地中貫通爆弾の攻撃でおよそ10万人の子どもが新学期を迎えられず―シリア・アレッポ
[16/09/30]
提供元:PRTIMES
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明日10月1日に新学期を迎えるシリア北部のアレッポでは、地中貫通爆弾(バンカーバスター)の激しい攻撃により地下教室も閉鎖を余儀なくされ、学齢期の子どもおよそ10万人*が、教育を受けられないだけでなく、命を脅かされています。アレッポ東部だけで、過去5日間に300人の子どもが死傷しています。
*現在アレッポには、5歳〜17歳の子どもが94,260人いると見積もられている。
[画像: http://prtimes.jp/i/5097/103/resize/d5097-103-485710-0.jpg ]
地中貫通爆弾は、軍事施設を破壊するために開発された兵器で、地中に貫通してから爆発し、クレーターと破壊を引き起こします。長引く紛争の中、地下に避難して爆撃を逃れてきた多くの一般市民も犠牲になっており、戦争犯罪に問われる行為です。
子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは現在、アレッポで13の学校を支援していますが、そのうちの8校が、繰り返される空爆から子どもたちを守るために、過去2年の間に地下に教室を移して授業を行ってきました。それでも、過去3ヶ月間で、セーブ・ザ・チルドレンが支援している学校のスタッフ7人、生徒5人が紛争の犠牲になっています。今では、地中4〜5メートルに貫通してから爆発する地中貫通爆弾が使用されるようになり、もはや地下教室も安全ではなくなりました。
アレッポ東部の学校の校長は「あらゆる施設が爆撃の目標となっていて、親たちは子どもを学校に送り出すことができません」と話します。「子どもたちはあらゆるレベルの苦しみに直面しています。地中貫通爆弾は、その爆発音を聞くだけも、かつてない恐怖やパニックを引き起こします。その破壊力もすさまじく、地下のシェルターをふくめ、建物ごと完全に破壊してしまいます。」
アレッポでは、長引く紛争の影響で子どもの就学率が6%にまで低下しており、学校へ通う子どもたちも、空爆や貧困などの理由から、登校したくても登校できない場合が多くあります。こうした状況を受け、セーブ・ザ・チルドレンは、夏休みの間の補習授業や、空爆で学校が休校になった時のための「自宅学習キット」の配布を行ってきました。
セーブ・ザ・チルドレンのシリア北西部事業を統括するニック・フィニーは「私たちが支援している地域では、学校の机で勉強する子どもの姿よりも、がれきの中から救出されたり、病院の床に寝かされたりしている子どもの姿を多く目にしています。地中貫通爆弾が使用されるようになった今や、子どもたちの安全を守れる場所は、文字通りなくなってしまいました。このような兵器の使用について、戦争犯罪としてきっちりとした調査と訴追が行われることを望んでいます」と訴えます。
「子どもたちには、遊び、学び、子どもらしく子ども時代を過ごす権利があります。しかしながら、新学期を迎える中でシリアの子どもたちは命の危険に脅かされ、自分のたちに一切責任のない紛争の高い代償を支払わされています。紛争は、いずれ何らかの形で決着するとしても、教育の機会を失った子どもたちが人生を取り戻すのは、非常に困難です。」
セーブ・ザ・チルドレンは、一般市民への無差別な攻撃を早急に終わらせ、支援団体による支援物資の搬送や、学校再開のための停戦合意の必要性を訴えます。また、すべての紛争当事者は、これ以上、多くの子どもたちを含む一般市民の犠牲を出さないために、人口の集中する地域への、殺傷能力の高い爆弾の使用を、即刻止めるべきです。セーブ・ザ・チルドレンはまた、19日の国連機関とシリア赤新月社の合同人道支援の車列への空爆と、現在アレッポで激化している攻撃の国際人道法への違反について、独立した中立的な国際調査を求めます。
<セーブ・ザ・チルドレンによるシリア危機人道支援活動>
2011年3月に始まったシリア危機。この紛争の影響でシリア国内や周辺国で避難生活を送る子どもたちに対し、セーブ・ザ・チルドレンは、教育や衛生など様々な面で支援を行っています。これまでにシリア国内、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトでおよそ420万人(内、子ども260万人)に支援を届けました。
詳細はこちらでご覧ください: http://www.savechildren.or.jp/lp/stillthemostshockingsecondaday/
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日本を含む29ヶ国の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。
*現在アレッポには、5歳〜17歳の子どもが94,260人いると見積もられている。
[画像: http://prtimes.jp/i/5097/103/resize/d5097-103-485710-0.jpg ]
地中貫通爆弾は、軍事施設を破壊するために開発された兵器で、地中に貫通してから爆発し、クレーターと破壊を引き起こします。長引く紛争の中、地下に避難して爆撃を逃れてきた多くの一般市民も犠牲になっており、戦争犯罪に問われる行為です。
子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは現在、アレッポで13の学校を支援していますが、そのうちの8校が、繰り返される空爆から子どもたちを守るために、過去2年の間に地下に教室を移して授業を行ってきました。それでも、過去3ヶ月間で、セーブ・ザ・チルドレンが支援している学校のスタッフ7人、生徒5人が紛争の犠牲になっています。今では、地中4〜5メートルに貫通してから爆発する地中貫通爆弾が使用されるようになり、もはや地下教室も安全ではなくなりました。
アレッポ東部の学校の校長は「あらゆる施設が爆撃の目標となっていて、親たちは子どもを学校に送り出すことができません」と話します。「子どもたちはあらゆるレベルの苦しみに直面しています。地中貫通爆弾は、その爆発音を聞くだけも、かつてない恐怖やパニックを引き起こします。その破壊力もすさまじく、地下のシェルターをふくめ、建物ごと完全に破壊してしまいます。」
アレッポでは、長引く紛争の影響で子どもの就学率が6%にまで低下しており、学校へ通う子どもたちも、空爆や貧困などの理由から、登校したくても登校できない場合が多くあります。こうした状況を受け、セーブ・ザ・チルドレンは、夏休みの間の補習授業や、空爆で学校が休校になった時のための「自宅学習キット」の配布を行ってきました。
セーブ・ザ・チルドレンのシリア北西部事業を統括するニック・フィニーは「私たちが支援している地域では、学校の机で勉強する子どもの姿よりも、がれきの中から救出されたり、病院の床に寝かされたりしている子どもの姿を多く目にしています。地中貫通爆弾が使用されるようになった今や、子どもたちの安全を守れる場所は、文字通りなくなってしまいました。このような兵器の使用について、戦争犯罪としてきっちりとした調査と訴追が行われることを望んでいます」と訴えます。
「子どもたちには、遊び、学び、子どもらしく子ども時代を過ごす権利があります。しかしながら、新学期を迎える中でシリアの子どもたちは命の危険に脅かされ、自分のたちに一切責任のない紛争の高い代償を支払わされています。紛争は、いずれ何らかの形で決着するとしても、教育の機会を失った子どもたちが人生を取り戻すのは、非常に困難です。」
セーブ・ザ・チルドレンは、一般市民への無差別な攻撃を早急に終わらせ、支援団体による支援物資の搬送や、学校再開のための停戦合意の必要性を訴えます。また、すべての紛争当事者は、これ以上、多くの子どもたちを含む一般市民の犠牲を出さないために、人口の集中する地域への、殺傷能力の高い爆弾の使用を、即刻止めるべきです。セーブ・ザ・チルドレンはまた、19日の国連機関とシリア赤新月社の合同人道支援の車列への空爆と、現在アレッポで激化している攻撃の国際人道法への違反について、独立した中立的な国際調査を求めます。
<セーブ・ザ・チルドレンによるシリア危機人道支援活動>
2011年3月に始まったシリア危機。この紛争の影響でシリア国内や周辺国で避難生活を送る子どもたちに対し、セーブ・ザ・チルドレンは、教育や衛生など様々な面で支援を行っています。これまでにシリア国内、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトでおよそ420万人(内、子ども260万人)に支援を届けました。
詳細はこちらでご覧ください: http://www.savechildren.or.jp/lp/stillthemostshockingsecondaday/
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日本を含む29ヶ国の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。