「居心地のよい安定した環境で、無理せず働きたい」新入社員。受け入れの鍵は、ギャップの「見える化」と、相互の「チューニング力強化」、中長期的には、「採用と育成の垣根の解消」
[15/05/25]
提供元:PRTIMES
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2015年度 新入社員モチベーション調査
経営コンサルティングの株式会社リンクアンドモチベーション(東証一部、本社:東京都中央区、代表:小笹芳央、以下LM)の研究機関『モチベーションエンジニアリング研究所』は、2015年の新入社員に対してモチベーションに関するアンケート調査を行いました。
■調査概要■
【調査名称】 「2015年度 新入社員モチベーション調査」
【調査方法】 LM独自の「組織への所属動機となる8つのモチベーションファクター」をもとに構成された
設問に対し無記名のマークシートにて回答
【設問内訳】
全体68問。
8つの「モチベーションファクター」ごとに設定された4項目、全32項目について、「どのくらい求めているか(=期待度)」「どのくらい満足しているか(=満足度)」で構成。
全体的な「総合満足度」の4問を加え、5段階で回答。
【回答形式】 無記名マークシート形式 ※設問項目に対し5段階にて回答
【対象人数】 3,887名 ※2015年度入社の新入社員で、LMが提供する新入社員研修の受講者
【調査期間】 2015年3月29日〜4月15日
■調査結果サマリー■
■入社する会社には満足しているが、働くリアリティは薄い(入社時の期待より)
[画像1: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-713581-0.jpg ]
[画像2: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-461617-1.jpg ]
4eyesのプロットは、「期待度」の高い項目ほど「満足度」が高い右肩上がりの状態となり、全体平均では、「満足度」が「期待度」を上回った。総じて自分の就職活動には満足し、納得のいく企業に入社しているものと考えられる。
具体的な項目で見ていくと、「INTER LINK」(期待度:高 満足度:高)には、「事業内容」「組織風土」「人的資源」があがり、「ICE BLOCK」(期待度:高 満足度:低)には「制度待遇」「仕事内容」があがった。イメージや雰囲気については共感しているものの、職場でどのような役割を具体的に担い、対価としての報酬を得ていくのかといった、働く「実態」に関する理解は薄い状態にあると考えられる。
■安定志向が強く、居心地のよさを重視する新入社員。現場との乖離は大きい(入社後の実態より)
[画像3: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-515540-2.jpg ]
[画像4: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-551982-3.jpg ]
「上司と部下の意思疎通」「休日・休暇や就業時間の実態」など、「居心地のよい職場」「無理なく働ける環境」に関する項目が上位を占めた。また、「事業の将来性や成長性」「経営陣の信頼性」など「将来の見通し」に関する項目も上位にあがった。
こうしたことから、今年の新入社員は、「居心地のよい安定した環境で、無理なく働きたい」と考える傾向にあると想定される。一方で、既存社員が感じている現状は、新入社員の期待と大きく乖離しており、「現実の職場」を受け入れさせるアプローチの重要度と難易度は極めて高いと推察される。
※詳細は付属資料「モチベーションエンジニアリングレポート」をご覧ください。
■考察:受け入れ側に求められること■
早期のギャップの「見える化」と、相互の「チューニング力強化」、中長期的には、「採用と育成の垣根を越えた共感の創造」
調査結果から、今年の新入社員は安定志向が強く、居心地のよさを重視する傾向にあることがわかった。一方で、既存社員が感じている現状は、その期待と大きく乖離。何も対策を講じなければ、周囲への期待が高い新入社員にとって、「こんなはずではなかった」とモチベーションを落としたり、最悪の場合、早期退職にもつながりかねない状態と言える。
では、こうした事態を避けるために、受け入れ側は、何をするべきなのか。
まず対策が必要なことは、ギャップの「見える化」、新入社員・受け入れ側相互の「チューニング力強化」。ギャップの解消には、乖離の生じている項目を具体的に把握することはもちろん、相互にズレを認識し、修正することが重要である。新入社員には、組織からの期待を理解させ、「お客様」状態を脱し「組織の一員」としての自覚を持たせることが必要と考えられる。また受け入れ側も、「新人」と画一的に扱うのではなく、個々のモチベーションの特性にあわせ、貢献感やパフォーマンスを「引き出す」マネジメントが求められる。
しかし、項目によっては、入社後の施策だけでは対応できないこともある。
そこで中長期的に重要になるのが、「採用と育成の垣根の解消」。
実際に、新人のスタートダッシュがうまくいった企業の4eyesを見てみると、新入社員では「共感の接点が明確」「右肩上がりのプロット」となっており、さらに既存社員とその波形が重なっているという特徴があることがわかる。そうした企業では、自組織の求心力や課題を把握した上で、「どの要素で共感の接点をつくるのか」を明確にし、その共感を高め続ける採用を実施していた。
新入社員の定着をはかり、戦力化のスピードを上げることは、市場競争の激化と人材流動化に直面する企業において競争力を大きく左右する。採用・育成の垣根を超えて共感を創造し、企業と社員の「相思相愛」関係をいかに構築していけるかが、今後益々大きな意味を持つことになると考えられる。
本レポートが、新人育成を考える際の一助になれば幸いである。
経営コンサルティングの株式会社リンクアンドモチベーション(東証一部、本社:東京都中央区、代表:小笹芳央、以下LM)の研究機関『モチベーションエンジニアリング研究所』は、2015年の新入社員に対してモチベーションに関するアンケート調査を行いました。
■調査概要■
【調査名称】 「2015年度 新入社員モチベーション調査」
【調査方法】 LM独自の「組織への所属動機となる8つのモチベーションファクター」をもとに構成された
設問に対し無記名のマークシートにて回答
【設問内訳】
全体68問。
8つの「モチベーションファクター」ごとに設定された4項目、全32項目について、「どのくらい求めているか(=期待度)」「どのくらい満足しているか(=満足度)」で構成。
全体的な「総合満足度」の4問を加え、5段階で回答。
【回答形式】 無記名マークシート形式 ※設問項目に対し5段階にて回答
【対象人数】 3,887名 ※2015年度入社の新入社員で、LMが提供する新入社員研修の受講者
【調査期間】 2015年3月29日〜4月15日
■調査結果サマリー■
■入社する会社には満足しているが、働くリアリティは薄い(入社時の期待より)
[画像1: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-713581-0.jpg ]
[画像2: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-461617-1.jpg ]
4eyesのプロットは、「期待度」の高い項目ほど「満足度」が高い右肩上がりの状態となり、全体平均では、「満足度」が「期待度」を上回った。総じて自分の就職活動には満足し、納得のいく企業に入社しているものと考えられる。
具体的な項目で見ていくと、「INTER LINK」(期待度:高 満足度:高)には、「事業内容」「組織風土」「人的資源」があがり、「ICE BLOCK」(期待度:高 満足度:低)には「制度待遇」「仕事内容」があがった。イメージや雰囲気については共感しているものの、職場でどのような役割を具体的に担い、対価としての報酬を得ていくのかといった、働く「実態」に関する理解は薄い状態にあると考えられる。
■安定志向が強く、居心地のよさを重視する新入社員。現場との乖離は大きい(入社後の実態より)
[画像3: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-515540-2.jpg ]
[画像4: http://prtimes.jp/i/6682/97/resize/d6682-97-551982-3.jpg ]
「上司と部下の意思疎通」「休日・休暇や就業時間の実態」など、「居心地のよい職場」「無理なく働ける環境」に関する項目が上位を占めた。また、「事業の将来性や成長性」「経営陣の信頼性」など「将来の見通し」に関する項目も上位にあがった。
こうしたことから、今年の新入社員は、「居心地のよい安定した環境で、無理なく働きたい」と考える傾向にあると想定される。一方で、既存社員が感じている現状は、新入社員の期待と大きく乖離しており、「現実の職場」を受け入れさせるアプローチの重要度と難易度は極めて高いと推察される。
※詳細は付属資料「モチベーションエンジニアリングレポート」をご覧ください。
■考察:受け入れ側に求められること■
早期のギャップの「見える化」と、相互の「チューニング力強化」、中長期的には、「採用と育成の垣根を越えた共感の創造」
調査結果から、今年の新入社員は安定志向が強く、居心地のよさを重視する傾向にあることがわかった。一方で、既存社員が感じている現状は、その期待と大きく乖離。何も対策を講じなければ、周囲への期待が高い新入社員にとって、「こんなはずではなかった」とモチベーションを落としたり、最悪の場合、早期退職にもつながりかねない状態と言える。
では、こうした事態を避けるために、受け入れ側は、何をするべきなのか。
まず対策が必要なことは、ギャップの「見える化」、新入社員・受け入れ側相互の「チューニング力強化」。ギャップの解消には、乖離の生じている項目を具体的に把握することはもちろん、相互にズレを認識し、修正することが重要である。新入社員には、組織からの期待を理解させ、「お客様」状態を脱し「組織の一員」としての自覚を持たせることが必要と考えられる。また受け入れ側も、「新人」と画一的に扱うのではなく、個々のモチベーションの特性にあわせ、貢献感やパフォーマンスを「引き出す」マネジメントが求められる。
しかし、項目によっては、入社後の施策だけでは対応できないこともある。
そこで中長期的に重要になるのが、「採用と育成の垣根の解消」。
実際に、新人のスタートダッシュがうまくいった企業の4eyesを見てみると、新入社員では「共感の接点が明確」「右肩上がりのプロット」となっており、さらに既存社員とその波形が重なっているという特徴があることがわかる。そうした企業では、自組織の求心力や課題を把握した上で、「どの要素で共感の接点をつくるのか」を明確にし、その共感を高め続ける採用を実施していた。
新入社員の定着をはかり、戦力化のスピードを上げることは、市場競争の激化と人材流動化に直面する企業において競争力を大きく左右する。採用・育成の垣根を超えて共感を創造し、企業と社員の「相思相愛」関係をいかに構築していけるかが、今後益々大きな意味を持つことになると考えられる。
本レポートが、新人育成を考える際の一助になれば幸いである。