視点を持って事業の立て直しを図るものと考えられます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-cb522d276db62cbb5c37-2.png ]
取引事例
・米ベインキャピタルとニチイ学館とのMBOによる非公開化
医療・介護関連事業を行う業界大手のニチイ学館は、マクロ環境に加え、介護施設の老朽化に伴う大型投資や人手不足による人件費高騰、更には経営体制の変革等、リスクを伴う事業構造改革が必要である中で、共に改革を推進するスポンサーとしてベインキャピタルに打診しました。
ベインキャピタルは、ニチイ学館の保有する医療関連・介護・保育・教育・ヘルスケア・セラピーという複数の事業ポートフォリオの中から成長ポテンシャルを有すると考えられる事業において成長投資を継続して強化し、経営リソースの最適配分を行うことで安定した収益基盤を確立させる方針です。
・ユニゾン・キャピタルによるN・フィールドの完全子会社化
精神科領域に特化した訪問看護事業大手のN・フィールドは、収益性低下に課題を持つ中で、長期的な視点での課題解決に向けて、外部パートナーとの提携を金融機関から提案され、その中でユニゾン・キャピタル(ユニゾン)の紹介を受けました。ユニゾンは、株式会社地域ヘルスケア連携基盤(CHCP)を子会社として設立し、医療・看護・介護・薬局等の事業者を集約及び連携を推進し、規模の経済の追求とオペレーションの高度化を通じたヘルスケアプラットフォームの構築を目指し、近年では医療機関や調剤薬局等を買収していました。ユニゾンのヘルスケア領域における豊富な投資実績とノウハウ等を活用したいN・フェールド側とユニゾン側の急性期病院、後方病院、薬局への支援に加え、訪問看護という在宅医療を提供する企業をグループ化することで効率的な治療供給体制を構築するという構想が合致する形となりました。
・MBKパートナーズによるツクイホールディングスの完全子会社
介護事業大手であるツクイホールディングス(ツクイ)は、コロナによる感染拡大に伴い主力事業であるデイサービスの利用控え等による影響と先行きの不透明さ、介護報酬改定に業績が左右される不安定さを踏まえ、外部からの資本パートナーを検討していました。複数の入札候補者の中から、中長期経営計画の方向性が合致したMBKパートナーズが適すると判断しました。MBKパートナーズは、完全子会社後、取締役の過半数を派遣し、介護事業及び介護周辺事業を強化していく方針です。
(※1)調査対象期間2019年4月〜2022年3月の3年間において、2019年4月〜2020年3月を2020/3期、2020年4月〜2021年3月を2021/3期、2021年4月〜2022年3月を2022/3期と表記
【株式会社M&A総合研究所について】
会社名:株式会社M&A総合研究所
事業内容:M&A仲介事業
本社:東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館12階
代表者:代表取締役社長 佐上 峻作
URL:https://masouken.com/
【参考】
「M&A総合研究所」ではM&Aを分かりやすく解説した記事を公開しております
M&Aとは?:https://masouken.com/M&A
事業承継とは?:https://ma-s.jp/x/NbvOx
介護事業の事業承継:https://ma-s.jp/x/eXQ0n
セミナー無料視聴はこちら:https://masouken.com/seminars
株式会社M&A総合研究所(https://masouken.com/)(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO 佐上峻作、以下「当社」)は、2019年4月から2022年3月の3年間で上場企業が適時開示したM&Aに関する発表の中から、「介護・福祉業」関連企業を対象としたM&A取引を集計した、『上場企業M&A動向調査レポート(介護・福祉業版)』を発表いたします。
調査結果サマリー
●介護・福祉業におけるM&A取引件数は2020年のコロナの影響は見受けられず。
●一方で、2021/3期〜2022/3期にかけては、「個人」の売却案件が多い傾向。コロナの影響を受けて大手企業へ売却した可能性を示唆。
●2021/3期は、上場会社の非公開化案件が4件と最多件数。その内、介護・福祉業を代表する大手ニチイ学館、N・フィールド、ツクイホールディングスが投資ファンド傘下に。
調査概要
調査対象期間:2020年〜2022年 各上半期(1〜6月)
調査対象:調査対象期間中に公表された、建設業を対象にした東証の適時開示
調査方法:東証適時開示の情報を集計
介護・福祉業におけるM&A取引件数は2020年の新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響は見受けられず安定的な件数推移。
[画像1: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-7f2ba25e74d58158a9ad-0.png ]
2019年4月1日〜2022年3月31日の3年間(以下、本調査期間)(※1)で公表されたM&A案件のうち、「介護・福祉業」関連企業を対象としたM&A取引件数を調査した結果、2020/3期は21件、2021/3期は24件、2022/3期は19件でした。本調査期間におけるM&A取引件数はコロナ発生前後で大きな変化はなく、安定的な件数推移となっていました。
売り手の属性を見てみると、売却対象事業と同種の介護・福祉業を営む企業は一定割合存在するものの、2021/3期〜2022/3期にかけては、「個人」の売却案件が多い傾向にありました。介護・福祉業は創業者個人が比較的小規模に介護事業所や福祉用具事業所を営んでいる場合も多く、コロナの影響を受けて財務体力が低下したことで大手企業へ売却し、スケールメリットを生かすことにより事業効率化を図るケースが多かったのではないかと推察します。
[画像2: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-20005a5684f4e081ca6a-1.png ]
M&A取引件数における買い手の属性を見てみると、2021/3期は他の期に比べ、異業種企業による買収が多いことが分かります。
この異業種による買収のうち、4件が上場会社の非公開化案件であり、介護・福祉業の非公開化案件において過去10年間で最多件数となりました。また、この内3件が投資ファンドによる買収案件となっており、業界において印象的な年になりました。いずれの企業もコロナによる業績不振や先行きの不透明さ、事業の先行投資等を踏まえ、市場から一旦身を引き、短期的な利益追求ではなく長期的な視点を持って事業の立て直しを図るものと考えられます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/39539/96/resize/d39539-96-cb522d276db62cbb5c37-2.png ]
取引事例
・米ベインキャピタルとニチイ学館とのMBOによる非公開化
医療・介護関連事業を行う業界大手のニチイ学館は、マクロ環境に加え、介護施設の老朽化に伴う大型投資や人手不足による人件費高騰、更には経営体制の変革等、リスクを伴う事業構造改革が必要である中で、共に改革を推進するスポンサーとしてベインキャピタルに打診しました。
ベインキャピタルは、ニチイ学館の保有する医療関連・介護・保育・教育・ヘルスケア・セラピーという複数の事業ポートフォリオの中から成長ポテンシャルを有すると考えられる事業において成長投資を継続して強化し、経営リソースの最適配分を行うことで安定した収益基盤を確立させる方針です。
・ユニゾン・キャピタルによるN・フィールドの完全子会社化
精神科領域に特化した訪問看護事業大手のN・フィールドは、収益性低下に課題を持つ中で、長期的な視点での課題解決に向けて、外部パートナーとの提携を金融機関から提案され、その中でユニゾン・キャピタル(ユニゾン)の紹介を受けました。ユニゾンは、株式会社地域ヘルスケア連携基盤(CHCP)を子会社として設立し、医療・看護・介護・薬局等の事業者を集約及び連携を推進し、規模の経済の追求とオペレーションの高度化を通じたヘルスケアプラットフォームの構築を目指し、近年では医療機関や調剤薬局等を買収していました。ユニゾンのヘルスケア領域における豊富な投資実績とノウハウ等を活用したいN・フェールド側とユニゾン側の急性期病院、後方病院、薬局への支援に加え、訪問看護という在宅医療を提供する企業をグループ化することで効率的な治療供給体制を構築するという構想が合致する形となりました。
・MBKパートナーズによるツクイホールディングスの完全子会社
介護事業大手であるツクイホールディングス(ツクイ)は、コロナによる感染拡大に伴い主力事業であるデイサービスの利用控え等による影響と先行きの不透明さ、介護報酬改定に業績が左右される不安定さを踏まえ、外部からの資本パートナーを検討していました。複数の入札候補者の中から、中長期経営計画の方向性が合致したMBKパートナーズが適すると判断しました。MBKパートナーズは、完全子会社後、取締役の過半数を派遣し、介護事業及び介護周辺事業を強化していく方針です。
(※1)調査対象期間2019年4月〜2022年3月の3年間において、2019年4月〜2020年3月を2020/3期、2020年4月〜2021年3月を2021/3期、2021年4月〜2022年3月を2022/3期と表記
【株式会社M&A総合研究所について】
会社名:株式会社M&A総合研究所
事業内容:M&A仲介事業
本社:東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館12階
代表者:代表取締役社長 佐上 峻作
URL:https://masouken.com/
【参考】
「M&A総合研究所」ではM&Aを分かりやすく解説した記事を公開しております
M&Aとは?:https://masouken.com/M&A
事業承継とは?:https://ma-s.jp/x/NbvOx
介護事業の事業承継:https://ma-s.jp/x/eXQ0n
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